ルビィ「お姉ちゃんをりこーるします!」
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ルビィ「もう怒った!ルビィ怒ったもんね!ぷんぷん!!」
ルビィ「もう絶対に許してあげないっ!!プリンでもスイートポテトでもぜーったいにダメっ!!もうぜったいぜったいぜ〜ったいに許してあげないんだから!!」
ルビィ「お姉ちゃんのバカ!わからずや!!」
善子「ど、どうしたのよルビィ……こんな朝っぱらから……」
ルビィ「……」
ドスドス!
善子「ル、ルビィ……?」
ドンッ!
善子「ひぃぃっ!!」
ルビィ「あのねあのね!!もう!聞いてよ善子ちゃん!!お姉ちゃんがね!!ひどいんだよ!!」
善子「な、何よ……どうせまた姉妹ゲンカでしょ……?」
ルビィ「違うもん!!だって今回はルビィちっとも悪くないし!!お姉ちゃんが全部悪いんだもん!!」
善子「そ、そこまで言うなら話してみなさいよ」
ルビィ「うん!えっとね!!きっかけは昨日の夜に……」
………
… ———
ダイヤ「……」ガサガサ
ルビィ「〜♪」
ダイヤ「……ルビィ?」
ルビィ「〜♪」ペラッ
ダイヤ「ルビィ、冷蔵庫に閉まっておいた私の高級抹茶プリン知りませんか?」
ルビィ「え〜、何それ〜、ルビィ知らな〜い♪」ペラッ
ルビィ「……ふふっ♪」
ダイヤ「……」
ダンッ!
ルビィ「ぴっ!?」
ダイヤ「ルビィ!他人の話はちゃんと聞きなさい!!」 ダイヤ「冷蔵庫にあった私のプリンを知らないかと聞いているのです!!答えなさい!!」
ルビィ「プ、プリン……?」
ルビィ「……」
ルビィ「……?」
ルビィ「あ、あれ……?」
ダイヤ「……やっぱり何か知ってるのではないですか!!」
ルビィ「ぴぎっ!?え、えっと……」
ルビィ「……」タラタラ
ダイヤ「……まさか食べた、とか言わないでしょうね?」
ルビィ「え、えっと……」タラタラ ダイヤ「……ルビィ!!またお姉ちゃんのプリン勝手に食べたのですか!!しかもあろうことかずっと楽しみにしてた高級抹茶プリンを!!」
ルビィ「……」
ルビィ「……だってずっとあったから要らないと思ったんだもん」
ダイヤ「私がいつ!そんなことを言ったのですか!!」
ルビィ「あ〜もううるさいなぁ……たかがプリン一個じゃん……」
ダイヤ「……たかが?」
ビシッ!
ダイヤ「ルビィ!!あなた私がどれほどプリンを楽しみにしていたことか!!今日この日のために!辛い生徒会活動にも励み!!全ては美味しくプリンを召し上がるために私はやってきたのですわ!!」
ルビィ「……いや、そんなこと知らなかったし」
ダイヤ「名前だって書いたはずですわ!ちゃんとお姉ちゃんのものだって!!」
ダイヤ「他人のものを勝手に盗るなんて!泥棒とおんなじですわよ!!」
ルビィ「……」イラッ ルビィ「……でも食べちゃったものはしょうがないじゃん!返せないもん!!」
ダイヤ「あなたまたそうやって下らないことを……!!」ワナワナ
ルビィ「だいたいお姉ちゃんだっていっつもたかがプリンでケチケチして!!いいじゃんちょっとくらい別に!!」
ルビィ「そうやってカリカリばっかしてるからお友達だって増えないんじゃないの!ねえ!!」
ダイヤ「!!?」
ダイヤ「ル、ルビィ!?あなたなんてことを言うんですか!!」
ルビィ「知らない知らない知らない!もうお姉ちゃんなんて知らないっ!!あーあ!!もっと可愛くて優しいお姉ちゃんのいるところに生まれてくればよかったなぁ!!」
スタスタ
ダイヤ「ルビィ!?どこに行くのですか!!まだ話は……」
ルビィ「知〜らないっ!もう怒ったからルビィ寝るもん!あっかんべー!!」
ガチャッ!
ダイヤ「……」
………
…
——— ルビィ「……ってことがあったの!!もう!!ひどくない?」
善子「い、いや別に……ってか話聞いてる限りだとあんたの方が悪いんじゃ……」
ルビィ「……」イラッ
ドンッ!
善子「ひぃぃっ!!」
ルビィ「ねえ善子ちゃん、ルビィ、悪くないよね……?」
ジトーッ
善子「ええっ!?ちょっ!?ルビィ!?」
善子「え、えっと……」タラタラ
ルビィ「……」
ルビィ「……うわ」
善子「……え?」 ルビィ「……」
善子「……ちょ、ルビィ?」
ルビィ「……」
ルビィ「……善子ちゃん、そういう事言う子だったんだ」
善子「……もしもし、ルビィ?聞いてる?」
ルビィ「……」
ルビィ「………ねえ善子ちゃん?」
善子「な、なによ……?」
ルビィ「……」
ルビィ「……もし本気で善子ちゃん、そういう事言ってるなら」
ルビィ「……」
ルビィ「……善子ちゃんのこと、軽蔑する」
善子(いや、絶対軽蔑の意味間違えてるでしょこれ……)
善子(……ってか姉妹ゲンカごときでなんでこんなこと言われなきゃいけないわけ、私?) ルビィ「ねえ善子ちゃん、ルビィと善子ちゃんって、お友達だよね?」
善子「え、ええ……そうね……」
ルビィ「じゃあ困ったときはお互い様、だよね?」
善子「……」
ルビィ「ルビィ実は今、ものすっごく困ってるんだぁ〜、お姉ちゃんがね〜……」
善子「……な、なによ、何が言いたいわけ?」
ルビィ「うん。善子ちゃんに協力、してもらえないかなって」
善子「……」
ルビィ「助けて、くれるよね?」ジトッ
善子「……」
善子「……とりあえずその怖い目やめなさいよ、ルビィ」 ルビィ「……善子ちゃん、お返事は?」
善子「へ、返事って……」
ルビィ「……」
ルビィ「……そっか」
ルビィ「ごめんね善子ちゃん、お友達だと思ってたの、ルビィだけだったみたいだね」
善子「!!?」
ルビィ「今までごめんなさい、善子ちゃん」ペコリ
善子「ル、ルビィ……」
善子(……え?これもしかして私が悪いわけ?バッドエンド?) ルビィ「……さよなら」
スタスタ
善子「ちょっ!?ま、待ちなさいよ!まだ協力しないとは……」ガシッ!
ルビィ「……じゃあ、手伝ってくれるの?」
善子「ま、まあ、出来る範囲なら……」
ルビィ「……ほんとに?」
善子「え、ええ!もちろんよ!堕天使は嘘はつかないんだから!!」
善子(……まあ適当に、だけど)
ルビィ「……」
ルビィ「……言ったね?」
クルッ!
善子「!?」 善子「ル、ルビィ!?ま、まさかその右手に持ってるものって……」
ルビィ「〜♪」ニコッ
カチッ!
ルビィ『……じゃあ、手伝ってくれるの?』
善子『ま、まあ、出来る範囲なら……』
ルビィ『……ほんとに?』
善子『え、ええ!もちろんよ!堕天使は嘘はつかないんだから!!』
ルビィ「〜♪」
善子「……」
ルビィ「良かったぁ〜♪善子ちゃん、ルビィの味方になってくれるんだって〜♪」
善子「……」
ルビィ「嬉しい!!」ニコッ!
善子「……」
善子(……もしかして悪魔と契約しちゃったんじゃないの、これ?) ルビィ「ねえ、善子ちゃん!」
善子「な、なによ……」
ルビィ「耳、貸して♪」
善子「え、ええ……」
ルビィ「……!!」クイクイ
善子「……?」
ルビィ「……嘘ついたら今度こそ絶交だからね♪」ポショッ♪
善子「!!?」
ルビィ「えへへ〜♪言っちゃった!!」
善子「……」
善子(な、何笑顔でさらっと怖いこと言ってくるのよ……) 花丸「ルビィちゃん、どうしたの?」
ルビィ「あ!花丸ちゃん!ねえ花丸ちゃんも聞いてよ!!あのねあのね!!お姉ちゃんがね……」
………
…
ルビィ「……ってことがあったんだよ!!ひどくない?」
花丸「確かにそれは、ダイヤさんに完全に非がないとは言えないずらね」
善子「ちょっ!?ずら丸!?本気で言ってるの!!?」
ルビィ「きっ!!」ギロッ!
善子「!!?」
善子「そ、そうね……ごめんなさい……」
ルビィ「だからね!!ルビィ決めたの!!」
ルビィ「お姉ちゃんを生徒会から辞めさせてみせます!!」
善子「……え?」 善子「今の話、関係ある……?」
ルビィ「だってお姉ちゃんね!!いっつもルビィに言ってくるんだよ!!『ルビィ、宿題はもう終わらせたのですか?』って!!」
ルビィ「ルビィ今からやろうとしてたところだもん!!スクールアイドルの雑誌をちょこっと読んで、その後やろうとしてただけだもん!!それなのにお姉ちゃん、ちっともわかってくれないんだよ!!」
善子「ま、まあ、あるあるよね……」
ルビィ「だからねルビィ決めたの!!お姉ちゃんの代わりにルビィが生徒会長になって!お姉ちゃんにぎゃふん!って言わせてみせるんだ!!」
花丸「うん!動機はともかくとして、何かに挑戦してみようとすることはいい事だと思うずら。ルビィちゃん、マルも応援するよ!!」
ルビィ「うん!ありがと!花丸ちゃん!!」
ルビィ「だからね……はい!!」
ピラッ!
ルビィ「花丸ちゃんと善子ちゃんには、ここにお名前を書いて欲しいの!!」 昼休み 生徒会室
ガチャッ!
ルビィ「……」
ダイヤ「あら、ルビィ、どうかしたのですか?私に何か用事ですか?」
ルビィ「……」
ダイヤ「ルビィ、お姉ちゃんだって忙しいんです。また下らない内容なら後に……」
ルビィ「……違うもん!!」
ルビィ「ん!!」
ピラッ!
ダイヤ「……?こ、これは……?」
ルビィ「お姉ちゃんのふしんにんけつぎあんです!!」
ルビィ「お姉ちゃん!!ルビィはお姉ちゃんをりこーるします!!」 ダイヤ「リ、リコール……?」
ダイヤ「リコールって……」
ルビィ「お名前をたくさん集めるとお姉ちゃんを辞めさせることが出来るんだよ!!教科書に書いてあったの!!」
ダイヤ「辞めさせる……ああ、地方自治法のことですか」
ダイヤ「ですが、たくさんと言ってもここにはルビィと花丸さんと善子さんのお名前しか……」
善子「ちょっ!私は名前貸しただけなんだからね!!」
ダイヤ「は、はぁ……」
ダイヤ「……」
ビリッ!ビリッ!
ルビィ「ああっ!?なにするの!!?せっかくルビィ作ったのに!!」 ダイヤ「どうせまた授業中にこんな下らないものを作っていたのでしょう?そんなんだからテストの点数が悪くなっていくのですわよ、ルビィ」
ルビィ「……」
ルビィ「……それは今関係ないじゃん」
ダイヤ「だいたい、こんな紙切れ一枚で生徒会長が変わるわけないじゃないですか、ルビィ」
ルビィ「……」
ダイヤ「私はルビィと遊んでいる時間はありませんの。さあルビィ、わかったならもう教室の方に……」
鞠莉「話は聞かせてもらったわよ!!」
ダイヤ「ま、鞠莉さん!!?」 鞠莉「ダイヤのリコール?面白そうじゃない!!」
鞠莉「マリーも協力してあげるわよ!!」
ダイヤ「鞠莉さん!!またあなたはそうやって話をややこしく……」
鞠莉「ねえダイヤ、ここはひとつ勝負、なんてのはどう?」
ダイヤ「勝負……?」
鞠莉「ええ。もう一回ダイヤとルビィで選挙をやってみて、勝った方が新しい生徒会長になるのよ!!これならダイヤも文句ないでしょ?」
ダイヤ「……」
鞠莉「ルビィもそれでいいわよね?」
ルビィ「うん!!」
鞠莉「決まりね!じゃあ……」
ダイヤ「待ってください!私はまだやるとは言っていませんわ!!」
鞠莉「じゃあダイヤは選挙に出馬しないってことでいいのね?」 ダイヤ「そういう意味ではありませんわ!!だいたい!!生徒会長が途中で交代するなんて前代未聞!!生徒会の規則にもそのような規定ございません!!」
鞠莉「でも変わっちゃいけないなんて決まりだってないでしょ?」
ダイヤ「そういうのを屁理屈というのですわ!鞠莉さん!!」
鞠莉「んもう、めんどくさいわね、ダイヤは……ひょっとして、怖いんじゃないの?負けるのが」
ダイヤ「んなっ!!?」
鞠莉「そうよね、妹に負けちゃうなんてことになったら、姉としてのメンツ、丸つぶれだもんね〜」フニフニ
ダイヤ「……」ピキッ!
鞠莉「そうよね〜、ダイヤってば友達少ないもんね〜、選挙じゃルビィに勝てないかもだわ〜」
ダイヤ「……」ピキピキ
ダイヤ「……いいでしょう。その安い挑発に乗るというのは少々尺には触りますが、受けてたとうじゃないですか」
ダイヤ「ただし!!やるからには全力で参りますわよ!!覚悟しておきなさい!ルビィ!!」
ルビィ「ルビィだって!!ルビィだって負けないもん!!」 花丸「そうと決まればまずは公約を作らないとだね」
ルビィ「うゅ?こーやく??」
善子「ルビィが選挙に勝ったらやりたいことを盛り込んだものよ。ルビィは生徒会長になって学校をどうしたいわけ?」
ルビィ「学校を……?うーんと……」
ルビィ「……」
ルビィ「……楽しくしたい」
ルビィ「ルビィね、学校をもっと楽しくしたい!花丸ちゃんや善子ちゃんと一緒に!!」
花丸「楽しく……」
花丸「……うん!方向性としては間違っていないと思うずら。後は具体的な政策を考えれば……」
………
… 昇降口
ルビィ「お願いしまーす!!次期生徒会長候補の!黒澤ルビィです!!よろしくお願いしまーす!!」
花丸「よろしくお願いします!ルビィちゃんを!よろしくお願いします!!」
シーン…
善子「……誰も受け取ってくれないわね」
ルビィ「うゅ……」
ショボーン…
花丸「仕方ないずら……マルたちはまだ一年生。ダイヤさんと比べると知名度が低いのも……」
ルビィ「うゅ……」
善子「それに浦の星は三年生の数が圧倒的に多いし。苦戦は必至ね」
ルビィ「うゅ……」 キーンコーンカーンコーン…
善子「……ねえルビィ、今日はもうやめにしない?下校時刻だし」
ルビィ「……」
善子「ルビィ……?」
ルビィ「……」
ルビィ「……やだ」
ルビィ「やめ、ない……!!」
ルビィ「まだ校舎の中に誰か残ってるかもだもん!もしかしたらその人がチラシ受け取ってくれるかもしれないじゃん!!」
善子「それは、そうかもだけど……」
ルビィ「せっかく花丸ちゃんと善子ちゃんが作ってくれたんだもん!!一人でも多くの人に渡したい!!見てもらいたいの!!」
ルビィ「だからルビィ負けないっ!!諦めたくないっ!!」
善子「ルビィ……」
ルビィ「あっ!お願いします!!生徒会長候補の!黒澤ルビィです!!よろしくお願いします!!お願いします!!黒澤!ルビィです!!」
タタタッ!
善子「……」
花丸「……そうだね、マルももう少しだけ頑張ってみよっかな。ね、善子ちゃん?」
善子「……ったく、しょうがないわね」
タタタッ!
善子「あ、あのっ!ルビィを!どうぞよろしくお願いします!!」 ルビィ「お願いします!!黒澤ルビィです!!」
タタタッ!
ルビィ「お姉ちゃんに負けないように!ルビィ頑張ります!!よろしくお願いします!!」
タタタッ!!
ルビィ「ルビィを……ルビィを宜しくお願いします!!」
タタタッ!
シーン…
ルビィ「ルビィを……よろしく、お願いします……」
ルビィ「黒澤、ルビィです……」
シーン…
ルビィ「……」
ルビィ「ぐすっ……」ウルウル 善子「ルビィ……」
ルビィ「……」
ルビィ「……!!」フルフル
ルビィ「黒澤!ルビィです!!よろしくお願いします!!」
ルビィ「頑張ってこーやく考えました!!読んでください!お願いします!!」
ルビィ「お願い……します!!!」
ペラッ!
ルビィ「……?」
三年生「あら……?」
三年生「あなたもしかして、黒澤さんの妹さん?」
ルビィ「!!」
ルビィ「は、はい!!黒澤ルビィです!!」 三年生「そうなんだ。お姉さんと同じで、ずいぶんしっかりしてるのね」
ルビィ「そ、そんな……ありがとうございます!!」
三年生「へぇ〜……今度生徒会長選挙あるのね〜……」
ペラッ!
三年生「これ、一枚もらえるかしら?」
ルビィ「……!!?」パァァッ!
ルビィ「はい!!ありがとうございます!!」
三年生「応援してるわよ!頑張ってね!!」
え、なになに?生徒会長選挙あるの?
へ〜!!黒澤さん会長辞めちゃうんだ〜!!
え〜!!一年生なのに立候補!?すごい!!
頑張ってね!!
がやがや
………
…
ルビィ「は、はい……ありがとう、ございます……」 ルビィ「……」ボーッ
トントン
ルビィ「善子ちゃん……?」
善子「ルビィ、やったじゃない!」
花丸「これはもしかしたら、もしかするかもしれないずら!」
ルビィ「花丸ちゃん……善子ちゃん……」
ルビィ「……」
コシコシ!
ルビィ「うん!ルビィ頑張る!!絶対にこの学校を!もっと良くしてみせるよ!!」 え、なになに?生徒会長選挙あるの?
へ〜!!黒澤さん会長辞めちゃうんだ〜!!
え〜!!一年生なのに立候補!?すごい!!
頑張ってね!!
がやがや
………
…
ダイヤ「……」チラチラ
ヒョコッ!
鞠莉「……あら、意外とルビィも上手くやってるのね」
鞠莉「ね、ダイヤ?」
ダイヤ「……」 鞠莉「……ダイヤ?」
ダイヤ「……」
ペラッ!
鞠莉「これは……ルビィのポスターじゃない!」
ダイヤ「……読んでみてください」
鞠莉「え?あ、うん……」
………
… ———
【こうやく!】
ルビィは絶対に!絶対にお姉ちゃんに勝って見せます!
そしてこの学校をもっとよくして見せます!!
1.お昼寝の時間を用意します!!
午後の授業は眠いから良くないと思います!お昼寝の時間を作ります!
2.おやつの時間を作ります!
学校でおやつが食べたいです!もちろんお姉ちゃんにはあげないからね!!
………
…
——— ダイヤ「……」
鞠莉「ワォ……なんていうか斬新というか……すっごくイノベーティブな内容ね……」
ダイヤ「全く……今時幼稚園でもこんな教育行っておりませんわ……あの子の頭の中はいったいどうなっていることやら……
鞠莉「で、でも……こ、これはこれでありなんじゃないかしら……?ほら、ね……?」
ダイヤ「そんなわけないですわ!!それに、こんな内容が生徒から支持されるわけないじゃないですか!!全く……」
鞠莉「そ、そうね……そうかもね……」
ダイヤ「はぁ……よくもまあこんな下らないばかり思いつくものです。親の顔が見てみたいですわ……」
鞠莉(……それ、ダイヤのパパとママなんじゃないの?) 〜選挙当日〜
善子「いよいよ当日ね……」
ルビィ「うゅ……緊張するよぉ……」
花丸「大丈夫だよ!だってここまで準備してきたんだもん!ルビィちゃんならきっと大丈夫ずら!」
ルビィ「う、うん……」プルプル
鞠莉『これより生徒会長選挙を始めます。まずは両候補者に所信表明演説をしていただきたいと思います。では、生徒会長候補の黒澤ルビィさん、檀上の方に……』
ルビィ「は、はい!!」ピクッ!
花丸「ルビィちゃん!ファイトだよ!!」
ルビィ「……」プルプル
テクテク
ルビィ「……」
シーン… ペコリ
ルビィ「あ、あのっ!……せ、生徒会長に立候補しました!黒澤ルビィです!!」
ペコリ
ルビィ「えっと、あの……」
ガヤガヤ…
ルビィ「えっと……」
……ねえ、もしかしてあの子黒澤さんの妹じゃない?
黒澤さんって、今の会長の?
かっわい〜!!お人形さんみたい!!
がやがや……
………
ルビィ「……」
ガヤガヤ…
ルビィ「……!!」
ドンッ!!
ルビィ「あ、あのっ!ルビィのこと!!ルビィの話を!!聞いて下さい!!」 ルビィ「ルビィはお姉ちゃん……あっ!お姉ちゃんって言うのは今の生徒会長の黒澤ダイヤお姉ちゃんのことなんだけど……お姉ちゃんの生徒会を!!変えたいんです!!」
ルビィ「ルビィはこの学校を!変えたいんです!!」
ドンッ!
ナンダナンダ…?
ザワザワ…
ルビィ「ルビィはこの学校は変わらなきゃいけないと思ってます!なぜなら!変らないといけないからです!!」
ルビィ「変わらないと!変えていかないと!いつまでも前に進めないと思うの!!だからいつまでもお姉ちゃんのままじゃだめだと思うの!!」
オ,オォ…
ダイヤ「……」
ルビィ「そのためにはみなさんの力が必要です!!みんなの力が必要なんです!!」
ルビィ「だからお願い!どうかルビィに力を貸してください!!」 ルビィ「よろしく!お願いします!!」
ペコリ!!
ダイヤ「……」
シーン…
ダイヤ「……?」
パチ…パチ…
パチパチパチパチ
ルビィ「……?」
パチパチパチパチ!!
ルビィ「……!!!」
ルビィ「あ!ありがとうございます!!ルビィせいいっぱい頑張ります!!」
パチパチパチパチ!! ………
…
果南「お、意外とルビィちゃんもちゃんと発表できてんじゃん!!こりゃちょっと苦戦しちゃうかもね〜」
ダイヤ「どこがですか!!だいたい!今の演説だって『生徒会を変えたい』の一点張りで何も示せてないではありませんか!!」
果南「でもみんなの心はつかめていると思うけど?」
ダイヤ「はぁ……」
スタスタ
果南「ダイヤ……?」
ダイヤ「……見ていなさい、果南さん。黒澤ダイヤの実力というものを」
果南「え?あ、うん……」
果南(うわぁ……大人げないなぁ……)
果南「……」
果南「……まったく、どっちが子供なんだか」 鞠莉『黒澤ルビィさん、ありがとうございました。では続いては、現生徒会長である、黒澤ダイヤさんによる演説です』
パチパチ…
ダイヤ「……」
ペコリ
ダイヤ「ただいまご紹介に与りました、生徒会長の黒澤ダイヤですわ。私の次期生徒会長運営の方針を語らせていただく前に、まずは今までの私の運営成果について、軽く紹介させて下さいませ」
ピピッ!
パッ!
ダイヤ「前期の生徒会では『あなたと繋がる生徒会』というキャッチフレーズを掲げ、生徒からの声に耳を傾けてきました。中でも各学年の教室前に設置した意見箱には多数のご意見が寄せられ、これにより生徒会の運営もより一層……」
………
… 善子「……」
善子「……やっぱりダイヤはすごいわね」
善子「淡々と事実だけを並べられてるし、これまでの成果だって堅実に積み上げてきてる」
善子「生徒一人ひとりの目を見て話そうする姿勢だって、パフォーマンスとしては充分。一瞬で自分だけの空気感に包み込んだわ」
ルビィ「うゅ……」
善子「……言いたくないけど、ここまでの流れは、完全にあっちの方に傾いてるわね」
ルビィ「……」
花丸「ルビィちゃん……」
ルビィ「……」
ダイヤ「……以上で私の演説を終わらせていただきます。ご清聴、ありがとうございました」
パチパチパチパチ…
鞠莉『黒澤ダイヤさん、ありがとうございました。では続いて、両候補者による討論会の方に移らせていただきたいと思います。生徒の皆さんは、準備がございますので、少々お待ちください』
………
… 鞠莉『では準備が出来ましたので、討論会を始めたいと思います。二人とも、よろしくお願いします』
ルビィ「よ、よろしくお願いします!!」
ダイヤ「ええ、よろしく」
ルビィ「あ、あのっ!ルビィお姉ちゃんに言いたい
ダイヤ「討論会の前に、一つだけ確認させてください」
ルビィ「えっ!?」
ダイヤ「ルビィ、最後にもう一度、確かめさせてください」
ダイヤ「あなたの、覚悟というものを」 ルビィ「覚悟……」
ダイヤ「はい。生徒会長とは全校生徒を代表する存在ですわ。当然批判や非難の的となることもあるでしょう」
ダイヤ「あなたにその覚悟があるのか、確認させて下さいませ」
ルビィ「……」
ダイヤ「……」
ダイヤ「……ルビィ?」
ルビィ「……」
ルビィ「……」コクリ
ダイヤ「……そう、ですか」
ルビィ「……うん」
ルビィ「お姉ちゃんに勝つためだったら、ルビィ絶対に負けないもん!!」 ルビィ「お姉ちゃんに負けないくらい!!お姉ちゃんを超えるくらい!!すごい生徒会長になって見せる!!」
ルビィ「だからルビィ……絶対に負けないの!!諦めないの!!」
ダイヤ「ルビィ……」
ダイヤ「……」
ダイヤ「……そうですか、よくわかりましたわ」
ルビィ「お姉ちゃん……」
ダイヤ「……」
ルビィ「……じゃ、じゃあ!!」
ダイヤ「ですがやはり今のあなたには、生徒会を任せることは出来ませんわ」 ルビィ「ええっ!?ど、どうして!!」
ルビィ「だってルビィこんなに!!こんなに!!変えたい!変わりたいって想いがあるのに!!」
ダイヤ「……」
ルビィ「気持ちの強さなら!!ルビィお姉ちゃんにだって負けないもん!!」
ダイヤ「……」
ルビィ「それなのにどうして!!どうしてなの!!」
ダイヤ「それは今のあなたには力が足りないからですわ」
ルビィ「ちから……」
ダイヤ「ええ。あなた、先程の演説でも、今後の具体的な運営方針について何一つ占めてないではありませんか」
ダイヤ「具体的に生徒会はどういう風に運営していくおつもりですか?その部分すら答えを持てない人間が、実務を成し遂げられるとは到底思えませんわ」 ルビィ「そ、それは……」
ダイヤ「ルビィ、生徒会は遊びではありませんの。たくさんの人が関わり、多くの人のためにある。あなたの考えにはそのことが抜けているのですわ」
ルビィ「……」
ダイヤ「生徒会は奉仕が仕事です。あなたに務まるとは到底思えません」
ダイヤ「わかったならこれ以上、お姉ちゃんを困らせないでください」
シーン…
………
…
ルビィ「……」 ダイヤ「私の言いたいことは以上ですわ」
ルビィ「……」
ダイヤ「……」
シーン…
ダイヤ「……どうやら、勝負がついたようですね」
ルビィ「ま、待って!!」
ルビィ「まだルビィの話は!!終わって、ないから……」
ダイヤ「……」
ダイヤ「……はぁ、では聞きますがルビィ。あなたはなぜそこまで学校を変えることにこだわるのですか?」
ルビィ「……」
ダイヤ「あなたは学校生活に、どういう不満を持っているのですか?」
ルビィ「そ、それは……」
ダイヤ「……」
ルビィ「……」
ルビィ「……お姉ちゃんに、笑っていて欲しいから」 ルビィ「あのね……最近お姉ちゃん……家でもため息ばっかだったから……」
ルビィ「最近のお姉ちゃん、『生徒会の仕事で疲れてるから下らないことは後にしてください』って、ずっとそれしか言ってないから……」
ルビィ「生徒会、ほんとは楽しくないのかなって……」
ダイヤ「……」
ルビィ「それにね、最近善子ちゃんも……花丸ちゃんも、ため息ついてばっかりだったから……」
ルビィ「最近行事も少なくなっちゃってるし、もっと楽しいこと、あればいいのにって……」
ルビィ「もっと学校、楽しくなればいいのになって、ルビィ、そう思って……」
ダイヤ「ルビィ……」
ルビィ「だ、だから……」
ダイヤ「……」 ………
…
たしかに学校、楽しい方がいいかも…
最近ちょっとマンネリ気味だもんね〜
生徒会の意見箱、あれちゃんと見てくれてるのかしら?
ちっとも反映されないもんね〜…
がやがやがや……
………
…
ルビィちゃん!頑張って!!
応援してるよ!!
パチパチパチパチ!!
ルビィ「……」
ルビィ「す、すごい……」
ルビィ「ルビィを応援してくれてる人、ほんとにいたんだ……」 パチパチパチパチ!!!
ダイヤ「……」
ルビィ「あ、ありがとうございます!!ルビィせいいっぱい!頑張ります!!」
鞠莉『二人ともありがとうございました!ではこれより投票の方に移りたいと思います。生徒の皆さんは教室に戻って、投票用紙に……』
………
… 放課後
善子「結局ダメだったわね〜……」
花丸「結構いいところまで行ったと思ったんだけど……ダイヤさんには敵わなかったずら……」
ルビィ「……」
善子「ルビィ……」
花丸「ルビィちゃん……」
ルビィ「……」
ルビィ「……負けちゃった」 ルビィ「ルビィやっぱり勝てなかったよ……お姉ちゃんには……」
善子「ルビィ……」
ルビィ「……」
ルビィ「……」
ルビィ「悔しいよ……」
花丸「……」
ルビィ「せっかく花丸ちゃんと善子ちゃん頑張ってくれたのに……」
ルビィ「チラシまで用意してくれたのに……」
ルビィ「うぅ……」
善子「……」 ルビィ「……」
フルフル!!
ルビィ「……!!」
ペチペチ!!
ルビィ「ダメ!泣いてちゃだめなんだよ!!」
ルビィ「悔しい!悔しいけどっ!でもっ!!」
ルビィ「せいいっぱい!やった結果だから!!ルビィやれることは全部やったから!!」
善子「ルビィ……」
ルビィ「だから!!だから……」
ルビィ「……」
ルビィ「ぐすっ……」
ルビィ「……な、泣かない!!泣かないもん!!」 タタタッ!
ルビィ「善子ちゃん!花丸ちゃん!ルビィを応援してくれてありがとっ!!」
ルビィ「二人がいてくれたから、ルビィ!ここまで頑張ってこれたの!!だから……だからありがとっ!!」
花丸「ううん、マルは何もしていないずら。ルビィちゃんが頑張ったから、ルビィちゃんに頑張って欲しいって思ったから、みんな投票してくれたんじゃないかな?」
善子「……そうね、私もそう思うわ」
ルビィ「花丸ちゃん……善子ちゃん……」
ダイヤ「……ええ、私もそう思いますわ」
ルビィ「あっ、お姉ちゃん……」 ダイヤ「ルビィは本当に頑張りましたわ。拙いなりにも公約を打ち出し、それを立派に発表して見せ、生徒の心を惹きつけた。簡単にできることではございませんわ」
ルビィ「……」
ダイヤ「本当によく頑張りましたね、ルビィ」
ルビィ「お姉、ちゃん……」
ダイヤ「結果は残念な形で終わってしまいましたが、今回の経験はきっと役に立つはずです」
ダイヤ「自分の考えが誰かの心を打ち、そして大切な一票を投じて下さった人がいる。そのことは決して忘れてはいけませんわよ、ルビィ」
ルビィ「……」
ルビィ「うぐぅ……ひくっ……」
ルビィ「おねえちゃぁ……」
ダイヤ「本当に……ほんとうに大きくなりましたわね、ルビィ」 ルビィ「……」
ルビィ「ぐすっ……」
ダイヤ「……よしよし」
ルビィ「……」ウルウル
ルビィ「……うわーん!!おねえちゃん!!おねえちゃーん!!」
ルビィ「おねえちゃん!!勝手にプリン食べちゃってごめんなさい!!ルビィが!!ルビィが悪かったの!!」
ダイヤ「……」ポンポン
ルビィ「それとおねえちゃん!!いっつもお姉ちゃんのおやつ!勝手に食べっちゃってごめんなさいっ!!これからは!絶対に半分こするからぁ〜!!」
ダイヤ「……私の方こそ謝らせてください。生徒会活動の疲れを、ルビィに責め立てるような形になってしまって……ごめんなさい、ルビィ」 ルビィ「うわーん!!おねえちゃん!!おねえちゃーん!!」
ダイヤ「……あらあら……やっぱり、ルビィはまだまだ子供のようですわね、ふふっ」
………
…
善子「……ハッピーエンドね」
花丸「うん、めでたしめでたしずら」
鞠莉「でも票数はほんの数票差だったから、ダイヤも結構危なかったんだけどね〜」
ダイヤ「ちょっ!?鞠莉さん!余計なことを言わないでください!!」 2、3年ぶりに最後まで楽しめるSSに出会えた。ありがとう。 面白かった!
序盤のルビィはクズかわいいし結果ほっこり尊くて良ssでした! ダイルビ喧嘩だったらルビィポストの方が面白かったな
これもいいよ この板のダイルビはダイヤさんの扱い悪いのばっかりで好かない 残り半年だったらルビィにやらせても面白いかもな
現実は単位で先生が頭抱えそうだけど 言うほどダイヤsageか?
一貫して良い姉突き通してるやん >>68
ブス黒子推しはこれだから…
嫌なら見なけりゃいいし、むしろさっさと死んでくれ >>73
扱い的にルビィの踏み台ではあるけど、だからって文句つけるのは頭おかしいって話なだけ
キャラdisりたいだけのガイジが ダイアン茸って相変わらず日本語不自由だからID切り替えてもすぐわかるな 前半のルビィが割とクズムーブ過ぎたのもあってルビィsage要素の方がでかいと思うわ ただルビィがガイジでわがまま坊主なだけのssだったな
姉に勝ちたいから生徒会やりますって阿保かよ
それに賛同する周りも周りだわ
姉妹喧嘩ならよそでやってくれ
常識人は善子だけだったな >>31
サンシャインの三年結構ケバいよね
一年は純朴そうなのに
リアル ダイヤと善子が可哀そうなだけのSS
いい話っぽくなってるのが意味わからん そもそもスクスタのパクリだし、ダイヤと無能ルビィが僅差な訳ないし >>92
推しがダイヤや善子みたいな扱いだったら文句言うんだろどうせ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています