真姫「にこちゃんとお別れするなんてイヤ!!」にこ「真姫ちゃん・・」
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真姫「いやよ!!せっかく仲良くなれたのにお別れなんて・・!」
にこ「しょうがないじゃない・・にこは3年生・・真姫ちゃんは1年生・・卒業したらお別れになる運命なのよ・・」
真姫「イヤよ・・イヤったらイヤ!!」
にこ「我がまま言わないの・・それにずっと会えないってわけじゃないんだから・・休日とかに時間を作ってできるだけ会えるようにするから・・」
真姫「そうじゃなくて・・私はにこちゃんとずーーと一緒にいたいのよ!!たまにちょっと会うくらいじゃ全然満たされないわ!!」
にこ「にこは・・卒業したら本格的にアイドルを目指すから・・絶対有名になって芸能界から引っ張りだこになってみせるから・・そうしたら毎日のようにテレビに映って真姫ちゃんとも会えるでしょ?」 真姫「他の有象無象にちやほやされるにこちゃんなんて見たくない!!にこちゃんは私だけに笑顔で微笑みかけていればいいのよ!!」
にこ「真姫ちゃん・・わかってよ・・にこにーはみんなのモノなの・・でも、にこはずっと真姫ちゃんのこと思ってるから・・」
真姫「バカッ!!私の気も知らないで・・にこちゃんなんて知らない!!」
にこ「あ!真姫ちゃん!・・行っちゃった・・」
にこ(にこだって・・真姫ちゃんとは別れたくない・・でも、しょうがないじゃない・・みんないつかは別れの日が来るんだもの・・私だって・・真姫ちゃんや穂乃果達と別れるなんてほんとはイヤよ・・ずっと一緒にいたいに決まってるじゃない!!) 真姫「う・・うう・・グス・・にこちゃんのバカ・・」
音乃木坂学園から走ってきた真姫は秋葉原の街の中泣きながら彷徨っていた
真姫「ここは・・秋葉原・・いつのまにかこんなところに紛れ込んで・・オタク趣味とか本当は好きじゃないのよね・・家にでも帰・・あら?」
家に帰ろうとした真姫の足をショーウインドゥの中にあったあるモノが止めた
真姫「これは・・フィギア・・よね?アニメの女の子のフィギアだわ・・こんな大きなモノがあるなんて・・」
人間と同じ原寸大の大きさの美少女フィギュアが店頭に展示されていた 店長「いらっしゃい何かお探しですか?」
真姫「あ、別に買おうとしていたわけじゃないの・・このフィギュアすごい大きいわね・・値段も・・100万円?人形のくせにずいぶんな高額ね」
店長「人気アニメの原寸大の大きさのフィギュアだからね・・欲しい人にとっては喉から手が出るくらいの逸品さ」
真姫「こんなものが欲しい人の気がしれないわ・・イミワカンナイ・・」
店長「お嬢さんは人をスキになったことはあるかい?」
真姫「なによ唐突に・・そんなのあるわけ・・」
ないでしょ・・と続けようとした真姫の脳裏に、にこの笑顔がよぎり先の言葉を紡ぐことはできなかった 店長「どうやらあるようだね・・」
真姫「べ・・別にいいでしょ//私の事は!!」
店長「このフィギュアを欲しがる人は・・アニメの中の女の子に恋をしているんだ・・」
真姫「そうでしょうね・・じゃないとそんなモノ欲しがるわけないわよ」
店長「でも、アニメの女の子は現実に存在しない・・だからこういうフィギュアと呼ばれるお人形を創りだし買い求めることで、行く場のない愛情を満たすのさ」
真姫「哀れね・・」
真姫は侮蔑したように鼻を膨らませた 真姫「大体こんな大きな人形を買ってなにをしようっていうのよ?大方自分の下種な欲望を満たすためのおもちゃにしたいだけじゃないの?」
店長「はは、もしかしたらそうかもしれないね・・」
店長は苦笑して鼻の頭を掻いた
店長「アニメのファンは無数にいるが・・これを買う人はよっぽど独占欲が強い人だね」
真姫「独占欲?」
店長「もちろん値段が高いから簡単に購入できるシロモノではないということもあるが・・元のキャラクターと同じ慎重でこれだけ精巧に作られているんだ・・そんじょそこらのフィギュアとは比べ物にならない出来だよ・・お嬢さんもそう思わないかい?」
真姫「正直言って作りが精巧すぎて本物の人間みたいで気味が悪いわ」 店長「このフィギュアのアニメは今大人気中だからね・・このフィギュアをみるためにこの店を訪れる人もいて、中には1日中見ている人もいるくらいだよ」
真姫「ナニソレ?キモチワルイ」
店長「人間は年を取ってしまうと・・どんなに美しい人でも醜く崩れてしまうが・・人形は年を取らずに、ちゃんと処理をすれば半永久的に保存することもできる・・」
店長「愛する人とずっと一緒にいられるんだ・・」
真姫「ずっと・・一緒・・」
店長「スキな人とずっと一緒にいられる気分を味わうことができる・・フィギュアの醍醐味はそこなんだ・・」
真姫「・・・・・」
真姫はなにも言わずに、店長を残して店を立ち去った 真姫(まったく・・気持ちの悪い時間を過ごしちゃったわ・・でも、スキな人を独り占めにして自分のモノにする・・か・・)
にこ(にっこにっこに〜♪)
真姫「・・・・」
真姫の脳裏ににこの笑顔が浮かんでくる・・
真姫(渡したくない・・誰にもにこちゃんの笑顔を渡したくない・・にこちゃんは私のモノ・・にこちゃんと永遠に一緒にいたい・・)
真姫「・・・・・・・」 にこ「真姫ちゃん?どうしたの急に真姫ちゃんちに呼び出して・・」
真姫「ごめんなさい・・もうすぐにこちゃんともお別れでしょ?だからにこちゃんと2人きりの時間が欲しくて・・」
にこ「別にいいんだけどさ・・」
真姫「一緒に食事しましょ?シェフの人に頼んで腕によりを振るったディナーを作ってもらったの」
にこ「そんな・・悪いわよ・・こんな高そうなごちそう・・口にできないわ」
真姫「いいの・・にこちゃんに食べてもらいたいの・・私からにこちゃんへの感謝の気持ちだから・・」 にこ「真姫ちゃん・・・・わかったわ、真姫ちゃんがそこまでいうのなら・・ありがたく頂くわ」
真姫「さ、冷めないうちに食べましょ!!」
にこ「ええ!!」
真姫がそういうと2人きりのささやかな晩餐会が始まった
にこ「おいしい・・こんなにおいしいモノを食べたの生まれて初めてよ!!ありがとう真姫ちゃん!!」
真姫「よかった・・にこちゃんに喜んでももらえてうれしい・・」
にこ「この恩は絶対に返すから・・絶対に有名になって一番の親友ですってファンに紹介させてもらうからその時は・・」 真姫「有名にも・・ファンに紹介もさせないわよ・・」
真姫の声が低くなり、その美しい顔に影がさす
にこ「え・・?真姫ちゃん?」
真姫「有名になんてさせないって言っているの・・にこちゃんは私とずっと一緒にいるんだから・・」
にこ「もう・・またその話なの・・?にこは真姫ちゃんとずっと一緒にいることはできない・・にこの笑顔はみんなのものだからって・・あれ?」
にこの視界が急にぼやけてきて、意識が遠のいていくのを感じた 真姫「にこちゃんの食事に睡眠薬を盛らせてもらったわ・・これからにこちゃんは永遠に私のモノになるの・・」
にこ「ど、どういうことよ!!」
真姫「これからにこちゃんを剥製にするわ」
にこ「え?」
真姫「にこちゃんのかわいらしさを永遠に保って私の側に置くの・・これで私たちはずっと一緒よ・・」
にこ「な・・何言ってるの真姫ちゃん・・じょ、冗談やめてよ・・」
真姫「冗談なんかじゃ・・ないわ」 真姫がぱちんと指を鳴らすと白衣に身を包んだ真姫パパと真姫ママが入ってきた
真姫ママ「真姫?準備が整ったわよ」
真姫パパ「まったくびっくりしたぞ・・急に人間の剥製を創りたいなんて言い出して・・」
真姫「パパの趣味は剥製作りなんだから・・ちょうどいいじゃない?」
真姫パパ「前から人間の剥製を創りたいと思っていたから・・ちょうどよかったよ」
にこ「真姫ちゃん・・ま・・まさか・・」
にこの顔がこれから行われようとしていることへの恐怖で引きつった 真姫「ごめんなさいねにこちゃん・・にこちゃんとずっと一緒にいる方法を考えたんだけど・・こうするしかなかったの・・」
にこ「やめて・・私には家族が・・」
真姫「もちろんこころちゃん達に寂しい思いをさせるつもりはないわ・・こころちゃん達も後で剥製にして私の部屋に一緒に飾ってあげる」
にこ「ひいぃ・・」
にこは叫び声を上げようとしたが、麻酔が染み渡った体では弱弱しい悲鳴を上げるのが精いっぱいだった 真姫「私・・にこちゃんだけじゃなくてμ.sのみんなとも別れたくない・・ずっと一緒にいたい・・μ.sは私の人生で一番の輝きだったわ・・その輝きを永遠に消えないようにして私の側に置いておきたいから・・」
真姫「にこちゃんの家族が終わったら、みんなも一緒に剥製にして飾るの・・」
にこ「たすけ・・」
にこの意識が闇に包まれていく・・
にこの人生の最後に目に入った光景は真姫のどす黒く歪んだ笑顔だった
真姫「ずっと一緒よ・・にこちゃん」
おしまい 剥製は死んじゃうから謎の液体で満ちたチューブの中で成長止めてコールドスリープとかの方が良かった ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています