海未「名前は何て言うのですか?」 穂乃果「へ?」
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穂乃果「名前って何の?」
海未「穂乃……貴女の名前です」
穂乃果「今、穂乃果って言いかけなかった?」
海未「言ってません」
穂乃果「え、でも……」
海未「言ってません!」
穂乃果「う、うん」 海未「で、名前は何て言うのですか?」
穂乃果「これって何かの遊びなの?」
海未「違います」フルフル
穂乃果「じゃあ、ドッキリ?」
海未「いえ、違います」フルフル
穂乃果「そういうのあんまり良くないよ」
穂乃果「記憶喪失になっちゃったと思ってビックリしたから」 海未「遊びでもドッキリでもないんです」
穂乃果「そうなんだ……?」
海未「はい」コクン
穂乃果「それで名前、答えなきゃダメなの?」
海未「はい」コクン
穂乃果「もうっ、わかったよ〜」ハァ〜 穂乃果「穂乃果だよ。私の名前は穂乃果だよ」
海未「あっ!ハワイの町!」
穂乃果「ハワイの町?」
海未「いや、違くて」
海未「これです!」
海未「ハワイの町、ホノカア」
海未「ハワイ島の北東部の町、映画『ホノカアボーイ』の舞台にもなったところです!」 穂乃果「え?私もハワイの町って言ったよね?どうして否定されたの?」
穂乃果「それと海未ちゃん『地球の歩き方』いつも持ち歩いてるの??」
穂乃果「それともハワイ旅行に行く予定なの???」
海未「こっ、細かいことはいいんですよ!」
海未「そんなことよりもハワイの町と同じ名前なんですよ!!」 穂乃果「え、でも、これホノカアって書いてあるよ?」
穂乃果「私の名前は穂乃果だよっ」
海未「穂乃果ァ!」
穂乃果「いや、それ海未ちゃんの言い方だよね?」
海未「穂乃果ぁ〜」
穂乃果「だから、言い方だよね?」 海未「穂乃果は嬉しくないのですか?」
海未「ハワイの町と同じ名前なんですよ!?」
穂乃果「う〜ん」
穂乃果「……微妙……かな?」
穂乃果「だって、ホノカアだし、同じじゃないし」
海未「……そうですか」シュン
海未「折角、穂乃果が喜ぶと思って教えたのですが……微妙ですか」 海未「……」
穂乃果「……」
穂乃果「あ、ウソウソ!嬉しいよ!」
穂乃果「わぁ、ハワイの町と同じ名前なんて凄いな〜嬉しいな〜」
海未「そうですか!良かったです!」
穂乃果「う、うん」
海未「……」
穂乃果「……」 海未「で?」
穂乃果「ん?」
海未「それだけですか?」
穂乃果「え?」
穂乃果「それ以外に何かあるの?」
海未「……」コクン 穂乃果「えっと……穂乃果と同じ名前の町、どんなところなんだろ〜?」
穂乃果「行ってみたいなぁ〜」チラッ
海未「……」フルフル
穂乃果「ち、違うの?」
海未「……」コクン
穂乃果「じゃあ、『ホノカアボーイ』って映画観てみたい!とか?」チラッ
海未「……」フルフル 穂乃果「これ正解があるの?」
海未「……」コクン
穂乃果「う〜ん」
海未「……」
穂乃果「えっと、なんだろ」
穂乃果(あぁ〜もう他に何も思いつかないよ〜!)
海未「……」
穂乃果「もぅ!わからないよ!」
穂乃果「正解があるなら教えてよ!」 海未「貴女がそんなに薄情だとは思いませんでした」
穂乃果「薄情っ!?」
海未「はい。だって、自分と同じ町の名前があればそれで良いんでしょう?」
穂乃果「そ、そんなことは……」
穂乃果「それに厳密には同じ名前じゃないし」
海未「……」 穂乃果「あっ!」ピコーン
穂乃果「海未ちゃんと同じ名前の町はないの?」
海未「……」ニコッ
穂乃果(やっぱり、これが正解だったのかな?)
海未「ありませんよ」キッパリ
穂乃果「ないんだ!?」ガクッ 海未「ありませんよ。そんな変な名前」
穂乃果「そうなんだ?」
穂乃果(おかしいな〜。これが正解じゃなかったんだ〜?)
海未「穂乃果は酷い人ですね」
穂乃果「え?なんで!?」 海未「だって私の名前を変だと思ってるんですよね?」
穂乃果「そんなこと思ってないよ!」
穂乃果「てか、海未ちゃんが自分で変って言ったんじゃん!」
海未「でも、否定しなかったじゃないですか!」
海未「否定しないのは同意したのと同じでしょう!!」
海未「酷いです!十数年間も私のこと変な名前だと思ってたんですね!?」
穂乃果「そんなことないよ!」 穂乃果「変だなんて思ったこと一度もないよっ!」
海未「じゃあ、私の名前どう思ってるですか?」
穂乃果「かわいいと思うよ」
海未「そ、そうですか……」///
穂乃果「うん、凄く可愛いと思ってるよ」
海未「も、もういいです」///
穂乃果「うん♪」 海未「で?」
穂乃果「ん?」
海未「え?これで終わりですか?」
穂乃果「え?終わりじゃないの?」
海未「穂乃果は酷いです!」
穂乃果「え〜、また?」 海未「私と同じ名前の町がないのですよ?」
穂乃果「うん。残念だと思うよ」
穂乃果「でも、仕方ないよね?」
海未「酷いですっ!」ウッ
穂乃果「ごめんね。でも、私、町の名前とか詳しくないし」
穂乃果「あ、そうだ!真姫ちゃんなら知ってるかも!物知りだし!」 海未「いえ、ないのです」
海未「もう調べましたから」
穂乃果「そうなんだ?それは残念だね」
海未「残念って、それだけですか!?」
穂乃果「え、でも、ないならどうしようもないし」
海未「どうしようもないって……」 穂乃果「さっき、真姫ちゃんの名前出して思ったんだけど」
海未「?」
穂乃果「真姫ちゃんの名前とかμ’sの他のメンバーの名前の町もないよね?」
海未「さぁ?真姫ぐらいなら探せば見つかるんじゃないですか?知りませんけど」
穂乃果「雑っ!?」
穂乃果「でも、真姫ちゃん以外の他のメンバーは町の名前ない人もいるんじゃない?」
海未「……」
穂乃果「海未ちゃんだけがないわけじゃないし、別にがっかりする必要ないじゃないかな?」 海未「今は他のメンバーのことは一旦置いておいてください」
海未「穂乃果と同じ名前の町があって、私のはないのですよ」
穂乃果「いや、だから同じじゃないんだけど……それはもういいや」
穂乃果「でも、ないものは仕方ないよね?」
穂乃果「海未ちゃんのお家にはお庭があるけど、私の家にはないよね?」
穂乃果「でも、それって仕方ないことだよね?」 海未「今は町の話をしているんです!」
海未「庭の話にすり替えないでください!!」
穂乃果「別にすり替えたつもりはないんだけど……」
穂乃果「でも、実際どうすることもできないよね?」
海未「どうすることもできない!?」
穂乃果「うん、違うの?」
海未「違います!」 穂乃果「これも答えがあるの?」
海未「……」コクリ
穂乃果「もぅ!あるなら最初から言ってよ!」
穂乃果「海未ちゃんがどうしたいのか解らないよっ!!」
海未「全く、穂乃果は察しが悪いですね」ハァ〜 海未「いいですか?」
穂乃果「うん」
海未「なければ付けちゃえばいいんですよ」
穂乃果「付ける?」
海未「はい」
穂乃果「町の名前を付けることなんてできるの!?」
海未「いくつか方法はあります」
穂乃果「凄い!例えば、どんなものがあるの?」 海未「もっとも確実に名付けられるなら、侵略でしょうね」
穂乃果「へ?」
海未「侵略、つまり他国などの土地を奪って名付ければいいのです」
穂乃果「いやいやいや、侵略なんてダメだよっ!」
穂乃果「戦争になっちゃうし、他の人の迷惑になっちゃうよ!」
海未「しかし、自分の思った町の名前を付ける最も確実な方法は侵略かと」
穂乃果「他には!?他の方法はないの?」 海未「あるにはありますが……」
穂乃果「それ!それ教えて!!」
海未「合併などで町の名前を公募していたら、それに応募してみるとか」
穂乃果「うんうん」
海未「あとは、市長とか知事とかになってタイミングがあれば名付けられるかもしれません」
海未「しかし、これらの方法では極めて可能性は低いですね」
穂乃果「どうして?」 海未「町の名前を付けるタイミングはそれほど多くありませんし」
海未「他の市民の意見も聞く必要があるからです」
穂乃果「それは確かに可能性が低そうだね」
海未「でしょう?だから、侵略が……」
穂乃果「それはダメだよっ!」 海未「ですが、歴史的に見れば侵略はそれ程めずらしい行為じゃないのですよ」
海未「穂乃果は歴史の勉強をしてないから知らないだけです」
穂乃果「でも現代では良くないことだよね!?」
海未「いえ、現代でも侵略は行われていますよ」
海未「穂乃果は世界のニュースを見ないから知らないのですよ」
穂乃果「ここ日本だよっ!」
海未「いえ、現代の日本だって侵略と無関係というわけでは……」
穂乃果「もういいよ!」
穂乃果「とにかく、侵略はダメっ!」 穂乃果「てか、海未ちゃんはどうして町の名前付けたいの?」
海未「ですから、穂乃果には町の名前があるのに私にはないから」アセッ
穂乃果「うん。それはわかってるんだけど」
穂乃果「こんなこと言い出すのは他にも何か理由があるんじゃないかと思って」
海未「そ、それは……」
穂乃果「何かあるのなら、ちゃんと話してほしい」
海未「全く、こんな時だけ察しが良いのですから」ハァ
穂乃果「うん。何か悩み事があるなら、ちゃんと聴いておきたいから」 海未「3年生の卒業と同時にμ’sは解散することに決めました」
穂乃果「……うん」
海未「そう決まった以上、μ’sで活動できるのはあと少しです」
穂乃果「……そうだね」
海未「よしんばμ’sが解散した後もスクールアイドルを続けたとしても後1年だけ」
穂乃果「……うん……」 海未「我儘なのは解っています」
海未「それでも、もう少し穂乃果と一緒に何かを追いかけたいと思ってしまうのです」
海未「絵里たちが卒業した後も1年も長く一緒にいられるのに贅沢を言ってるのは解っています」
海未「それでも、短いって思ってしまうのです」
海未「足りないと思ってしまうのです」
穂乃果「うん……それは私も同じ気持ちだよっ」
海未「穂乃果っ」 穂乃果「でも、ごめんね」
海未「っ!」
穂乃果「私、不器用だから」
穂乃果「絵里ちゃん達が卒業した後……μ’sが解散した後にスクールアイドルを続けるのかもわからない」
穂乃果「その先のことなんて、もっとわからない」
穂乃果「残された時間は少ないけど、だからこそ」
穂乃果「今は全力でμ’sのみんなと一緒にスクールアイドル頑張りたい」
穂乃果「最後まで一生懸命やりたい、楽しみたいって思ってる」 穂乃果「だから、ごめんね」
穂乃果「海未ちゃんのお願い事、叶えてあげられるかわからない」
穂乃果「でも、できれば私も海未ちゃんと一緒に何かをまた追いかけてみたいと思う」
海未「いえ、いいんです」
海未「穂乃果がそういう人なのはわかっていますから」
海未「私の方こそ我儘を言ってしまって、ごめんなさい」
穂乃果「ううん。嬉しかったよ」 穂乃果「それに私、地元好きだから、たとえ一度離れることがあってもきっと戻ってくると思う」
海未「はい」
穂乃果「それに海未ちゃんもずっと地元にいるよね」
海未「ええ」
穂乃果「だから、いつかまた一緒に何かできると思う」
海未「そうですね」 穂乃果「それに真姫ちゃんもきっと地元にいるはずだから……」
海未「また真姫ですか……穂乃果は真姫が好きですね」
穂乃果「うん、好きだよ♪真姫ちゃん優しいし」
海未「……そうですか」ハァ
穂乃果「?」 穂乃果「それに今は離れていても連絡は取れるし、リモートワークだっけ?」
穂乃果「ことりちゃんは……遠くに行っちゃうかもしれないけど」
穂乃果「そういうので、ことりちゃんや他にも遠くに行っちゃった人とも一緒に何かできるかもしれない」
海未「そうですね」
穂乃果「今は先のことは具体的になにもわからないし、何も約束できないけど」
穂乃果「こんなんじゃダメかな?」
海未「いえ、充分です」
海未「未来に何か少しでも可能性があると思えただけで今は充分です」
穂乃果「うん♪」 穂乃果「ところで、海未ちゃんさっきから気になってたんだけど」
海未「はい。なんでしょう?」
穂乃果「その『地球の歩き方〜ハワイ〜』と一緒に持ってる本は何?」
海未「こ、これは何でもありません!」アセアセ
穂乃果「え〜隠されると余計に気になるよ〜」
海未「歌詞の参考に買った本なので穂乃果は気にする必要ありません!」 穂乃果「そうなんだ?ちょっと見せて」
海未「駄目です!いつもは本になんて興味示さないじゃないですか!!」
穂乃果「うん。そうなんだけど、なんかそれ漫画っぽいし」
海未「うっ」
穂乃果「漫画だったら、私も読んでみたいなって」
海未「とっ兎に角、穂乃果が気にする事じゃないんですよ!」 穂乃果「あ!あれ何?」ウシロユビサシ
海未「え?」クルッ
穂乃果「隙あり!」ヒョイ!
海未「あっ!」
海未「ちょっと、駄目です!返しなさい!!」
穂乃果「おー、なんか可愛い表紙」
穂乃果「タイトルは『恋する小惑星?』」
海未「小惑星じゃなくてアステロイドです」 穂乃果「え?」
海未「それは小惑星と書いてアステロイドと読むのです」
穂乃果「あー、海未ちゃん好きだよね?そういうの」
穂乃果「ナイチンゲールラブソングのタイトルで悩んでた時にも小夜啼鳥恋詩って書いてナイチンゲールラブソングって読む方が絶対にカッコイイって、すごい言ってたし」
海未「なっ!失礼な!」
海未「人を中二病みたいに言わないでください!」 海未「漢字にカタカナのルビ振るのは普通にカッコイイじゃないですか……」
穂乃果「……」
海未「ちょっと、聴いてるんですか!穂乃果っ!?」
海未「って、なに勝手に読んでるんですかっ!」
穂乃果「えっと、これって……」 ______________________________________________
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みら「えーと、名前は?」
あお「あお」
みら「私はみら!」
あお「あっ!変光星!」
みら「転校生?」
あお「いや、違くて」
あお「変光星ミラ。くじら座にあって明るさの変わる不思議な星なんだ」
みら「すごーい!私、星と同じ名前?」 みら「じゃあ、あおは?あおって星もある?」
あお「ないよ。そんな変な名前」
みら「変じゃないよ!かっこいい!」
あお「え?」
みら「それになければ付けちゃえばいいんじゃない?」
あお「付ける?小惑星なら見つけたら名前が付けられるはず……」
みら「じゃあ、それ見つけよう!」
あお「え?」
みら「あおの星、見つけよう!」
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______________________________________________ 穂乃果「……海未ちゃん、この漫画の真似……してたんだよね?」
海未「……」
海未「わ、悪いですかっ!?」///
穂乃果「いや、悪くはないけど」
穂乃果「星の名前ならロマンチックだけど、町の名前って……」 海未「仕方ないじゃないですかっ!」
海未「穂乃果という名前の星がなかったんですから!!」
穂乃果「え〜!私のせいなのっ!?」
海未「そうです!穂乃果が悪いんですっ!」
海未「勝手に漫画を読んだのも悪いですし、同じ名前が町しかないのも穂乃果が悪いんです!」
穂乃果「いや、だから穂乃果じゃなくてホノカアだから同じじゃないよ!」
海未「穂乃果ぁ〜」
穂乃果「だから言い方だから!」
おしまい 乙です ほのうみの会話のテンポいいね
他作品に影響されちゃう海未ちゃんも可愛い ちょくちょく来るであろうめんどくさ海未ちゃんの日
それを見せるのは穂乃果の前でだけ
その日だけはちょっぴりお姉さんな穂乃果も見れるのだ 二月にいっぺんくらいでめんどくさ海未ちゃんになってほしい 恋アスいいよな
アニメの方はちょっと消化不良気味だったけど星とか地球科学に興味のある若い子らには是非とも手に取ってもらいたい
あとはこっちもアニメはアレだったけど宙のまにまにもいいぞ
先輩たちが卒業していくくだりとか2期終盤の空気感にも通じててほんと尊い ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています