唇が膨らみをなぞり、私の体はいやがおうにも刺激を予測して高まる
丸い膨らみを螺旋のように唇がうごめき、乳首にはすぐに吸い付いてこない
じっくり味わおうというのだろうか
私の体はじれったさに悶える
「ンンッ」
待ち望むような声が喉から出てしまった
男はそれを知ってか知らずか
時々舌で肌をてろてろともてあそびながら
淡々と唇を進めていく
私ははやく快楽のるつぼに頭を煮やしてしまいたいのに
そうすれば、この奇妙な出来事もひとときの悪夢として
忘れられるかも知れないのに…
そんなことをゆっくりと進む時の中で考えながら
私は意識せずに腕を持ち上げ、男の頭をがっしり抱き込んでいた
『ホォッ!?』
「は、はやく乳首…吸いなさいよ…」
「私はいまかいまかって待ち構えてるのに何じらしてんのよ」
一度知った快楽をおねだりすることを隠すように
私は男がじらすことがいけないと、責任を押しつけてしまった