しずく「海未さん、花丸ちゃん、中華街へ案内します」
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花丸「ねぇねぇ。マルさ、豚まんが食べたい」
海未「また唐突ですね、お腹が空いたんですか?」
花丸「この前百貨店の横浜中華街展に行った時豚まんを食べたんだ」
花丸「その時の味がどうしても忘れられなくて……また食べたいなぁ」ジュルリ
しずく「中華街かぁ。私、よく家族と一緒に行くよ」
花丸「本当?いいないいな〜マルも行ってみた〜い」
海未「しずくの地元ですものね、私も中華街の本格チャーハンと餃子を食べてみたいものです」
しずく「まぁ私の家は鎌倉なんですけどね……」
しずく「そうだ、もしよかったら中華街を案内しましょうか?」
しずく「おいしい穴場のお店知っているんですよ」
花丸「豚まんのおいしいお店もある?」
しずく「もちろん、豚まんやチャーハン、餃子も専門店はたくさんあるから」
海未「それは楽しみですね、ぜひお願いします」
しずく「それじゃ、今度のお休みに皆で行きましょう」
花丸「わぁ〜い、ありがとうしずくちゃん」 日曜日 横浜中華街
花丸「うわぁ〜色んなお店がいっぱい」
花丸「―う〜ん、あちこちからいい匂いがする〜」スンスン
海未「まるで中国に来たような気分になりますね」
花丸「でも、どうして横浜に中華街が出来たの?」
海未「今から約160年前に、ここに外国人居留地が作られその時に多くの中国商人がやって来たのです」
海未「そして徐々に人が増え発展し65年前、大通りの入り口に牌楼門が建てられ」
海未「あの門ですね、あれが牌楼門」ユビサシ
海未「門の上に中華街と書かれた事で、それまで南京町と呼ばれていた場所が中華街と呼ばれるようになったのです」
しずく「流石海未さん、よく知っていますね」
しずく「電車が通るようになって更に観光客が来るようになったからここまで有名になったんだよ」
花丸「へぇ〜そんな歴史があったんだぁ」グゥ〜
花丸「勉強したらお腹空いちゃった、てへ」
しずく「そろそろなにか食べに行こうか」
花丸「まずは豚まん、豚まんから行こう‼」
しずく「ふふふ、それじゃ案内するね」 花丸「ん?ねぇしずくちゃん、あれなぁに?」
海未「たくさんの衣装が並んでいますね、洋服屋でしょうか」
しずく「あぁ、あれは貸衣装屋さんですよ」
しずく「主にアジア系の衣装を取り揃えていて、中華街にいる間その衣装を着て街を歩けるんです」
花丸「面白そ〜マル達も着替えてみようよ」トテトテ
海未「あ、こら花丸。待ちなさい」
しずく「せっかくだから少し見て行きますか」
海未「やれやれ、相変わらず花丸は自由人ですね。仕方ありません」
花丸「うわぁ〜見た事ない衣装もあるねぇ」キョロキョロ
花丸「ね、2人はなにを着るの?」
海未「わ、私はまだ着替えるとは言ってませんよ」
花丸「えぇ〜?そんな事言わずに着替えようよ〜」
しずく「花丸ちゃんには敵わないね」
しずく「どれを着ようかなぁ……」
海未「ほ、本当に着替えるのですか?」
しずく「この街にいる間だけだし、周りの皆さんもそんなに気にしないから大丈夫ですよ」
花丸「ほらほら海未さんも選んで選んで」
海未「う……むぅ……わかりましたよ」 シャーッ
花丸「じゃーん!!どう?似合う?」
海未「花丸は中国の人民服ですね、屋台にいそうです」
花丸「この格好で食べたらもっとおいしくなるかもね〜」
しずく「花丸ちゃんかわいい〜よく似合ってるよ」
花丸「えっへへ、ありがとう」
シャーッ
しずく「どうでしょうか?」
花丸「おぉ〜なんだかお姫様みたい、きれ〜い」
海未「インドやパキスタンなどで着られるサリーですね」
海未「エキゾチックで妖艶な雰囲気がよく出ています」
しずく「細長い布で体を包むように着るなんて面白いなぁ」クルッ
しずく「ふふ、こういう衣装を着るのもたまにはいいですね」 花丸「海未さ〜ん、まだぁ?」
海未「着替えは終わりました……」
花丸「じゃあ早く出て来てよ」
海未「だって……恥ずかしいです」
花丸「なに今更そんな事言ってるの」
花丸「はぁ〜いご開帳〜」シャーッ
海未「きゃっ!?いやぁ〜ん!!」バッ
しずく「海未さん、そんなに恥ずかしがらなくても」
しずく「そのアオザイ、よく似合っていますよ」
海未「露出が少ないと思いましたがピッチリして体のラインが丸わかり……」カァァ
海未「やっぱり私は私服に」
花丸「ダーメ‼せっかく着替えたんだからその格好で歩くの」ガシッ
海未「くぅ……!!なぜ私がこんな目に……」 花丸「さぁて、着替えをして雰囲気も出た事だし改めて豚まんにレッツゴー‼」
海未「やはり周りの視線が気になりますね……あぁ恥ずかしい」キョロキョロ
しずく「意識すると余計に気になりますよ、堂々と歩きましょう」
海未「しずくも花丸もなぜ平気な顔でいられるのですか……」
しずく「私は演劇をやっているので、衣装を着る事に抵抗はありません」
花丸「マルも平気だよ、皆に見られて嬉しいなぁ〜」
海未「はぁ、そうですか。2人の精神力が羨ましい限りです」 しずく「豚まんがおいしいお店はたくさんあるんだけど」
しずく「その中でもおすすめなのはこのお店の豚まん」
花丸「わぁ、大きいね〜食べ応えありそう‼」パァァ
海未「花丸の顔の半分くらいはありますね、これだけでお腹いっぱいになりそうです」
花丸「これくらいなら余裕で入るよ、は〜むっ」ガブリ
花丸「―う〜ん!!皮がもちもちして甘〜い」
海未「具材もゴロゴロと豚肉が入っていてジューシーですね、おいしい」モグモグ
しずく「中華街に来るとここの豚まんは必ず食べます」モグモグ
花丸「はぁ〜おいしかった、もう1個食べちゃおうかなぁ」チラッ
海未「食べ過ぎじゃないですか?まだ他にも食べるのですよ」
しずく「まぁまぁ、自分のお腹と相談しながら食べればいいんじゃないですか」
花丸「うん‼まだ入るからもう1個食べちゃう」
花丸「あ〜むっ、むぐむぐ……」
花丸「―おいっしい〜!!」ペカーッ しずく「次は海未さんのリクエストのチャーハンと餃子ですね」
しずく「これもどのお店が1番とは言えないくらいどこのお店もおいしいのですが」
しずく「私がおすすめするのはこちらのお店です」
海未「昔ながらの中華料理屋と言った感じのお店ですね」
花丸「餃子って書かれてる、餃子が有名なお店なんだね」
しずく「餃子が看板メニューだけどチャーハンも絶品なんだよ、ぜひ一緒に食べてみて」
海未「とうとう本場のチャーハンと餃子を味わえるのですね」ウキウキ
花丸「あ、来たよ来たよ」
海未「ほう、これはまた豪華な……ボリュームもすごいですね」
海未「ではさっそく、いただきます」パクッ
海未「!!」
海未「ふわぁ……お、おいし〜い」ホワワ〜ン
海未「ご飯はパラパラ、エビとカニの旨味と焼豚の甘さが絶妙なバランス」
海未「これはひと口食べたら止められませんね」パクパク
海未「餃子も口に入れた途端肉汁が溢れて……タレなんていりませんね」ウットリ
花丸「うんうん、チャーハンも餃子も絶品だねぇ」パクパク
海未「このお店のチャーハンと餃子を参考に今度作ってみたいですね」
しずく「気に入ってもらえてよかった、その時はぜひご馳走してくださいね」 海未「はぁ……本場のチャーハンと餃子は素晴らしかったですね」
花丸「海未さんって本当おいしそうに食べるよね〜」
しずく「にこにこ笑って食べるから見ている私まで幸せな気分になりました」
海未「そ、そうですか?そんなににやけていましたか」カァァ
花丸「そうやって赤くなるところもかわいいね」
海未「花丸、あまりからかわないでください」
花丸「あはは、ごめんごめん」
海未「しずくは、なにか食べたい物はないのですか?」
しずく「私ですか?そうですね……」
しずく「私、辛い物が好きなのは2人も知っていますよね」
しずく「エビチリを食べたいんですけど、いいですか?」
海未「もちろん、しずくの食べたい物もぜひ食べましょう」
花丸「エビチリも中華料理の王道だもんね、マルも食べてみた〜い」
しずく「ありがとう、それじゃ案内するね」ニコッ
花丸「お店を把握してたって事は」コソッ
海未「最初からエビチリを食べたかったんですね、うふふ」ボソッ しずく「こちらのお店です」
花丸「わ、さっきのお店と違って高級な感じ」
海未「まぁお金は十分にありますし心配はいりませんよ」
海未「いざとなったら私がご馳走します」
花丸「流石海未さん、太っ腹〜」
しずく「料理はそれほど高くないのでそこまでしてもらわなくても大丈夫ですよ」
しずく「ここは他にも麻婆豆腐も有名で私はエビチリとセットで食べます」
花丸「しずくちゃんも意外と食べるんだねぇ」
しずく「体を動かすとお腹空いちゃうから、ね?」
海未「部活や練習をしているとお腹が減りそれくらいは食べられますからね、わかります」 しずく「相変わらずおいしそうですね」ウキウキ
花丸「エビチリも麻婆豆腐も真っ赤っか……辛そうだね」
しずく「この辛さがたまらないんだよ」パクッ
しずく「―はふっ、はふはふっ……ふぅふぅ……!!」
しずく「はぁ〜辛〜い!!最高〜!!」ダラダラ
海未「ちょ、しずく。大丈夫ですか?すごい汗をかいていますが」
しずく「平気です、こうやって汗をかきながら食べるのが好きなんですよ」フキフキ
花丸「―かはっ!?辛っ!!マルはダメだこれ」ゴクゴクゴク
海未「これは辛い物が苦手な人は食べられませんね、ふぅ……ふぅ」
しずく「あぁ……やっぱり辛い物はおいしいなぁ」
しずく「あむっ……はふはふぅ、むぐむぐ」パクパク
しずく「―ふぅ、ごちそうさまでした」カラン
花丸「しずくちゃん、かっこいい……」 しずく「すいませんね、私まで付き合ってもらって」
海未「いいえ、辛い物もなかなかおつなものでしたよ」
花丸「マルはちょびっと食べただけでギブアップしちゃったけど」
花丸「お口直しになにか甘い物でも食べたいなぁ」
海未「花丸……あれだけ食べてまだ食べると言うのですか」
花丸「デザートの為のスペースは空けてあるもんね〜」
しずく「そうだね、中華街には甘いお菓子やデザートもあるから」
しずく「軽く食べに行こうか」
花丸「わぁ〜い、行こう行こう」
しずく「ここは点心がおいしいお店で色々な種類の点心があります」
花丸「あれ?杏仁豆腐やマンゴープリンまである」
花丸「点心って小籠包みたいなイメージがあったけど」
海未「点心と言うのは広い意味でおやつと言われる言葉で、その中には甘い物もしょっぱい物も入っているんですよ」
花丸「なるほど、だからこんなにいっぱい種類があるんだ」
しずく「どれも手軽に食べられるから好きな物を選んでね」
花丸「へへ、なににしようか迷っちゃうなぁ〜」 花丸「マルは杏仁豆腐と月餅」
花丸「―あむっ。う〜ん、この杏仁豆腐さっぱりとしてぺろっといけちゃう」パクパク
花丸「この月餅もあんこがたっぷり詰まってボリューム満点」モグモグ
しずく「甘いからお茶と一緒に食べるといいよ」スッ
花丸「ありがとうしずくちゃん」ゴクッ
しずく「海未さんのそれは、小籠包ですね」
海未「はい、それと桃まんを。桃まんと言うのは初めて見ましたね」
しずく「小籠包は熱いので気を付けてくださいね」
海未「わかっています、れんげの中で割り汁を出して」プチュッ
海未「ふぅ……ふぅ〜、―あむっ」
海未「ほっ、これでも熱い……」ハフハフ
海未「―んぐっ、しかしおいしいですね」
海未「桃まんも見た目がかわいいだけではなくあんこも優しい甘さですね」モグモグ
海未「穂乃果のお店でも出して欲しいです」
しずく「私はマンゴープリンにしようかな」パクッ
しずく「―う〜ん、マンゴーがお口の中でとろける〜やっぱりおいしいなぁ〜」ホワワ〜ン
しずく「……ちまき、おいしそう……」チラッ
しずく「ちまきも食べちゃおう、かな」 花丸「いやぁ〜今日はいっぱい食べたね〜」
海未「もう食べないのですか花丸」
花丸「あはは、流石にマルももうお腹いっぱいだよ」
海未「今日はしずくに連れて来てもらって本当によかったですね」
海未「しずく、ありがとうございました」
しずく「いえ、私も海未さんと花丸ちゃんと中華街に来られてよかったです」
しずく「やっぱりおいしい物は皆で食べるに限りますね」
花丸「そうだよね、海未さんとしずくちゃんと一緒だったからより一層楽しく食べ歩きが出来たよ」
海未「ふふふ、私も花丸としずくといる時が1番楽しいです」 しずく「それじゃ、帰る前に衣装を返しに行こうか」
花丸「あ、そうだった。このまま帰りそうになった」
海未「この格好で帰ったらお母さんになんと言われるか……」
花丸「そうだ。せっかくだからさ、この衣装返す前に写真撮ろうよ」
海未「しゃ、写真ですか?この格好を記録に残すと言うのですか?」カァァ
しずく「まぁまぁ、これもいい記念になりますよ」
花丸「あそこの店員さんにお願いしよう、―すいませーん写真お願いしま〜す」
花丸「ほらほら2人共もっとくっついて」ムギュ〜
海未「苦しいですよ、くっつき過ぎです」
しずく「OKです、お願いします」
店員「はいはい、それじゃ撮りますよ〜はいチーズ」
花丸「イエーイ‼」
花丸「ありがとうございました〜」
花丸「後で写真送ってあげるからね」ニコッ
海未「もう、花丸ったら……」
しずく「ふふふ、ありがとう花丸ちゃん」 海未「ふぅ、やはり自分の私服が落ち着きますね」
花丸「海未さんのアオザイも似合ってたけどなぁ」
花丸「よかったらお土産に買ってく?」
海未「け、結構です。このような場所だからこそ着られたんです」
海未「他の場所じゃ無理ですよ」カァァ
花丸「マル、人民服買って行こうかな」
花丸「なんだか着ている内に愛着が湧いてきちゃった」
しずく「お店の人に言えば売り物の方を売ってもらえるよ」
しずく「……私も、サリー買って帰ろうかな」
花丸「お、しずくちゃんも気に入ったんだね」
花丸「あとは〜」チラッ
海未「わ、私は買いませんからね‼私は餃子を買って帰ります」
海未「本場の味に近づけるように腕を磨かなくては」
花丸「ちぇ〜つまんないなぁ〜」
しずく「これも海未さんらしくていいじゃない」ニコッ 花丸「しずくちゃん、海未さん。今日はありがとね」
花丸「豚まんが食べたかったけど他の食べ物も全部おいしかった‼」
花丸「2人と一緒に色々食べてすごく楽しかったよ」
しずく「喜んでもらえて私も嬉しいよ、またいつでも案内してあげる」
海未「まだまだ行ってないお店はたくさんありますからね」
花丸「うん、全部のお店の制覇目指して頑張ろうよ‼」
しずく「あはは、それは大変だ」
海未「それを目標にして、また3人で中華街に行きましょう」
しずく「はい、またいつか一緒に行きましょうね」
しずく「その時はもっとおいしいお店を見つけて案内します」 これで終わりになります。最後まで読んでいただきありがとうございました。 面白いうえに、小ネタ?が普通に勉強になった、ありがてえ
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