果南「あ〜ごくらくぅ〜」
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ダイヤ「は?」
鞠莉「ダイヤSTOPSTOP!!」
鞠莉「果南だから!」
ダイヤ「あぁ、そうでしたわ」
果南「なんでさ、気持ちいいじゃん」
ダイヤ「まぁ、悪いわけではありませんが……」
果南「こう、波に揺られて浮いてるだけでも気持ちいいよ」 果南「今日は天気も良くてポカポカだしさぁ」
鞠莉「そうね、確かに気持ちいいわ」
ダイヤ「貴方達温泉とかはじっとしてられないくせに」
果南「それとこれとは別だよ」
果南「やっぱり海はいいよね!」
果南「ダイヤももっと海に身体を委ねなよ」
果南「ふわっとして軽くなって自由だよ?」
ダイヤ「少し危ないセリフに聞こえますわね」 鞠莉「それよりそろそろ潜ろうよ!」
果南「そうだね」
果南「2人ともついてきてね」
ダイヤ「まったく……ゆっくりでお願いしますわね」
果南「はいよー」
鞠莉「久しぶりにダイビングで大丈夫かしら?」
果南「鞠莉とダイヤなら大丈夫だよ」
果南「それに私もついてるから、心配しないで遊ぼうね」
果南「それじゃ……」
果南「レッツゴー!」 ――
いつも通りの青。
空の青と海の青、どっちがどんな理由かなんて何度も調べては忘れてしまうけれど……。
この青がとても心地よくて。
ダイヤ「…………?」フリフリ
右を向くとダイヤがいて、じっと見つめているとキョトンとした顔をした。
それから、小さく手を振るから、私も笑って手を振り返す。 鞠莉「…………」ニコッ
今度は左。
気付いていたのかもうこっちを見て笑ってる。
バレたか、なんて苦笑いした後、自然と溢れた笑顔でこたえる。 隣に2人がいること。
何よりも心強くて、嬉しくて。
大好きな海よりもっともっと大好き。
もっとずっと一緒にいたいな。
少し薄い海の水が頬を濡らした気がした。 ――
果南「うーんっ!」
果南「楽しかったねぇ!」
ダイヤ「えぇ、久しぶりに見てもやはり綺麗でしたね」
鞠莉「やっぱり、私達は体動かしてた方が性に合ってるかもね」
ダイヤ「そろそろ落ち着きも欲しいところですがね」
果南「なーにババくさいこと言ってんの」
ダイヤ「ば!」 鞠莉「そうだそうだ!」
鞠莉「そんなこと言ってたらダイヤだけ先に老けちゃうわよ」
ダイヤ「ふんっ、年齢的には鞠莉さんが一番上でしょう」
果南「まぁ、たった数ヶ月だけどね」
鞠莉「あら、それで言ったら、果南が末っ子かしら」
ダイヤ「ん……まぁ、そうですわね」
ダイヤ「長女は私ですが」
鞠莉「はい?自分で鞠莉お姉ちゃんって言ったじゃない!」
ダイヤ「そこまで言ってませんわ!」 ダイヤ「果南さんはどう思いますか!?」
鞠莉「果南はどう思う!?」
果南「うーん、私が末っ子ねぇ……」
ダイヤ「まさか自分が長女だ!なんて言うつもりじゃないでしょうね」
果南「どうだろうね?」
果南「まぁ、年齢でいえば、私が一番下だし、それでいいんじゃない?」
ダイヤ・鞠莉「果南(さん)?」
果南「誰が上とか下とか、ないでしょ?」
ダイヤ「まぁ、それは当然……」 鞠莉「果南、また何か隠してる?」
果南「へ?」
果南「ないない!なーんにも隠してなんかないよ!」
ダイヤ「ですが……」
果南「今更隠し事するような仲でもないでしょ?」
果南「ましてや、それで一度は離れちゃったんだから」
果南「ただ、楽しいなって思ってただけ」
果南「もっともっと一緒にいたいな……って」
鞠莉「なに言ってるの」
鞠莉「これからもずっと一緒、ね?」 ダイヤ「たとえ、この海を隔ててずっとずっと遠くにいたとしても、心は繋がったままですよ」
鞠莉「それに今は便利な時代になってるのよ?」
鞠莉「ボタン一つでどれだけ離れてったって、声が聞こえる顔が見える」
果南「もちろんわかってるんだけどね?」
果南「さぁさぁ、湿っぽい話はおしまい!」
果南「もっともっと私をおもてなししてよね」
ダイヤ「それはもちろん!」
鞠莉「そうよ!果南の誕生日はまだまだこれからよ!」 鞠莉「さぁ、ケーキでも作るわよ!」
果南「え?鞠莉変なことしないでよ?」
鞠莉「するわけないでしょ!」
ダイヤ「うーん、味は問題ないのですが、見た目が……その……」
鞠莉「普通に作れば大丈夫よ!」
果南「私とダイヤがちゃんと見てれば大丈夫か」
ダイヤ「幸い、とんでもない材料があるわけでもないですし……」
鞠莉「もうっ!2人してっ!!」 果南「ふふっ、ごめんね鞠莉、冗談だから、ね?」
果南「機嫌なおして一緒にケーキ作ろ?」
鞠莉「ふーんだ」
ダイヤ「鞠莉さんも機嫌悪いふりしないの」
ダイヤ「ね?行きましょう?」
鞠莉「やっぱりバレバレ?」
果南「あたりまえじゃん」
果南「よーし!ケーキ作り大作戦!かいしー!!」 ――
果南「はい、2人とも、コーヒー」
ダイヤ「ありがとうございます」
鞠莉「ありがと、果南」
果南「って!結局私が色々してるじゃん!」
ダイヤ「だって、果南さんのお家ですし」
鞠莉「果南の淹れたコーヒー好きよ、私」
果南「もう、まぁいいんだけどさ」
座る2人に振り返って、自分のコーヒーを淹れにいく。
カップの水音を聞きながら、笑う2人を何気なく眺める。
あぁ、大人になってしまったなって思うんだ。 果南「おまたせ」
鞠莉「おかえりー」
ダイヤ「ロウソクでも立てますか?」
果南「いいよ、別に」
鞠莉「ダメよ、風情ってものがあるでしょう?」
果南「そうかなぁ?」
鞠莉「果南、照れ臭いだけでしょ?」
果南「別に照れるわけじゃないけどさ」 ダイヤ「まぁ、もう用意してるので、勝手に立てますがね」
果南「なんで聞いたのさ」
ダイヤ「風情、ですかね?」
果南「よくわかんない」
ダイヤ「わからないことの方が世の中多いものですよ」
果南「うーん?」
鞠莉「まぁまぁ、なんだっていいじゃない!」
鞠莉「今大事なのは果南の誕生日を盛大に祝う!」
鞠莉「それだけでしょう?」
ダイヤ「そうですわね」 果南「ダイヤ、鞠莉ありがとね」
ダイヤ「お礼は後で聞きますわ」
鞠莉「じゃあ果南!」
鞠莉「HAPPY BIRTHDAY!!」
ダイヤ「お誕生日おめでとうございます」
果南「ふふっ、そういうの揃えるものじゃないの?」
果南「でも、ありがとう」
鞠莉「さぁ、じゃあ果南には何か語ってもらおうかしら?」
果南「えぇー、もうさっさと食べようよー」 ダイヤ「私だって誕生日の時目標言いましたよ?」
果南「目標はさ、言ってるじゃん」
果南「ダイビングの資格ちゃんと取りたいって」
果南「だから……」
鞠莉「だから、別のを聞きたいのよね」
果南「えー、なにそれズルじゃん」
鞠莉「ズルじゃありませーんっ」
ダイヤ「なら、果南さんの夢でも聞きましょうか?」
果南「夢?」
鞠莉「あら、いいじゃない!」 果南「えー、別に具体的に決まってないよ」
果南「2人だってそうでしょ?」
ダイヤ「まぁ……」
鞠莉「だから、大体でいいじゃない!」
ダイヤ「私達恐らくですが、どうしたいかは決まってますしね、それぞれ」
ダイヤ「私は黒澤家としての責務を、鞠莉さんと果南さんもお家の事業がありますしね」
鞠莉「私はそのまま継ぐかはまだわからないけどね」
果南「まぁ、私は……」
果南「うん……」
果南「私ね、2人がすごいなって思う時があるんだ」 果南「私が一緒にいてもいいかなって、ふとよぎることがあったんだ」
鞠莉「果南!なに言って……!」
ダイヤ「鞠莉さん」
鞠莉「だって……」
ダイヤ「お話は最後まできちんと聞いて、それからです」
鞠莉「うん……」
果南「あはは、別にそんな暗い話じゃなくってね?」
果南「やっぱり私ここが好きだからさ、Aqoursの1年生も2年生も好き」
果南「で、ダイヤ、鞠莉」
果南「2人のことが大好き」 果南「で、大好きな2人はやっぱりここじゃないどこかで頑張らなきゃいけない時があると思うんだ」
果南「家のこと考えるとね?」
ダイヤ「まぁ、私の場合はそこまでではないと思いますが……」
ダイヤ「まぁ、色々なところとつながりを持たせて頂いておりますので……」
果南「鞠莉だって色んなとこで活躍するんだと思う」
果南「だから今回だってイタリアの大学へ行くんだから」
鞠莉「……」
果南「うん、そうだね」
果南「決まった」 果南「もっともっと一緒にいたいから……だからやっぱりしっかり資格を取りたいな」
果南「大好きな海と一緒に大好きな2人の帰る場所になりたいから」
鞠莉「果南が待っててくれるならいくらでも頑張れるかな」
ダイヤ「果南さんだってしっかり頑張ってもらわないといけませんがね」
果南「それはもちろん!」
果南「本当は泣き虫な誰かさんと」
鞠莉「む……」
果南「不器用な誰かさん」
ダイヤ「むむ……」
果南「それから私……」 鞠莉「それは、誰より寂しがりな誰かさんのことかしら?」
ダイヤ「ふふっ、変な3人組ですこと」
果南「むむむ……」
果南「3人みんなでくだらない意地を張り合ってきたけどさ」
果南「きっとそれだけ愛してきたってことだと思う」
果南「だから、一緒にいたい」
果南「一緒にいるために頑張る、それが夢かな」
鞠莉「とっても素敵な夢だと思うわ」
ダイヤ「えぇ、私も同じ夢をみたいなと思いましたわ」
果南「ありがとう」
果南「これからも、もっともっと一緒にいたい!」
果南「よろしくね、ダイヤ、鞠莉」 改めてスレ立て代行ありがとうございました!!
支援のコメントくださった方もありがとうございます! 曜「羨ましい限りであります」
千歌「果南ちゃん、お幸せに」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています