璃奈「はんぺん連れてった人……」 かすみ「え? はんぺん?」
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かすみ「おー、よしよし。おいでー?」チチチチ
はんぺん「ミャー?」トコトコ
かすみ「人懐っこいなぁ。まあその方がやりやすいんだけど」ダッコ
かすみ「よーし、目にもの見せてやりますよ生徒会長!」タッタッタッ
はんぺん「ミャア」
璃奈「……」
璃奈(はんぺん連れてかれちゃった……) 璃奈(はんぺんにご飯をあげようと思ってたら、あの人が居て……)
璃奈(どう声を掛けたら良いか分からずに物陰から見てたら、どこか行っちゃった)
璃奈(飼い主……ではなさそう。じゃあ何のために連れて行ったんだろう……)
璃奈(もしかして……いじめ?)
璃奈(もしそうなら追いかけなきゃ……)トコトコ
―璃奈ちゃん移動中―
璃奈「確か、こっちの方だったはず」キョロキョロ
「こら、待ちなさい!」
璃奈「? なんだろ……」 菜々「よっ、と……もう、どこから来たのですか?」ダッコ
はんぺん「ミャー」クシクシ
璃奈「あ……」
菜々「おや、貴女は……情報処理学科一年、天王寺璃奈さん」
璃奈「こんにちは。あの、その子……」
菜々「どこから来たのかは分かりませんが、扉を開けると飛びかかってきまして……」
菜々「校内に迷い込んでしまったようなので、たった今捕獲したところです」
璃奈(飛びかかった? 結局、あの人から逃げたのかな) はんぺん「ミャア!」ピョンッ
菜々「あ、こら!」
はんぺん「ミャ〜」スリスリ
璃奈「よしよし」ナデナデ
菜々「……随分懐いていますね」
璃奈「これは……」
菜々「まあ、構いません。すみませんが、その子を外にお願いします」
菜々「私はこれで失礼します」ペコ
スタスタスタ
璃奈「ふぅ……」
璃奈「……はんぺんおいで」ダッコ
はんぺん「ミャア」 数日後
かすみ「確かこの辺だったような……」キョロキョロ
かすみ(あの猫ちゃん、まだいるかな。あの時のお礼に、ご飯買ってみたけど……)
かすみ(……あ! 前と同じところに居た!)
璃奈(結局、はんぺんの里親はまだ見つからない)
璃奈(学校に見つかって処分される前に、早く見つけないと……)
璃奈(……あの時はんぺん連れてった人、猫飼えないかな)
かすみ「猫ちゃ〜ん」
璃奈「はんぺん」
りなかす「「あ」」
璃奈「はんぺん連れてった人……」
かすみ「え? はんぺん?」 かすみ「そっか、この子迷い猫なんだ」ナデナデ
はんぺん「ミャウ」ゴロゴロ
璃奈「うん。えっと、かすみちゃん……は、ペット飼えたり……」
かすみ「その……ごめん」
璃奈「そっか……」
かすみ「あ、で、でも! かすみんの知り合いの人にも声掛けてみるから!」
璃奈「いいの?」
かすみ「勿論!」
璃奈「ありがとう、かすみちゃん」 璃奈「ところで、なんであの時はんぺんを連れて行ったの?」
かすみ「え゛っ!? あ、そ、それは〜……」
かすみ(気を引くために生徒会長の顔目掛けて投げた、とは言えない……!)
璃奈「それは?」
かすみ「あの、えっと……そう! SNS映えみたいなそんな感じでゴニョゴニョ……」
璃奈「そうなんだ」
かすみ「そうだよ〜あはは……」
璃奈「……」
かすみ「はは……」
璃奈「……」
かすみ(……表情が変わらないからやり辛い!!) かすみ「あ、かすみん用事が〜……」
璃奈「そっか。はんぺんのためにご飯買ってくれて、ありがとう」ペコリ
かすみ「う、うん」
璃奈「また、はんぺんに会ってあげてほしい」
かすみ「いいの?」
璃奈「いいよ。はんぺんも懐いてるし」
はんぺん「ミャ〜」スリスリ
かすみ「」キュン
かすみ「じゃ、じゃあ……また来る」
璃奈「うん」 数日後
璃奈「はんぺん、どこ?」トコトコ
璃奈(朝から見かけない……どこに行っちゃったんだろう)
璃奈(もしかして、先生に見つかった?)
璃奈「はんぺん……」
<ミャア〜
璃奈「! はんぺんっ」タッタッタッ
璃奈「……あっ」
かすみ「『先輩達は先にいつもの場所で待っててください』、っと」
かすみ「これでよし! 今日もはんぺんに会ってから、部活頑張るぞー!」 かすみ「――って、どこにもいないし!」
かすみ「おかしいなぁ。璃奈ちゃんも見当たらないし……」キョロキョロ
<ミャア! ミャア!
かすみ「あ、、この声ははんぺん! こっちに居たんだ」
<待って、動かないで
かすみ「璃奈ちゃんも居た。もー探したよふたりと――」ヒョコッ
璃奈「もうちょっと……」←木登り中
はんぺん「ミャア……」プルプル ←枝の先で震え中
かすみ「もぉぉっ!?」ビクッ かすみ「ちょちょ、何やってんの璃奈ちゃん!?」アタフタ
璃奈「はんぺん、降りられなくなっちゃったみたいで……」
かすみ「だからって、危ないよっ!」
璃奈「朝からずっとここに居たみたいで、お腹すいてるんだと思う……」
璃奈「早く助けないと……」ヨジヨジ
かすみ「そ、それ以上進んじゃ――ああもう!」
かすみ(こういう時どうしたらいいの? 先生呼ぶ? でもその間に万が一、璃奈ちゃんが落ちたら……)ゾッ
かすみ(あー! どうしようどうしよう!?) 璃奈「ふぅ、やっと登れた……待っててはんぺん、すぐに行くから」
はんぺん「ミャア……」
璃奈「よいしょ、よいしょ……」
璃奈「大丈夫だからね、はんぺん……一人にさせないから……」
かすみ「が、頑張って……あと少しだから……」オロオロ
璃奈「うん……っ」
璃奈「はんぺん……!」スッ
はんぺん「ミャア……」プルプル
璃奈「怖かったね……よしよし」ダッコ
かすみ「や、やった! 良かったぁ……」
璃奈「後は、降りるだけ――」 ブワッ
かすみ「ひゃっ、風……!?」
璃奈「う……強いっ……」フラフラ
ズルッ
璃奈「あ――」
かすみ「り――」
「――りな子!!」
ドサッ! 璃奈(――あれ? あんまり痛くない……)
かすみ「ぐえ゛え゛……」
璃奈「か、かすみちゃん」
かすみ「な、なんとか無事みたい……だね」
かすみ「怪我は無い……?」
璃奈「私は平気……はんぺんも……」
はんぺん「ミャ〜オ」
かすみ「そっか、良かった……」
かすみ「ならそろそろ退いてくれるかな……」
璃奈「あ。ご、ごめん……」 かすみ「あ〜、なんとか間に合ってよかったよぉ」ホッ
璃奈「かすみちゃ」
かすみ「もう! いくらはんぺん助けるためだからって、危ないじゃん!」
璃奈「ごめんなさい……」
かすみ「まあ今回はりな子が軽くて良かったかな。なんとか受け止められたし」
璃奈「かすみちゃんは、怪我は無い?」
かすみ「大丈夫! 伊達にスクールアイドルで鍛えられてないから!」
璃奈「……」ダキッ
かすみ「わっ……」
璃奈「ありがとう、かすみちゃん……」ギュッ
かすみ「……もー、りな子ってば。私は大丈夫だって」ナデナデ かすみ「はんぺんも無事だったし、りな子も無事だったし、それでいいじゃん」
かすみ「ね? だから気にしないでよ」
璃奈「……うん」
かすみ(りな子って表情が出ないだけで、意外と感情豊かだよね……)
かすみ(むむ、なんだかライバルになりそうな予感……?)
璃奈「かすみちゃん? どうしたの?」
かすみ「……んーん、なんでもない!」 璃奈「ところでその『りな子』っていうのは?」
かすみ「あ、これあだ名……駄目だった?」
璃奈「ううん、嬉しい。ありがとう」ニコ
かすみ「っっっ!!?!?///」キュンキュンッ
璃奈「どうしたの?」
かすみ「な、なんでも!///」
かすみ(かすみんとしたことが、りな子の笑顔にときめくなんて……///)
かすみ(か、かわ――いや! 一番かわいいのはかすみんだから! 絶対負けない!)
璃奈「……?」
おわり りなかすSSがもっと増えることを祈って勢いで書きました
ご覧いただきありがとうございました しずかすもしおかすも死んだ今、信じられるのはりなかすだけだで りなあいはスクールアイドル同好会のメンバーと面識ありそうなんだよね
あくまで予想だけど >>22
分かる
気が抜けてるとは違うけど何とも言えない愛情を感じる >>1の実体験とかマジ?
幸せになれよ、おつおつ! >璃奈(はんぺん連れてかれちゃった……)
これかわいい おまけ
かすみ「はんぺ〜ん。よしよ〜し」ナデナデ
璃奈「…………」
裾クイクイ
かすみ「あ、ごめんりな子。もう替わるから」
璃奈「えっと……そうじゃなくて……」
かすみ「?」 璃奈「……はんぺんばっかり、ずるい」
かすみ「え」
璃奈「私も構ってほしい……」プイ
かすみ「はうっ♡」キューン
かすみ「りな子ぉ〜〜〜っ!」ガバッ
璃奈「わ――うわぁっ」
この後滅茶苦茶、璃奈ちゃんを可愛がったとさ
おわり ふと思いついたのでおまけで書きました
もっとりなかすSS増えてほしいですね ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています