璃奈「お願い。そこをなんとか」 遥「ダメです」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
【近江家玄関】
璃奈「残念……彼方さん、遥さんはダメだって……」
彼方「そっかぁ、遥ちゃんがダメって言うなら諦めてもらうしかないねえ。でも話がちゃんと伝わってないかもしれないし、もう一回、ちゃんとお願いしてみたらいいんじゃないかな〜」
璃奈「わかった……あのね、わたし今度のライブで彼方さんの曲を歌うことになって。それで今日は一日中ずっと彼方さんと一緒にいて、彼方さんを勉強しようって思ったんだ。だから、今日泊まらせてほしい」
遥「それはさっきも聞いたけど……璃奈さんはもう学校でずっとお姉ちゃんと一緒にいたんだよね?」
璃奈「うん。学校ではずっと彼方さんと一緒だった。ランニング中に寝ちゃったら私も寝たし、ソファでも一緒にお昼寝した」
彼方「おかげで今日のすやぴはまた格別だったよ〜」 遥「そんなうらやま――じゃなくて、お姉ちゃんも! どうしてどんなににこにこ笑ってるの!?」
彼方「え〜? だって彼方ちゃんは一緒にすやぴするの嫌じゃないし……それに真面目で頑張り屋さんなのが、璃奈ちゃんの良いところの一つだからね〜」
遥「そ、それはそうかもしれないけど〜」
璃奈「彼方さんの曲を大事に歌うなら、まずは彼方さんのこと知っておかないといけないって思うんだ」
遥「だからって、おうちでまでずっと一緒っていうのはやり過ぎだよ〜……」 彼方「んー、そうだねえ。逆に遥ちゃんは、何がそんなに引っかかってるのかな〜?」
遥「具体的には言えないけど……とにかく妹の勘が危ないって言ってるの……!」
璃奈「そっか……仕方ない。遥さんがそこまで無理だって言うなら……」
遥「諦めてくれるの?」
璃奈「うん。本当は彼方さんがいつも使ってるお布団で眠りたかったけど……」
遥「あ、それならお姉ちゃんの昔の掛け布団、持っていってもいいよ」
璃奈「彼方さん、うちで一緒に寝よ?」
遥「違うよねーっ?」 彼方「あー、その手があったかー。んーでも彼方ちゃんは遥ちゃんの晩御飯を作らないといけないしなあ」
璃奈「ちなみに私のうち、最近ぼこぼこ泡が出てくる湯船になった」
彼方「ほう」ピクリ
璃奈「それに私の家なら、部室でやってた狩りのゲームの続きもたくさん出来る」
彼方「おお〜、あれ面白そうだったからもっとやりたいって思ってたんだよ〜。それじゃご飯作ったあとにお邪魔するから、よろしくね〜璃奈ちゃん」
遥「待って待って! ちょ〜っと待って!」
彼方「? 遥ちゃんもあのゲームやりたいの?」
遥「違うよね、そうじゃないよね! どうしてそうなっちゃうのかな!?」 璃奈「狩りの途中で一緒に寝落ちしちゃうのも、きっと良いものだと思う」
彼方「夢の中なら彼方ちゃんは無敵なんだけどな〜」
遥(ダメだ、このままじゃお姉ちゃんがどんどん璃奈さん色に染められていっちゃう……! なんとかしないと……)
遥「ライブの為、なんですよね?」
璃奈「え、なにが……?」 遥「お姉ちゃんと同じ行動をして、同じタイミングで寝ようとしてることが、です」
璃奈「うん。それはそう」
遥「わかりました。それなら璃奈さんがうちに泊まるのに反対はしません」
璃奈「いいの? うれしいけど、どうして急に?」
遥「同じスクールアイドルとして、完成度を高めたいって気持ちはわかるから……」
遥(それに私の目の届かないところで何かされる方がずっと危ない気がするし……) 璃奈「ありがとう、遥さん。璃奈ちゃんボード『にっこりん』」
遥「あの……ボードの裏で悪い顔してません? なんとなく邪な気配を感じるんですけど」
璃奈「し、してない。気のせい」
遥「ならボード外してください! ほら、こっちに渡して――」
璃奈「無理――っ、これは手放せない――」
ワーワーギャイギャイ
彼方「二人ともさっそく仲良しさんだね〜。でも続きは中でやろうね〜」 :
:
彼方「ということで璃奈ちゃん、近江家へようこそ〜。晩御飯は彼方ちゃんが作るから、二人は別のことして待っててね〜」
遥「お姉ちゃん。手順とか覚えたいから、後ろから見ててもいい?」
璃奈「私も。本当はお手伝いしたいけど、邪魔になっちゃいそうだから、せめて見て勉強したい」
彼方「そんなに気にしなくてもいいよ〜。やりたいようにやってていいからね」
璃奈「ありがとう彼方さん」
遥「ありがとお姉ちゃん。今日のご飯はなにを作るの?」
彼方「今日はすっごく豪勢なおもてなし料理――にしたかったんだけど……特に準備してなかったから普通かな〜。炊き込みご飯とお味噌汁と、お魚の煮物とほうれん草のおひたし。あとは……お豆腐あったっけ」
遥「あると思うよ。昨日買ってきたのが置いてあるはずだから」
彼方「そっかぁ。じゃあそれも使おうかな〜。ふふ〜ん♪」 璃奈「……二人は、いつもこうやって過ごしてるの?」
遥「う〜ん。時間があえば、かなあ。私が練習で遅くなる日もあるし、逆にお姉ちゃんがバイトで遅くなる日もあるし。でもなるべく、お姉ちゃんと一緒に過ごすようにはしてるんだ〜」
彼方「ふんふんふ〜ん。たらら〜ららららら〜♪」
璃奈「彼方さん、楽しそう」
遥「ほんとだ。今日は特にだね」
璃奈「羨ましい。私は家であんなふうに喜ぶことって、滅多にない」 遥「璃奈さん……」
遥「あの……璃奈さんは、今日ずっとお姉ちゃんと一緒にいて、楽しかったですか?」
璃奈「うん。勉強になったし、たのしかった」
遥「そっか……」
遥(さっきはちょっと疑っちゃったけど、やっぱり璃奈さんて真面目な人なんだろうな。それに、お姉ちゃんが可愛がるのも少しわかる気がする……)
遥「あの、璃奈さん。やっぱり今からでも一緒にお姉ちゃんのお手伝いしに行きませんか?」
璃奈「いいの?」
遥「大丈夫だよ。お姉ちゃんそんなことで怒ったりしないもん。私もお料理お勉強中だから、一緒に教えてもらおう?」
璃奈「うん!」
彼方「ふふっ。らららら〜ららら〜♪」 :
:
彼方「それじゃ今日は人も多いし、彼方ちゃん先にお風呂入っちゃうね〜」
遥「あ、うん。お先にどうぞ〜」
璃奈「ありがとう、いってきます」
遥「こらこらこら」ガシッ
璃奈「あの遥さん……掴まれたら動けない」
遥「いやいやいや。そりゃ掴むよね。なんで璃奈さんはお姉ちゃんについていこうとしてるのかな?」
璃奈「私には、彼方さんと一緒に寝る使命がある……」スッ…
遥「だから立ち上がろうとしないの」ガシッ 遥「ていうかいくらお姉ちゃんでもお風呂で寝たりしないよーっ」
璃奈「ほんとに……?」
遥「う……」
璃奈「ほんとうに……?」
遥「……確かめに行く?」
璃奈「行くべき」
遥「じゃあ行こっか……けど絶対心の中でガッツポーズしてるよね」
璃奈「してない。あくまで勉強のため」 遥「まったくもう……さっき一瞬でも璃奈さんを見直した自分を叱ってあげたいよ」
璃奈「彼方さんが寝ないか見張るだけなら、私一人でも大丈夫だと思う」
遥「しれっと一緒に湯船に浸かってそうだからダメ。私の目が黒いうちは一緒にお風呂なんて絶対させないからね」
璃奈「むぅ……やっぱり今日もうちに来てもらえばよかった……」
遥「な、なにその匂わせ……っ、もう絶対お姉ちゃんを外泊なんてさせないから」
璃奈「冗談。冗談だから。璃奈ちゃんボード『てへぺろ』」
遥「怖い子だよほんとに」
璃奈「私なんか、同好会の中じゃ一番普通」
遥「虹ヶ咲ちょっとおかしいよ」
璃奈「すりガラス越しとはいえ、姉のお風呂を監視するのも結構ぶっ飛んでると思う」 >>7
レアだけどなんかの安価SSではるかなりなエンドを見たな 遥「私のはあくまでお姉ちゃんを守るためだもん――お姉ちゃーん、起きてるー?」
彼方「うひゃあ――お、お、起きてるよー!」
璃奈(寝てた……)
遥(絶対寝てたよ……)
璃奈「お湯加減はどう?」シュル、パサッ…
彼方「んー、すごくいいよ〜」
遥「ていうかどさくさに紛れて脱がないでください。ほら、スカート履いて」
璃奈「そんなこと言って、遥さんも上着のボタン外してる」 遥「こ、これは違うもん。ちょっと汗かいちゃったから胸元開けただけで、そういうつもりじゃないし」
璃奈「つまり、みんなで汗を流そうってこと……?」
遥「そ、そ、それはちょっといいかも……いややっぱりダメです! もうお姉ちゃんが上がるまで璃奈さんを拘束します!」
璃奈「く、くるしい」
遥「そもそもお姉ちゃんがお風呂で寝なかったら、璃奈さんも同じ行動とる必要ないんですよね?」
璃奈「それを言われると痛い」
遥「だったらこうやってお姉ちゃんのシルエットが動いてるのを見てれば十分じゃないですか」 璃奈「それはそうなんだけど……彼方さん、いま身体洗ってるみたい……」ジー…
遥「うん……」ジーッ
璃奈「ぷるぷるしてるね……」
遥「うん。すごいぷるぷるしてる……」
璃奈「遥さん。心臓の音おっきい」
遥「璃奈さんこそ、身体熱くなってるのが伝わってきます」
ガチャ
彼方「あのー、さっきから表で何を言って――って、うわあ」
璃奈「あ、彼方さん」
遥「お姉ちゃん」 彼方「さ、さすがの彼方ちゃんも、お風呂の扉を開けたら目の前に抱きしめ合ってる女の子たちがいたのは初めてだよ〜」
遥「気にしないで。お姉ちゃんが寝てないか見てただけだから」
彼方「ええ……ずっと見られてたの……?」
璃奈「今はこうやって、お互いに拘束することで均衡を保ってる」
彼方「ええと……仲良しなのはいいけど、見られてると思うと緊張しちゃうな〜……もっと他に楽しいことしてたらどう?」
遥「大事なことだから」キッ
璃奈「わかる。これは大事」キリリ 彼方「そ、そうなんだ。それじゃ彼方ちゃんはお風呂に戻るけど、ほどほどにね……?」
遥「いってらっしゃい」
璃奈「ごゆっくり」
ガチャ……ザパー……チャポン……
彼方「ふ〜〜生き返るよ〜〜」 遥「私も生き返った気分だよ。お姉ちゃん、綺麗だったな」
璃奈「ちなみに彼方さんが上がったあとのお風呂だけど、どっちが入る?」
遥「絶対私」
璃奈「お風呂上がりの彼方さんのお世話権と二択でも?」
遥「っ……どっちもっていう選択肢はないの?」
璃奈「無理。どっちも譲れないって言うんだったら――」
遥「――わかった。一緒にお世話して、一緒にお風呂に入ろう。それが最大限の譲歩だよ」
璃奈「理解が早くて、助かる」
彼方(仲が良いのはいいけど、場所変えてくれないかなあ……///)ブクブクブク… :
:
璃奈「行ったよ遥さん。攻撃して」
遥「え、うそうそ。わたしやられてる? あっ、あー」
彼方「待ってて遥ちゃん。彼方ちゃんがすぐ助け――」
ズバッ
璃奈「よかった間に合って。遥さん死なせずに済んだ」
彼方「あー、璃奈ちゃんに先越されちゃったね〜」
遥「う、うん。ありがとう璃奈さん」
璃奈「問題な。それより倒したら、こうやって革とか牙とかを剝いだり取ったりする」
遥「ええ……モンスターさんちょっと可哀想なような」 :
:
遥「ねえお姉ちゃん、ここってどうやって解くの〜?」
彼方「どれどれ〜。って、これは難しいねえ」
遥「えっ、お姉ちゃんでも解けないの?」
彼方「解けるけど、遥ちゃんはどこで躓いてるのかな〜って」
璃奈「はじめからやるのがいいと思う。接弦定理はここ。接線と弦が作る角をちゃんと見つけるところから」
遥「えっと、雪原……?」
彼方「もっと前からやった方がいいかもね〜」 :
:
遥「じゃじゃ〜ん。じつは今日はー、部活帰りにお土産を買ってきてましたー。駅ナカのお店のシュークリーム!」
彼方「わあ美味しそう〜。遥ちゃん、ありがとね〜」
璃奈「あ、私はその……今ダイエットしてるから、気にせず二人で食べてほしい」
遥「またまた〜。さっきお風呂で見たけど、余分なお肉なんて全然なかったよ。色も白くてすべすべしてて〜」
璃奈「そ、そんなことない///」
遥「ふふっ、だから璃奈さん。半分こしようよ」
璃奈「いいの……?」
遥「もちろんだよ〜。さっき数学教えてくれたお礼もしたかったし」
彼方「うんうん。可愛いねえ二人とも。だけどこんなこともあろうかと! 彼方ちゃんは台所にお菓子を隠し持ってたのだ〜!」
遥「やったあ! さすがお姉ちゃん!」
璃奈「彼方さん、好き!」 :
:
璃奈「え、本当に良いの?」
遥「う、本当は良くない……良くないけど、でも……」
璃奈「でも?」
遥「璃奈さんがお姉ちゃんを――お姉ちゃんの曲を大切にしてるのはわかったから。だから一緒に寝てもいいよ」
彼方「ねえねえ……薄々気づいてたけど、彼方ちゃん家に帰ってきてからわりと蚊帳の外じゃない?」
璃奈「ありがとう遥さん」
遥「天国、堪能してきてね」
璃奈「うん」
彼方「まあ彼方ちゃんがダメなんて言うわけないけどね。てことで二人とも。もう遅いしそろそろ寝るよ〜?」
遥「そうだね。お姉ちゃん、璃奈さん。おやすみなさい」
璃奈「う、うん! おやすみなさい」 :
:
彼方「ごめんね〜、二人だとちょっと窮屈だよね」
璃奈「大丈夫。彼方さんとくっつくの、好き。柔らかくて、いい匂いがして、とっても幸せな気持ちになれる」
彼方「ん、っふ、ちょっとくすぐったいよ璃奈ちゃん〜。首元は反則〜」
ゴンッ
遥「あっ、ご、ごめんねー。寝返りうったらおっきな音でちゃったー」
璃奈「ひえっ……」ブルブル…
彼方「ふふ。それで今日はどうだった〜? 璃奈ちゃんは、ちゃんと璃奈ちゃんなりの眠れる森が歌えそうかな〜?」
璃奈「うん。このままここで眠ったら、何かわかる気がする。今日は本当に、それくらいずっとずっと幸せだった」
彼方「そっかぁ。璃奈ちゃんが幸せなら彼方ちゃんも幸せだよ〜」
璃奈「……だから彼方さん。もう少し狭くなってもいい?」 彼方「ん〜、それってどういうこと?」
璃奈「どうって、それは――」ムクリ
モゾ…ギシ……
ギシ……
璃奈「あの……遥さん、起きてる?」
遥「え、り、璃奈さん?」
璃奈「あのね。一緒に下にいこ?」
遥「え……私は別にそんな。それに璃奈さんの勉強の邪魔になっちゃうんじゃ……」
璃奈「そんなことない。私は、みんな一緒がいい」 彼方「ふふふっ、そういうことか〜。安心して遥ちゃん、彼方ちゃんは三人でも大丈夫だよ〜。というか、もうすでに眠いから、早く来てほしいなあ」
璃奈「遥さん、いこ?」
遥「も、もう! そんなふうに二人に言われたら断れないじゃん……ほんとにそっち行っちゃうよ……?」
彼方「ようこそ〜」
璃奈「ん、しょっと……」
彼方「えへへへへへ。こういうの、お泊り会の醍醐味だよねえ。普段やらないことをやるって、わくわくしちゃうよー」
遥「でもさすがに、このベッドに三人は……寝返りも打てないね」
彼方「心配ご無用だよ〜。彼方ちゃんのすやぴ欲にかかれば……すやぁ」 璃奈「え、彼方さん……? もう寝たの……?」
遥「寝たみたいだね……お姉ちゃん、ほんとに相変わらずだなあ」
璃奈「この寝つきの良さ、私も見習いたい」
遥「璃奈さんは寝つき良くないの?」
璃奈「私は……寝るのも嫌いじゃないけど、元々夜更かしの方が好きだったから」
遥「わかるよ〜。私もつい動画とか見てて夜更かししちゃうもん」
璃奈「でも彼方さんの歌をうたうならそれじゃダメだから。だから、彼方さんと一緒にすごして、もっと寝ることを好きにならなきゃって思ったんだ」
遥「そうだったんだ。それで、好きになれた……?」
璃奈「……よく、わからない。だけど、この家にあげてもらってから、ずっと泣きそうなくらい楽しかった。全部彼方さんと遥さんのおかげ」
遥「そんなことないよー。だけど、楽しかったって言ってくれるならうれしいな」
璃奈「あんなふうにみんなでご飯食べるのも、お風呂に入るのも、ゲームするのも……それから誰かに誰かにおやすみっていうのも、ずっとずっと憧れてた。だから今日は特別な日。遥さん、本当にありがとう」
遥「どういたしましてだよ。ねえ、それより璃奈さんは……お姉ちゃんのこと好き?」 璃奈「うん、好き」
遥「そっか。あのね璃奈さん……お姉ちゃんのこと、これからもよろしくね」
璃奈「私、特に彼方さんに何もできてない」
遥「きっとそんなことないよ。それにほら、お姉ちゃんってあんなだから、学校でちゃんとやれてるかいっつも不安で。だから、璃奈さんがお姉ちゃんのこと見ててくれたら、うれしいな……」
璃奈「わかった。私じゃ頼りないかもしれないけど、頑張る」
遥「ありがと璃奈さん。わたしたちもそろそろ寝よっか。眠くなってきちゃった……」
璃奈「私も……眠くなってきた。でもちょっとだけ、わかったかもしれない」
遥「……なにを?」 璃奈「誰かの前で眠るのって、きっとその人のことが大好きで、信頼してないと出来ないんだと思う。彼方さんは、ファンのみんなのことが好きで、信頼してるから、だからあんなにリラックスして眠れるんだ」
遥「そうかもしれないね〜。でもお姉ちゃんのことだから、単純に寝るのが好きなだけってのも大きいと思うな〜……」
璃奈「私も今なら、彼方さんみたいに安心して眠れる気がする……」
遥「そうだね〜……私もそうかも……だって、ここには大好きな人たちしかいないから……」
璃奈「うん。私もおんなじ。彼方さんも、遥さんも、大好きだから」
遥「ふふっ、寝るのが惜しいなあ。わたし、璃奈さんともっとお話ししたい」
璃奈「私も……だけど続きは夢の中で話そう? 話し込んでると、彼方さん起こしちゃうから……」
遥「そうだね。お姉ちゃん真ん中だし、起きちゃうか。それじゃ夢の中で……また会おうね……」スヤァ…
璃奈「うん。三人、一緒に……おやすみなさい……」スヤァ…
彼方「ふふっ……おやすみ、ふたりとも〜……」 :
:
【部室】
遥「こんにちはー、虹ヶ咲のみなさん。また遊びに来ちゃいましたー」
彼方「あっ遥ちゃ〜ん。ようこそだよー、ささ、こっちに座って。ゆっくりしてって〜」
遥「ありがとうお姉ちゃん。ところで――」キョロキョロ
ガラッ
璃奈「ただいま、戻ったよ。今日はかすみちゃんより速く走れた」
かすみ「たまたま! 今日はかすみんの調子がちょっと悪かっただけだから! 調子に乗らないでよね、りな子!」
遥「あ、璃奈ちゃん。お疲れ様」
璃奈「あっ遥ちゃん……!」トテテ… 遥「あはは、そんな急に手をつながれると照れるよ〜」
璃奈「ごめん、でもうれしくて。璃奈ちゃんボード『てれてれ』」
かすみ「なんですか〜。また敵情視察ですか〜? 他のメンバーは騙せても、かすみんは騙されませんよー」
遥「あ、ご、ごめんなさい。私そんなつもりじゃ……」
璃奈「かすみちゃん、ダメ」
彼方「かすみちゃん、いま何か言ったかな?」
かすみ「な、な、なんにも言ってませんけどおー? ちょっと着替えてきますっ」
璃奈「逃げた」 遥「あ、あのあの二人とも。私は特になんとも思ってないから」
彼方「大丈夫、わかってるよ〜。かすみちゃんも本気じゃないだろうし」
璃奈「うん。それより遥ちゃん。今日はどうしたの?」
遥「あ、そうそう。もしよかったらだけど、このあと璃奈ちゃんと遊びに行きたいなって思って誘いにきたんだ〜」
璃奈「うれしい。もうちょっとしたら練習終わるから、そしたら一緒に行きたい!」
遥「やった。どこ行こうか。またシュークリーム食べに行く?」
璃奈「うん! もし遅くなっちゃったら、また泊っていってもいいから」
遥「それは〜……お姉ちゃんのお許しが出たらかなあ……?」チラッ 彼方「ダメ」プイッ
遥「そっか……璃奈ちゃん、お姉ちゃんはダメだって……」
璃奈「うん……彼方さんがダメって言うなら諦めるしかない。でも話がちゃんと伝わってない気もするし、もう一回、ちゃんとお願いしてみるのもいいと思う」
遥「わかった……あのね、お姉ちゃん。私璃奈ちゃんとお泊りしたいんだけど、ダメかな……?」
彼方「ダメです」
遥「お願い。そこをなんとか」 彼方「絶対ダメだもん。彼方ちゃんはそんなの許さないよー」
璃奈「彼方さん、いつもと違う。何で許してくれないの……?」
彼方「決まってるでしょー! この間からずーっと二人でばっかり仲良くして。ちゃんと彼方ちゃんも構ってくれないと拗ねちゃうもんね。ふーん!」
遥「……」
璃奈「……」
遥「……ぷっ」
璃奈「……ふふっ、ふふふふ」
彼方「ほらまた仲良く二人で笑ってるしー!」 遥「ごめんごめん。でも私たちがお姉ちゃんを仲間外れにするなんて、ねえ?」
璃奈「うん。絶対にない」
彼方「ほんとに〜……?」
遥「ほんとほんと。ね、だからお姉ちゃん?」
璃奈「今夜、遥ちゃんと一緒に、泊まりに来てほしい」
彼方「それ、ちゃーんと心から言ってる〜……?」 遥「もちろん。私はお姉ちゃんのこと、ずっとずっと大好きだよ」
璃奈「私も、彼方さんのこと、本当に本当に大好きだから」
おしまい。 終わりですありがとうございましたー
連投制限きびしくてちょくちょく引っかかる 極上の癒し空間の中にも色欲が見え隠れしてるのが面白くて素晴らしかった
3人とも幸せなの最高かよ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています