かすみ「鏡よ鏡よ鏡さん。この世でいっちばんかわいいのは誰ですか?」
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魔法の鏡「それは雨野でございます」
かすみ「あめの……?」
──たまたま寄った小物屋さんで見つけた素敵なコンパクト。店員さん曰く、その鏡はこの世のすべてを見通せるんだそうです。
そんなおとぎ話みたいなこと……なーんて思ってましたけど、やっぱり試してみたくなるじゃないですか!
そう思って訊いてみた「この世で一番かわいい人」
なんだけど……
かすみ「えとえと、あめの……さん? それって誰ですか?」
魔法の鏡「雨野をご存じありませんか?」
かすみ「うーん、少なくともかすみんの知り合いにはいないと思うんですけど」
魔法の鏡「ご説明します。雨野とは>>10です」 魔法の鏡「雨野とはキャイーンの眼鏡のです」
かすみ「キャイーンの眼鏡? それって天野さんじゃないんですか?」
魔法の鏡「へっ、あっ、あっ、しまった。俺ってば緊張しすぎちゃって天野君の名前間違っちゃってたよ!」
かすみ「へ?」
魔法の鏡「天野く〜ん! ごめんよ天野くん!」
かすみ「あ、あの? 鏡さん?」
魔法の鏡「鏡だなんてそんな、いえ、こちらこそでございます」
かすみ「はぁ? えっと、かわいい人を訊いてるんですけど?」
魔法の鏡「かわいいって言ったら天野くんはもう間違いなくかわいいでごさいますよ!」
かすみ「んん?」
魔法の鏡「なんと言ってもあの短い手足! あの丸っこいフォルム俺大好きなんだよなぁ〜」
かすみ「この鏡の人、もしかして……」
魔法の鏡「それでね、俺が何より天野くんで好きなのは、たまにティアドロップのグラサンを……」
プチッ
かすみ「えっ!? 音が切れた?」
魔法の鏡「……」シーン
かすみ「えぇ……」 かすみ「ど、どうなってるの?」
魔法の鏡「あー、もしもし?」
かすみ「ふわっ! しゃべった!」
魔法の鏡「さっきコンパクト買ってくれた子、だよね?」
かすみ「この声、さっきの店員さん?」
魔法の鏡「いやーごめんごめん。鏡のチューニングを失敗してしまったん」
かすみ「チューニング?」
魔法の鏡「今度はちゃんと調整してるから大丈夫だよ〜。多分」
かすみ「多分? というかチューニングって?」
魔法の鏡「……」シーン
かすみ「また声が消えちゃった」
かすみ「……」ウーン
かすみ「……もう一度問いかけてみたらいいってことなのかな?」
かすみ「こほん」
かすみ「鏡よ鏡よ鏡さん。この世でいっちばんかわいいのは誰ですか?」
魔法の鏡「それは>>18でございます」 魔法の鏡「それはね、もうウド鈴木だよ」
かすみ「はあ?」
魔法の鏡「はっはっは。ウドのヤツは馬鹿だけどさ、やっぱ可愛いんだよね」
かすみ「えっと……」
魔法の鏡「アマノクーン、アマノクーン!」
かすみ「鏡の中の方から別の声が!?」
魔法の鏡「はっはっは。うるせえよ」パシンッ
かすみ「手前側の人がツッコんだ!? ……のかな?」
魔法の鏡「全くお前は……」
プツッ
かすみ「また切れた!?」
魔法の鏡「いやー何度もごめんね」
かすみ「店員さん?」
魔法の鏡「うーん、どうも今日はキャイーンとつながりやすいみたいやね」
かすみ「やっぱりキャイーンさんなんですね……」
魔法の鏡「まあもうさすがに次は大丈夫よ」
かすみ「あの、かすみんイマイチ仕組みが分かってないんですけど、実在の人に繋がってるってこと……」
プツッ
魔法の鏡「……」シーン
かすみ「また切れた……」 かすみ「まあ、とりあえず改めて……」
かすみ「こほん」
かすみ「鏡よ鏡よ鏡さん。この世でいっちばんかわいいのは誰ですか?」
魔法の鏡「それは>>28でございます」 迷いがあって鏡に聞いてるうちは真のかわいさに到達出来てないんだよね… 魔法の鏡「かすみちゃんじゃないことだけは確かじゃないかな」
かすみ「むむっ!?」
魔法の鏡「……でこざいます」
かすみ「む、むむむむむ……」
かすみ「なんですか! なんですかこれは!」
かすみ「そりゃあかすみんだって、この世で一番と言われたら違うかもしれないってことくらい分かってますよ!」
かすみ「でも、この世で一番かわいい人が誰か分かったら、かすみんもその人に負けないようにいっぱいいっぱい頑張ろうって思って訊いてたのに……」
かすみ「なんで、なんでわざわざかすみんが傷つくような言い方するんですか」グスンッ
魔法の鏡「……>>34」 泣いてるかすみちゃんが世界一で一番かわいいよ!!!
かすかす!!!かすかす!!! 魔法の鏡「泣いてるかすみちゃんが世界で一番かわいいよ!!!」
かすみ「世界で一番かわいい? かすみんがですか?」ポロポロ
魔法の鏡「かわいい! 最強かわいい!」
かすみ「えへへ、ほんとうですか?」ニコッ
魔法の鏡「……かすかす! かすかす!!」
かすみ「うぅ……かすって言わないでくださいよぉ」ウルウル
魔法の鏡「んはぁ……!! かすみちゃんはかわいいなぁ……!!!」ジュルリ
かすみ「ひっ!? コンパクトからよだれがっ!?」ビクッ
魔法の鏡「怯え顔キタ!? ふへへ、怯えてるかすみちゃんもかわいいねぇ」ジュルリル
かすみ「ウソ、なにこれ……誰か……」
魔法の鏡「助けを求めてるかすみちゃんもかわいい♡ でも残念、だれもこないよ?」ズッズッ
かすみ「か、鏡から何か出て……これ、指!?」
魔法の鏡「そこまでや」
かすみ「えっ!?」
魔法の鏡「はあ、危ないとこやったねかすみちゃん」
かすみ「店員さん、ですか?」 魔法の鏡「思ってた以上に危ない人のとこに繋がったね」
かすみ「繋がる……やっぱりこれは誰かの意見を聞ける鏡なんですか?」
魔法の鏡「誰かの意見というか、欲しい答えを持ってる人のとこにつながるん」
かすみ「欲しい答え?」
魔法の鏡「そう。質問者の望む答えを持っている人の潜在意識とつながるの」
かすみ「かすみんが望んだ?」
魔法の鏡「そう。やっぱりかすみちゃんは自分のことをかわいいって言ってほしかったんよ。だからかすみちゃんを異常に愛してる人のところに繋がった」
かすみ「そんな……」
魔法の鏡「どうする? 続ける?」
かすみ「続けるって?」
魔法の鏡「この、望む答えを持つ人と浅井企画の芸人の潜在意識に繋がる鏡、使い続ける?」
かすみ「それは……」
かすみんの出した答えは?
>>41 かすみ「やめておきます」
魔法の鏡「ええの? かすみちゃんのことかわいいって言ってくれる人に会えるんよ?」
かすみ「いいんです。これを手にした時はただただかわいいって言ってもらいたいだけでしたけど、今は違うんです」
魔法の鏡「今は?」
かすみ「さっきの人はかすみんの泣き顔がかわいいって言ってました。どんなかすみんも最高にかわいいんですけど、やっぱりかすみんは笑顔を魅せるアイドルでいたいんです」
魔法の鏡「そっか、こだわりなんやね」
かすみ「はい♪」
魔法の鏡「でも、浅井企画は? 浅井企画の芸人とも話せるよ?」
かすみ「キャイーンさんと話せたからもう十分です」
魔法の鏡「キャイーンだけが浅井企画ちゃうよ? ほら、キングオブコント優勝のどぶろっくとかも居るし!」
かすみ「キングオブコントチャンピオンならジャルジャルさんがいいです」
魔法の鏡「そっかそっか。かすみちゃんの気持ちはよーく分かったよ。じゃあそのコンパクトは用済みやね」
かすみ「はい。貴重な体験をさせていただいてありがとうございました♪」
魔法の鏡「はっぴーえんどかな?」
おしまい あ、終わってもうた…乙
よかったら捨てないバージョンも見たいです ちょうどキャイーンSSを切らしてたから助かった
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