梨子「桜内梨子は告らせたい」
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【桜内梨子は気づかせたい】
部室
曜「〜♪」ペラッ
梨子「……」
曜「〜♪」ペラッ
梨子「……ねえ曜ちゃん?」
曜「ん、どしたの梨子ちゃん?」ペラッ
梨子「そんなに熱心に何読んでるの?昨日からずーっとおんなじ雑誌見てるみたいだけど……」
曜「あ、これ?梨子ちゃんも気になる?最新のファッション雑誌だよ!」 梨子「ふーん……」
梨子(もう!それくらい表紙見たらわかるわよ!!私だって東京にいた時は定期購読してたんだから!!内浦では手に入りにくくなっちゃったけど……)
梨子「じゃなくて……私が聞きたいのは、なんで曜ちゃんが突然ファッション誌を見るようになったの?ってことよ」
曜「ああ、それは……ほら、私ってAqoursの衣装係やってるじゃん?だから最近の流行とかをもっと勉強した方がいいのかな〜って思って、読んでみることにしたんだ〜」
梨子「ふーん……」
梨子(何が衣装の勉強よ!!目の前の女の子の変化にも気づこうとしてないくせに!!)プクー
梨子(ねえ曜ちゃん!制服好きじゃなかったの!?私曜ちゃんのためにすっごくオシャレ頑張ってるんだよ!最近!) 【衣替え!】
年に二回、夏服から冬服、冬服から夏服へとチェンジする女子高生の一大イベント!
浦の星ではGW前後一週間が移行期間として設定されている
移行期間中はどちらの制服を着ることも許可されているのだが、なんとこの女!高校中で誰よりも早く夏服を着始めたのだ!
本人は若干の冷え性&寒がりであるにも関わらず、である
梨子『ウチの夏服ってちょっと露出多いような気がするなぁ……でも曜ちゃんのためだもんね……//』
梨子「……」
梨子(曜ちゃんのバカ!鈍感!どれだけ私が頑張って夏服着てるかわかんないの!?)
梨子(しかもちょっとでも気づいてもらおうと毎日少しずつ着こなし方変えてるんだよ!ヘアピンとか!スカート折る位置とか!!)
策士作戦桜内!制服の着こなしでドキッとさせるべく、今日この日まで研究に探求を重ねてきたのだ!!
曜「〜♪」ペラッ
梨子「むぅ……」 梨子(曜ちゃんは鈍感な方だと思ってたけど……まさかここまでだとは思ってなかったわ……)
梨子(本当は自分から気づいて欲しかったんだけど……仕方ない、か……)
梨子「そういえばもう五月よね、曜ちゃん」
曜「そうだね〜梨子ちゃん〜」ペラッ
梨子「五月と言えば……さいきんちょっと暑くない?お天気が」
曜「うーん、そうかなー…?私はこれくらいポカポカしてた方が過ごしやすいかな〜…ほら!私って春生まれだし!」
梨子「……」 梨子(違うから!過ごしやすい気温の話をしたいんじゃないのよ!!したいのは衣替えの話なの!)
梨子(それに!生まれの話で言ったら!私だって秋生まれだし!暑すぎるのも寒すぎるのもあんまり得意じゃないし!!)
曜「ふふふ〜ん♪」ペラッ
梨子「んぅ……」
梨子(何なの!!私の衣替えよりファッション誌の方が大切ってわけ!!?私の価値って税込み530円以下なの!!?)プクー
梨子(どうしてこう上手くいかないのよ……) 曜「……」チラッ
曜「……//」
無論衣替えのことなど、制服フェチの渡辺にかかれば百も承知
自身の誕生日と同じくらい楽しみにしており、半年前からカレンダーに赤丸を記入するほどである
しかも夏服は渡辺の得意分野、いわば専門科目
防御の薄くなった袖の隙間からちらりと覗く下着の形状まで、毎日確認済みなのだ!
曜(ふぇぇ……//梨子ちゃんのキャミ……、うっす……//空色がちょっと透けてちゃってるよぉ……//)ハラハラ
だが気づいても話題に出せないのが渡辺の性
自身の変質さが露呈しないよう、今日も今日とて心に秘めている… 曜(夏服……梨子ちゃんの夏服……//)
曜「……!!?」フルフル
曜(だめ!だめだよ私!それ以上は考えちゃ!!//)
曜(落ち着け……落ち着くんだ渡辺曜……)
曜(そう……全精神を雑誌に集中して……)
曜(梨子ちゃんの制服じゃなくてファッション誌で満足できるようにしないと……)ペラッ
曜「ふぅ……」
梨子「……」 曜「……」ペラッ
梨子「……」
曜「……」チラッ
梨子「……」
曜「……」
曜(な、なんか気まずい……まるで私が梨子ちゃんのこと拒んでるみたいで……)
曜(何か話しかけた方がいいのかな……?)
曜「……」
曜「ね、ねえ梨子ちゃんも見てよほら!このトップスすっごく可愛くない?季節感もばっちし出てるし……」 梨子「……!!?」
梨子(チャンス!これで曜ちゃんに近寄ればきっと曜ちゃんも私の変化に気づいて……!!)
梨子(曜ちゃんの視界に入ればさすがに私のこと見てくれるはず……!!)
梨子「どれどれ、見せて!!」グイッ!
曜「え、あ、うん……」
梨子「……」
梨子(さあ!気づきなさい!曜ちゃん!)
曜「……」
梨子「……!!!」グイッ!!
曜「……」
曜「り、梨子ちゃん……お、重い……//」 梨子「え!あ!ご、ごめんね!曜ちゃん!私つい夢中になっちゃって……」
曜「い、いや、別にいいんだけど……」
梨子「……」
曜「あ、他にもね……」
梨子(……え?)
梨子(それだけ……?)
梨子(私の衣替えのことは……?)
梨子「……」
梨子(それより重いって何!!?私別に太ってないんだけど!!)
梨子「……もう、曜ちゃんのバカ」ボソッ 梨子「……」
梨子(……こうなったら最終手段よ)
梨子(きっと曜ちゃんはちょこっとだけヘタレなところがあるから、気づいてても話題に出せないんだわ、だから……)
梨子(きっと私が見てるから、私のこと恥ずかしくて直視出来てないのよ……)
梨子(……うん!きっとそうに違いない!)
ここで桜内、ようやく真理にたどり着く
梨子(じゃあ私が見てないよってことが曜ちゃんに伝わればきっと曜ちゃんも私のことに興味を示して……)
梨子(あんなことやこんなことまで……//)
梨子「……!!!//」ボフン!
梨子(……///うん!決まり!この作戦で行きましょ!) 梨子「ふぁぁ〜……」
曜「どうしたの梨子ちゃん、眠いの?」
梨子「ええ……新曲のこと考えてたら、少し……」
梨子「悪いけど曜ちゃん、みんなが来るまでちょっとだけ、寝かせてもらうわね……」
曜「うん、私は大丈夫だよ。おやすみ梨子ちゃん」
梨子「ええ、おやすみ……」
梨子「すぅ……」 梨子「……」チラッ
梨子(さあ曜ちゃん!私は寝ちゃったわよ!これで部室で曜ちゃんのことを見張ってる人は誰もいないわ!)
梨子(ほら曜ちゃん!私の夏服!思いっきり堪能してくれていいのよ!!)
梨子「すぅ……」ストン
曜「えっ!?梨子ちゃん!?急に肩に……//」
梨子「すぅ……すぅ……」
曜「……寝てる、よね?//」ドキドキ
梨子「すぅ……すぅ……」
曜「……//」
曜「……私の肩って寝心地いいのかなぁ?」
梨子「すぅ……すぅ……」
曜「……//」ゴクリ
梨子(ほら!曜ちゃん!来なさい!)
梨子(私の罠に、かかっていいのよ……!!//) 曜「……」ポンポン
曜「……ねえ梨子ちゃん、いつもありがと」
梨子(……へ?)
曜「私はちゃんと知ってるよ、梨子ちゃんが曲作りを頑張ってくれてるってこと」
曜「いつも梨子ちゃんはAqoursのこと考えてくれてるんだよね、こんなに疲れちゃうくらいにまで……」
曜「だから今だけは、私のそばでちょっとだけ休憩しててもいいんだよ、梨子ちゃん」ポンポン
曜「……なんてね」ニコッ
梨子(……///)ドキドキ
梨子(ふえええええええ!!!?///) 梨子「……!!!!?///」ガバッ!!
曜「わわっ!?梨子ちゃん!?起こしちゃった!!?」
梨子「……//」
曜「り、梨子ちゃん……?」
梨子「曜ちゃん!!!///」
曜「は、はい!!!」
梨子「私ちょっとお手洗い行ってくるから!!!!」ピューッ!
曜「え、ええっ!?寝るんじゃなかったの!!?」 梨子「……」
曜『……ねえ梨子ちゃん、いつもありがと』
梨子「……!!!!?///」カァァッ!?
梨子(何!?何よさっきの!!//反則でしょあんなの!!//急に優しい言葉かけてくるなんて!!//)
梨子(もう!曜ちゃん!!!//主導権急に奪うなんてズルだよぉ!!//私だってたまにはリードしたかったのに!!//)
梨子(曜ちゃんのバカ!//バカバカバカ!!//鈍感!//性悪!!//天然無自覚!!//そんなことばっかり言ってると、いつか悪い女の子に引っかかって大変なことになるんだからね!!//)
梨子(知らない知らない!!//もう曜ちゃんなんて知らない!!//)
梨子「はぁ……はぁ……//」
梨子「……///」
梨子「……あの感触、忘れないようにしとこ//」
【本日の勝敗:桜内の敗北】 【渡辺曜はからかいたい】
梨子「私ちょっとお手洗い行ってくるから!!!!」
曜「え、ええっ!?寝るんじゃなかったの!!?」
ピューッ!!
曜「……」
曜「……!!!?///」
曜(や、やってしまったぁぁぁ!!!)
曜(つい!つい!梨子ちゃんの頭なでなでしちゃったよぉぉぉ!!!//)
曜(しかも!何?//あのくっさい言葉!!)
曜(なーにが『いつもありがと』だよっ!!!//バカバカバカバカ!私のバカ!!) 曜(いくら気分が高ぶってたといえ、梨子ちゃんにどきどきしてたとはいえ……//)
曜(うわあああああ!!死にたい!死にたいよぅぅ!!!)
曜「はぁ……はぁ……///」
曜「……」
曜「落ち着け……落ち着け……梨子ちゃん寝てたし、私しか聞いてなかったら、ただ私がすごく恥ずかしいだけで、何も問題はなくて……」
曜「そう、問題は、何も……」
曜「……」
曜(……あれ、本当にそうかな?)
曜(何か引っかかる……) 曜「とりあえず一度頭を真っ白にして……状況を整理……」
曜(えっと、確か……私がその……は、恥ずかしいセリフ……//言ったら梨子ちゃんがすぐ飛び起きて……//)
曜「……」
曜「……ん?飛び起きて……?」
曜「……」
曜(ってことは梨子ちゃんばっちし聞いてたんじゃないのぉ!!!?///)
※正解
曜(ってことは!!私!!梨子ちゃんに、はっきり……!!//)
曜『ねえ……大好きだよ、梨子ちゃん♡』
※渡辺の妄想
曜「………!!!?///」カァァッ!! 曜(うわああああ!!!?あんなんもはや告白じゃん!!!///思いっきり好きって言っちゃってんじゃん!!//)
※言ってない
曜(ええっ!!?ちょっと待ってよ!!私梨子ちゃんに思いっきり告白しちゃってんじゃん!!//しかもシチュエーション超ダサいし!寝たふりした梨子ちゃんにぼそぼそ喋ってるって!!!//)
曜(いや待て!落ち着くんだヨーソロー!!まだ梨子ちゃんが告白だって認識しないと告白だってことにはならないし……!!)
曜(そもそもこれ梨子ちゃんから言わせてるから!梨子ちゃん思いっきり誘ってきてんじゃん!!//ズルだよこんなん!!だからノーカンなの!!!//) 曜「はぁ……はぁ……//」
曜「……」
曜「でも、梨子ちゃんなんであんな風に誘ってきたんだろ……?」
曜「えっと考えられるのは……」
曜「……」
………
…
曜『ねえ……大好きだよ、梨子ちゃん♡』
梨子『……ふーん』
梨子『曜ちゃんってば私がちょっと誘惑したらすぐに勘違いするような、そんな軽い女の子だったんだ……』
曜『……え?梨子ちゃん?』
梨子『私のイタズラにこんなに簡単に引っかかっちゃうなんて、曜ちゃんってば……』
梨子『……ほんと、お可愛いこと』
曜(……ってことに決まってるよ!梨子ちゃんのことだし!!) 曜(ぜぇぇったい私のことからかって裏で面白がってるやつでしょ!これ!!)
※違う
曜(だいたい!梨子ちゃん私に会うときだけちょっとスカート短くして綺麗な太もも見せつけてきてるのも!!ヘアピンわざわざ毎日変えて少しずつイメチェンしてるのも!!//どうせ作戦の内なんでしょ!!//」
曜「わ、私は!そんな甘い罠には引っかからないんだからね!!//ドキドキなんてしてないんだからね!!//)
曜(と、とにかく!梨子ちゃんがそうやって私のこと誘惑してくるなら、私にも考えがあって……!!)
曜(ぜったい!梨子ちゃんのことトリコリコにして!告白返し!!させて見せるから!!) このもんじゃは高級もんじゃ
そして私はゲロに生まれた 翌日 お昼休み
曜「ねえ梨子ちゃん!一緒にお昼食べよ!!」
梨子「ええ、いいわよ、曜ちゃん」
曜「えへへ、実はね……じゃじゃーん!!今日はなんと自分でお弁当を作ってきたであります!!」
梨子「え〜曜ちゃんのお弁当どんなのなんだろ……ねえ!見せて見せて!!」
曜「うん!いいよ!ほら!!」パッカーン!!
梨子「わぁ〜……彩りがすっごくキレイ!たまごの黄色とレタスの黄緑でバランスが取れてて……」
梨子「それに、たまごやき、わざわざハート形に盛り付けてある……」
曜(そう!よく気付いてくれたよ!梨子ちゃん!)
曜(ふふふ……私の作戦は、この段階でもう既に始まっているのであります……) 【プライミング効果!!】
人間の思考回路が直前の先行刺激に影響されやすいことを示す、心理学用語である
例えば、みかんに関する話題の直後に思い浮かぶキャラクターを尋ねれば、高海千歌が連想されやすいという現象がこれに当たる
このハート形に整えられたたまごやきこそ渡辺の用意した最終奥義
ハートの形から愛を連想させ、自分が桜内に好意を抱いてるのでは?と勘違いさせる腹積もりなのだ!
曜(ふっふっふ……)ニヤニヤ
曜(そうだよ梨子ちゃん、もう梨子ちゃんは私の術中にはまってるんだよ……)
曜(もし梨子ちゃんが一口でもこのたまごやきを口にしてしまったなら……)
………
… 梨子『……ねえ曜ちゃん、このハート……//私にくれるの?』
曜『うん!いいよ!梨子ちゃん!』
梨子『曜ちゃんのハート……//まさか!?これが曜ちゃんの気持ちってことなの!?』
梨子『……//』ドキドキ
梨子『ね、ねえ曜ちゃん!あのね!』
梨子『お、お返しに、私も曜ちゃんに一つ、あげたいの……//』
曜『え?梨子ちゃん?何かくれるの?』
梨子『それは……///』
梨子『私の、心、だよ?//』
曜『り、梨子ちゃん!?それってもしかして、私のこと……//』
梨子『もう!//言わせないでよ!!//曜ちゃん!!//』
梨子『うん……//好きだよ、曜ちゃん……//』
曜「……///」キュン
曜(なーんつってヨーソローなぁ!!!//)パシパシ
梨子「どうしたの、曜ちゃん?お腹でも痛いの?」 梨子「それにしても曜ちゃんこんな可愛いお弁当作っちゃうなんて……大変だったんじゃない?曜ちゃんのお家遠いから余計に朝早く起きなきゃだろうし……」
曜「ううん!大丈夫だよ!ぱぱっと作れたから!」
嘘である
この女、わざわざ不慣れな可愛いデコ弁を作るために、昨日から徹夜で仕上げてきているのである
特にたまごやきは桜内の好物の一つ。以前彼女が食べさせてくれた桜内好みのたまごやきの味を再現すべく、夜なべして台所に張り付いてたのだ
作成したたまごやきの数、実に百と四つ。使用された卵は六十二個。その大半は渡辺家の朝の食卓に並べられ、曜パパの胃袋へと放り込まれることとなった 曜「ねえ梨子ちゃん!このたまごやきね!自信作なんだ!食べて食べて!」
梨子「えっ!?いいの!?」
曜「うん!梨子ちゃんのために作ってきたんだ!」
梨子「じゃ、じゃあ……」
パクッ!
曜「どう?梨子ちゃん?美味しい?」
梨子「うん!すっごく美味しい!」
曜「……それだけ?」 梨子「……それだけって、何が?」
曜「い、いや、何でもない!」
曜(あっれー、おっかしいなー……私の計画ではここで恋心を自覚した梨子ちゃんに告白される予定だったんだけどな……)
曜(でもたまごやきの感想で『美味しい』だけっておかしくない?もっと他になんかあるでしょ……)
おかしくない
食べ物がおいしいかどうか聞かれて美味しいと回答するのは、一般的な会話の流れを考えれば、ごくごく普通のことなのである
曜(私の計画、どこか間違ってたかなー……?) 梨子「そうだ曜ちゃん!実は私もね、偶然!今日手作りのお弁当作ってきたんだ!」
曜「へ、へえ〜そうなんだ……」
梨子「だからね!曜ちゃんにも!これ!食べて欲しいの!」
曜「これは……ハンバーグ?」
曜(しかもわざわざハートの形に整えられてるし……)
梨子「うん!曜ちゃんハンバーグ好きでしょ?」
曜「え、まあ、そうだけど……」
梨子「ほら!食べて食べて!あーん♡」
曜「あ、あーん//」パクッ! モグモグ
曜「お、美味しい……」
梨子「ふふっ、ありがと♪」
曜(でもなんかどこかで食べたことあるような味だなぁ……)
曜(思い出せ、私……)
曜「……!!!」
曜(そうだよ!これ!ママが作る手作りハンバーグにそっくりなんだよ!私の大好きなやつ!)
曜(でもなんで梨子ちゃんがママの味知ってんだろ……) 曜(考えろ……考えるんだ私……絶対何か裏があるよ……だって梨子ちゃんのことだもん……)
その通りである
実は桜内は今この瞬間を堪能するために、入念に準備を重ねてきたのであった
まずは渡辺に連日たまごやきを餌付けし、自分好みの味を確実に覚えさせる
梨子『はい♡曜ちゃん♡今日のたまごやきだよ♡あーん♡』
曜『あ、あーん……//もぐもぐ……おいしい!あまくてふわっふわで美味しいね!梨子ちゃん!』
梨子『うん、ありがと♪』 次に連日手作り弁当のことをほのめかし、渡辺に弁当を手作りさせるように誘導する
梨子『ねえ曜ちゃん、毎日お弁当自分で準備してる人ってすごいと思わない?私憧れちゃうなぁ……女子力高いって感じで……』
曜『じょ、女子力……//』ゴクリ
曜(梨子ちゃんってお弁当手作り出来ちゃうような人がタイプなんだ……メモメモ……)
最後に渡辺家にたまごパックを計60個分送り付け、自分は渡辺母から聞き出した渡辺好みのハンバーグを準備していけば……
曜ママ『あら、誰かしら?卵60個も送ってくれるなんて……ラッキーね♪パパの明日の朝ごはんは目玉焼きにでもしようかしら♪』
……夢にまで見た『好きなおかず交換しあいっこ』の完成である
そう!プライミング効果を活用し、手のひらの上で踊らされていたのは!渡辺の方だったのである! 曜(考えろ……手の込んだ形のハンバーグ……そして私好みに調整された味……私の今日のお弁当は偶然にも梨子ちゃんの好きなたまごやき……)ムムム
曜(ここから導き出される結論は……ひとつ!!)
梨子(うん!曜ちゃん!気づいていいよ!私の想い!!)ドンドン!
曜(まさか梨子ちゃんは……)ハッ!
………
…
曜『ねえ梨子ちゃん!私ね!梨子ちゃんの好きなたまごやき頑張って作ってきたんだ!食べて食べて!』
梨子『ぱくっ!もぐもぐ……』
曜『……どう、かな?美味しい?』 梨子『……はい、曜ちゃん、これ』
曜『な、なに?ハンバーグ?』
梨子『そうだけど、食べてみてよ』
曜『え、あ、うん……』パクッ
梨子『どう?』
曜『ふつーに、美味しい……』
梨子『そう。相手のことを考えて作れば、料理は自然と美味しくなるのよ。だからね、曜ちゃん』ズイッ!
曜『え、梨子ちゃん……?』
梨子『この程度の腕前で私に料理勝負を挑もうだなんて……』
梨子『……ほんと、お可愛いこと』
曜(!!!!?) 曜(……ってメッセージに決まってるよ!これ!!)
曜(つまり梨子ちゃんめちゃくちゃ怒ってるってこと!!?)
曜(や、やっぱりそうだよね……私が梨子ちゃんみたいな女子力身に着けようだなんて、十年早いよね……)
曜(はぁ……今日は出直そ……)ズルズル
梨子「曜ちゃん?どこ行くの?」
曜「……ちょっと自販機で飲み物買ってくる」
梨子「そ、そう……行ってらっしゃい……」 梨子「……」
梨子「……///」チラッ
梨子「!!!!?///」
梨子(ねえ!!さっきの曜ちゃんの手作りたまごやき!!しれっとハートの形に盛られてたよね!!?///わざわざ真ん中で切って!!//)
梨子(嘘!!?だって曜ちゃんがハートを見せてきたんだよ!!///私に!!これってもはや告白でしょ!!!///)
梨子(それに……曜ちゃんのたまごやき!!すっごくおいしかったぁぁ!!//もう頬っぺた落ちるかとおもったもん!!!)
梨子(どうしよ、もう一個食べたい……//)
梨子(言おっかなぁ……もう一個くださいって……//) 梨子「……///」
梨子『ね、ねえ曜ちゃん!!//あの……//その……//』
梨子『わ、私に!!たまごやき!!もう一つください!!///』
曜『……それって、毎日梨子ちゃんのためだけにお弁当作って欲しいってこと?//』
梨子『ふえっ!!?///』
梨子『う、うん……///そうだよ、曜ちゃん……//』
曜『うん!わかった!梨子ちゃんのこと、ぜったいに幸せにして見せるからね!私!』
梨子(……ってそんなのもはやプロポーズだよぉぉぉ!!!!///)
梨子(言えるわけない!!言えるわけないよぉ!!私からプロポーズなんて!!///だって恥ずかしすぎるもん!!///)
梨子(それに、私たちまだ高校生だし……そういうのは少し早いって言うか……)
梨子(でも、こういうの続けてたら……) 曜『ねえ梨子ちゃん!梨子ちゃんってすっごくお料理上手だね!!』
梨子『え〜そんなことないよ〜//』ヒラヒラ
曜『あのね梨子ちゃん!もし梨子ちゃんさえ良かったら……』
曜『わ、私に、毎日お弁当作って来て欲しいなって……//』
梨子『よ、曜ちゃん!!?//それってどういう意味!!?//』
曜『も、もちろん……///』
ギュッ!
梨子『!!!?///』
曜『……こういう意味、だよ?//』
梨子『はわわわわ……//』
梨子(……ってなる日も近いんじゃないの!!?///)
梨子(はわわわわ……///)
梨子「……///」
梨子「……明日からお昼はたまごサンド作ってこよっかな///」
【本日の勝敗:桜内の勝利】 最高級のもんじゃをゲットだ!(cv SGT)
最高だよ〜!おつおつ!
あまーい! どっちが優れてるかよく分かりませんでした。もう少しサンプルが必要だと思いますが? かわいいがすぎるぞこのようりこ
永遠にドキドキし合ってほしい ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています