梨子「私のハートを打ち抜いたあの娘」
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お昼休み
梨子「お昼だ〜、あぁお腹空いたぁ」
梨子「今日のお弁当は私の大好きなサンドイッチ」スッ
梨子「―あれ?ない……?」
梨子「嘘、嘘!?もしかして忘れたの!?」ガサゴソ
梨子「……ない、きっと家に置いて来たんだ」
梨子「あぁ〜、もうよりにもよってサンドイッチを忘れるなんて私のおバカ……」
梨子「こうなったら購買に行って買って来ないと」
梨子「まだお昼休みは始まったばかりだからサンドイッチあるといいな」
梨子「でも購買のサンドイッチは1番人気の商品だからなぁ」
梨子「急がなくちゃ」ダッ
梨子「あ〜ん早く行かないとサンドイッチ売り切れちゃう〜」タタタッ
梨子「階段……1段抜かししちゃえ、えいっ‼」タンッタンッ
ズルッ
梨子「きゃあっ!?」
梨子(しまった、足が滑って……)
梨子(このままじゃ転んじゃう〜!!) 海未「危ない!!」ガシッ
梨子「ひゃっ!?」ダキッ
海未「梨子、大丈夫ですか?怪我はありませんか?」
梨子「う、海未ちゃん……」
梨子「うん……平気、海未ちゃんのおかげで助かったよ」
海未「まったく、階段を駆け下りるなどはしたないですよ」
海未「たまたま私がいたからこうして受け止めましたがそうでなければ怪我をして」
海未「−梨子?聞いていますか?梨子」
梨子「……」ポーッ
海未「梨子」ズイッ
梨子「はわっ!?な、なに海未ちゃん」
海未「なにをボーッとしているのですか、その調子ではまた転びますよ」
梨子「う、うん……ごめんなさい。私ちょっと急いでて」
梨子「購買にサンドイッチ買いに行くところだったの」
海未「それならそんなに走らなくても十分間に合うでしょう」
梨子「あはは、なんだか気持ちが焦っちゃってね」
海未「私も飲み物を買いに行こうと思っていました、よかったら一緒に行きましょう」
梨子「う、うん……」 梨子「……」テクテク
梨子(さっき階段から転げ落ちそうになった時に海未ちゃんが受け止めてくれた……)
梨子(あ、あれって映画やドラマでよく見るお姫様抱っこってやつ、だよね)
梨子(私、海未ちゃんにお姫様抱っこされたんだ……)
梨子「……」ドキドキ
海未『梨子』ズイッ
梨子「〜〜〜〜!!」カァァ
梨子(あの時の海未ちゃん、すごく……かっこよかったな)
梨子(私を軽々と持ち上げて、まるで王子様みたいに)
梨子「……」チラッ
海未「どうしました?顔が赤いようですが」
梨子「な、なんでもないよ。暑さのせいだよあ〜暑い」パタパタ
海未「そうですか、熱中症にならないように気を付けましょうね」
梨子「そうだね、水分はこまめに取らないとね」
梨子(違う意味でクラクラしそうだけど……) 購買部
梨子「サンドイッチ、サンドイッチは〜」
梨子「―あ〜やっぱりない、売り切れちゃったんだ」ガクッ
海未「サンドイッチは1番人気の商品ですからね、残念でした」
海未「他のパンは残っているようですが」
梨子「そうだね、このメロンパンにしよ」
梨子「海未ちゃん、一緒にお弁当食べない?」
海未「いいですよ、校庭の木陰が空いていますね。あそこで食べましょうか」
梨子「うふふ、やったぁ」
梨子「実は今日お弁当にサンドイッチを作って来たんだけど」
梨子「家に忘れて来ちゃってさ、もうがっかりだよ」
海未「ほう、それであんなに慌てて購買へ」
梨子「あはは……今思い出すとちょっと」
梨子「……」
梨子「いや、かなり……恥ずかしいな」カァァ
海未「お淑やかなあなたにもあのようなお転婆な一面があるのですね」
梨子「私も海未ちゃんを見習って落ち着くよう頑張るよ」 海未「私も今日のお弁当には自分の好きな物を入れて来ました」パカッ
梨子「それは、焼売?」
海未「はい、本当は餃子の方が好きなんですが餃子は匂いが気になるので」
海未「焼売も大好きですから、お弁当のおかずにもぴったりですしね」
梨子「海未ちゃんは中華が好きなんだ」
海未「チャーハンや餃子、中華料理ならそれなりにおいしく作る自信があります」
梨子「じゃあこれも手作り?すご〜い、本格的」
海未「よかったらおひとつ食べてみますか?」スッ
梨子「え?いいの?て言うか私お箸持ってない……」
海未「まだ口を付けていないので私のお箸でよろしければ」
梨子「海未ちゃんのお箸……」ゴクリ
梨子「そ、それじゃ……いただきます」パクッ 梨子「……」モグモグ
海未「どうでしょうか?お口に合いますか?」
梨子「−うん!!生地はもちもち、中のエビはぷりぷりでおいしい!!」
海未「それはよかった、では私も」パクッ
海未「―ん〜、我ながら会心の出来です♪」モグモグ
梨子「あ」
海未「は?」
梨子「い、いや……なんでもない」
梨子(私の食べた後に海未ちゃんが食べる……)
梨子(こ、これって間接キスに……なるの、かな)ドキドキ 梨子の家
梨子「あ〜やっぱり台所に置きっ放しだった」
梨子「もう、せっかく作ったのに……」
梨子「もったいないからおやつに食べちゃおうかな」パクッ
梨子「―う〜ん、これこれ。この味よね」
梨子「購買のメロンパンもおいしかったけど自分で作ったサンドイッチの方が断然おいしい♪」モグモグ
梨子「これをお昼に食べられなかったのは残念だったけど……」
梨子「海未ちゃんにお姫様抱っこしてもらったり、焼売をごちそうになったり」
梨子「……」
梨子「今日はお弁当忘れて……よかったかも」カァァ
梨子「海未ちゃん……」
梨子「……」ポーッ
梨子「や、やだな。なんで私こんなドキドキして」
梨子(あんな風に危ないところを助けてもらったからなの、かな……)
梨子「海未ちゃん……かっこよかったなぁ」ウットリ 次の日 放課後
梨子「海未ちゃんは確か弓道部だったよね」
梨子「あの道場にいるのかな?」
梨子「―これ、気に入ってもらえるといいな」チラッ
弓道場
梨子(あ、いたいた。海未ちゃんだ)
海未「ラブアローシュートぉ♪」シュッ スッターン
梨子「はわわわぁっ!?」ズッキューンッ
海未「とっとっとっとっとぉ……♪」
海未「―ん?」チラッ
海未「はっ!?り、梨子!?」
海未「い、今の見ていたのですか!?」カァァ
梨子「いや、あの、私は、その、はわわ」カァァ
海未「あぁぁ〜まさか見られるなんて、なんたる不覚〜」
梨子「はわわわ、はわわわ〜」ドキドキ
海未「失礼、取り乱しました……」
梨子「いえ、私の方こそなんかごめんなさい」
海未「私になにか用でしたか?」
梨子「あの、昨日の焼売のお礼にこれを」スッ
海未「これは、サンドイッチ?」
梨子「私の手作り、自信作なの。海未ちゃんに食べて欲しくて」
海未「まぁ、わざわざありがとうございます」
海未「後でいただきますね」ニコッ 梨子「それにしても、海未ちゃん弓道上手なんだね」
梨子「あんな遠い的に命中させるんだもの」
海未「これでも弓道部員の端くれですからこのくらいは造作もありません」
海未「今日は調子がいいので、それでも真ん中は外してしまいましたが」
梨子「ううん、十分すごいよ。尊敬しちゃう」
梨子「ね、よかったらこのまま見学させてもらってもいいかな」
海未「私の練習など見ても面白くないと思いますが」
海未「誰かに見てもらった方が緊張感も出ますし、いいでしょう」
梨子「あぁいやそんな緊張だなんて、私の事は空気だと思っていいから」アタフタ
海未「随分存在感のある空気ですね、ふふ」
梨子「なるべくお邪魔にならないよう隅っこにいます……」 海未「では、いきます」
梨子「……」ジーッ
海未「……」スチャ
海未「すぅ……はぁ」
海未「……」グッキリキリキリ
梨子(弓って結構硬いって聞いた事がある、それをあんな軽々と引いて)
梨子(私とそんな体型変わらないのにあの細い腕でよく引くなぁ)
海未「……」ジッ
梨子(すごい真剣な表情……なんだか私の方が緊張してきた)
梨子(弓を構える海未ちゃん、なんて凛々しい姿……)ポーッ
梨子(あの海未ちゃんに昨日私は……)
梨子「うへへへへ……」ニヤニヤ
海未「―ちょっと梨子」
梨子「ひゃ、ひゃい!?なにか!?」ビックゥ
海未「その、そんなにやにやされると集中が……」
梨子「きゃーバレてた!!ごめんなさいごめんなさい!!」
海未「なにやら邪な視線でしたが……」
梨子「よ、邪……私そんなつもりは」
海未「もう、頼みますよ。気が散ると集中出来ません」
梨子「ごめん、私も集中します……」 海未「……」スッ
梨子「……」
梨子(邪魔しちゃいけない、私も落ち着いて)
海未「すぅ……はぁ」
梨子「すぅ……はぁ」
海未「……」グッキリキリキリ
梨子「……」ドキドキ
海未「―ふっ」シュッ スッターン
梨子「わ、すごーい!!見事真ん中に命中!!」パチパチパチ
海未「ふふ、やはり今日は調子がいいです」
海未「これも、梨子に見てもらったおかげですかね」
梨子「そ、そんな……私お邪魔ばかりしちゃって」ハワハワ
梨子「でも海未ちゃん、すっごくかっこよかった」
海未「梨子の前で無様な姿を見せずに済んでよかったです」
梨子「的と一緒に私のハートも打ち抜かれちゃったかも……うふ」ボソッ
海未「え?」
梨子「はわっ!?な、なんでもないよ!!」 海未「さて、練習をしたら小腹が空きました。さっそくサンドイッチをいただきますか」ガサッ
海未「ほう、たまごサンドですか。キレイな見た目ですね」
梨子「私、たまごサンドが1番好きなの」
海未「私もたまごサンド好きですよ」
梨子「う、海未ちゃんも?なんか嬉しいなぁ」ニヘラ
海未「では、いただきます」
梨子「め、召し上がれ」
海未「はむっ」モグモグ
梨子「……」ジーッ
梨子「ど、どうかな……?うまく出来てる?」
海未「―うん、たまごがまろやかでふわふわの食パンとよく合いますね」
海未「とてもおいしいです、梨子」
梨子「えへへ、よかったぁ」ホッ 帰り道
梨子「今日は海未ちゃんのかっこいい姿が見られてよかったな」
海未「かっこいいだなんて……あまり褒めないでください、恥ずかしいです」
梨子「あぁやって一生懸命部活をやっているんだもんね、海未ちゃんの体力があるのも納得だよ」
海未「部活だけではなく家でも自主トレーニングは欠かさずやっていますからね」
海未「筋トレ、ランニング、あとは集中力を高めるために瞑想などもやっています」
梨子「へぇ、家でもそんなにやっているんだ」
海未「梨子の家にもピアノがあると聞きましたが、弾いているのですか?」
梨子「うん、たまにね。弾いていないと感覚を忘れちゃうから」
海未「それはいい心がけです、梨子のピアノもいつか聴いてみたいものですね」
梨子「わ、私のピアノなんてそんな……人に聴かせるほどのものじゃないよ」
梨子「でも、海未ちゃんが聴いてくれるなら……」
梨子「その内、ピアノ弾いてみてもいい……かな」
海未「それは楽しみです、ぜひ聴かせてください」 ティンポ鳴らして♪ (´・ω・`) (´・ω・`) ティンポッポ体験しよっ!
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偶然ってば怖い 心ティンポンティンポン どうしてでしょう こんなに止まらない愛撫
新鮮だよいつも 同じ星の生物なのかい 聞きたくなるけど
猥猥って腕を組んで もっと仲良くなっちゃえ
今日から恋のレッスンじゃなくて 一歩ずつホモ達からさ
は じ め てがwww ●
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初めては何回でもいいね(イイヨー) 一緒に笑い出して
さぁこれで合格だ ガールズ頑張って
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ティンポ鳴らして♪ 乂∪彡< >乂∪彡. ティンポッポガールズ頑張れっっ! 梨子「ただいま〜」
母「お帰りなさい」
母「ちょうどよかった、あなたにこれあげるわ」スッ
梨子「なにこれ?」
母「遊園地のペアチケットよ、商店街の福引きで当たったの、友達と行って来たら?」
梨子「遊園地、かぁ……」
梨子「はっ!?」
梨子(こ、これは海未ちゃんともっとお近づきになれるチャンスなんじゃ……!!)
梨子「お母さんありがとう、ありがたく使わせてもらうね」ニコッ
梨子「ふふふんふんふんふ〜ん♪」
母「あらあらあんなにはしゃいじゃって、高校生にはなってもやっぱりまだ子供ねぇ」
海未『遊園地、ですか?』
梨子「うん、お母さんからチケットをもらってね。よかったら今度の日曜日に行かない?」
海未『ちょっと待ってくださいね』
海未『今度の日曜日は……あぁ、大丈夫です。行けますよ』
梨子「本当?やったぁ」
梨子「それじゃ、今度の日曜日にね。楽しみにしてるから」
海未『えぇ、こちらこそよろしくお願いします。では失礼します』ピッ
梨子「―うふふ、デートの約束しちゃった♪」
梨子「さーて、なに着て行こうかなぁ〜」ルンルン 日曜日 遊園地
海未「お待たせしました梨子」
梨子「あ、海未ちゃん」
海未「まだ約束の時間には早いですが、いつから待っていたのですか?」
梨子「そ、そんなに待ってないよ。海未ちゃんと変わらないくらい」
梨子「海未ちゃんと遊ぶのが楽しみでつい早く来ちゃった」
海未「そうですか、ならいいのですが」
海未「では、行きますか」
梨子「あ、ねぇ海未ちゃん」
海未「はい?」
梨子「あの、そのぅ……」モジモジ
梨子「よかったら……手、繋いでも……いいかな」
海未「そうですね、また慌てて転んだら大変です」スッ
梨子「もう、今日はそんな事しないよ」ギュッ
海未「ここから階段がありますよ、気を付けて」
梨子「はーい、―えへへ」
梨子(私をエスコートしてくれる海未ちゃんの手)
梨子(力強くて、それでいてとても柔らかい)
梨子(まるでお姫様になったみたい、うふ♪) 海未「さて、なにから乗りますか?」
梨子「私、ジェットコースターとか絶叫系は苦手だからなるべくおとなしめなもので」
海未「私も絶叫マシンというのは苦手です、以前穂乃果達に無理矢理乗せられてからトラウマになってしまいました」
梨子「あはは、私も千歌ちゃん達に同じ事されたよ」
梨子「それじゃ、メリーゴーランドとかどうかな」
海未「いいですね、あれならゆっくりと動くので私でも乗れます」
海未「この馬、2人乗り出来るみたいですよ」
梨子「へぇ、珍しいね。大抵馬は1人乗りなのに」
海未「親子連れなどが楽しめるように工夫したのかもしれませんね」
海未「せっかくだから2人で馬に乗りますか?」
梨子「そうだね、それじゃ乗ろうか」
海未「―よっと、さぁ梨子。手を出してください」スッ
梨子「はわっ!!」ドッキーン
梨子(白馬に跨がった海未ちゃん……まるで王子様みたい、素敵……)
海未「どうしました?」
梨子「な、なんでもなぁ〜い」トローン 海未「動き出します、私にしっかり捕まっていてください」
梨子「う、うん」ギュウッ
梨子(海未ちゃんの背中……柔らかくて暖かい、それにすごくいい匂いが)スリスリ
海未「梨子……そこまでくっつかなくても」
梨子「あ、ご、ごめんね」サッ
海未「いえ、落ちないように気を付けてください」カァァ
梨子(もしかして、海未ちゃんも私を意識して……?)
梨子(いや、まさかね。ただ恥ずかしがってるだけだよね)
ウィーン……
梨子「わ、動いた〜」
海未「回転しながら上下にゆったり動く、これはいくつになっても楽しいものですね」
梨子「うん、何度乗っても楽しいねぇ」
梨子「こうやってメリーゴーランドに乗ってるとおとぎ話の中に入り込んだみたい」
海未「メルヘンの定番ですね、王子が姫を後ろに乗せて馬で走る」
梨子「え、そんなやだなぁお姫様だなんて」テレテレ
海未「例えで言ったのですが」
梨子「へっ!?例え!?ごめんなさい私ったらなんだかうぬぼれな発言を」
海未「いえ、梨子ならばお姫様にぴったりだと思いますよ」
梨子「でへへ……あ、ありがとう」
梨子「それじゃあ海未ちゃんが私の王子様だね♪」
海未「わ、私が王子ですか?梨子の相手には役不足ですよ」
梨子「そんな事ないのにな」
海未「も、もうこの話はおしまいです!!」プイッ
梨子「ふふっ、海未ちゃんかわいい」 梨子「はぁ、楽しかった」
海未「童心に帰りましたね、たまにはこういうのも悪くありません」
海未「次はなにに乗りますか?」
梨子「そうだね〜」キョロキョロ
梨子「−あ、あそこに行ってみない?」
海未「どれどれ……ひっ!?」
海未「お、お化け屋敷ですか……」
梨子「私も正直怖いけど、海未ちゃんと一緒なら行けるかなぁって」
梨子(お化け屋敷なら自然と密着出来るし海未ちゃんもかっこよくリードしてくれるよね)
海未「そ、そうですか。まぁ梨子が行きたいと言うのなら」ブルブル
梨子「海未ちゃん?どうしたの?震えてるけど」
梨子「もしかして、お化け屋敷……苦手?」
梨子「それなら別の場所に」
海未「な、なにを言ってるのですか!!これは武者震いですよ!!」
海未「さぁ行きましょう!!いざ出陣!!」グイッ
梨子「きゃっ!?引っ張らないでよ〜」 お化け屋敷
梨子「はわわ……暗いよぅ……」ピトッ
海未「は、なんだ。ただ暗いだけではないですか、大した事ありませんね」
海未「念の為、離れないように手を繋ぎましょうね」ギュウ〜
梨子「痛たたたっ!!嬉しいけど痛いってば」
海未「はっ!?すいません、つい力が入り過ぎてしまいました」
海未「このままなにも出ないのでしょうか……」キョロキョロ
梨子「お化け屋敷だからそんな事はないと思うけど」
梨子(なにか出て来たら海未ちゃんに抱き付いちゃおっと)
チュンチュン……チュンチュン……
海未「い、今……なにか聞こえませんでしたか?」ドキドキ
梨子「鳥の鳴き声……なのかな?」ギュウッ
カワイイオンナノコハ〜コトリノ〜オヤツニ〜
『ことりのおやつにしちゃうぞ〜!!』グワァッ
梨子(出た、今だ!!)
梨子「きゃー海未ちゃ」
海未「ぎぃやあぁぁ〜!!出たぁ〜!!」ムンギュー!!
梨子「ちょ、海未ちゃん苦し」シロクロ
海未「いやいやいやぁ〜!!梨子ぉ〜!!」ギチギチ
梨子「……ぐふっ」
梨子(な、なんて情熱的な抱擁……)
梨子「」チーン 海未「ふえぇ……ぐすん」ペタン
梨子「ごめんね海未ちゃん、お化け屋敷が苦手ならそう言ってくれれば入らなかったのに」
海未「幽霊などは信じていないのですがお化け屋敷はどうしても苦手で……」
海未「梨子と一緒ならば恐怖も克服出来ると思い入りましたがまだまだ修行が足りませんでしたね」
梨子「そうだったんだ……」
海未「すみませんね、情けない姿を見せてしまって」
梨子「そんな事ないよ、立てる?」
海未「腰が抜けてしまいました……動けません」
海未「このままここで朽ち果てていくのですね……儚い人生でした」ガクッ
梨子「ちょ、なに悟り開いちゃってるの海未ちゃん!?」
梨子(私のわがままのせいで海未ちゃんに怖い思いを……)
梨子(私が海未ちゃんを守ってあげないと!!)
梨子「―よし、海未ちゃん。手を」スッ
海未「ふぇ?」
梨子「ここからは私が責任を持って海未ちゃんを連れて行くから」
梨子「一緒に出口まで頑張ろ」
海未「梨子……」
海未「はい、よろしくお願いします」ギュッ
海未「きゃあ〜お化け〜!!」ガシッ
梨子「この〜、海未ちゃんに近付くなぁ〜!!」
梨子「出口が見えてきたよ海未ちゃん、あともう少し」
海未「よかった……無事生還出来るのですね」ウルウル 梨子「ふぅ、やっと出られたね。お疲れ様」
海未「本当に……疲れました」グッタリ
梨子「ははは……怖がらせちゃったお詫びに甘い物でも奢るよ」
軽食コーナー
梨子「海未ちゃん、なに食べる?好きな物選んでいいよ」
海未「それではお言葉に甘えて、なににしましょうか……」
海未「あんみつパフェ、これはおいしそうですね」
梨子「じゃあそれと、私はソフトクリームにしようかな」
梨子「はい、どうぞ」スッ
海未「ありがとうございます、すいませんねごちそうになって」
梨子「いいんだよ、私に付き合ってくれたお礼」
梨子「―ん〜このソフトクリーム、コクがあっておいしい」ペロペロ
海未「このあんみつパフェも絶品です、まるで専門店のような味で」パクパク
海未「あぁ、甘い物を食べたら生き返りましたね」
梨子「海未ちゃんが言うと実感がこもってるね……」 海未「おや、あんな所にピアノがありますよ」
梨子「本当だ、池の中央がステージになってるみたいだね」
海未「なんだか気になりますね、見に行ってみませんか?」
梨子「いいよ、私も気になる」
梨子「これは……本物のピアノだよ」
海未「ここになにか書いてありますね」
海未「なになに……『憩いのピアノ、どなたでもご自由に演奏してください』」
海未「外に置いてあるピアノなど弾けるのでしょうか」
梨子「ううん、このピアノは普段は室内にあって晴れた日にはこうやって外に出しているんじゃないのかな」
梨子「手入れもきちんとしてあるし、ちゃんと弾けるみたい」ポロンポロン
海未「ほう、流石梨子。慣れた手付きですね」
海未「そうだ、よければここでなにか1曲弾いてくれませんか?」
梨子「えっ?こ、ここで?」
海未「あの日の帰りに聴かせてくれると言ったでしょう」ニヤッ
梨子「うっ……そうだね、海未ちゃんには私のわがままに付き合ってもらったし」
梨子「ちょっと恥ずかしいけど、弾いてみるね」 梨子「少しだけ練習させてね」スッ
梨子「……」ポロン……ポロン……
梨子「……よし、こんなもんかな」
海未「なにを演奏するのですか?」
梨子「聴けばわかるよ、私の大好きな曲。海未ちゃんも知ってるはず」
梨子「それじゃ、始めます」
梨子「すぅ……はぁ」
〜♪〜♪〜♪〜
海未「これは……私達μ'sの曲」
海未「ユメノトビラ……」
海未(メンバーが3人づつに別れて合宿をして曲を作り上げましたね、懐かしい……)
〜♪〜♪〜♪〜
海未(これは梨子のアレンジですかね、同じ曲でも弾き手が変わればまた違うよさがあります)
海未(鍵盤の上で指が踊るように動いて美しい……ピアノの旋律も実に耳に心地よく入って来て)
海未「はぁ〜」ウットリ
梨子「……」チラッ
梨子(海未ちゃん、喜んでくれてるの、かな……?)
梨子(うふふ、なんだか私も今日は調子がいいぞ)
梨子(よーし、このままラストスパートだ)
〜♪〜♪〜♪〜 ポロン……ポロンポロン……
梨子「―ふぅ、これでおしまい」
ワアァァァー!!パチパチパチ!!ヒューヒュー!!
梨子「はわわっ!?いつの間にか沢山人が集まってる!?」ビックゥ
海未「ブラボー!!素晴らしい演奏でした」
梨子「こんな大勢の人が聴いてたんだね……あぁ恥ずかしい〜!!」カァァ
海未「最初は私1人だけでしたが梨子の演奏に引き寄せられるように他のお客さんも集まって来たんですよ」
梨子「そうだったんだ……海未ちゃんしか見てなかったから」
海未「堂々とした演奏振りは実に見事でした」
梨子「も〜そんなに褒めないでってばぁ」ハワハワ
海未「もっと自信を持っていいと思いますよ、うふふ」
海未「μ'sの曲を弾いてくれてありがとうございました」
梨子「私の方こそ、海未ちゃんに聴いてもらえてよかった」
梨子「皆さんも、ありがとうございました」ペコリ 梨子「あ……いつの間にかもうこんな時間に」チラッ
海未「楽しい時間というのはあっと言う間に過ぎていきますね」
海未「今日は梨子と一緒に過ごせてとても楽しかったです、誘ってくれてありがとうございました」
梨子「そんな、お礼を言うのは私。海未ちゃんにはお化け屋敷で怖い思いをさせちゃったけど……」
海未「いいんですよ、私の手を引いてくれた梨子はすごく頼もしかったです」
海未「また、どこかへ行く時は声をかけてください。喜んでお供します」ニコッ
梨子「海未ちゃん……」キュン
梨子「―うん!!今度はどこに行こうか、海未ちゃんも考えていてね」
海未「はい、いい場所があればぜひ一緒に行きましょう」
梨子「それじゃ、帰りもくっついて行こうかな」ピトッ
海未「おやおや、仕方ありませんね」
梨子「うふふ、こうやって海未ちゃんといるだけで幸せだなぁ〜」
梨子(階段で海未ちゃんに助けてもらったあの日から)
梨子(海未ちゃんの弓道の練習を見せてもらった時にも)
梨子(そして今日一緒に遊園地で遊んだこの時間も)
梨子(私のハートは海未ちゃんに打ち抜かれたままです♪) これで終わりになります、最後まで読んでいただきありがとうございました。 ありがとうございます😭😭😭
とても良かったです👏👏👏😊
よろしければ次回作もお待ちしております🙏🙏 スクフェスのSR梨子で心を撃ち抜いてってのがあったな 終わったか?ほなお人形さん片付けておくで
お人形さん遊びも程々にしーや うみりこ好きだからうれしい
スクスタイベとは逆パターンの怖がる海未ちゃんと助ける梨子ちゃんもいいものだね ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています