梨子「はわわ……ドキドキしてきた」絵里「大丈夫、私がリードしてあげるわ」
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絵里「まずはリンクに足をつけないと始まらないわよ」
梨子「そ、そんな事言っても」ソォーッ ツルッ
梨子「ひゃああぁ〜っ!?滑るぅ〜!!」
絵里「ほら、慌てると余計滑るわよ。落ち着いて」ガシッ
梨子「ほっ……ありがとう、絵里さんが一緒に来てくれてよかった」
絵里「今度皆でスケートに行った時にかっこいいところを見せられるように練習がんばりましょ」
梨子「はい、よろしくお願いします」ツルッ
梨子「きゃっ!?」ズデンッ
梨子「もぉ〜いったぁ〜い」ナミダメ
絵里「ふふ、これは手強いかもね」 絵里「最初はリンクの上で立つ練習から始めましょうか」
絵里「いい?かかとを合わせてこぶしひとつ分間を空けて立つの」
梨子「かかとを合わせて……こぶしひとつ分空ける……」フラッ
梨子「あ、わ……わわわわっ!?」ジタバタ
絵里「危ない‼後ろに重心をかけると今みたいに転ぶわよ、前に重心をかけると安定して立てるわ」
梨子「こ、こう……?」
絵里「そうそう、そんな感じ。体の力を抜いてリラックスすればいいのよ」
梨子「わ、私にはまだ無理かも……」カチコチ
絵里「ま、まだ時間はあるからゆっくり慣れなさい」 絵里「どう?少しは慣れた?」
梨子「うん、やっと安定して立てるようになったよ」
絵里「それじゃ、次はそこの手すりに掴まって歩く練習よ」
梨子「手すりに掴まりながらだったらなんとか進める、かな」ヨチヨチ
絵里「段々と片手、両手と離していけるようにね」
梨子「離しても大丈夫なの?」スッ ツルッ
梨子「あばばばっ!?」ガシッ
梨子「手を離すなんて無理ですぅ〜!!」
絵里「頑張って、背中を支えてあげるから」ポンッ
梨子「が、頑張りましゅ……」ソロリソロリ 梨子「ふぅ……ふぅ……」
絵里「うんうん、片手を離して歩けるようになってきたわね」
絵里「じゃ、そろそろ両手を離して歩いてもらおうかしら」
梨子「いよいよ手放しで……ゴクリ」
絵里「普通に歩こうとしてもスケート靴は感覚が違うからね、歩くとしたらこう」ヨチヨチ
梨子「ふふっ、絵里さんかわいい。ペンギンみたい」
絵里「そう、ペンギンをイメージしてもらうとわかりやすいわね」
梨子「なるほど……よいしょ」ヨチ…ヨチ…
梨子「はぁ、はぁ、歩くだけでも一苦労だねこれは」ヨチヨチ
絵里「うふふ、梨子もペンギンみたいでかわいいわね」 梨子「あぁ〜疲れたぁ」グッタリ
絵里「あら、まだ滑る練習も始まってないのにもう音を上げるの?」
梨子「そ、そういう訳じゃないけど……」
絵里「冗談よ、慣れない事をすると疲れるものね」
絵里「少し休憩にしましょうか」
梨子「絵里さん、せっかくだから私が休んでいる間に自由に滑って来たら?」
絵里「そう?それじゃ軽く滑って来ようかしら」
梨子「うん、私ここで見せてもらうね」
スイィ〜シャアァ〜
梨子「わぁ〜絵里さん流石、上手だなぁ」
梨子(キレイ……まるで妖精みたい)ウットリ
梨子(私もあんな風に滑りたいなぁ……)
絵里「―うふっ♪」ウインク
梨子「はわわっ!?////」ドキッ
絵里「クスクス♪」
梨子「はぅ……ドキドキしたぁ〜」カァァ 絵里「ふぅ、やっぱり滑るのは気持ちいいわね」シャーッ
梨子「私思わず見とれちゃった、すごくかっこよかったです」
絵里「あなたもそう思われるようにまた練習を始めるわよ」
梨子「は、はいっ」
絵里「滑るのは歩く事の延長と考えてもらえばいいわ」
絵里「片足づつ前に押し出してもう片足をまた前に押し出す」
絵里「交互に足を前に出す事の繰り返しで滑る事が出来るようになるのよ」
梨子「いきなり難易度が上がったような……」
梨子「え、絵里さん手を握ってもいいですか?」
絵里「えぇ、いいわよ。さぁ掴まって」スッ
梨子「えへへ、ありがとうございます」 梨子「足を……交互に……」スッ
梨子「ああぁ〜転ぶぅ〜怖い〜!!」
絵里「ちょ、ダメよ。慌てないで」ガシッ
絵里「私を見て、ほら」
梨子「あ……」
絵里「私がついているから大丈夫、ね?」
梨子「は、はい……////」ポーッ
絵里「リラックスリラックス、1度深呼吸しなさい」
梨子「すぅ……はぁ〜」
梨子「よ、よし……」スッ…スッ…
絵里「そうそう、その調子よ梨子」ニコッ
梨子「す、滑れた……」
梨子「あは、私滑ってる〜♪すごーい♪」
絵里「それじゃ手を離しても」
梨子「きゃあぁ〜!!それはダメぇ〜!!」ガシッ
絵里「冗談だってば、ふふ」 梨子「よっ……ほっ……」スーッ…スーッ
絵里「大分滑れるようになったわね、そろそろ本当に手を離すわよ」パッ
梨子「あ……なんだ、残念」ボソッ
絵里「近くにはいるから心配しないで」
梨子「うぅ……急に心細くなってきた」
絵里「そんな情けない顔をしないの、自信を持って滑ってみなさい」
梨子「はぁ〜い」
スィ〜……スィ〜……
梨子「す、すごい。まさか1日でこんなに滑れるようになるなんて」
絵里「梨子は覚えがよかったからね、センスあるんじゃない?」
梨子「え〜そんな、私なんて」ニヘラ
梨子「―きゃあっ!?」ツルンッ
絵里「梨子!!」ダキッ
梨子「はわわっ////」
梨子(こ、これってお姫様抱っこってヤツ……?)
絵里「ふぅ〜危ないところだったわね、大丈夫?」キラーン
梨子「だ、大丈夫れすぅ……////」プシュー 梨子「絵里さん、やっぱり手を繋いで一緒に滑ってもらってもいい?」
絵里「あらあら、せっかくひとりで滑れるようになったのに」
梨子「絵里さんと一緒がいいんです」
絵里「ふふ、わかったわ。一緒に滑りましょ」ギュッ
梨子「でへへ」ギュッ
梨子「こうやって滑れるようになると楽しいなぁ」
絵里「そうでしょ、氷の上を滑るなんて普通だったら中々出来ない体験よね」
梨子「うん、それに……」チラッ
絵里「ん?」
梨子「絵里さんと一緒なのが嬉しいです」
梨子「さっき私を抱き止めてくれた時の絵里さん、まるで王子様みたいで」
梨子「すごく……かっこよかった」
梨子「―って、やだ私ったらなにを言って////」ハワハワ
絵里「王子様、ね」
絵里「それじゃしっかりお姫様をエスコートしてあげないとね」グイッ
梨子「ひゃっ!?」ピトッ
絵里「少しペースを上げるわよ、ついてきて」
梨子「は、はい……」カァァ
絵里「さ、行くわよ〜」スィ〜
梨子「わぁっ!?絵里さん速いですぅ〜!!」スィ〜 梨子「はぁっ……はぁっ……」
絵里「お疲れ様、よく転ばずについてきたわね」
梨子「つ、疲れた……」
梨子「でも、最初と比べると絵里さんと一緒に滑れるようになったから少しは上達したの、かな」
絵里「もう私から教える事はないわね。合格よ、おめでとう」ニコッ
梨子「これで今度皆とスケートに行った時恥をかかずに済みます、ありがとう絵里さん」ニコッ
子供「きゃあぁ〜♪」シャーッ
絵里「ん?あの子が乗っているのは」
梨子「スケートがくっついた椅子?なのかな」
絵里「へぇ〜面白そうねぇ」パァァ
梨子「そ、そう……?あれは小さい子供向けなんじゃ」
絵里「ねぇねぇ、私達もあれに乗ってみない?」
梨子「わ、私はいいかな……乗るならどうぞ絵里さん」
絵里「それじゃ、借りて来るわね♪」ルンルン
梨子「行っちゃった、絵里さんってああいうの好きなんだ。意外……」 絵里「借りて来たわよ〜」
梨子「じゃ、私が押してあげるから絵里さん座って」
絵里「悪いわね、お願い」
梨子「よっと」グイッ スィ〜
絵里「わぁ、すごーい♪椅子で滑ってるわぁ〜♪」
梨子「あ、これは押す方もいい練習になるかも」
絵里「それならもっとスピードを上げてみてよ」
梨子「わ、わかりました」グイッ
絵里「うふふ、爽快ね〜♪楽しい〜♪」
梨子「え、絵里さんちょっと……周りから笑われてるよ」カァァ
絵里「あら、ごめんなさい。つい楽しくて」
梨子「もう……絵里さんったら」クスッ
梨子(さっきまでは頼りになるかっこいい王子様だったのにまるで子供みたいにはしゃいで)
梨子(こっちの絵里さんもかわいくて素敵かも)
絵里「梨子も乗ってみなさいよ、楽しいわよ」
梨子「いや、私は」
絵里「まぁまぁ遠慮せずに」グイッ
梨子「ひゃっ!?」スポンッ
絵里「私が押してあげる、行くわよ〜それっ♪」シャーッ
梨子「きゃああぁぁ〜!?止めて止めてぇ〜!!」 梨子「もう、絵里さんってば強引なんだから」
絵里「そんな事言ってあなたもはしゃいでたじゃない」
梨子「あれは悲鳴ですぅ!!」プンスカ
梨子「私まで注目の的になって……あぁ恥ずかしい」
絵里「ごめんなさい、でも楽しかったでしょ」
梨子「ま、まぁ……悪くはなかった、かも」
梨子(もう……いい雰囲気だったのがなんだかほのぼのした感じに)
梨子「……」チラッ
梨子(やっぱりもう1度絵里さんと……)
梨子「あの、絵里さん。最後にもう1度一緒に滑りませんか?」
絵里「いいわよ、手を繋ぐ?」
梨子「えへへ、もちろん♪」ギュッ スイィ〜……シャアァ〜……
絵里「もうすっかり滑れるようになったわね」
梨子「はい、だからこんな事も出来ちゃいます」ギュッ
絵里「まぁ、大胆ね。また注目の的になるわよ」
梨子「いいの、もう開き直りました」
梨子「絵里さん、今日はスケートを教えてくれて」
梨子「かっこよくリードしてくれてありがとうございました」
梨子「本当に王子様に見えてきちゃった、うふふ♪」
絵里「あなたも、スケート靴がよく似合うお姫様になったわね」ナデナデ
梨子「ガラスの靴じゃないのが残念だなぁ」
梨子「また、2人でどこかに行きませんか?」
絵里「もちろん、またエスコートさせてもらうわ。お姫様」ニコッ
梨子「楽しみにしてます。王子様」ニコッ おまけ
絵里「梨子、一緒にチータピ飲まない?」
梨子「いいけど、それひとつだけしかないんじゃ」
絵里「これは2人でひとつのカップを飲むのよ。シェア用ってヤツね」
梨子「あぁ、だから大きくてストローも2本付いているんだ」
梨子「―って、えぇっ!?もしかしてそれを一緒に飲むのぉ!?////」
絵里「そうよ、別に女の子同士なんだから気にする事なんてないでしょ」ニヤリ
絵里「一緒にスケートをした仲でしょ私達」
梨子「あぅ……そうだ、ね」カァァ
梨子「じゃ、じゃあ……いただきます」チュウ〜
絵里「ん〜♪おいしいわねぇこれ♪」チュウ〜
梨子「う、うん……おいしいね」
梨子(絵里さんの顔が目の前に……)
梨子「―うへへへへ♪」ニヤニヤ
絵里「あら、そんなに気に入ってくれたの?嬉しいわぁ」
梨子「うん……チータピ最高〜♪」 終わりです。最後まで読んでいただきありがとうございました。 りこえりいいな
かしこいかわいいエリーチカとはわわ梨子ちゃんの相性の良さよ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています