絵里「ねえどうしてこの案件終わらせてないの?」
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海未「……すみませんでした」
絵里「謝罪じゃなくて理由を聞いているのだけれど」
海未「他の仕事があって、優先順位を考えてたら……」
絵里「あのね、優先順位はあっても締め切りを守らなくていい仕事なんて一つもないの。間に合いそうになかったら誰かに頼むとか一言声かけるとかどうしてしないの?」
海未「…………」
絵里「ハァ……もうそれ私がやるから、あなたもういいわよ」 海未「……」
真姫「先輩、そこ邪魔なんですけど」
海未「あ、す、すみません」
海未「あの、真姫。これどうすればいいかわかりますか?」
真姫「はぁ?そんなことも知らなかったんですか?」
海未「お、教えてくれなかったものですから」
真姫「これ、みんなやってることでしょ?見てれば普通に覚えるわよ」
真姫「それに教えてもらわなかったならすぐ誰かに聞きなさいよ。ぼーっと突っ立ってどうするんですか」
真姫「……前から思ってたんですけど園田先輩って…………」
海未「…………」
真姫「いや、私からはいいわ。どうせ絢瀬先輩にも言われてるだろうし……」 海未「あっ……」
海未(今の、間違って送信してしまったような……)
『園田さん、あの書類まだ?』
海未「は、はい!」
海未(後で確認しておきましょう)
絵里「ちょっと園田さん!」バンッ
海未 ビクッ
絵里「これはどういうこと!?これ、あなたに任せてたはずよね!?」
海未「あ……それ……」
海未「す、すみませんでした……何かおかしいと思ったのですが……」
絵里「じゃあなんでその時に言わなかったの!?言わなくていいと思ってたの!?」
海未「いえ……そんなことは」
絵里「あなた一人の仕事だと勘違いしてるだろうから言うけど、あなたの間違った判断で会社に億単位の損失が発生するのよ!?ちゃんとわかってる!?」
海未「……はい」
絵里「あーもう……これどうすればいいのよ……」
海未「…………」
絵里「その他人事みたいな顔、私に見せるのやめなさい。張り倒したくなるわ」
海未(普通の顔なのに……) 絵里「今日は相手方との食事会だから、絶対に余計なことしないで。ニコニコして黙ってご飯食べてればいいの」
海未「は、はいっ……」
絵里「笑顔も満足にできないの?ニコニコしろって言ってるでしょ」
海未「……」
絵里「へぇ、チーズケーキに鍋をですか!通の食べ方ですね!」
海未「……」モグモグ
海未(あ、あの方……魚の食べ方汚いですね)
海未「あの、背骨に沿って箸を入れて切り開いて、下側から食べるのですよ」
絵里「ちょ……」
海未「あと箸の持ち方は一本を親指の付け根につけてこうですよ」ドヤ
海未「どうかしましたか?顔真っ赤にして……飲み過ぎですか?」
絵里「この馬鹿っ!!」 海未「……」ズルズル
真姫「園田先輩」
海未「……!」ズルズル
真姫「私も今日食堂なんです。お弁当置いてきちゃって」
真姫「食堂通るたび思うんですけど、園田先輩いつも一人ですよね」
海未「え……そ、そんなことは」
真姫「もしかして友達がいないとか」
海未「ま、真姫はどうなのですか」
真姫「お弁当の時は楽しく食べてますよ。友達作るのは苦手な方だけど、飲み会がきっかけになるし」
海未「同期だけの飲み会ですか……私の同期はそういうのはしませんからね」
真姫「え?部署内全体の飲み会ですケド」
海未「えっ?」
真姫「あっ……ふーん」 真姫「あとシャツに思いっきりカレーうどんの汁ついてますよ」
海未「…………」 絵里「今日ははじめての一人で取引ね。緊張してる?」
真姫「してますけど……先輩方をみて教わったので大丈夫です」
絵里「その意気よ。期待しているわ」
真姫「はい!」
海未「あ、絢瀬先輩。お茶淹れてきました」
絵里「…………」 絵里「〇〇さん参加、と……」
海未「それ、飲み会ですか?」
絵里「!」ビク
絵里「ええ、そうよ」
海未「第3回……?今まで2回もしていたのですか?」
絵里「招待のお知らせ届いてなかったの?おかしいわね」
海未「私も参加してみたいです」
絵里「はぁ〜〜〜〜っ」
海未「えっ」 真姫「……」キャッキャッ
絵里「…………」ワイワイ
海未「……」ポツン
『罰ゲームであそこにいる園田さんに話しかけるねw』
『えー絶対ヤダーw』
海未(帰りたいです……) 絵里『ちょっと園田さん、今どこにいるの!?待ち合わせ時間とっくに過ぎてるわよ!』
海未「新宿です……」
絵里『新宿のどこよ!』
海未「駅の中に……」
絵里『あなた出身東京でしょ!どうして今更迷ってるの!!』
海未「学生時代遊ばなかったので……」
絵里(学生時代を勉強に費やしてこれか……いいえ、学生時代遊んでこなかったからこんなことになってるのね……) >>23
いや、しっかり見にきてんじゃん
素直に応援したれ 真面目なうみちゃんは的確な指示を出せば人一倍有能なのだぞ! 絵里「困ったわね……」
海未「どうかしたのですか?」
絵里「あなたに人の心配をする余裕があるの?」
海未「…………」
絵里「……実は上から某社と契約できるよう言われててね。あそこの会社って大手で品質も良くて健全なところだけど、変な噂があるのよね」
絵里「男性社員はみんな予定が詰まってるし……」
絵里「ぁ」
絵里「園田さん、あなた行ってきなさい」
海未「えっ!?む、無理ですよ!いきなり契約を取り付けるなんて!」
絵里「あなた、やらずに無理なんて言ってたら仕事なんてできないわよ」
海未「は、はいっ」
絵里「大丈夫、多分成功するわ。噂通りなら、ね……❤」
海未「……?」
海未「もう来るな、と言われました」
絵里「一体何したの」 >>40
これ体験してたとか最早生きてることがすげぇよなw
俺なら自殺するw 海未アンチ曰く「前から海未は問題視されてた、それが今になって顕在化しただけ」だとかなんとからしい
ところでネカマことり推しiPhoneっていうあだ名は何がきっかけなんだ? >>42
海未推しが日頃の行い改めればいいんじゃね 絵里「いい?ご飯食べに来たわけじゃなくてお客様にうちの商品の説明して、最終的に契約に取り付けることが目的なの」
絵里「私の態度や喋り方をよく観察して、一人でできるように」
海未「は、はい!」
絵里「お忙しい中ありがとうございます。〇〇社の絢瀬です」
海未「そ、園田です!」
絵里「どうぞ掛けてください」
店員「ご注文はお決まりですか?」
絵里「ドリンクバーを4つお願いします」
海未「それとビーフステーキハンバーグとシーザーサラダ、先ほどのドリンクを一つライスセットに変えてください」
絵里「」
絵里「ちょっと、」
海未「ファミレスに来てまでドリンクバーだけって大人としてどうなのですか?ご飯を食べるところですよ!」
絵里「ねぇ」
海未「どうせ経費から落ちるのでしょう?絵里先輩もいいもの食べたほうがいいですよ。いつも帰ってインスタントフードしか食べないの知ってるんですから」
絵里「」 >>47
?????????????????????????????????????????????????????? 海未「絢瀬先輩ってお酒弱そうですよね」
真姫「そうかしら」
海未「そうですよ。ああいう人に限ってだる絡みしてくるんです」
真姫「絢瀬先輩と二人で飲んだことないから実際わからないけど、せいぜい顔が赤くなるくらいだったと思うわ」
海未「いつも自分のことは棚に上げて私ばっかり叱るんですから。今度の飲み会で醜態を晒してあげますよ」
真姫(そりゃああなたのこと放っておいたら社の存続に関わるから自分のことを後回しにしてまで優先するでしょ)
真姫「ていうか海未先輩はどうなの?」
海未「え?わ、私は……強いですよ。実家が日舞教室ですから」
真姫「ほんとに?高校卒業して会社入ってから6年間一切飲み会に誘われてなかった海未先輩が?」
海未「…………」 海未「う゛〜……」
真姫「ぅ……園田先輩これ死ぬんじゃないんですか?」
絵里「梅酒を3杯飲んだわ。炭酸入ってないからって」
真姫「雑魚ですね」スタスタ
絵里「ちょっと真姫、外に運び出すの手伝ってくれる?」
真姫「ごめんなさい先輩。パパが遅いと心配するので」
絵里「…………」
海未「く、車は……吐きます……」
絵里「なんでこんなこと……」ユサユサ
海未「うぅ……ん゛っ!?お゛えっ!!!」ビチャビチャ
絵里「えっ?いやぁぁぁぁぁっ!!」ドン
海未「うぼぇ」ビチャ
絵里「か、髪が……嘘ぉこれどうするのよ……もうイヤァ……」
絵里「……そこで寝てなさい」
海未「うぶっ」
ホームレス「お嬢ちゃん大丈夫かい?水飲む?」
海未「え゛ーーー……う゛ーーー」
ホームレス「だめだこりゃ」 真姫「……」
海未「今日は真姫も食堂なのですか?」
真姫「ええ。何かおすすめある?」
海未「汁物」
真姫「あなたみたいにシャツが何色だったかわからないくらい汚すほど馬鹿じゃないわよ」
海未「…………」
真姫「ところで」
真姫「『さん』とか『先輩』を付けなさいよ」
海未「は?」 絵里「ねえ園田さん、貴女朝礼の時寝てたでしょう」
海未「朝は強いので居眠りなんてしません!」
絵里「仕事が嫌だから寝てる可能性はあるわよね」
海未「……」
絵里「朝話したけれど、真姫は名目上昇進したわ」
絵里「実質的にも実力は問題ないし、当然の昇進よ」
海未「で、ですが私より立場が上なんて……」
絵里「あのね。真姫は大卒だし、うちは年功序列に忖度することもそれほどない。第一、仕事ができないあなたに地位も給料もあげたいなんて思う人がどこにいるのかしら」
海未「……」
真姫「よろしく」
海未「ま、真姫……先輩?真姫さん?」 絵里「園田さん」
海未「はい」
絵里「署名する時、縦に書くのやめなさい」
園
署名___________________
田
海
未
海未「すみません。アイドルしてたときの名残です」
絵里「…………」 >>26
的確な指示を出せてないエリチカが無能ってことやな こういうスレ見ると心苦しいわ
この無能役海未ちゃんじゃなくてエリーチカにしてよ
ポンコツなんだからそっちのほうがいいよ >>74
海未ちゃんのアイドル時代の枕が原因で潰れる会社 絵里(今日からまた仕事ね……寝ないといけないのについゲームしちゃうわ)
絵里(できればずっとゲームして暮らしていたいわ。プローゲーマー……いえ、どこにも所属せずに賞金だけで生活する稼ぎがしたい)
絵里(でも今辞めると色んな人に迷惑かかっちゃう)
絵里(完全に転職する機会を逃したわ。教育すべき後輩がまだまだたくさんいるのに)
絵里(特に園田さんは放っておくと弊社を破滅に導きかねない……あんなのに首輪を付けられる人物が私以外にいるのだろうか)
絵里「ハァーーーっ」
絵里「どうして勤務時間外までアレのこと考えないといけないのよ……」
絵里(思い出したらイライラしてきたわ。カップ麺だけ食べて寝よう) (_(_(_, ヽ
, ─── 、 (⊃_ ノヽ
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┣━ | | l \ll/ ヽ/^ヽノ |
┃ | | (| (。) ∠ ノ !
┃┃ | | / (二) / ⌒ヽ | | /
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\\ _| _└ ヽー`ー`─ ´ /´
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/⌒ヽ ∠ \\/ヽ l  ̄ ̄| 二|
/ /\ |/ヽ/\ ヽ_ノ ヽ、_ ヽ_,_ノ
l_/>>1 \ /\/  ̄ \  ̄ ̄ ̄ 真姫「海未は毎日絵里先輩に怒られてるけど、仕事が嫌になることないの?」
海未「怒られるのは嫌ですよ」
海未「最近はどうでもいいことで怒られますから、きっと絢瀬先輩は私を怒ってストレスを発散しているのでしょうね」
真姫(パソコンの使い方がわからないからって会社の機密情報を知恵袋に流すのはどうでもよくないでしょ)
真姫「向いてないんじゃない?まだアイドル引退って年齢じゃないんだから復帰すればいいのに」
海未「前の仕事はもっと嫌でしたから……」
真姫「あっ……ふーん」 偉い人「君には心底失望した!!!」
絵里「誠に申し訳ございません!」
偉い人「本当にそう思っているのか!これで何度目だと……!!」
絵里「そのようなことは、決して……!」
真姫「っ…………」
偉い人「フンッ!もういい、朝から怒鳴らせるな」スタスタ
絵里「…………」
「絢瀬先輩……」
絵里「ふー……」
真姫「絵里先輩、お疲れ様」
「絢瀬先輩は悪くないですよ!」
絵里「みんな……ありがとう」
ガチャ
海未「い、今偉い人が凄く怒った顔で通っていったのですが……」
絵里「……」
海未「アレッ?絢瀬先輩、そんなに目を腫らしてどうかしたのですか?」
海未「あっ……もしかして、あの偉い人に怒られたのでしょう?絢瀬先輩は有能な人ですがたまにポンコツしてしまいますからね」
海未「先輩は今までそのポンコツが足枷になって出世を逃してきたんですから、詰めを甘くしてはいけませんよ?」
絵里「あなたのことよ」
海未「………………」 これ俺くんで書き直して
有能上司絢瀬先輩に怒られ年下の部下まきちゃんに嫌味言われる俺くん ちょっとズレてる海未ちゃんが可愛いからいいんじゃねえかよ
俺くんはひたすら殺意湧くだけ 絵里「ねぇ、誰か手作りお弁当作ってる人いない?」
真姫「私はお弁当だけど……自分で作ってはいないわ」
「お弁当ですけどほっともっとです」
絵里「困ったわね。どうやら上が勝手に企業対抗お弁当コンテストに応募したみたいで、うちからも何人か出場させることになったのよ」
真姫「絵里先輩はいつもデスクで食べてますよね?なに食べてるんですか?」
絵里「……みんなと同じようなものよ。少なくとも手作り弁当ではないわ」
絵里「こんなに女性社員が多いのに自炊もままならない子ばかりとはね」
海未「あの……自炊なら私してますよ」
真姫「え?ウソ?絶対週3で小火起こしてるでしょ」
海未「そこまでボケているつもりはないのですが……」
絵里「……園田さん、でもあなたいつも食堂行ってなかった?」
海未「食堂は自分でお弁当作るより安く済みますから。それに、ここで食べても誰も誘ってくれませんし……」
絵里「……」
絵里「そういうことなら園田さんに任せるわ。どうせ出場したいって人いないんだし」
絵里(ま、入賞は無理だろうけど)
海未「優勝してきました」
絵里「」 絵里「つまらない冗談を言う暇があったら営業にいきなさい」
海未「いえ、冗談ではなく。賞状です」
真姫「まさか審査員と枕したんじゃないでしょうね」
海未「っ……」
真姫「ご、ごめん。冗談よ」
絵里「一体この子の作る料理って……」
海未「折角なのでみなさんにも食べてもらおうと作ってきました」ドン
「ふ、普通においしそう……」
真姫「んっ……ていうか美味しいわよ。お手伝いさんの作るお弁当より美味しいかも」
海未「料理はできるようにと小さい頃から仕込まれていましたので」
「園田さん、明日からお弁当一緒に食べようよ」
海未「え?い、いいのですか///」
「本当はずっと園田さんと話したかったけどすぐに食堂いくからさぁ」
海未「ぅ、すみません……///よろしくお願いします……//」
絵里「……」 キャッキャッ
海未(みなさんとご飯を食べるのがこんなに楽しいものだったとは……)ホロリ
絵里「ねえ園田さん。今日までの資料まだもらってないのだけれど」
海未「え……今日まで……?」
絵里「昨日もちゃんと警告しておいたわよ」
海未「……」サーッ
絵里「ハァ……」
「お弁当はおいしくても仕事はダメダメのままだね」
海未「あはは……」
絵里「園田さん。あなた仕事するのに向いてないわよ」
海未「っ!!!」
絵里「自分にあった仕事をよく考えることね」
海未「そ、それは、クビ、ということですか……?」
絵里「私の一存ではそれは決められないわ。けれど私としてはあなたはこの仕事に必要のない人材だと思ってる」
絵里「ここで無意味に働くより、はやく自分にあった仕事を探して方がいいと思うわ」
海未「……はい」スタスタ
「絵里先輩、言い過ぎなんじゃ……」
絵里「……」 海未「絢瀬先輩」スッ
絵里「これは?」
海未「辞表です」
絵里「……そう」
絵里「転職はもう決まってるの?」
海未「家政婦を……しようと思うんです」
海未「絢瀬先輩のいう通り私にはこういう仕事は向いていませんでした」
海未「でも、仕事に時間を割くあまりに自分の生活もままならない人もいると思ったんです」
海未「そういう人のために働くのが、きっと私にあってるんじゃないかって。そう思いました」
絵里「そう。よく考えたわね」
絵里「いままでありがとう、とかは言わないわ。園田さんのやらかしたことの損失はあまりにも大きすぎる」
海未「はい」
海未「ありがとうございました。絢瀬先輩」 こうして海未は会社を去った
海未が去ったことで業績は回復し、絵里や真姫はトントン拍子で出世を重ねていった…… 絵里「疲れた……地位が高くなればなるほど激務になるわね……」
絵里「ただいま……って、誰もいないか」
絵里「今日もコンビニ飯かしら……ん?」
『家政婦派遣!掃除、洗濯、食事。あなたのために全てご用意します。電話番号…………』
絵里「…………」
絵里「……」ピッ…プルルルル…
おわり 乙
人には向き不向きがある……ハッピーエンドではないけど次に進めた感じがして悪くない終わり方 >>91の流れで園田が居場所みつけて絵里に叱られながらも頑張っていく話だと思ったのに >>97
その方向が良かったな
題材が良いだけに残念
もしくは、もっと続けてくれると良かった
バッドではないけど、もやっとする ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています