穂乃果「絵里ちゃん…ごめん…」
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穂乃果「うぐっ…ヒクッ…絵里ぢゃん。ごべん」
凛「絵里ちゃん…ごめん…にゃぁ」
絵里「二人とも泣かないの。大丈夫だから」
穂乃果「でも…でもぉぉ。絵里ちゃん…痛そうだったし」
絵里「もう。平気だから」
凛「本当に?」
絵里「うん」
穂乃果「怒ってない?」
絵里「もう怒ってません」
穂乃果「本当?」
絵里「本当です」
穂乃果「本当の本当?」
絵里「本当の本当」
穂乃果「本当の本当のほ…」
絵里「だから本当だってば!ちょっとくどいわよ!」 穂乃果「でも…絵里ちゃん…思いっきり転んでだから…」
絵里「怪我もないから…」
穂乃果「でも…ゲフッって言ってたし…」
絵里「いや…それは」
凛「ふふっ…」
絵里「え?」
凛「え?」
絵里「今…笑った?」
凛「え?」
絵里「え?じゃなくて…笑った?」 凛「違うの…」
絵里「えっと…何が違うの?」
凛「あの…穂乃果ちゃんの言い方が…」
穂乃果「私のせい!」
凛「だって絵里ちゃんの真似するから。ゲフッって」
穂乃果「ふっ…」
絵里「だから!」
穂乃果「あっ…」
絵里「あっじゃなくて。え?本当に反省してるの?」 穂乃果「絵里ちゃん…やっぱり怒ってる?」
絵里「怒ってないわよ。怒ってないけど…笑うのはおかしくない?」
凛「だって気にするなって…」
絵里「だからって笑えとは言ってないじゃない」
凛「ごめんなさい…」
穂乃果「ごめんなさい…」
絵里「…もういいわ。はあ…みんな待ってるから。行きましょう」 ほのりん「はい…」
凛「………でも…凛、初めて見たかも」
穂乃果「……初めて?」
凛「バナナの皮を踏んで本当に転ぶ人って居るんだね」
穂乃果「うん、ね」
絵里「…あの…だから…」
凛「え?」
絵里「さっきまで泣いてたわよね?」
凛「絵里ちゃんが泣くなって…」 絵里「そうだけど!」
穂乃果「やっぱり怒ってる…」
絵里「怒ってます」
穂乃果「えぇ…」
絵里「転んだ事で怒ってるんじゃないわよ!」
穂乃果「凛ちゃんが…」
凛「ちょっと待ってよ。そもそも穂乃果ちゃんがバナナの皮を床に捨てるから」
穂乃果「捨てた訳じゃないよ。落として気が付かなかっただけだもん」
絵里「そもそもどうして部室でバナナを食べてるのよ…」
穂乃果「いや…それは…お腹が空いて…」
絵里「なんでもいいけど…」 穂乃果「なんでもいいの…」
絵里「凄く痛かったんだからね!」
穂乃果「…大丈夫って言ってたのに」
絵里「あなた達がワンワン泣くからでしょ!なのに…泣きたいのはこっちよ…もう…」
凛「…ハンカチあるよ?」
絵里「そう言う事じゃなくて。あの…本当に心配してくれてたのよね?」
凛「当たり前にゃ!」
穂乃果「心配するに決まってるよ。あんなギャグ漫画みたいな転び方して。何かあったらって」
絵里「だから…」
穂乃果「え?」 絵里「もういい…疲れた…」
穂乃果「ど、どこ行くの?」
絵里「だから屋上に…」
凛「絵里ちゃん!!!」
絵里「え?」
ツルッ
絵里「ゲフッ…」
凛「また転んだにゃ…」
穂乃果「早くかたさなきゃ…」 コソコソ コソコソ
花陽「にこちゃん」
にこ「うん。気が付いてるわよ」
花陽「そう言う事だよね?」
にこ「うん。ファンの子に気付かれたみたいね。μ'sもそこそこ有名になったって事ね」
花陽「そうだね」
にこ「ほら、みなさいよ。まだ見てるわよ」
花陽「は、恥ずかしいな」 にこ「あっ、一人こっち来た」
花陽「え?」
女の子「あの〜…」
にこ「はーい。どうしたにこ?」
花陽「にこちゃん…キャラが…」
女の子「先程からこちらの方を見てましたけど…何か用ですか?」
にこ「へ?」
女の子「いや…ですから。こちらの方をジロジロと見ていたので」
にこ「いや…あの…え?」 女の子「何もないならいいですけど」
にこ「あぁ…はい…」
女の子「では…」
にこ「……」
花陽「あの…」
にこ「…わ、私達もまだまだね」
花陽「う、うん。そうだね」
にこ「頑張らなきゃダメね!」
花陽「そうだね」
女の子「あの〜」
花陽「え?は、はい…」
女の子「小泉花陽さんですよね?」
花陽「へ…?」
にこ「……」 女の子「あの…小泉花陽さんであってますよね?」
花陽「は、はい」
女の子「ファンです!花陽さんのご飯を美味しく食べる姿が大好きです!握手して下さい」
花陽「あっ…はい…」
女の子「ありがとうございます」
花陽「い、いえ。こちらこそ…応援してくれてありがとう」
にこ「……」 花陽「あの…」
にこ「……」
花陽「たまたまだよ」
にこ「まだ何も言ってないけど」
花陽「あっ…」
にこ「別に…にこのファンだっていっぱいいるし。今日はたまたま…あれよ!皆んな外出してないだけで…」
花陽「う、うん…そうだよね」
にこ「それに…」
女の子「あの〜…」
にこ「え?私?」
女の子「はい…」
にこ「ほらぁ!ね!ね!言ったでしょ!ほらね!」
花陽「あはは…うん。そうだね」
にこ「そうよ。そんな事あるはずないのよ!あはははは」
女の子「……えぇ」
にこ「それで?にこに何の用かしら?」
女の子「いえ…やっぱり良いです」
にこ「は?なんで?」
女の子「いや…大丈夫です」
にこ「いやいや。遠慮しなくてもいいから」
女の子「え…じゃあ…」 にこ「うん」
女の子「値札付いてますよ。あの…服に…」
にこ「へ?」
花陽「1980円…」
にこ「あっ…」
女の子「その…それだけなんで…」
にこ「う、うん…ありがと…ございます」
女の子「いえ」
にこ「…」
花陽「あの…」
にこ「…」
花陽「可愛いよね!その服…」 にこ「うん…セール品だけどね…」
花陽「あっ…そうなんだ…」
にこ「別に…にこの値札が1980円って訳じゃないから…」
花陽「あ、当たり前だよ!」
にこ「まあ…にこのファンはどこにも見当たりませんけど…ふふっ…」
花陽「にこちゃん!」
にこ「な、何?」 花陽「にこちゃんは自分の事を何も分かっていません!」
にこ「へ?」
花陽「にこちゃんは素晴らしいアイドルです!私はにこちゃんの事を尊敬しています!だから…冗談でも自分の事をそんな風に言わないで!」
にこ「花陽…あんた…ふふっ…そうね。私とした事がつい弱気になってしまった様ね。にこは宇宙ナンバーワンアイドルなのに」
花陽「そうです!その意気です!」
にこ「ふっ。ありがとう、花陽!」
花陽「ううん」
女の子「あの〜」
にこ「え?あっ!」
花陽「にこちゃん!」
にこ「うん。何かしら?」
女の子「えっと…小泉花陽さんですよね!ファンなんです!握手してください」
花陽「え…」
にこ「…」 かすみ「ふんふんふ〜ん」
せつ菜「ごきげんですね。かすみさん」
かすみ「別に。普通ですよ、普通〜」
せつ菜「そうですか。普通かぁ」
ガチャ
しずく「あっ!かすみさん、居た!」
かすみ「わぁぁ。ビックリしたぁ」
しずく「そんなに驚かなくても…」
かすみ「ビックリするよ。あんなに勢いよく扉開けて。何かあったの?って言うか…」
しずく「うん。かすみさんにどうしても伝えたい事があって!」
かすみ「え?私に?」
しずく「うん」
せつ菜「あの…私は席を外した方がいいですか?」
しずく「いえ。せつ菜さんも居てください」
かすみ「え?な、なに?」
しずく「あのね、かすみさん。私、お芝居が大好きでスクールアイドルを始めたのも最初はお芝居の幅を広げる為だった。けど、今は…スクールアイドルも大好きだって。その気持ちをかすみさんに伝えたくて」
かすみ「え…あっ…うん」
せつ菜「素晴らしいです。しずくさん。感動しました」
しずく「そこまで言われると照れちゃいますけどね」 かすみ「あの…うん。それは分かったんだけど」
しずく「わかってくれた!」
かすみ「うん…う〜ん…え?真剣なんだよね?今の…」
しずく「当たり前だよ。冗談でこんな事言わない」
かすみ「だったら…」
しずく「な、何?」
かすみ「その格好は…どうかと思うな」
しずく「え?」
かすみ「その格好で言われても説得力ないよ。どうしたの?その格好。何の格好なの?その頭のアヒルさんは何?気になって話が入ってこないよ!」
しずく「私が真剣に話してるのに…」 かすみ「だったらその格好おかしいよね。その頭のアヒルはなんなの?」
しずく「今度、みにくいアヒルの子を演じるので」
かすみ「私達高校生だよ!」
しずく「今それは関係ないから。私の気持ちを…」
かすみ「むりむり。そんな格好で真剣な顔されても無理だよ。ですよね?せつ菜先輩!」
せつ菜「私は好きですよ。みにくいアヒルの子のお話」
かすみ「先輩の好みは聞いていませんよ。もう、しず子…そのアヒルを被ってこの部室まで来たの?」
しずく「うん。この気持ちを伝えたくって…いてもたってもいられなくて」
かすみ「なんでこのタイミングで!?」
しずく「かすみさん。私はスクールアイドルが大好きです!」
かすみ「だからそのアヒルを外してからにしてよ!」 しずく「アヒルじゃありません。白鳥です。そして私はみにくいアヒルの子なんです」
せつ菜「なるほど。役になりきってしまった余りの行為と言うことですね」
しずく「その通りです!せつ菜さんの言う通り!今、私は役になりきっています。気持ちが溢れ出ています!」
かすみ「だとしたら役作り失敗だと思うよ」 雪穂「もうすぐお姉ちゃんも帰ってくると思うので。ここでくつろいでいて下さい」
絵里「あっ、おかまいなく。ごめんね、忙しいのに」
雪穂「いえ。それでは私は行きますね」
絵里「うん。ありがとう」
雪穂「では」
ガチャ
絵里「ふう…穂乃果はいつ帰って来るのかしら。おつかいって…そんなに時間が掛かるものなの?」
絵里「…穂乃果が帰って来るまで暇ね。希でも誘えば良かった」 絵里「いや〜…暇だわ〜…」
ガチャ
穂乃果父「……」
絵里「あっ…」
穂乃果父「……」
絵里「お、お邪魔してます」
穂乃果父「………」ペコ
絵里「………」
穂乃果父「………」
絵里「あっ…穂乃果…穂乃果さんは…あの…まだ帰ってこないみたいですね…あはは…」
穂乃果父「……」
絵里「あっ…いえ。全然…大丈夫なんです。はい…」 穂乃果父「………」
絵里「………」
穂乃果父「………」
絵里「………遅いですね」
穂乃果父「………」
絵里「あっ…いえ…おかまいなく…」
穂乃果父「………」
絵里「す、すいません。ありがとうございます。いただきます」
穂乃果父「……」
絵里「おまんじゅう…あっ……梅干を使った…へ〜………」
穂乃果父「………」 絵里「い、いえ。あの…大好きです。はい。い、いだきま〜す」
穂乃果父「……」
絵里「お、おいし〜。凄くおいしいです」
穂乃果父「……」スタッ
絵里「あっ、いえ。全然…あの…おかまいなく…あの…」
ガチャ バタン
絵里「えぇ…。正直に言えば良かった…」
ガチャ バタン
穂乃果父「……」
絵里「あっ…こんなに沢山…い、良いんですか?」
穂乃果父「……」
絵里「ほ、本当ですか。でも…こんなに沢山…悪いなぁ…」 穂乃果父「……」
絵里「いやぁ…あはは…」
穂乃果父「……」
絵里「……」
穂乃果父「……」
絵里「あっ…二個目…いただきます…」
穂乃果父「……」 ガチャ
穂乃果「絵里ちゃん、ごめん。お待たせ」
絵里「ほ、穂乃果!」
穂乃果父「……」
穂乃果「え…?お父さん…え?なんで?何してるの?」
絵里「あの…お饅頭をご馳走になって」
穂乃果「お饅頭?あっ…ダメだよお父さん。絵里ちゃん梅干苦手なんだよ!私の友達で新商品を試さないでよ」
穂乃果父「……」
穂乃果「え?それはお父さんに気を遣ってるんだよ。ねえ?」
絵里「え?いや…そんな事は…」
穂乃果「だめだよ。食べれないなら食べれないってはっきり言わなきゃ。永遠に食べさせられるよ」 絵里「永遠に…」
穂乃果「ほら!ね?この絵里ちゃんの反応見れば分かるでしょ?絵里ちゃんは梅干苦手なの。永遠と食べ続ける事は出来ないの」
絵里「梅干じゃなくても永遠と食べ続けるのは無理よ。あの…すいません。嘘を吐くつもりでは…お父さん…あっ…お父さんって…すいません」
穂乃果「いや…彼氏じゃないんだから…」
穂乃果父「……」
穂乃果「え?いないいない。彼氏なんていないよ」
穂乃果父「……」
穂乃果「本当だってば!うち女子高なんだから!もし出来たら連れて来るよ」
穂乃果父「!?」
絵里「え!?」 穂乃果「いや…もしだよ」
絵里「あぁ…もしもね」
穂乃果父「……」
絵里「いや…本当。ビックリしました」
穂乃果父「……」
穂乃果「勝手に早とちりして…」
絵里「あはは…」
穂乃果「で?そもそも用事があって来たんでしょ?」
絵里「あっ、そうね。明日の練習どうしようかって」
穂乃果「電話でいいじゃん」 ことり「という事で私は駅前のケーキ屋さんのチーズケーキを持って来ました!」
穂乃果「わ〜美味しそう!」
にこ「流石ことりちゃんね」
ことり「えへへ」
にこ「じゃあ次!凛の番!」
凛「はーい。凛はなんと!」
穂乃果「なんと!?」
凛「これを持って来たにゃ〜」
ドンッ!!!
穂乃果「おおっ!」
にこ「いや…なにこれ?」
凛「スイカだよ!」
にこ「見れば分かるわよ!」
凛「だって聞くから」 にこ「スイーツを持ち寄ろうって話だったじゃない!」
凛「だからスイカを…」
にこ「スイカはスイーツじゃないでしょ!」
凛「でも…凛の家ではデザートに…」
にこ「でもスイーツではないでしょ!テーマに合ってないのよ!スイカはスイーツじゃないわよね?」
海未「まあ…瓜科ですからね」
にこ「瓜科かどうかはどうでもいいんだけど…」
希「まあええやん。一つくらい変わり種があっても。それにウチ、スイカは好きよ」
絵里「そうね!いいじゃない。別に」
凛「希ちゃん!絵里ちゃん!」
にこ「…二人は凛に甘いのよ。じゃあ次。海未」 海未「はい。私はこれを持って来ました」
穂乃果「おおっ!海未ちゃん!」
にこ「…なんで」
海未「穂むらのお饅頭。ほむまんです」
にこ「なんでそうなるのよ!」
海未「和菓子はダメですか?」
にこ「和菓子はだめじゃないけど!とっておきを持って来なさいと言ったでしょう!」
海未「ですからほむまんを」
にこ「なんでそうなるのよ!」
海未「何がだめなんですか。美味しいのに」
穂乃果「え?なに?にこちゃん…もしかして、うちのお饅頭批判?」
にこ「違うわよ!普段滅多に食べない物を持って来るでしょ!普通!言ってる事分かるでしょ?」
穂乃果「まあ」
にこ「ったく。で、穂乃果は何を持って来たの?」
穂乃果「私はランチパックを」
にこ「だからなんでよ!!!」
海未「好きですね」
にこ「スイーツだって言ってるのになんでパンなのよ!」
穂乃果「いや…これ。中身プリンだよ!」
にこ「だとしても!」 スイカは実は野菜だよな。メロンも本当は野菜だよな。瓜科のくせに果物面するなよ。 穂乃果「プリンはスイーツに入らないの?」
にこ「プリンはね!プリンはスイーツだけどパンだから!!」
穂乃果「でもパンケーキはスイーツでしょ?」
にこ「え?いや…絵里…どう?」
絵里「私に聞かれても…」
にこ「保留!パンケーキは保留で!」
穂乃果「じゃあランチパックも保留だね」
にこ「ランチパックはアウトよ!」
穂乃果「えぇ…なんで…」
にこ「全く。今の所ことり以外まともなの持って来てないじゃない」
ことり「あはは」
凛「なんか心外だにゃ〜」
海未「全くです」
希「そう言うにこっちは凄いのを持って来てるんよね?」
穂乃果「そうだよ!人に言うんだから!」 にこ「穂乃果達に比べればね」
希「へ〜これは期待やなぁ。そんな凄い物なんや」
にこ「いや…そこまで期待されると…」
希「じゃあ次!真姫ちゃん行ってみようか!」
真姫「私?別にいいけど…私も期待しないでよ」
穂乃果「わぁ。真姫ちゃん何持って来たんだろう」
凛「楽しみだね!」
真姫「はい。どうぞ」
穂乃果「…うわっ。すごっ」
凛「え?これ何?ケーキ?ケーキだよね?」
花陽「流石真姫ちゃん…」 真姫「別に…行きつけのケーキ屋さんで買って来ただけよ」
穂乃果「いや…これは圧巻だよ」
真姫「そう?」
穂乃果「うん」
にこ「くっ…」
希「さて、次はにこっちの番かな。楽しみだね」
にこ「…え」 海未「イェーイ!ラブアローシュート!!!バーン!
ふふっ」
ガチャ
にこ「……」
海未「あっ…」
にこ「……」
海未「ふぅ……」スッ
にこ「………」
海未「………」
にこ「………」
海未「………」
にこ「いや無理じゃない?」
海未「……え?」
にこ「なんか何事もなかったかの様にしてるけど。思いっきり目撃してるからね」
海未「……何をですか?」 にこ「いや…だから…さっきの一連の流れ。目の前で見てたから。なんか何もなかったかの様に振る舞ってるけどさ。無理だと思うよ」
海未「…大丈夫ですか?」
にこ「とぼける気?」
海未「何を言ってるのですか?」
にこ「嘘でしょ。無理だって。あれを無かった事にするのは絶対に無理だから」
海未「にこ…疲れているんですね」
にこ「いやいやいや。はい?」 海未「ここの所練習も厳しかったですからね」
にこ「あくまでも姿勢を変えないつもりなのね。いいわ…。じゃあ、こうしましょう」
海未「え?」
にこ「あんたがさっきやってた事を目の前でやってあげる」
海未「何を…」
にこ「えっと……イェーイ!ラブラブシュート!ドーン!どうよ?」
海未「なんですか…それは?」
にこ「えっ!?効かないの?」
海未「全く。そんなバカな事はやめて…」
にこ「それ…自分の事をバカだと言ってる様なもんだと思わない?ねえ?」
海未「し、知りません」
にこ「いくらここで無かった事にしてもあんたの記憶には残るんだからね!言いたい事分かる?」
海未「うっ…」
にこ「認めて受け入れちゃえば楽よ。ね?楽になりなさい」 海未「知りません!!!!」
にこ「ほんと強情ね…あんた…」
ガチャ
穂乃果「何騒いでるの?外まで丸聞こえだよ」
海未「穂乃果…」
にこ「ちょっと聞いてよ穂乃果」
穂乃果「へ?何?」
にこ「部室に来たら海未ちゃんが変な事しててね」
穂乃果「変な事?そうなの?」
海未「してません。いつも通りです」
穂乃果「と言ってるけど?」 にこ「そうやって惚けるのよ」
海未「惚けてません」
にこ「だから無理だって」
穂乃果「も〜何でもいいけど。海未ちゃんも嫌がってるんだしやめなよ」
にこ「だけど…。目の前でやられたのよ?ラブラブシュートとか言って」
穂乃果「も〜そんなのいつも通りじゃん」
海未「そうです。いつも通り…へ?」
穂乃果「そう。いつも通りなんだから。気にしない気にしない。にこちゃん騒ぎ過ぎ」
にこ「え?いつもあんな事やってるの?」
海未「違います…」
にこ「えぇ…」
穂乃果「いや…にこちゃんもやってるよね?堂々とだけど」 穂乃果「もう海未ちゃんの分からず屋!!!もう知らない」
海未「それはこっちのセリフです」
穂乃果「む〜…ふんだ!帰る!」
ガチャ バタン
希「あ〜あ〜。いいの?」
海未「放っておけばいいんです。どうせ少ししたら海未ちゃんごめんなさ〜いとか言って泣きついてくるんですから」
希「今の穂乃果ちゃんの真似?」
海未「違います。もう…とにかく放っておけばいいですから」
希「ふ〜ん。でもええの?」
海未「何がですか?」 希「大事な資料を穂乃果ちゃん持って帰ってしまったんやない?」
海未「はっ…!?」
希「ことりちゃんもお休みやし。どうするの?」
海未「えっと…」
希「たぶん穂乃果ちゃん気がついてないんと違う?」
海未「確かに…」
希「これは海未ちゃんの方から電話するしかないんやない?」
海未「…まあ」 希「でも出来る?海未ちゃんから電話するなら自分の非を認めなきゃあかんからね」
海未「うっ…それは…」
希「でも電話するしかないもんね」
海未「ですが…」
希「でも電話したら下手に出なきゃあかんよ」
海未「それは…」
希「でも資料がないと困るもんなあ」
海未「うっ…と言うか…あなたは私をどうしたいのですか!!!」
希「いや…別に…」
海未「も〜私から電話します」
希「電話するんや…」
海未「ですから!希は私をどうしたいんですか!!!もう…電話します」
プルルル
希「ん?」 プルルル
希「扉の向こうから聞こえるけど」
海未「帰ってなかったんですね」
希「うん」
プルルル
希「入って来ないね」
海未「気まずいのでしょう。あれだけ啖呵切って出て行ったんですから」
プルルル
希「開けてあげないの?」
海未「居るなら自分から入ってくればいいでしょう」
プルルル
希「入って来ないよ」
海未「…知りません」 希「知らないって言っても…海未ちゃんだって入って来て貰わなきゃ困るやろ?」
海未「そうですが」
希「電話もしたんやし開けてあげればええのに」
海未「向こうが気が付いているのなら話は別です。向こうから入ってくるべきでしょう」
プルルル
希「じゃあ待つの?」
海未「はい」
プルルル
希「いつになるかね」
海未「知りません」
プルルル
希「電話切ったら?」 海未「嫌です」
希「なんで?」
海未「屈した事になるでしょう」
希「ならないと思うけど」
プルルル
希「うるさいんやけど」
海未「穂乃果に言ってください」
希「うちに言わせる気なんや?うちに言わせてあわよくば書類も貰おうと」
海未「ち、違います」
希「って言うか…穂乃果ちゃんが提出すれば良い事と違う?穂乃果ちゃんも気が付いてるからそこにいるんやろ?」
ガチャ
穂乃果「そうだ!希ちゃんナイス!」
希「……」
海未「……」
バタン
希「ちゃっと機嫌良くなってたやん」
海未「そうですね」 果南「……」
千歌「……」
曜「……」
千歌「暑い?」
果南「ん?」
千歌「部屋暑い?」
果南「大丈夫だよ。これくらいで丁度いいよ」
千歌「そっか」
果南「うん」 千歌「曜ちゃんは?」
曜「うん?私も大丈夫だよ」
千歌「そっか」
曜「うん」
千歌「そっかそっか」
果南「え〜何?暑いの?」
千歌「ううん。暑くないよ」
果南「あっそう。じゃあ、どうしたの?」 千歌「寒いの!!」
果南「え?」
曜「ど、どうしたの?」
千歌「寒いの!私の所風が丁度当たるから!!」
曜「そ、そうだったの?」
千歌「そうだったの!!夏なのにずっと寒くて震えてたよ!」
果南「いつから?」
千歌「ずっとだよ!ずっと!」 果南「だったら言えば良かったのに。分かんないよ」
千歌「二人とも平気そうだったから。温度上げていい?」
果南「いいけど…」
曜「私もいいよ」
千歌「じゃああげるよ?」
果南「うん」
ピッ ピッ
千歌「よしっ!」
果南「何度に上げたの?」
千歌「30度」
果南「30!?」
千歌「うん」
果南「ちょっと高くない?」 千歌「何が…?」
果南「設定温度がさ」
千歌「そうかな?」
果南「だって30度でしょ?」
千歌「うん」
果南「室内も30度になるって事じゃないの?」
千歌「え〜…今26度だよ?」
果南「今はね。すぐに上がっちゃうと思うよ。ねえ?」
曜「え?う〜ん…」
千歌「暑かったらまた下げればいいじゃん」
果南「だったら最初から下げておこうよ」
千歌「それだと寒いじゃん」 果南「も〜わがままだなぁ」
千歌「そんな事言ったって」
曜「入れ替われば?」
千歌「え?」
曜「千歌ちゃんと果南ちゃんの座る場所を入れ替われば良いんじゃないかな?そうすれば果南ちゃんは冷たい風を浴びれるし千歌ちゃんは風が当たらないよ」
果南「それだ!」
千歌「流石は曜ちゃんだ!」
曜「結構…誰でも思いつくと思うけどな」 果南「じゃあ千歌」スッ
千歌「うん」スッ
果南「わ〜風が気持ちいい」
千歌「あ〜丁度いいなぁ」
曜「あはは…これで一件落着となればいいけど…」
千歌「だね」
果南「……」
千歌「どうしたの?」
果南「設定温度上げてもいい?」
千歌「え?なんで?」 果南「ちょっぴり寒いかも」
千歌「うん。けど私ちょうどいいし」
果南「むりむり。寒いよ」
千歌「私がさっきそう言った時に上げてくれなかったじゃん」
果南「席替わったじゃんか〜」
千歌「でも温度は変えてくれなかった」
果南「だから…千歌の気持ちが分かったから。ね?温度上げていいでしょ?」
千歌「え〜…」
曜「スイングにする?」
千歌「え?」
果南「スイング?」
曜「スイングにすれば皆んな平等に風が当たるしさ」 果南「なるほど!その発想はなかった」
千歌「も〜流石曜ちゃんだよ!ジャンヌダルクみたい」
曜「その例えは…どう言うかちょっと分からないけど。じゃあ、スイングにしようか」
ピッ
千歌「おおっ…」
果南「これでみんな平等だね」
曜「うん」
千歌「……」
果南「……」
曜「……やっぱり温度上げようか?」
千歌「うん…」
果南「そうしよう」 理亞「じゃあ、もう行くから」
ルビィ「うん」
理亞「色々と…ありがとう」
ルビィ「ルビィの方こそありがとうだよ」
理亞「じゃあ…」
ルビィ「またね。聖良さんにもよろしくね」
聖良「うん。また…」 ルビィ「行っちゃった……。あっ、お姉ちゃんから連絡来てる」
『帰りに卵を買って来て下さい』
ルビィ「あそこのコンビニでいいかなあ」
ピロリロリロリ〜
ルビィ「えっと…あっ!?」
理亞「え?」
ルビィ「あれ…理亞ちゃん?」
理亞「あっ…」
ルビィ「帰ったんじゃ…」
理亞「電車が…まだ来ないみたいだったから…」
ルビィ「そうなんだ」
理亞「うん」 ルビィ「そっか…」
理亞「ルビィは?」
ルビィ「お姉ちゃんが卵買って来てって。オムライスかな…今日は…」
理亞「そっか」
ルビィ「うん。ちょっと買ってくるね」
理亞「うん…」
ルビィ「お待たせ」
理亞「全然…待ってないし」
ルビィ「そうだよね。一回お別れしたし」
理亞「あぁ…そう言う事じゃなくて。全然大丈夫って事…」
ルビィ「そっか」
理亞「うん」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています