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栞子「スクールアイドルの戦いは輝きの戦いです」
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0001名無しで叶える物語(ふく)垢版2020/06/12(金) 21:48:19.77ID:VTTul7m7
エキシビションマッチ かすみ vs. しずく

しずく「先手必勝!私から行くよ!」



しずく『人気のない放課後の廊下の隅―――踊り場ッ!!』パッ



かすみ「わっ!?景色が切り換わって……!?ここは……虹ヶ咲学園の廊下……!?」

かすみ「でも……こんなところ知らないッ!?ここはニジガクの……どこの廊下なのッ!?」

しずく「困惑しているみたいだね、かすみさん」

しずく「ここは私だけの舞台だよ。誰も知らないステージ……」



しずく「つまり……私は地の利を得たッ!!」ドンッ



フィールド効果:廊下の隅、踊り場
しずく-->全能力UP
かすみ-->機動力DOWN



かすみ「だったら……!」



かすみ『最上級レベルの笑顔で今日もLet’s go!磨くよ―――ダイアモンドッ!!』キラーン



しずく「なっ!?かすみさんが……宝石を纏った姿に変身して……!?」

かすみ「どう?一番可愛いでしょ?だって……最強っ!」

かすみ「どんな攻撃も通用しないよ!」



かすみ「今のかすみんは……モース硬度10の防御力ッ!!」ドンッ



バフ効果:磨くよダイアモンド
かすみ-->物理攻撃に対して無敵
0002名無しで叶える物語(ふく)垢版2020/06/12(金) 21:49:08.60ID:VTTul7m7
しずく「くっ……!なら“対話”だよっ!!」

かすみ「無駄だよ!どんな攻撃だって―――」



しずく『あっ、かすみさん!偶然ですね!私は稽古中だよっ!』



かすみ「……っ!?急に【演劇モード】のしず子に!?汗まみれだけど……」

かすみ「―――ッ!?」ズキッ

しずく『かすみさんともっと“お話し”したいな、演劇のことっ♪』

かすみ「なんで私……“涙”を流してッ!?しず子と話すたび……心が締め付けられるように痛いッ!?」


しずく「どう、かすみさん?まるで喜劇を観終えたような《感情》が溢れ出してくるでしょ……?」



デバフ効果:KANGEKI《発動条件:会話》
かすみ-->戦意DOWN



かすみ「そっちがその手ならっ……!」


かすみ『宿敵!ライバル!完璧な―――対策ッ!!』ブーン



シールド効果:完璧な対策《有効対象:宿敵、ライバル》
かすみ-->特殊攻撃に対して無敵級



かすみ「ふっふーん♪これでしず子の特殊攻撃を―――」
0003名無しで叶える物語(ふく)垢版2020/06/12(金) 21:49:57.71ID:VTTul7m7
しずく「かすみさん♪私たち“友だち”だよね♪」

かすみ「……っ!?」

しずく「だからそれは……私に効かないッ……!」

かすみ「しまっ……!?」

しずく「ねぇ、知ってる?かすみさん……?」

しずく「シェイクスピアの喜劇《夏の夜の夢》に登場する妖精パックはね……」


しずく「かすみちゃんみたいに……“いたずら好き”なんだよっ……!!」


かすみ「なっ……!?かすみんの『ダイアモンド』が解除されて―――!?」



ステータス異常効果:喜劇《夏の夜の夢》
かすみ-->妖精化



かすみ「はわわっ……!妖精さんの姿になっちゃた……!」

しずく「その姿も可愛いよ、かすみさん♪」

かすみ「くっ……!こうなったら一か八か……!」


かすみ「たくさんの願いと思いを込めた……“歌”を歌うッ!!」ボッ


しずく「……っ!?かすみさんが黄金に輝いて……!?」

かすみ「このダイアモンド―――光って!!!」シュインシュインシュイン



必殺技:ダイアモンド
かすみ-->全能力MAX 一定時間後、戦闘不能



かすみ「うおおおおッッッッ!!!!」ドヒューン

しずく「……っ!!」
0004名無しで叶える物語(ふく)垢版2020/06/12(金) 21:51:20.24ID:VTTul7m7
しずく「……ふふっ♪」

かすみ「なに笑ってるの、しず子!この一撃で、勝負を決めるよっ!」

しずく「……」スッ…

かすみ「うおおおおッッッッ!!!!」ドドドドドド

しずく「……アドリブが苦手な私を、素敵な《シナリオ》に導いてください……!!」

かすみ「っ!?なにを言って―――」



しずく『あなたの理想のヒロイン』



かすみ「なっ……!?」



必殺技:あなたの理想のヒロイン
しずく-->変身



かすみ「しず子……その姿ッ……!?」


しずく『かすみちゃん?私を攻撃するの―――?』


かすみ「せんぱ―――」



しずく・かすみ「――――――ッッ!!!!」






――――――――――――
――――――
―――
0005名無しで叶える物語(ふく)垢版2020/06/12(金) 21:52:28.11ID:VTTul7m7
数日前
栞子「スクールアイドルの戦いは輝きの戦いです」



侑「えっ……?栞子ちゃん?」


栞子「結論から言うと、スクールアイドル同好会の雌雄を決する舞台を用意しました」


歩夢「雌雄を決する……?私たちが戦うってこと?」

栞子「はい。それを実現するシステムを開発しました。すなわち……」


栞子「スクールアイドルがパフォーマンス時に生成する“輝き”を計測し、その数値を用いて、VR空間において模擬戦闘を行うシステムを開発しました」


せつ菜「模擬戦闘……!?物騒なワードですね!?」

栞子「戦闘と表現しましたが、現実空間においては普段通りにパフォーマンスを行うだけですので、ご安心を」

栞子「ただ、システムの実行のため、軽量な装置を身に着けて……」

栞子「そして、雌雄を決する2人のスクールアイドルが、同時にパフォーマンスを行う必要があります」

愛「2人同時にパフォーマンス……?それで勝負が決まるの?」


栞子「えぇ。例えるなら、格闘ゲームにおけるコントローラーとゲーム画面です」

栞子「コントローラーに相当する機構が、スクールアイドルのパフォーマンス」

栞子「ゲーム画面に相当する機構が、VR空間における戦闘です」
0006名無しで叶える物語(ふく)垢版2020/06/12(金) 21:53:04.40ID:VTTul7m7
栞子「ここからは補足の説明です。近江さんのように“うたた寝”していても構いませんが……」


彼方「聞いてるよ〜!それより“戦いの舞台”を用意した経緯を教えて〜」

栞子「……えぇ、そうですね」

栞子「あなたたちスクールアイドル同好会は、それぞれがソロで活動していると窺いました」

果林「そうね」

栞子「ですから、一度は考えたことがあるはずです」


栞子「誰が一番、スクールアイドルとして優秀であるか」


全員「!!!!!!!!!!」

栞子「その反応……間違いないようですね」

栞子「つまり、この戦いに参加していただけるということで……よろしいですね?」
0007名無しで叶える物語(ふく)垢版2020/06/12(金) 21:53:46.14ID:VTTul7m7
栞子「スクールアイドル……いわゆるアイドルの“強さ”というものはファジィです」

栞子「タイム、スコア、技の完成度……これらはアイドルとは無縁の決戦指数です」

栞子「現状、間接的にアイドルの“強さ”を評価する指標として……例えば、SNSのフォロワー数、ファンクラブの入会者数、イベントの集客数があります」

栞子「もしくは、メディアの視聴率、商品の売り上げ、株価の変動です」

栞子「究極的に、これらの指標は“収入”に帰結しますが……」

栞子「これらの数値は、アイドルが単独で獲得できるものではありません」

栞子「そこで、アイドルが単独で出力できる“強さ”……私はこれを“輝き”と定義しましたが……」

栞子「スクールアイドルがパフォーマンス時に生成する輝きを計測するシステム―――」

栞子「ScHool Idol Operation Rate Index : Kagayaki Order……通称:Shiorikoシステムを開発しました」

栞子「輝きの計測は、パフォーマンスの“発信側”と“受信側”の生体信号を参照します」

栞子「光を見たときの瞳孔径とルーメンの相関のように……」

栞子「輝きを感じたときの生体信号……脳波、心拍数、発汗量……これらを計測することで “輝き”を数値化します」



栞子「つまり、Shiorikoシステムは、スクールアイドルの輝きを数値化できます」
0008名無しで叶える物語(ふく)垢版2020/06/12(金) 21:54:12.63ID:VTTul7m7
エマ「ねぇ、VRで戦闘うんぬんっていうのは……?」


栞子「そちらは、共同開発者の天王寺さんから説明があります」

璃奈「うん、説明するね」

璃奈「Shiorikoシステムは輝きを数値化できる……だけど、このシステムはそれ以上のことはできない……数値を算出して、EOF」

璃奈「だから、その“数値”を動的なエンターテインメントとして活用するシステム―――」

璃奈「Realization Idol Numerical Attraction……通称:RINAシステムを開発した」

璃奈「これはShiorikoシステムで数値化した輝きを入力として、VR空間において模擬戦闘を行う―――いわゆる“ゲーム”と考えてもらったら分かりやすいかも」

璃奈「栞子ちゃんは格ゲーを例に挙げてたけど、まさにその通りで」

璃奈「有り体に言えば、これは“輝き”を格ゲーに変換するシステム」

璃奈「例えばAボタンで基本技、Bボタンで必殺技みたいに……」

璃奈「歌、ダンスといったパフォーマンスを、ゲームのバトルコマンドに変換する」



璃奈「つまり、RINAシステムは、スクールアイドルの輝きを“戦い”として可視化できる」
0009名無しで叶える物語(ふく)垢版2020/06/12(金) 21:55:00.31ID:VTTul7m7
侑「えっと……つまり……?」



栞子「2人のスクールアイドルのパフォーマンスが、VR空間において、戦闘として表現されます」



歩夢「わぁ……!ゲームのキャラクターみたいに戦える……!楽しそう……!」

せつ菜「せつ菜☆スカーレットストームを放つときです……!!」

愛「僕singでボクシング……!?なんちゃって!!」

彼方「眠り状態にしちゃうよ〜!」

果林「魅了状態にしてあげるわ!」

エマ「無限回復だよ〜!」

璃奈「璃奈ちゃんボード『バリア』」

かすみ「可愛いが武器になる……!?つまりかすみんが最強……!?」

しずく「う〜ん……誰の演技が強いかな……!?」



侑「それで、勝敗はどう決まるの?」

栞子「戦闘終了時の両者の輝きの数値で決まります。その【算出方法】についてですが……では試しに、実際に計測してみましょう」

栞子「そうですね……中川さん」

せつ菜「は、はい!?」


栞子「その、せつ菜なんとかストームを放っていただけますか?」
0010名無しで叶える物語(ふく)垢版2020/06/12(金) 21:55:11.46ID:VTTul7m7
せつ菜「せっ……せつ菜☆スカーレットストーーームッ!!!」
0011名無しで叶える物語(ふく)垢版2020/06/12(金) 21:56:48.96ID:VTTul7m7
栞子「46です」


果林「それってどうなの?高いの?低いの?」

栞子「数値は0〜99で算出されますので、まぁ、普通です」

せつ菜「ふ、普通……」



栞子「なお、この戦いの舞台は、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の“催し”として企画しています」

栞子「催しの内容は、【スクールアイドル同好会・最強決定戦第1弾“バトルもの”】」

栞子「トーナメント方式で、1回戦(9人→8人)、2回戦(8人→4人)、準決勝、決勝を行います」

栞子「9人のトーナメントという性質上、1人だけ1回戦敗退者が発生してしまいますが……」

栞子「その方は、私と一緒に、試合の解説役を務めていただこうと思います」

栞子「以上で説明は終わりですが……最後に1点ほど」

栞子「催しの宣伝として、【エキシビションマッチ】を企画しているのですが……」

栞子「誰か2人、立候補者はいませんか―――?」
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