「私はせつ菜でもしずくでもない……私は貴様を倒す者です!」
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果林「じゃあ、新しい練習のメニューを決めるわよ」
せつ菜「はい!はい!」
果林「いきなりね……はい、せつ菜」
せつ菜「オモリを付けて走るのはどうでしょうか?」
果林「そんなことしたら足首を痛めるわよ。却下」
愛「はーい!」
果林「はい、愛」 愛「滑舌を良くするために早口言葉!これでしょ!」
しずく「別に早口言葉じゃなくてもいいのでは」
果林「うーん、みんな歌が聞きづらいと思ったことはないしねぇ」
かすみ「はーい!コール&レスポンスを新たに考えましょう!」
エマ「私はヨガをやってみたいなぁ」
璃奈「私は柔軟やりたい」
彼方「お昼寝の時間を取り入れようよ〜」
ワイワイ ガヤガヤ
果林「あのねぇ……」 歩夢「あはは……」
しずく「これでは、決まるまで時間が掛かりそうですね……」
ガララ!
歩夢「ん?」
栞子「すみません、遅れました。さ、入ってください」
ランジュ「ニーハオ!ここがスクールアイドル同好会の部室ね」
ランジュ「ふむふむ」
ミア「……」 彼方「んん?」
しずく「どなたでしょうか?」
璃奈「知らない人」
かすみ「あんな人この学園にいたっけ?」
せつ菜「栞子さんそちらの方々は?」
栞子「はい、この2人は……」
ランジュ「アタシは鐘嵐珠(ショウ ランジュ)。よろしくね!」
ランジュ「ほらミア、自己紹介よ」
ミア「はぁ……ボクはミア・テイラー……よろしく」 せつ菜「ランジュさんにミアさんですね、よろしくお願いします!」
歩夢「栞子ちゃんはランジュさんとミアさんとどういう関係なの?」
栞子「私とランジュは昔からの」
ランジュ「アタシと栞子は幼馴染なの。ミアはアタシの友達よ、一緒に来させたの」
ミア「ボクは別に来たくなかったけど……」
栞子「すみません、ランジュがどうしても同好会の部室に来たいと言うものですから」
歩夢「ううん、いいんだよ。栞子ちゃんのお友達なら大歓迎だよ」
愛「そうそう、友達ならいつでも連れてきなよ!」 果林「えっと、ランジュでいいのかしら? 私は朝香果林よ、よろしくね」
かすみ「かすみんでーす!」
ランジュ「無問題ラ。アナタ達のことは全員知ってるわ。アタシもスクールアイドル大好きなの!」
せつ菜「おぉ、そうでしたか!大好きですか!」
ランジュ「アナタ達が開催したスクールアイドルフェスティバルでランジュも興味を持っちゃったの!」
ランジュ「だからアタシもスクールアイドルになることにしたのよ!」
ミア「もう挨拶はしたからボクはもう行く」スタスタ
ランジュ「ミア、どこ行くの?」
ミア「どこでもいいでしょ」
ガララ
ランジュ「まったく……」 しずく「えっと、ランジュさんもスクールアイドルに?」
栞子「ランジュとミアさんは今度この虹ヶ咲に転入してくることになったんです」
しずく「転入? そうだったんですか」
ランジュ「そう、ランジュはスクールアイドルをするためにここに転入してきたと言っても過言じゃないわ」
歩夢「じゃあ一緒にスクールアイドル出来ますね」
ランジュ「そうね、歩夢!」
しずく「スクールアイドルフェスティバルのおかげでこんな出会いがあるなんて。嬉しいですね」
果林「ふふ、また部員が増えるわね」 璃奈「仲間が増えるの嬉しい。りなちゃんボード『ワクテカ』」
エマ「じゃあ、これから一緒に頑張ろうね」
ランジュ「……それは違うわ」バッ
エマ「え?」
かすみ「違う……?」
彼方「違うってなにが?」
ランジュ「ランジュがスクールアイドルをやるのよ。こんなちっぽけな部室じゃ満足に出来ないわ」
せつ菜「へ?」
栞子「ち、ちょっとランジュ!」 ランジュ「アタシね、スクールアイドル部を作ることにしたのよ」
せつ菜「はい!?」
かすみ「スクールアイドル、部!?」
ランジュ「最高のスタッフ、最高の環境を整えた『スクールアイドル部』で、同好会でできなかったことをさせてあげる」
ランジュ「だから同好会なんて捨てて、スクールアイドル部に来なさい」
しずく「えぇ!?」
かすみ「な、何言ってるんですかこの人は!?」
愛「同好会を捨てろってなに!?」 ランジュ「そのままの意味よ。ランジュはアナタ達のことすごく評価してるの!だからランジュと一緒に最高の環境でスクールアイドルやりましょうよ」
果林「やりましょうよって言われてもねぇ……」
彼方「彼方ちゃんは別に同好会のままでいいかな〜」
ランジュ「あら?これは強制なのよ。それに部があるんだから同好会は消えるの」
彼方「消えるの!?」
せつ菜「そ、そんなことは許しません!どうしてそんなことを決めるのですか!」
璃奈「私はいや……」
果林「そうよ、いきなり消えるって言われても……」 ランジュ「どうして?最高が揃った環境でやれるのよ。逆に来ない理由あるかしら?」
歩夢「別に同好会で出来ないことはないですし、それに同好会だから出来たこともあったわけだし……」
ランジュ「同好会だから出来たこと?はぁ……アタシにはよく分からないわ」
栞子「ランジュ!いつの間にそんなことを」
ランジュ「栞子、行動は早くなくちゃね?世に置いてかれるわよ」
栞子「何言ってるんですか……」
かすみ「納得できませんよ!というか受け入れませんからねそんな提案!」
エマ「私も同好会が消えちゃうのはやだなぁ……」
璃奈「私も……」 ランジュ「ランジュと一緒なら楽しいわよ!部に入りなさい!」
かすみ「入りませんって!」
果林「この自信は何処から湧いてくるのかしら」
しずく「全然引く気がありませんね……」
ランジュ「分かったわ」
ランジュ「じゃあ、勝負をしましょう」
璃奈「勝負?」
ランジュ「ランジュとアナタ達でライブで勝負するのよ」
愛「ライブで勝負?どゆこと?」 ランジュ「簡単なことよ。アナタ達はソロで活動してるんでしょう?」
ランジュ「つまりアナタ達1人1人がランジュと勝負するってわけ。ほら、簡単でしょ?」
果林「10vs1ってことかしら?勝負の内容にもよるけど、そっちが厳しいんじゃないかしら」
ランジュ「全然?ランジュにかかればアナタ達を1人で相手にするくらい訳ないわ」
ランジュ「アタシが勝ったら大人しく同好会を捨てて部に来てもらうわよ」
彼方「これまたすごい自信だ」 せつ菜「あの、勝負とは具体的にどんなことをするのでしょうか」
ランジュ「ふふっ、ついてきなさい」
スタスタ
しずく「どこへ行くんでしょうか」
せつ菜「とりあえずついていきましょう」
スタスタ
スタスタ…
ーーーー
ーー
ー ワー ワー
ワイワイ
せつ菜「なっ……」
かすみ「な、なんですかこれぇ!?」
果林「これは一体……」
愛「これってライブステージ?いつの間にこんな所に」
ランジュ「驚いたでしょ?ランジュの為にちょっと用意してたの。今回はここで勝負を行いましょ」
ランジュ「ライブバトルってことで観客は100人くらい集めてもらったわ」
愛「100人!?この短時間で!?」
栞子「集めてもらったって……」
ランジュ「ライブなんだからファンがいなくちゃ盛り上がりにかけるでしょ?」 いつまで立っても部を拒む理由わからん
同好会でも部でもメンバーがいれば満足しないのか?そんなに所属の名前大事なのか? 歩夢「なんというか……すごいね……」
しずく「ランジュさんは凄い力をお持ちなんだと感じました……」
ランジュ「そして、なんといってもライブバトルの目玉はアレよ」ビシッ
璃奈「アレ? 真ん中に大きなカメラみたいなのがある」
彼方「なにあれ?機械?」
ランジュ「あの機械はステージでのパフォーマンスの点数を出してくれるの」
ランジュ「まぁ、つまり、ライブをして点数が高かった方の勝ちってことね」
彼方「へぇ〜……」
愛「なんか面白そうじゃん!やろうやろう!」 せつ菜「ここまで来たらやるしかありませんね!」
歩夢「ねぇ、すごい燃えてるけど大丈夫なの?」
エマ「そうだよ、もし負けることになったら」
歩夢「それにあの子も帰ってきてないし……もし負けたらなんて言ったら……」
果林「大丈夫よ、あっちは1人、こっちは10人もいるのよ。負ける可能性なんて高くないわ」
かすみ「そうですよ!ランジュを返り討ちにしてやりましょう!」
歩夢「うん……そうだね!」 栞子「すみませんランジュが……こんな事になってしまい……」
エマ「栞子ちゃんは謝らなくていいんだよ。勝負、一緒に頑張ろうね」
栞子「はい!」
ランジュ「勝負するの?しないの?」
せつ菜「やります!ランジュさんの勝負、私達が受けて立ちます!」
ランジュ「ふふ、そう言うと思ったわ。じゃあ今から30分後に始めるから、その間に準備をしてきてちょうだい」 ーーーー
ーーー
ー
かすみ「聞きましたか?あのランジュって人、理事長の娘らしいですよ」
果林「嘘っ!?」
彼方「ランジュちゃん理事長の子供だったんだ……」
果林「つまり同好会を無くすってのもハッタリじゃなかったってわけね」
璃奈「ハッタリだと思ってたの?」
果林「なんだか威勢のいい子が挑んで来たわねって感じだったのよ……」
歩夢「なんとしてもあの子が帰ってくるまでに同好会を守らなくちゃ」
しずく「そうですね!」
せつ菜「皆さん、これは同好会の存亡を賭けた大勝負です!自分の中で自信のある曲とパフォーマンスで臨みましょう!」
せつ菜「それでは!行きますよ!」
「「おーーー!!」」 ー
ーー
ワー ワー
ランジュ「ルールはランジュとアナタ達1人ずつライブをして、点数を競い合う。これを10回やるの」
ランジュ「途中で誰かがランジュより高い点数を取ったらそこで勝負は終了でランジュの負けよ」
ランジュ「アタシはミアが作った10曲で挑ませてもらうわ」
栞子「ランジュが負けたら、先程のスクールアイドル部の話から手を引いてくれるんですか?」
ランジュ「ええ、もちろんよ」
栞子「そうですか……」
彼方「よーし、頑張るぞ〜」 しずく「まず誰からいきましょうか」
愛「はい!トップバッターは愛さんが行く!」
璃奈「愛さん頑張って。りなちゃんボード『ファイト!』」
かすみ「愛先輩!やっちゃってください!」
愛「任せといて!いきなり勝っちゃうから!」
果林「本当にランジュは1人で大丈夫なの?」
ランジュ「無問題ラ。ふふ、アタシがアナタ達に負けるビジョンが浮かばないの」
果林「へぇ……じゃあ遠慮なしで行かせてわね」
ランジュ「えぇ、楽しみにしてるわ」
愛「よし!やるぞー!」 ーーーー
ーーー
ー
ミア「……」カチッカチッ
ミア「ふぅ……こんなもんかな」
ミア「……あー、これはボツ、これも書き直し」カチッカチ
ミア「これも、こんな曲じゃダメだ」カチッ
ミア「ん?ランジュからメッセージ来てた……」
[ランジュ:ミア!今からランジュがライブで勝負をするの!見に来なさいよ!]
ミア「なんでボクが……忙しいのに……」
ミア「……まあいいや、息抜きに見に行こ」
スタスタ ーーー
ーー
ー
ワー! ワー! ランジュー!
バーーン!
【ランジュ 95点/愛 88点】
愛「うそ……っ」ハァハァ
歩夢「そんな、愛ちゃんが負けた?」
しずく「それも7点差って……」
ランジュ「ふふ、愛も良いステージだったけどランジュには敵わなかったわね」
愛「みんなごめん……」
せつ菜「大丈夫ですよ愛さん!まだ私達がいますから!必ず勝ちます!」
愛「うん……」 栞子「ランジュがこんなライブを出来たなんて……」
ランジュ「次は?誰でもいいわよ、かかっていらっしゃい!」
歩夢「わ、私がいくよ!」
彼方「おぉ、歩夢ちゃんが……」
歩夢「私も同好会を守りたいから!」
エマ「歩夢ちゃん頑張って!」
ランジュ「ふふっ……」
ーーー
ーー
ミア「……」スタスタ
ミア「ん……」 ワー! キャー!
ミア「……」
ミア「フッ……」
バーン!
【ランジュ 94点/歩夢 86点】
────────
バーーン!
【ランジュ 91点/彼方 87点】
────────
バーーーン!
【ランジュ 94点/しずく 86点】
────────
バーーーーン!
【ランジュ 95点/せつ菜 90点】
──────── せつ菜「くっ……!すみません……」ドサッ
栞子「そんな、ここまで誰1人ランジュに勝てないなんて」
璃奈「あわわわ……せつ菜さんまで負けちゃった」
かすみ「こんなのおかしいですよ!あの機械なにかイジってあるんじゃないですか!?」
ランジュ「あら、そんなことしてないわ。ランジュの実力よ、実力」
果林「やめなさいかすみちゃん、負けてる方がそんなこと言ったら」
かすみ「でもぉ……」 ミア「……」
ミア(当たり前だ。点数を出してるのはあくまで機械の方、観客じゃない)
ミア(この勝負で機械じゃなく、観客相手にパフォーマンスをしてる同好会はダメだ)
ミア(採点機械の点数を出す方法を熟知してるランジュが負けるはずがない)
ミア(アーティストがカラオケで高い点数を出すやり方を知ってるカラオケのプロに勝てないのと同じだ)
ミア(Stupid……茶番だねこんな勝負)
キャー! キャー!
ランジュ「ふぅ……流石に疲れちゃったわ、少し休憩にしましょ。15分後に再開ね」
ワー! ワー! 彼方「ごめんねぇ……いつも通りにやったつもりだったんだけど……」
しずく「そんなの……私もです……」
歩夢「ランジュさん強いなぁ……」
エマ「元気出して?私達がまだいるから」
栞子「そうですよ、落ち込まないでください」
彼方「うん……」
愛「それにしてもランジュのパフォーマンス凄かったなぁ」
せつ菜「そうですね……前になにかしてたのでしょうか」 璃奈「曲も凄かった……」
果林「ほらほら、なに暗い雰囲気になってるのよ。確かにランジュの実力には驚いたけど同好会だって負けちゃいないわよ」
かすみ「そうです!かすみんがまだ戦っていないのに諦めモードにならないでくださいよ!」
璃奈「私も超本気出す。りなちゃんボード『むんむん!』」
歩夢「ごめんなさい、少し落ち込んでた。だよね、まだ負けてないもんね」
愛「よーし!後半組行ってこーい!」
栞子「必ず勝ちましょう!」
「「おーーー!!」」 ーーーー
ーー
ー
ワー! ワー!
ランジュ「来たわね。後半戦始めましょ!」
バーーン!
【ランジュ 96点/璃奈 87点】
────────
ババーーン!
【ランジュ 94点/エマ 88点】
────────
バババーーーン!
【ランジュ 97点/栞子 85点】
ランジュー! キャー! ランジュ「あら、また勝っちゃったわ。となると残るはあと2人ね」チラッ
果林「……っ」
かすみ「うっ……」
エマ「そ、そんなぁ……」
栞子「おかしいです、こんなに差があるものなのでしょうか……」
璃奈「ごめんなさい、負けちゃった……」
彼方「これは、凄くピンチだね」
愛「くそー!みんなイケると思ったのになぁ」
果林「……残りは私とかすみちゃんだけね」
かすみ「そうですね……」 ランジュ「果林、かすみ!なにしてるの?さぁライブを始めましょ!」
果林「とうとうここまで来ちゃったけど、あなたは私が倒してみせるわ」
ランジュ「あら、果林からやるのね」
かすみ「いえ、かすみんが行きます!果林先輩は下がっててください!」
果林「かすみちゃん……」
かすみ「かすみんが負けたら、その時はお願いします」
果林「分かったわ」
せつ菜「あの2人はランジュさんに勝てると思いますか?」
歩夢「え? 勝てるよ!きっと!」 せつ菜「私は……そうは思いません……」
歩夢「どうして?せつ菜ちゃん」
せつ菜「ここまで戦って、見てきて思ったんです。ランジュさんの実力は私達よりも……」
璃奈「確かに、8人も負けてるから……流石にもう……」
歩夢「そんな……どうにかならない?このままじゃ同好会が、あの子の帰ってくる場所が」
しずく「それは……あの2人が勝つことを祈ることしか……」 せつ菜「……はっ!」
せつ菜「そうです!」
歩夢「?」
しずく「どうしたんですか?」
せつ菜「合体しましょう!そうすれば勝てるはずです!」
歩夢「が、合体!?」
しずく「ま、またアレをですか?」
璃奈「せつ菜さん、良いアイデアかもしれない」 せつ菜「同好会の危機です!もしあの2人が負けたらそこで終わってしまうんです!」
しずく「そうは言われましても、あのイヤリングはここには無いですし……」
せつ菜「あ、そうでした……すみません不覚でした……」
歩夢「そういえばあの時は耳になにか付けてたよね」
せつ菜「そうなんです、ポタラが無ければ合体は出来ないんです……」
璃奈「ううん、ある。合体する方法」
歩夢「え、本当に?」
しずく「璃奈さん、それは一体」
璃奈「フュージョンすればいい。あれならポタラが無くても合体できる」 せつ菜「あぁ、なるほど!その手がありましたか!」
しずく「フュージョン? あっ、フュージョンってアレですか!?あの変なポーズをする!」
せつ菜「はい!それです!やりましょう!」
しずく「い、嫌ですよ!この前やった時なんかお婆ちゃんになったじゃないですか!」
璃奈「あれは失敗したから。成功すれば強くなるよ」
歩夢「フュージョンってなに?」
璃奈「融合すること。2人の人間が1人の人間になる」
歩夢「前と似たようなものなんだね」 せつ菜「今回は成功させましょう!一度失敗したなら大丈夫ですよ!」
しずく「えぇ〜でも……」
歩夢「あの、しずくちゃん嫌がってるし代わりに私がやるよ」
璃奈「それは無理かも……フュージョンは失敗したら30分は戻れない。それに一度もポーズの練習してない歩夢さんが成功する確率は0に近い……」
歩夢「そうなんだ……」
せつ菜「しずくさん、同好会を救う為です」
しずく「うぅ……分かりました。今回だけですよ」
せつ菜「ありがとうございます!」 璃奈「時間がない。早くやらないと」
せつ菜「そうですね!」
せつ菜「ふぅ……よし、いけます」
しずく「……私もです」
せつ菜「いきますよ!ポーズは覚えてますか?」
しずく「はい!」
歩夢「……」ドキドキ せつ菜「フュ〜〜」
しずく「ジョン!」
「「はっ!!」」
ギュルルルル!
キュイーーーン!
カッ!!!
歩夢「きゃっ!」
璃奈「お、おおお」
シュウウウウウウ
「……」 歩夢「これは……成功なの?」
璃奈「うん……成功……かも」
「ふっふっふ、これは凄いです。これなら負ける気がしません」
歩夢「って!その格好はなに!?」
「え?」
璃奈「前が出てる……」
「き、きゃっ!///これでは胸が!///」
歩夢「この衣装なに?」
璃奈「これはメタモル星人の民族衣装らしい」
歩夢「ちょっとダサいね……」
「ちょっと着替えてきます///」
タッタッタッ 歩夢「大丈夫かな……」
璃奈「こっちは恥ずかしがるんだ」
ーー
ー
「よし、これでOKです!」
歩夢「準備万端だね!」
璃奈「名前はなんていうの?」
「名前ですか?そうですね……」
歩夢「それって今決めなきゃダメ?」
「ダメですよ。名前があった方がカッコいいですからね」
「ポタラの時はせづくだったので……そうですね……えっと……」
「しづ菜です!」 ーーーー
ーー
ー
【ランジュ 94点/かすみ 86点】
かすみ「うぅ……果林先輩すみません……」
ワー! ワー!
果林「はぁはぁ……」
ランジュ「はぁはぁ……」
ランジュ「なかなか良いステージだったわ。最後の1人としてよく頑張ったじゃない。ランジュ感動しちゃったわ」
果林「えぇ、あなたもね」
ランジュ「でもそれも、今から出る点数で全てが分かるわね」
果林「……ゴクッ」 彼方「果林ちゃん!」
愛「カリンお願い!勝って!」
エマ「果林ちゃん……!」
栞子「今から出る点数で……同好会の存続が……」
ランジュ「さあ!ランジュと果林の点数を出してちょうだい!」
果林(お願い……!)
バーーーン!
【ランジュ 91点/果林 89点】
ワー ワー
果林「……っ!」 愛「ああっ」
エマ「そんな……」
栞子「果林さんの負け……」
彼方「みんな負けちゃった……」
ランジュ「これで決まりね!アナタ達は同好会を捨ててスクールアイドル部に入るのよ!」
ランジュ「ふふ、ランジュと約束したんだから絶対よね?安心して!アナタ達の実力を部のハイクオリティな環境でこれ以上に上達させてあげるわ!」
ランジュ「そうだ、これから部への歓迎も兼ねてビュッフェへ招待してあげる!」
エマ「あの、ちょっと待って!」
「待ちなさい!!まだ勝負は終わってません!!」バッ ランジュ「誰!?」
しづ菜「私ですか?」
しづ菜「私はせつ菜でもしずくでもない……私は貴様を倒す者です!」
ランジュ「貴様……?」
しづ菜「おっと失礼しました。つい真似をしてしまいまして」
ランジュ「アナタ誰?」
しづ菜「虹ヶ咲同好会のスクールアイドル、しづ菜です」
ランジュ「ふぅん、同好会にまだスクールアイドルが残ってたのね」
しづ菜「勝負ですランジュさん。私が勝ったら部の話は全てなかった事にしてもらいます」ビシッ
ランジュ「ええ、いいわよ」 エマ「あれって……」
彼方「誰?」
愛「あんな子同好会にいたっけ」
璃奈「あれは、せつ菜さんとしずくちゃんが融合した姿」
果林「ゆ、融合?」
愛「またせっつーとしずく合体したの!?」
璃奈「うん」
かすみ「でも、まだ同好会が助かる道は残ってるという訳ですね!」
栞子「せつ菜さんにしずくさん、同好会の為に……」 しづ菜「さぁランジュさん、始めましょうか」
ランジュ「ちょっと待って、アタシはライブを連続でやったばかりなの。20分の休憩をちょうだい」
ランジュ「ライブはその後にやりましょ」
しづ菜「え゛っ」
しづ菜(それはまずいです!フュージョンの効果は30分だけ!)
しづ菜(20分も休まれたら残り時間がどんどん減ってしまう!)
しづ菜「ランジュさん、私は今すぐ勝負したいんです」
ランジュ「嫌よ。疲れてるのにライブやったら点数低くなっちゃうでしょ」
しづ菜「ぐっ……!」 歩夢「ランジュさんが20分休んだら残りの時間はどれくらいになるの?」
璃奈「だいたい7分くらい……」
歩夢「ええっ!そんなギリギリなの……」
ー
ーー
ランジュ「あら、ミアじゃない。見に来てたなら言ってよ」
ミア「休憩の合間に来ただけ。そろそろ戻るから」
ランジュ「待ちなさいよ。これから最後のライブがあるから、それを見てからにしてよ」
ミア「ボクは忙しいんだけど」
ランジュ「いいじゃない、楽しくってすぐ終わっちゃうわ」
ミア「なら早くして」
ランジュ「分かったわよ。そろそろ休憩が終わる時間ね」 ーー
ーーー
ワー ワー
ランジュ「これが本当に最後の勝負よ。ランジュの本当の本気でいかせてもらうわ」
ランジュ「それとランジュのスペシャルな曲、この『Queendom』で!」
しづ菜「……っ!」ビリビリ
しづ菜(改めてこの人と向き合うとオーラがビリビリ伝わってきますね。ふふ、負けませんよ)
しづ菜「来なさい!私が迎え撃ってあげます!」
ランジュ「アナタもすごいスクールアイドルみたいね。迫力を肌で感じるわ」
ランジュ「楽しみましょ」
しづ菜「ええ。この短い時間をめいっぱい」 ワアアアアア!
ついに始まったランジュとしづ菜の最終決戦!
先行はランジュから。同好会10人を倒してきたのにも関わらずパフォーマンスの精度は落ちておらず、歌と共にダンスでステージを我が者にした。
スペシャルな曲と言うだけあってそのクオリティは素晴らしく、完璧なライブを作り上げていった。終わる頃には観客はみんなランジュの虜だった。
〜♪
キャー! キャー!
ランジュ「ふぅ……」
ランジュ「全てをランジュに委ねちゃいなさい!」
ランジュ「支配してあげるわ!」
ワー! ワー! エマ「すごいライブだったね……!」
彼方「うん、さっきまでよりクオリティが上がってたような」
果林「流石、特別な曲って言うだけあるわね」
歩夢「せつ菜ちゃんしずくちゃん頑張ってね!」
かすみ「負けないでくださいよ!」
しづ菜「まかせてください」
スタスタ
ワー! ワー! そして始まった融合スクールアイドルしづ菜のライブ。まず持ち味の声を活かし、しづ菜は一気に会場のボルテージを上げた。
歌声は耳に透き通るように美しかった。
そしてパフォーマンスは更に凄かった。一寸の狂いもない綺麗なバランスとしなやかな手足の動きで観客を釘付けにした。
人間じゃない動きをすればそれはそれは盛り上がった。
オオオオオオ!
愛「いいぞー!」
栞子「素晴らしいです!」
歩夢「すごい盛り上がりだね。今日1番かもしれないよ」
彼方「これはもしかして、もしかするかもよ〜?」
ワアアアアア! ランジュ「なっ……なんで、ランジュの時よりも盛り上がってるじゃない」
ランジュ「でもいいわ。採点するのは機械だから、いくら会場が盛り上がっていても点数になるのはパフォーマンスの正確さ……ッ」ギリッ
しづ菜「戦う相手を間違えましたね!!」ダンッ
ランジュ「……くっ!」
ミア「……うそ」
ミア「あのパフォーマンスの点数……まだライブの途中なのに」
ミア「100点……?」
【しづ菜 100点】ピピピピピッ ワアアアアア!
しづ菜(行けます!このままライブを続ければ!)
しづ菜(私達の勝ちです!!)
シヅナ! シヅナ!
しづ菜(うおおおお!ラストスパート行きます!)
キュイイイイン
パッ! せつ菜「……へっ」パッ
しずく「……あっ」パッ
璃奈「あっ」
せつ菜「こ、これは……」
しずく「隣にせつ菜さんがいるということは……」
せつ菜(フュージョンの効果が!!)
しずく(切れてしまいました!!)
せつ菜「こんな時に……!」
しずく「あと少しだったのに……!」 ザワザワ
愛「あちゃー……すごい盛り上がってたのになぁ」
歩夢「そんな、ここで解けちゃうなんて……」
かすみ「ど、どうなるんですか?これ」
果林「これは恐らく……」
ザワザワ
ランジュ「待ちなさい!」スタスタ
せつ菜「ランジュさん……!」
ランジュ「せつ菜、しずく、どうしてステージにいるの?しづ菜はどうしたの!?」
しずく「それはその……」 せつ菜「……申し訳ありません、しづ菜は私としずくさんが融合した姿だったんです」
ランジュ「融合……?へぇ、アナタ達って面白いこと出来るのね」
ランジュ「ふん、でも残念だったわ。アタシ、あんな凄いスクールアイドルがいたって嬉しかったのに」
ランジュ「せつ菜、しずく、アナタ達は一度ランジュに敗れているのにもう一度ライブをしてしまった」
せつ菜「……」
しずく「……」
ランジュ「これは失格よ!つまりアナタ達の負け!」
ランジュ「お終いよ。これでライブバトルは終了とさせてもらうわ」
しずく「そ、そんな」
せつ菜「っ……無念です……」
ザワザワ ー
ーー
せつ菜「すみません皆さん……」
しずく「あと少しだったんですが……」
彼方「しずくちゃんせつ菜ちゃんお疲れ様〜」
エマ「うんうん、よく頑張ったよ!」
歩夢「そうだよ、勝負は負けちゃったけど私も同好会のためになにか出来ることをしたいって思った」
かすみ「かすみんも納得しません!こうなったら戦いましょう!」
璃奈「まだ同好会は守り抜く!りなちゃんボード『メラメラ』」
栞子「……ランジュ」
愛「……」
果林「……」 ワー! ワー!
ワー! ワー!
ミア「……」
【ランジュ 98点/しづ菜 180点】ピーー
ミア「……こんなものか」
こうして突然始まったランジュvs同好会の白熱したライブバトルはランジュの勝利で終了した
ー
ーー
ーーーー 数日後
ランジュ「もう!どうしてあの子達は来ないの!?約束したのに!」
ランジュ「あの子達を部に来させるように同好会の活動は制限してる筈なのに!」
ランジュ「ランジュは勝ったのに……!」
ガチャ
ランジュ「あら?」
果林「失礼するわね」
愛「ランジュいるー?」
ランジュ「果林!愛!来てくれたのね!」 ランジュ「あれ?2人だけなの?」
果林「そうよ」
愛「今回はカリンと愛さんだけ!」
ランジュ「まぁいいわ、待ってたのよ!歓迎するわ!」
愛「いやー、流石に部室も練習も禁止されるのは愛さんも参るよー」
ランジュ「ふふ、ランジュの作戦勝ちね!」
果林「ここなら最高の環境でスクールアイドル活動が出来るって聞いたからね。それに負けっぱなしじゃ悔しいでしょ」
ランジュ「設備だけじゃないわ、世界中から集めた一流のスタッフがバックアップするの。果林の実力は今以上に伸びるわよ」 果林「じゃあお願いしようかしら。どうせ今のままじゃ同好会の活動もままならないし」
愛「やっぱ練習しないと身体が錆びちゃうしね」
ランジュ「よろしくね!果林!愛!」
コンコン
ランジュ「どうぞ」
ガチャ
栞子「失礼します」
ランジュ「栞子!」
ーーーー
ーー
ー 時は流れ───
あなた「ふぅ、やっと帰ってきた。短期留学なんてあっという間だと思ったけど、長いこと離れていたような気がするな」
あなた「みんなと早く話したいな!」 せづくの話も好きだったからフュージョンの方も作ってくれて嬉しい ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています