善子「今日の練習、果南さんと海未さんが来るらしいわよ」かすみ「げっ!?」
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放課後 部室
かすみ「果南先輩と海未先輩ってめちゃくちゃハードな練習させる事で有名じゃ……」
善子「そうなのよ、Aqoursとμ'sの鬼コーチ代表が揃ってやって来る訳」
善子「あぁ、流石の私でも鬼が相手では分が悪いわ。早くも世界の終末、ラグナロクが起こってしまうのね」
かすみ「なにを言ってるのかはよくわからないけど今日の練習がヤバいのはわかる……」ゴクリ
かすみ「ね、ねぇ善子ちゃん。今の内にこっそり帰らない?」
善子「ま、間に合うかしら?そうね、2人が来ない内にさっさと帰っちゃいましょ」ソソクサ
ガラッ
海未「おや2人共、先に来ていたのですね」
果南「やっほ、今日はよろしくね〜」
善子・かすみ「」 善子「し、しまった……」
かすみ「間に合わなかったかぁ〜」
果南「んあ?なにが?」キョトン
善子「い、いやいや‼」
かすみ「なんでもないですぅ‼」
善子「こうなったら覚悟を決めるしかないわ……」ボソッ
かすみ「そうだね……やるしかない、か」ボソッ
海未「なにをコソコソ話しているのです?」
かすみ「こ、こっちの話ですよこっちの」
善子「そうそう、さぁ今日も練習頑張るわよ!!」
海未「ほう、気合いが入っていますね」
果南「それならあの練習メニューをやっても大丈夫そうだね〜」
かすみ「ふぇ?いつもと違う練習なんですかぁ?」
果南「ここに来る前に海未ちゃんと話しててさ、今日はいつもより多めに練習してみようかってなって」
かすみ「え?」
海未「あなた達はまだまだ体力が足りていませんからね、これを機に筋肉とスタミナをつけましょう」
善子「マ?」 果南「かすみちゃんは私と一緒にランニングをしようね」
果南「とりあえず学校の外周を20周しようか」
かすみ「20も走るんですかぁ?そんなの無理ですよぉ〜」
果南「大丈夫大丈夫、そんなに速く走らないからさ」
かすみ「本当に大丈夫ですかね……」
海未「善子は私と一緒に筋トレをしましょう」
海未「腹筋、背筋、腕立て伏せ、スクワットを各30回3セットづつやってもらいます」
善子「ちょ、そんなにやるの!?せいぜい50回1セットづつでいいじゃない」
海未「これでもあなたの事を考えて言ったのですよ、私は50回3セットづつやります」
善子「私より多い……そんなに出来るの?」
海未「もちろん、さぁ一緒に頑張りましょう!!」
善子「早くも心が折れそうだわ……」 果南「えっほ、えっほ」タッタッタ
かすみ「ちょっと、果南先輩速くないですかぁ〜?」タッタッタ
果南「およ?これでもゆっくり走ってるんだけどなぁ」
かすみ「速いですって……全然追いつかない……」
果南「いつもより少しペースを上げるとスタミナ付くんだよ、ほら頑張ってついて来な」タッタッタ
かすみ「ふえぇ〜きちゅい〜」タッタッタ
善子「ふん……ふん……」グッ…グッ…
海未「善子、もっと体を下げてください。それでは腕立て伏せの意味がありませんよ」グッグッグッ
善子「んな事言ったってこれキッツ……」
善子「くっ……ううぅ〜」グッ…グッ……
善子「―ぷわぁっ‼もうダメ〜」バタッ
海未「おや、もう音をあげるのですか?」
海未「少し休んだらまた始めてくださいね」
善子「お、鬼……なんで私がこんな目に……」 かすみ「はぁっ、はぁっ!!」タッタッタ
かすみ「な、何周走ったっけ……あと5周くらいかな」
果南「いやいや、まだ10周しか走ってないよ。あと半分」
かすみ「ええぇ〜?あと半分もあるんですかぁ〜?」
かすみ「それを聞いたら急にガックリ……もう走りたくない……」トボトボ
果南「ちょっとちょっと、どうしたの?」
かすみ「もう無理ですぅ、私を置いて先に行ってください」イヤイヤ
果南「はは、しょうがないなぁ〜」ギュッ
かすみ「ふぇ?」
果南「あとはかすみちゃんのペースに合わせるからさ、一緒に最後まで頑張ろうよ」ニコッ
かすみ「果南……先輩」
かすみ「……わかりました」ギュッ
かすみ「もう少し、頑張ってみます」 海未「さ、私が足を抑えますから腹筋をしてください」ガシッ
善子「ここまでの疲れを残して腹筋とか出来る訳」
海未「おや、堕天使とは口だけですか?随分弱気な事を言うのですね」ニヤニヤ
善子「んなっ!?なんですってぇ!?」
善子「その言葉、後悔させてあげるわ‼堕天使ヨハネの本気、とくと見よ‼」ギランッ
善子「うおりゃー‼」グンッグンッ‼
海未「その調子です、いいですよ」
善子「はははは‼こんなの軽いもんだわ‼」グンッグンッグンッ‼
海未「ちょ、善子顔が近」
チュッ
善子「あ」
海未「ふぁ……ああぁ……」カァァ
善子「あ、いや、これはその、事故よ事故!!私そんなつもりじゃ」アタフタ
海未「〜〜〜〜!!」プルプル
海未「……罰として10回追加です」
善子「そんな!?ふ、不幸だわ……」 かすみ「……ぜひー……ぜひー」フラフラ
かすみ「果南先輩、ちょっとストップ……」ペタン
果南「え?あと半周走れば終わりだよ、もう少しだから頑張ろ」
かすみ「走りたいけどもう足が言う事を聞いてくれませ〜ん」
かすみ「もう限界ですぅ、動けませんよ〜」ウルウル
果南「ん〜そっかぁ」
果南「―わかった。ほらかすみちゃん、私がおんぶしてあげる」スッ
かすみ「え?いいんですか?」
果南「半周はおまけしてあげる、かすみちゃんは頑張ったからね」
果南「ほら、おいで」チョイチョイ
かすみ「―失礼します、よいしょ」ガシッ
果南「よっと、ここまでよく頑張ったね。えらいえらい」
果南「あとは学校に戻って休憩しよ」ニコッ
かすみ「は、はい」
かすみ「……」ジーッ
かすみ(厳しいって聞いてたけど本当はこんなに優しいんだ……)
かすみ(果南先輩の背中、暖かくて柔らかい。安心するなぁ)ポフッ 善子「25…26…27…28…29…30」グッ……グッ……
善子「こ、これで30回3セットづつ終わった……」
善子「ああぁ〜も〜疲れたぁ〜!!」バタンキュー
海未「お疲れ様でした、よく頑張りましたね」
海未「少しは筋肉もつきましたかね」ツンツン
善子「痛っ‼体中痛いんだから触らないでよ‼」
海未「おっと、それは失礼しました」
善子「もうクタクタ……全身の筋肉がパンパンよ……」グッタリ
海未「―善子」スッ
善子「なっ!?だから触らないでって」ビクッ
海未「頑張ったご褒美にマッサージをしてあげます、筋肉をほぐして疲れを取りましょう」ギュッギュッ
善子「はうんっ!?―あ、これ……き、気持ちいい〜♪」
善子「これはいいわね〜海未さん上手だわぁ」
海未「ふふふ、ありがとうございます」
海未「ここはどうですか?」モミモミ
善子「はああぁ〜ん♪そこそこ、いい〜♪」トローン ガラッ
果南「やぁ、戻ったよっと」
かすみ「なにしてるんですか2人して……」
果南「あらら?もしかして私達はお邪魔だったかな〜ん?」ニヤニヤ
善子「ち、違っ‼私はただ海未さんにマッサージをしてもらってただけで」アタフタ
海未「そ、そうです‼それ以上もそれ以下もありません‼」アタフタ
善子「そう言うかすみこそ、なに果南さんにおんぶしてもらってるのよ!?」
善子「そっちこそ怪しいわね、ちゃんと走って来たの?」
かすみ「ちゃ、ちゃんと走って来たもん‼これには事情が」カァァ
果南「はは、かすみちゃん頑張って走ってたんだけど足がつっちゃってね」
果南「それで私がおんぶしてあげたって訳。ね?かすみちゃん」パチッ
かすみ「そ、そうです。そう言う訳です」コクコク
かすみ「果南先輩、ありがとうございました。もう大丈夫ですぅ」ストン
善子「ふ〜ん」
海未「そちらも色々あったのですね」 かすみ「んぐ……んぐ……」
かすみ「―ぷはぁっ‼あ〜生き返る〜」
果南「運動した後のジュースはおいしいねぇ」ゴクゴク
海未「善子もかすみも頑張りましたからね、おいしさもひとしおでしょう」
善子「―かっはぁ〜!!おいしーい‼」
善子「そうね、いつもよりおいしさ3倍増しだわ」
善子「今回の筋トレで私は更なる力を身につけた」ムキッ
善子「これでもう私の前に敵はいないわね、クックック……」
かすみ「私もいっぱい走ったからスタミナと一緒にかわいさまで増しましたね〜」
かすみ「弾ける汗と輝く笑顔、やっぱりかすみんがいっちば〜んかわいい♪」キャピッ
果南「練習が終わった途端元気になっちゃってまぁ」
海未「現金なものですね、うふふ」 果南「……」ジーッ
果南「ねぇ海未ちゃん、善子ちゃんもかすみちゃんもいいキャラしてると思わない?」
海未「は?そりゃまぁ確かにそう思いますがなぜ私に振るのですか」
果南「私も参考にしようと思ってさ」
果南「海未ちゃんも投げキッスとかよくやるよね」
海未「なっ!?」カァァ
かすみ「えぇ〜本当ですかぁ〜?」ニヤニヤ
善子「意外ね、それはぜひとも見てみたいものだわ」ニマニマ
果南「だってさ、ちょっとやって見せてよ」
海未「なんという雑な振りを……」
善子「ほーら海未さん」
かすみ「投げキッス、投げキッス〜!!」
海未「―あ〜もうっ!!」
海未「いきますよ〜♪ん〜まっ♪」チュパッ
果南「お、か〜わいい」
善子「案外ノリがいいじゃない」
かすみ「まぁ私ほどじゃないですけどぉ」 かすみ「私も見せてあげます‼」
かすみ「ん〜ちゅぱっちゅぱっ♪」
果南「あはは、流石かすみちゃんうまいうまい」
果南「よーし私も、―ん〜まっ♪」チュパッ
果南「えへ、これで少しはかわいくなれたかな」
かすみ「まだまだですね、もっともっとかわいくなれるはずです」
かすみ「私と同じポーズを取ってみましょう、これでかわいさ300%増しですよぉ」
かすみ「両手の人さし指をほっぺに当てながら、―きゃはっ♪」キャピルーン
果南「お、それいいね」
果南「こうかなん?きゃはっ♪」キャピルーン
かすみ「いいですねいいですね〜かすみんに1歩近付きましたよ」
かすみ「次は拳を合わせて顎の下に持って来て上目遣い」
かすみ「先輩せんぱ〜い♪」チラッ
果南「わぁ、なんかナデナデしたくなる〜」
果南「かすみちゃ〜ん♪」チラッ
かすみ「素晴らしいです‼飲み込みが早いですね」
果南「これ楽しいねぇ、今度ダイヤや鞠莉にやってみよっと」
かすみ「果南先輩のかわいさに2人もきっとメロメロになる事間違いなしです!!」 善子「ねぇ海未さん、あなたも堕天使になってみない?」
海未「私が、ですか……?私は果南のようには出来ませんよ。な、投げキッスで精一杯です」
善子「くくくっ、そんな事を言ってもわかるのよ。ノリノリで投げキッスをした時にピンときたわ」
善子「あなたもこういうキャラ作るの、好きなんでしょ?」
海未「うっ……!!」ギクッ
海未「冗談を……私がキャラ作りだなんてそんなバカな」
善子「強情ね、ならばわからせてあげるわ」
善子「私に続きなさい、いくわよ。堕天使ヨハネここに降臨!!」ギラーンッ
善子「ほら、堕天使ウーミン降臨と叫んでポーズを決めるのよ」
海未「わ、私に善子のような真似が似合うのでしょうか」
善子「似合うってば‼ほら早く!!」
海未「くっ、ううぅ〜」
海未「―堕天使ウーミンここに降臨!!」ギラーンッ
善子「おぉっ!?いいじゃない‼やっぱり私の目に狂いはなかったわね」
善子「これからもよろしくね、堕天使ウーミン」ポンッ
海未「は、恥ずかしかったぁ……」カァァ
海未「……ですが、割りと楽しいものですね」 果南「いや〜今日はかすみちゃんと一緒に練習してよかったよ」
果南「私、正直かわいいポーズとか出来ないと思ってたけど案外イケるもんだねぇ」
かすみ「女の子には皆かわいくなれる素質があります」
かすみ「果南先輩もいつか私のようにかわいくなれますよ」
果南「そうかな?じゃあかすみちゃんを目標に頑張っちゃおうかな、きゃはっ♪」
かすみ「う〜ん、これは新たなライバルが出来てしまいましたね。手強いかも」
かすみ「でもでもでもぉ、かすみんだって負けませんからねぇ〜、きゃはっ♪」
善子「『貴様の心臓を我に捧げよ、ラブアローシュート!!』」
善子「とかどうよ?かっこよくない?」
海未「前後のギャップの落差かものすごいのですが」
善子「たまには変化球をいれるのもまた1つの手よ」
海未「およそアイドルが言うセリフではないような気が」
海未「やはりもう少しかわいくあった方が」
善子「ふむ、ならばまたイメージを練り直してみるか……」 海未「おや、もうこんな時間ですか。つい夢中で話し込んでしまいましたね」
果南「楽しい時間はあっと言う間ってね、そろそろ帰ろっか」
帰り道
かすみ「果南せんぱぁい、歩けなくなっちゃいましたぁ〜」ピトッ
かすみ「だからぁ、またくっついちゃいます」
果南「ふふっ、いいよ。しっかり掴まっててね」ダキッ
かすみ「えへへ、やったぁ♪」
善子「……」チラッ
善子「お、おほんっ」
善子「堕天使ウーミン、上級堕天使として命令よ」
善子「その、あの、よかったら……手を」ゴニョゴニョ
海未「なんですか?よく聞こえませんね」ニヤニヤ
善子「この……!!もう、わかってるくせにぃ〜」ウルウル
海未「はいはいわかりましたよ、手を繋げばいいんですね」ギュッ
善子「そうよ、流石はウーミン。察しがよくて結構」ギュッ
善子「でへっ♪」コテン
海未「あらあら、甘えん坊な堕天使ですね」
善子「堕天使だってたまには甘えたくなるのよ」
海未「それは失礼しました」ニコッ 数日後
善子「今日の練習、果南さんと海未さんが来るらしいわよ」
かすみ「本当!?わぁ〜楽しみ〜早く来ないかなぁ」ウキウキ
かすみ「この前は果南先輩と練習したから今日は海未先輩と一緒に練習したいなぁ」
かすみ「海未先輩にもぉ、かすみんのかわいさの秘訣教えてあげよっと♪」
善子「ライバルが増えるわよ、いいの?」
かすみ「ふっふっふ……ライバルは多い方が燃えるというもの、最終的に勝つのは私だからいいも〜ん」
善子「ふっ……その考え、嫌いじゃないわ」
善子「私も、今日は久し振りに果南さんと練習したいわね」
善子「果南さんにも新たな堕天使として洗礼を施さないと……クックック」
かすみ「なんだかこの前と逆になったね」
善子「そうね、ボロボロになるまでしごかれるのかと思ってたけどあの2人も所詮は人の子」
善子「鬼だと思ってたのは私達の勘違いだったようね」
ガラッ
果南「やっほー2人共」
海未「今日も練習、よろしくお願いしますね」
善子・かすみ「「よろしくお願いします!!」」 これで終わりになります。最後まで読んでいただきありがとうございました。 おつおつ
地獄のトレーニングになるかと思ったらなんだこの幸せな空間…最高だわ >>21
花丸ちゃん。キーボードの打ち方教えたでしょ😡 >>4
訂正
×かすみ「20も走るんですかぁ?そんなの無理ですよぉ〜」
○かすみ「20周も走るんですかぁ?そんなの無理ですよぉ〜」
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