海未「肝試し」
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……………
海未「本当にやるのですか…?」
穂乃果「もっちろん!」
ことり「怖いなぁ……」
海未「なぜ心霊スポットなんかに……」ガサガサ
花陽「凛ちゃん…一緒に手繋ご…」
凛「かよちん怖がらなくて大丈夫だよ」
穂乃果「もう幽霊とか出そうだね〜」
真姫「…ふん。幽霊なんてどうせ…」ガサッ
真姫「きゃぁあ!!」ガバッ
凛「真姫ちゃんが一番怖がりだにゃー」
海未「真姫、私と一緒に歩きましょう」ギュッ
真姫「もう嫌…」 と、私は今日穂乃果達と肝試しに来ていたのです
最初に肝試しをやろうと言い出したのは穂乃果と凛です。私は嫌だったのですが無理やり連れてこられました
穂乃果「ふぅー…やっぱり森はちょっと怖いね…」
凛「雰囲気があるにゃー」
真姫「まさか旅行先で肝試しなんかするなんてね…」
穂乃果「いやーGW皆で出かけるって決めた時絶対肝試ししたいって思ってたんだよー」
穂乃果「修学旅行みたいだしさ!それに…」
凛「廃墟みたいのあったよ!」
穂乃果「おっ本当だ!これがネットに書いてたやつかな?」
凛「多分そうだよ!」 何故こんなところに強引に連れてこられたのかと言うとネットにここが心霊スポットだと書かれていたそうです。旅館の近くだから行ってみたいと
穂乃果はすぐこう言うものに影響を受けます
海未「本当に入るのですか?」
花陽「勝手に入って大丈夫なのかな……」
凛「大丈夫大丈夫!沢山の人が入ってったみたいだし」
穂乃果「穂乃果、1回はこう言うところ行ってみたかったんだよねー怖い話によく出てくる家みたいな!」
凛「凛も凛も!」
ことり「ことり達も入ろっか」
海未「そうですね…」 私は反対だったのです
こんなところに来るなんて。こんな廃墟に来るなんて
廃墟を探検するなんて建前言ってましたが完全に肝試しです
穂乃果「おお…ここが廃墟かぁ。穂乃果初めてきたよ」
凛「凛も…でもあんまり埃っぽくない!」
凛「ちょっと怖いけど…ここも探索するにゃー!」
真姫「うぅ…」ブルッ
真姫「なんで私達も連れてこられたのかしら…2人だけで行けばいいのに」
穂乃果「穂乃果もそう思ったんだけど…2人だけだと迷子になりそうだし…人数多い方で行った方が楽しいじゃん!」
真姫「はぁ…そんなことだろうと思った」
ことり「まだ夕方だけど…でも何だか薄気味悪いね」
海未「ですね……」 そうです。この時はまだ夕方だったのです
夕焼けが部屋をオレンジ色に照らしていましたがそれすらもなんだか薄気味悪いように思えたのです
穂乃果「見てみて〜なんだか写真みたいのがあるよ〜」
凛「ほんとだ!」
海未「部屋を漁ったりして大丈夫なのですか?」
穂乃果「大丈夫だよこんなところ誰も住んでないし。これ心霊写真とかだったりして?」
凛「そうかもしれないにゃー」
穂乃果「それだったら凄いよ!もっと他のところも見てみよ!」
ことり「うぅ…」
海未「ことり、そんなに辛いのですか?」
ことり「あ…ううん大丈夫。」 この時引き返せばよかった
いやそもそもこんなところに来なければよかったんですね
花陽「もうそろそろ…帰らない?」
穂乃果「えー!まだ全然見てないよ!」
花陽「でもここ怖いよ……」
真姫「私も…バカバカしいから帰ってもいい?」
凛「ええっー!なんで!」
穂乃果「海未ちゃんとことりちゃんは先に帰らないよね?」
海未「もう探索したじゃないですか…私ももう帰りたいですし。2人ともわがまま過ぎますよ」 海未「それにもう暗くなりますし…」
凛「大丈夫!暗くなるまでには終わるから!」
穂乃果「うんうん!こんなところ滅多に来れないしね!」
ことり「…ことりも穂乃果ちゃんが帰るまでは一緒に居るから」
凛「かよちんも、もうちょっとぐらいいいにゃー」
花陽「うん…こんなところ来れないしじゃあもうちょっとだけ…」
凛「やったー!」
ことり「ことりも…穂乃果ちゃんが帰るまでは一緒に居るよ」
海未「はぁ…3年生が居ないとやりたい放題ですね」
穂乃果と凛がなかなか帰らないと言うので私たちはもう少し付き合うことにしました。でも今考えてみればこの時点でもう私たちは既に何かに
取り憑かれていたのかもしれませんね 穂乃果「でも幽霊なんて全然出ないねー」
凛「ちょっとボロいお屋敷みたいなだけだねー」
海未「……………」キョロキョロ
穂乃果「あっ、海未ちゃん怖がってるの?」
海未「こっ、怖がってなんかいませんよ!」
穂乃果「そんなこと言ってー海未ちゃんこう言うの苦手だもんね」
海未「付き合ってあげてるのになんですかその言い草は…」
穂乃果「ごめんねー」
凛「あっ!怖そうな銅像があるにゃ!」
穂乃果「えっどれどれ!」
花陽「2人とも…なんかいつもと雰囲気違うね」
海未「叱る人もいなくて調子に乗ってるんでしょう」 少し歩くとタンスから人形の溢れてる部屋を見つけました
気味の悪い人形でした。でも吸い込まれるように私たちはその人形に近づいていったのです
穂乃果「これ、なんだろう?人形っぽいね」
凛「おおっそれってあのネットに書いてあった?」
穂乃果「あっ!そうかも!この廃墟にある人形を触るとあの世に連れてかれたり呪われたりするって…」
花陽「ひぃぃぃ!これがその人形ですか……?」
真姫「そんな人形ある訳ないじゃない」
穂乃果「でもでも、ネットにはそう書いてあったよ!」
ことり「気味悪いから近づかない方がいいんじゃない…?」 穂乃果「でも…迷信だろうけど一応見てく?」
凛「うんっ!」
穂乃果「じゃあこれだけ見たらもう終わりにしよう」
ガラッ
穂乃果「おおっ沢山人形がある…気持ち悪いね」
凛「確かに…」
穂乃果「ここに髪の毛とか入れて呪ってたのかな?」
凛「あーっ凛そう言う話見たことあるよー」
ことり「気持ち悪いよ……」
真姫「なんでこんなところに居なくちゃいけないのよ…」 穂乃果「触ってもいいかなー」
凛「呪われたらどうするにゃー」
穂乃果「呪われたら困るけど…穂乃果なら弾き返せそう!」
穂乃果「試しに1回だけ………」
バシッ
穂乃果「あっ……」コロコロ
海未「もう帰りますよ穂乃果、凛」
穂乃果「あっ…人形が…」
海未「呪いなんてある訳ありません。2人とも悪ノリが過ぎますよ。もう帰りましょう」
取った勢いで脆い人形の頭がコロコロと床をつたって行きました。ことりが小さく悲鳴をあげていましたが仕方ありません そんな事を言っても反射的に取ってしまった人形はまるで今にも呪ってきそうな どす黒いオーラを放っていました。もしかしたら私はそんな人形を
穂乃果や凛に触らせたくなかったのかもしれません
穂乃果「ああ…そうだね。穂乃果達悪ノリし過ぎちゃったかも…ごめん海未ちゃん」
穂乃果「じゃあもう帰ろっか」
凛「んー…そうだね。海未ちゃんごめんにゃ」
分かればいいのです
真姫「やっと帰れるのね」
ことり「よかったあ…」
花陽「早く帰ろう、凛ちゃん」
凛「かよちん怖がらなくて大丈夫だよ」
真姫「ほら、結局幽霊なんか出なかったじゃない」
真姫「やっぱり幽霊なんて…」 ガサガサ
真姫「きゃぁあ!」ガバッ
凛「真姫ちゃんが一番怖がりだにゃー」
真姫……
真姫「そんなこと…って今誰かの手の感触が…」
真姫「凛!なんか今手になんか触れたわ!」
凛「え?草とか虫とかじゃないの?」
穂乃果「どうしたの?穂乃果はなんにも無かったけど…」
凛「気にしすぎるからじゃないのにゃ?」
真姫「な、なんでよ!私が嘘ついてるっていうの!」ボカボカ
なんでしょう、虫かなにかが当たったのでしょうか ことり「私もなんとも……」
穂乃果「もう…気味悪いし早く帰ろよ」
凛「うん?もう暗くなってるしね」
真姫「こんなところもう来たくないわ…」
穂乃果「あっ、でもでもこう言うのって怖い話だと複数人で来ると誰か1人居なくなってたりするんだよね」
ことり「穂乃果ちゃん…変なこと言わないでよ…」
ことり「早く皆で旅館に帰って明日の為に早く寝よ?」
穂乃果「そうだね!明日もまだ色んなところ見て回るし…」 やっと帰れます…でもなんだか帰りの方が暗くて…怖くて肝試しみたいです
ことり「帰りの方が肝試しみたいだね?」
穂乃果「穂乃果もちょっと思った…」
真姫「ちょっと待ってよ!歩くの早いわよ……」
真姫「海未もそう思……あれ、海未?」
はい?
真姫「ちょっ、ちょっと待って海未は?」
穂乃果「えっ?海未ちゃん?」
ことり「海未ちゃんは真姫ちゃんと一緒に……」
シーン……
真姫「ちょっと、海未はどこ行ったの!?」 真姫、私はここに居ますよ
穂乃果「あれ!?海未ちゃんは!?」
ことり「いつの間にはぐれちゃったの……?」
花陽「う、海未さんは!?」
凛「もしかしたら廃墟にまだ居るのかもしれないにゃ!」
真姫「どこに居るのよ…」
花陽「廃墟の方に向かったんですが…廃墟の方には居なかったです……」
凛「にゃあ……森の方には居た?」
ことり「ううん……居ない…海未ちゃん何処行っちゃったの…?」
真姫「見つからないわ……」
私はここに居ますよ
でも皆は見えていないみたいです。話しかけても近づいても無視されてしまいます 穂乃果「穂乃果がこんなところに行こうって言ったから……」
穂乃果「海未ちゃーん!何処にいるのー!」
ことり「海未ちゃん…海未ちゃんが…」
真姫「海未ー!出てきて!」
花陽「海未さん!海未さーん!」
凛「海未ちゃん何処にいるんだにゃー!」
穂乃果、ことり
何度叫んでも私の声は届かないみたいです
私はここに居るのに。ここに居たのに
そこでやっと気づいたんですね
あぁ…もう私は………… 海未さんとか言い出してかよちん…? とか思ってたら終わってた
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