「おかえりなさい、お待ちしていましたわ」

「どうしてって…貴女を待つのは当然のことでしょう」

「家で待て…?はぁ…そんなことできる訳ないでしょう?」

「今朝、折り畳み傘を持っていけと言ったのに急いで飛び出していって…もう…」

「それに土砂降りですもの…風邪をひいてしまっては大変ですから…」

「さぁ…一緒に我が家に帰りましょう?」

「ふふっ…お節介、ですか…昔からよく言われましたわね…」

「でも貴方も悪いんですのよ?いつもいつも、どこか危なっかしくて…」

「私の為に尽くしてくれるのは有難いですが…少々不安になる時も…」

「私が…尽くしてくれているから…?な…も、もう…はぐらかなさいでくださいな…」