エマ「侑ちゃん、おなかを冷やすと風邪ひいちゃうよ?」侑「え、なんのこと?」
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エマ「この前のSIF、新聞部の人たちが特集号を組んでくれたでしょ?」
侑「うん! すっごかったね!」
エマ「それでね、写真もたくさん載ってて」
侑「写真で見るみんなも可愛くてときめいちゃったよ〜!」
エマ「えへへ、ありがとう!」
エマ「それで、観てくれてたみんなを撮った写真もあって」
エマ「笑顔がいっぱいだなぁ、うれしいな〜って見てたんだけどね」
エマ「……」
侑「エマさん?」
エマ「これ……」っ【13話ライブ中のお腹全開のカット】
侑「おわ、私だ。はしゃいでるところ撮られちゃってたなぁ」
エマ「侑ちゃんはTシャツの下にインナー着ないタイプなの?」
侑「それでさっきの言葉に繋がるんだね」 侑「このまえ見た私服でもお腹が出てたけど、やっぱり日陰とかに入ると寒いのかな」
エマ「夏でもカイロは持ってたり、飲み物で温かいものを飲んだりして工夫してるみたい」
侑「オシャレは我慢とも言うもんね」
エマ「わたしはあんまり無理してほしくないけど、ファッションにこだわりがあるのはよく知ってるから」
エマ「ただね、さっき言ったみたいな細かい工夫で体を冷やさないようにしてるんだって」
侑「冷えは美容と健康の天敵って言ってた気がする」
エマ「だから侑ちゃんも、できればおなかを出さない方がいいんじゃないかなぁ」
侑「この心配のされ方、なんだか小さい頃を思い出してきたよ」 侑「あのでも……エマさん?」
エマ「なあに?」
侑「私のアレはあの、結果的に出ちゃっただけというか」
侑「出そうと思って出したわけじゃないというか……」
エマ「……?」
侑「……ええっと」
侑「……あー……」
侑「お腹が勝手に……出ていったっていうか……」 エマ「おなかが?」
侑「うん」
エマ「勝手に?」
侑「……うん」
エマ「どんな感じに?」
侑「え? ど、どんな?」
侑「……」
エマ「……」
侑「……」スゥーッ 侑「『ヤッター! ソトダーッ‼︎』」
侑「……みたいな……」
侑「……」
エマ「侑ちゃんのおなかはやんちゃなんだねえ」ホホエミ
侑「待って、本当にごめん」
侑「本当に……」カオオオイ
エマ「ど、どうしたの!?」 文章の感じがジャージの着方SSに似てるけど同一作家?
期待 侑「いますごく『歩夢の「はぁ?」が欲しい』って思っちゃった」
エマ「ええっと、なんだかごめんね?」
侑「いや、エマさんはなにひとつ悪くないよ」
侑「悪いのは急に妙なことを口走った私だから」
侑「あの……忘れてもらって……」
エマ「かわいかったけどなぁ」
侑「やめて……やめて……」カオオオイ
エマ「……」ナデリナデリ
侑「追い討ち、追い討ち」カオオオイ 侑「そ、そうそう」
侑「服といえば、服飾同好会のみんなとは最近どう?」
エマ「SIFのあとも、いろんな衣装の案を見せてくれてるよ〜」
エマ「着るだけで幸せな気持ちになれるから、歌う予定がない日でもたまに着させてもらってるんだ」
侑「一着一着すっごく丁寧に作ってくれてるもんねぇ」
侑「あ、そうだ」
エマ「?」
侑「着てるって、あのクマも?」
エマ「実はたま〜に……」
侑「もこもこで可愛かったもんね」
エマ「ときどき無性に着たくなっちゃって」 エマ「わたしもキルトは少しだけできるけど、あんなすてきな服をいっぱい作れる服飾同好会はすごいよ」
侑「衣装もそうだけど、着ぐるみもしっかりしてたもんね」
侑「モコモコふわふわで暖かかったし」
エマ「生地にもこだわってるって言ってたよ」
エマ「同好会のみんなそれぞれ、好みとか作りたい服の種類があるから」
エマ「だから着ぐるみから民族衣装まで、いろんな服を……」
エマ「服……」
侑「エマさん?」
エマ「そうだ、侑ちゃんのインナーの話をしてたんだったね」
侑「食いつきの長さもクマ・ヴェルデだね」 エマ「Tシャツってところから思ったんだけど」
侑「うん」
エマ「今はジャージだけど、体操着の下は?」
侑「え?」
侑「……いや、うん、着てるよ?」
エマ「……ほんとう?」
侑「うっ……ん」
エマ「……」スッ
侑「……」サッ
侑「……ど、どうして立ち上がるの?」
エマ「どうしてよけるの?」
侑「なんだか私の方が悪いことした気持ちになってくるなあ」
侑「エマさん、表情も声もぜんぶイノセントだから」 エマ「……」
エマ「……ごめんね?」ヒュンッ
侑「素早っ!?」
エマ「えいっ」バッ
侑「うわ!?」オナカポーン
エマ「あっ、やっぱり」
侑「エマさんってときどきすごく豪胆だよね」 エマ「わたしたちは動いてるから暑いくらいだけど、部室でエアコンつけてたら寒くない?」
侑「たまにはあるけど、ジャージのジッパー閉めちゃえばそんなには……」
エマ「うーん」
侑「……なんかさ、気温が高いと」
侑「どうせこれ以上暑くなったら脱ぐし良っか、みたいな感じでインナー着るのが面倒になっちゃうんだよね」
エマ「体が本当に冷えてないなら良いんだけど」
侑「うーん……風が強かったり急に気温が下がると」
侑「まあ……スースーするときはあるかな」
エマ「いまは湿気をなくしてくれたり、着たほうが涼しく感じたりするやつもあるみたいだよ」
侑「吸湿速乾とか接触冷感とかあるもんね」
侑「今度から持ってくるようにしようかなぁ」
侑「確かに、汗かくと逆に着てない方が風邪引きやすいかもしれないし」
エマ「うんうん」 侑「あの、そろそろしまっていいかな?」オナカポン
エマ「あっ、ごめんね!」パッ
エマ「風邪ひいちゃうって心配してたのに、逆にお腹冷やしちゃった……」シュン
侑「長くても数分くらいしか経ってないし、これくらいじゃ風邪なんてひかないよ」オナカシマイ
エマ「本当?」
侑「ホントほんと」
侑「心配してくれてたのは嬉しいし、そんな顔しないで?」
エマ「でも、もし具合が悪くなったらすぐに言ってね?」
エマ「彼方ちゃんのブランケット、ソファにあるから貸してもらう?」
エマ「あっ! わたしいつもカバンにカイロ入れてるんだ、貼ろうか?」
侑「私の心配のされようがすごいね」 侑「あの……思ったんだけど」
侑「私、もしかしてめちゃくちゃ弱いって思われてる?」
エマ「……」
侑「質問が良くなかったね」
侑「エマさんのこんな悲しそうな目、見たくなかったな」
侑「私そんな……人並みだと思うんだけど」
エマ「……侑ちゃん」ソッ
侑「う、うん」
エマ「大きな自然に比べたら、人間はずぅっとはかない存在なんだよ」
侑「大体の生き物はそうだとは思うけど」 エマ「ただ、言われてみると、つい心配になっちゃうところはあるのかも」
侑「私ってそんなに危なっかしい?」
エマ「そんなことは……ないん、だけど」
侑「ごめん、今のは聞いた私が悪いね」
エマ「ええっと……」
エマ「ちょっと前になるんだけど、PV撮影を手伝ってもらったでしょ?」
侑「メインは果林さんが撮ってくれたけど、その前に少しお手伝いさせてもらったやつだよね」
エマ「それで、合間に芝生へ一緒に寝っころがったよね」
侑「あぁー、あったねえ」
侑「あのときは秒で寝ちゃったなあ」 エマ「なんだか、弟妹たちと寝てたときのことを思い出してね」
エマ「彼方ちゃんもよくわたしのそばで寝てるけど、それよりもちょっと違う感じっていうか」
エマ「学年が違うからかなあ?」
侑「うん……」
侑「たぶん、そうなんじゃないかな」
侑「そう思わないとこう、なにかを認めないといけない気がするんだ」
エマ「?」
侑「気にしないで、これは私の見栄の話だから」 エマ「そういえばあのとき芝生に寝っ転がったけど、おなかはチクチクしなかった?」
侑「インナーに話が戻っちゃった」
侑「あのときは大丈夫だったよ。芝が柔らかかったし」
エマ「そっかぁ」 侑「そろそろみんなも集まってくるかな?」
侑「エマさんは今日はランニングからだっけ」
エマ「うん! 今日はお天気もいいし、風もちょうど良くて気持ちよさそうだな〜」
侑「いつも笑顔だけど、外での練習のときはいっそう笑顔がキラキラしてる感じがするよ」
エマ「そうなの?」
侑「うん!」ニコニコ
エマ「風の匂いを感じて、空の下でめいいっぱい体を動かしたり歌ったり、そういう生活をしてきたからかも」
エマ「もちろん建物の中の練習だって大好きだけど、お日様の下は特別だよ〜!」
侑「やっぱりエマさんは外と自然が似合うよね!」 エマ「お天気のいい日に体を動かすの、いつもすっごく楽しいんだ〜!」ソワソワ
侑「ふふっ、もうソワソワしてきてるよ?」
エマ「ええっ」
エマ「さっきまで一人前にお姉さんぶってたのに、恥ずかしいなあ」パタパタ
侑「そんなことないよ」
侑「安心させてくれるところと無邪気なところが、エマさんの魅力のひとつだからね」
エマ「そうなのかなぁ」
侑「もちろん。先に外に出ちゃってようか?」
エマ「いいの?」
侑「大丈夫。先に練習場所いっとくってみんなに連絡しておくよ」スマホスッスッ
エマ「ありがとう! よーし、今日もいっぱいがんばるよ〜!」 エマ「まずはお外で……」
エマ「……外……」
エマ「……!」
侑「エマさん?」
エマ「……」 エマ「『ヤッター! ソトダーッ‼』」タタタッ‼
侑「確かに無邪気さも魅力だって言ったけど!!」ダッ!!
おわり おつ
お姉ちゃんだけど幼いところもあるエマちゃん好き TシャツMサイズ、ジャージの着方、筋トレ、寝相、炭水化物で釣れる
あとはこの辺かな このシリーズの侑が追い詰められた時の時の謎深呼吸好き @侑ちゃんは身長ごまかしてる上にお腹もぽっこりしてるからね ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています