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果南「猫の眠る場所」
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0001名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 05:19:35.24ID:P/b4Wn2G
猫は自分の死が近づくと家を出る

自分の死を家主に見せないため、眠る場所を探すため…
0002名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 05:23:03.73ID:P/b4Wn2G
果南「ふわぁ〜あ…」

果南「家業を手伝いはや3年…」


果南「何も代わり映えのない日々…やんなっちゃうなぁー……」


━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━

果南「…そろそろ店閉めるかな」カラカラ...


果南「はぁ…帰ろ…」


果南(閑古鳥すら鳴かないこの店…いつまで続くんだろ…)
0003名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 05:29:13.27ID:P/b4Wn2G
果南(今日もクソつまんない日が終わって、多分、また明日も続く…)

果南(そんなことばかり考えるようになっちゃったなぁ…)

果南(そして、無意識のうちに…)


果南「小さい頃の遊び場に足を運んでしまうんだよね…」

果南(気がつくと過去に浸って、もう戻れないやんちゃ盛りな時期に想いを馳せ)


果南(情けないことに、あの頃に縋るんだ…)
0004名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 05:36:28.03ID:P/b4Wn2G
果南「…ふふ」

果南「昔は山ばっか行ってたっけ。海以外の遊び場がそれしかないんだから」


果南「あの森を抜けたら町に出るんだぞー!なんて言ってて…バカだったなぁ」

果南(そういえば、あの森奥まで行ったことないな…)

果南「よーし、行ってみるか!大人の力見せてやるぞ…なんてね」

ガサガサ....

果南「暗いな〜…流石に夕方だと結構見えなくなってくるもんだ」

果南「…知らない間に暗いの、怖くなくなっちゃったな。なんでだろ」

果南「どうでも…いいや」

果南(どうせなんてことない、つまらない理由なのは言うまでもないんだよ…)
0005名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 05:41:44.33ID:P/b4Wn2G
果南「…はぁ…はぁ」

果南「あれ…おっかし〜な〜…全然森抜けられないじゃん…」

果南「疲れた…休も…」

果南「何を本気になってんだか…いや、こういうのもたまには悪くないか…」

果南「全く頭になかったけど今何時?もうすっかり真っ暗じゃん…」スッ


果南「……あれ」

果南「あれっ…あれ!?なんで…スマホこういう時に限って再起動繰り返してる…」

果南「やばい…どうしよ…」



果南「私、帰れないじゃん……」
0006名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 05:51:52.06ID:P/b4Wn2G
果南「はあっ…はぁっ…はあっ…!!」

果南(落ち着け!こういう時冷静にならないと…)

果南「奥は確かにあるんだ…戻れないなら、進めばいいんだよ…!」

果南「とにかく進むしかなさそう…かな」

━━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━

果南「ふぅ…もうどれくらい歩いたんだろ…」

果南「…っ!光!てことは…森を抜けたんだ…」

果南「やった…やっぱやってみるもんだね…」

果南「ちょっと…休憩しよう…」

果南(もたれかかるには丁度いい木だね…)ストン


果南「はぁ〜疲れ…た…」


果南「すぅー…すぅー…」zzz
0008名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 06:06:49.29ID:P/b4Wn2G
果南「うぅ〜ん…」ムニャムニャ

果南「はっ!?ここどこだっけ…」

果南(そうだ…私、唐突に森に入って…抜けて…そのまま寝落ち!?)

果南(自分の馬鹿さ加減にはホント、呆れるよ…)

果南「とりあえずもう少し進んでみなきゃ…」


━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━

果南「なんだ…ここ…」

果南(建物がちょこちょことあるけど、どれも古くさいなぁ)

果南(しかし妙だよ…確かに古くさい建物なのに…)

果南(何故かどれも、そこそこ綺麗で状態がいいんだよね…)

果南(映画のセットとか…?)

果南(まずはスマホで位置情報を…再起動も終わったみたいだし)


果南「えっ…今度は圏外!?」

果南「使えないな〜っ」

果南「はぁ…仕方ない」


果南「誰か、人探すしかなさそうだねこれは…」
0009名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 06:17:56.14ID:P/b4Wn2G
果南「中々人が見つかんないな〜」

果南「あっ!いた!すいませ〜ん!」タタッ

老人「なんだね?」

果南「あの〜実は…道に迷っちゃいまして…」

老人「おお、それならこれを使いなさい」スッ

果南「なんですか?これ…」

老人「切符じゃよ。バスでも電車でも、これ1枚で乗れる」

老人「小さいから失くすんじゃないぞ」

果南「はーい…へぇ〜すごいですね。これ1枚で公共交通機関乗り放題なんだ。Suicaみたいな感じですね!」

老人「スイカ…?」

果南「あっその、SuicaってICカード乗車券がありまして…」

老人「あいしー…?」

果南「あらら…まぁともかく助かりました。ありがとうございます!」

老人「うむ」


老人「お嬢さん、今道に迷っているようじゃな」

果南「もう、それさっき言いましたよ?」

老人「違う」

老人「生きる、という意味でじゃよ…」

果南「…っ!!な、どうして…」

老人「老いると目が見えん代わりに目で見えんものが見えるようになるもんで…」


果南「…まさか、ね」
0010名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 06:26:04.13ID:P/b4Wn2G
果南「すぐそこに停留所があるって言ってたけど…あ、あれか」


果南「時間がわからないからバスがいつ来るのかもわからないとか…気が滅入るよ」

ブオオオ...

果南「あ、来た」

果南「うわ…1人も乗ってないじゃん…嫌だな…」

果南「まぁ贅沢言ってらんないや…」

果南「運転手さん、終点ってどのあたりですか?」

運転手「あなたに必要なものが見つかる場所までですよ…」

果南「もう〜そんなロマンチックな回答求めてませんから」

運転手「では、終点まで向かいます。運転中はお席を離れないようにお願いします」ブロロロ!

果南「はっ!?ちょっと待っ…

運転手「発車します」

果南「どこ行くつもり〜!?」
0012名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 06:33:46.50ID:P/b4Wn2G
果南(なんかとんでもないバスに乗っちゃった…)

果南「あの、ホントどこまで行くんですか?」

運転手「言ったでしょう。あなたに必要なものが見つかる場所まで、と」

果南「意味わかんない…そこに行って何になるんですか!」

運転手「何にもならないかもしれない。ですが、行かなければそれをわかることはないでしょう」

果南「…??」

運転手「お嬢さん…探し物があるようで」

果南「探し物?探してるのは帰り道だけだす」

運転手「強ち間違いではありませんよ」

運転手「生きる上で、という意味ですから…」

果南「…なっ!?」

果南(さっきも同じようなことを…!!)
0013名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 06:40:11.35ID:P/b4Wn2G
果南(長旅になったら嫌だなぁ…早く帰りたい…)

果南(窓から見える風景は木、海、木…時々古い造りの建物くらいで全くどんな場所にいるかわからない…)

果南(なんだろこの感覚…)

果南(もう考えるのもめんどくさいな…もう一眠りしようかなぁーっ…)

果南「………」ウトウト


ブロロロ...
0015名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 06:44:45.49ID:P/b4Wn2G
運転手「間もなく終点…『あなたに必要なものが見つかる場所』です…」

運転手「本日はご乗車いただきまして誠にありがとうございました…」

果南「うん…着いた…かな」

果南「これで」スッ

運転手「ありがとうございました」

果南(本当に乗り放題…すごいな…)

運転手「では、お気をつけて…良い旅を…」

果南「はーい…」
0016名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 06:49:22.08ID:P/b4Wn2G
果南「降りたらすぐ駅…便利だな〜」

果南「そういえばこの駅、もしかして…!」

カンカンカン...


果南「やっぱり!路面電車だ…私初めて乗るかも」

カンカンカン....

果南「ん?あれ、もしかしてあの電車…」


果南「やっぱり…!」ゾクッ

果南「あれにも、1人も乗ってない…!」ガタガタ
0017名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 06:59:14.61ID:P/b4Wn2G
プシュ-ッ

果南「もう、乗るしかないか…」


果南「ドア手動…珍しい、かな?」

果南(さて、お決まりの質問だね)

果南「車掌さん、どこまで行くんですか〜?」

車掌「この電車は、あなたの出会いがある場所までの特急です。途中停車しませんのでお気をつけください」


果南「はぁい…」
0018名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 07:11:31.95ID:P/b4Wn2G
果南「出会い、か…」

果南(今までロクな出会いがなかったっけ…)

果南「本当にあるのかなぁ…」

車掌「もちろん、確実にございます」

果南「うわぁ!?びっくりしたぁ…驚かさないでくださいよ〜」

車掌「失礼しました。しかし、本当にあるということは保証します」

果南「すごい自信…わかりました。行って、みます…」

果南(どんな出会いなのかな…それと)



果南(次で終わり、なのかなぁ…)
0020名無しで叶える物語(庭)垢版2018/11/26(月) 07:11:57.57ID:32Ob/p03
期待
0021名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 07:18:03.11ID:P/b4Wn2G
ガタンゴトン...

果南「人っ子ひとりいない電車…レアだなぁ」

車掌「そうでしょう。何せこの線はあなたの為のものですから」

果南「帰りも乗れますか?」

車掌「さて、それは私からは回答しかねます」

果南「そうですか、ありがとうございます…」

ガタンゴトン...

果南(この次は多分、降りて行動を起こさなければいけない)

果南(何故か、そんな気がする…)

果南(誰かが心に訴えるんだ)

果南「出会いを見つけろ、と…」
0022名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 07:24:32.17ID:P/b4Wn2G
車掌「本日はご乗車いただきまして誠にありがとうございました」

車掌「間もなく『あなたの出会いがある場所』…『あなたの出会いがある場所』…終点です」

パ---ッ

果南「着いたっ」

車掌「忘れ物がございませんよう、今一度ご確認ください」

果南「ふふっ…ありませんよ。忘れるほど小さなものは今持ち合わせていないから…」

トッ...

果南「ありがとうございました」

車掌「ここから始まるんですよ」

果南「何が…です?」

車掌「生きる、という意味です」

果南「…かもね」
0023名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 07:32:38.09ID:P/b4Wn2G
果南「…はは」

果南「もう、ダメだね」

果南「全っ然わかんないや…どの辺りになるんだろう…ここ」

果南「なんでここも微妙に古くさいのかな…」

果南(なんとなく、感じていることがある)

果南(多分、私は当分の間帰れないだろう…)

果南(この地で生きていかなければいけないんだろう、と…)

果南(心の拠り所なんて1つもない、この場所で出会いを見つけることが、きっと…私の…)

果南「なーんてカッコつけたって空腹は凌げないし、とりあえず交番行こ」

果南「あ〜お腹空いたぁーっ!」
0024名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 07:33:19.07ID:P/b4Wn2G
第一幕ヘイセイ 終

第二幕へ続く
0025名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 07:34:05.60ID:P/b4Wn2G
キリがいいんで続きは夜に
0027名無しで叶える物語(もんじゃ)垢版2018/11/26(月) 07:41:54.82ID:T+964TjL
期待
0030名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 22:11:54.16ID:P/b4Wn2G
果南「はい、そうです…そこに帰りたいんですけど」

警察「う〜ん…聞いたことありませんね」

果南「はぁ?」

警察「合併して名前、変わったりしていませんか?」

果南「そんなこと言われても…」

果南(どうだったかなぁ〜)

果南「…わかりません」

警察「んーでしたら我々で出来ることはもうありませんね…」

果南「そんなぁ…」グゥ-

果南(うわっお腹鳴った…音でかっはっず…)

警察「食べますか?聞いたところ何も食べていないようですからね」

果南「いいんですか!?」ガタッ

警察「え、ええ…」
0031名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 22:21:15.38ID:P/b4Wn2G
果南「ふぅ〜…ご馳走さまでした」

警察「よく食べるなぁ…」

果南「えへへ…」

警察「で、その後はどうするんです?うちでは面倒見きれませんよ…」

果南「仕事するとしたらどこがいいですかね?」

警察「う〜ん…押し屋でもやったらどうですかね、はい」

果南「…押し屋?」

警察「まぁ、駅員の仕事の一つで…」

警察「とりあえず知り合いいますんで、話だけ聞いてもらいましょうか」

果南「すみませんね、何から何まで…」

警察「いいんですよ。これも仕事のうちですから…」
0032名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/26(月) 22:32:22.90ID:P/b4Wn2G
警察「ここです」

果南「これが駅!?」

警察「そうですが?」

果南「地震とかあったらすぐ倒れそう…」

警察「そんなこと我々の知ることではないので」

警察「駅員に連絡は入れました。すぐそこですから後はお一人で大丈夫ですか」

果南「まぁ…多分」

警察「駅は人が多いですよ。気をつけてください」

果南「人が…多い?」

警察「そうですよ?あなたが思うより、ずっとずっと…」

果南「忠告、ありがとうございました。あと、色々面倒みてくださって本当に…なんてお礼を言っていいか」

警察「お礼なんていりません。ただ道に迷っていた人を助けただけのことですから」


果南「…えっ?」

警察「さ、早く行きなさい」

果南「…!は、はい!」
0033名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/27(火) 00:03:07.39ID:dyM+Zxz1
ガチャ

果南「失礼しまーす…」

駅員「おお、よく来てくれました!」

果南「なにやら妙に歓迎ムードですね」

駅員「人手が足りないんです」

果南「それはよかった…のかな?」

駅員「まぁすぐにわかりますよ」

駅員「突然ですが、松浦さんには押し屋をやっていただきたいのです」

果南「さっきも聞いたな…なんです?それ」

警察「あ!そういえば導入されたばかりでしたね…押し屋とは、電車に乗り損ねた人を押し込んで乗車させたり、駆け込み乗車を止めたりする職業なんです」

果南「ほぉ〜…」

果南(都会すげ〜…)


果南(…ん?都会!?)

果南「……あっ!!」

駅員「どうされました?」

果南「そういえば…この駅の名前は?」

駅員「え?ここの?」

果南「……!」コク

駅員「やだなぁ…勤める駅の名前がわからないだなんて」




駅員「ここは銀座。東京の銀座駅です!」
0034名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/27(火) 00:25:39.15ID:dyM+Zxz1
果南「えっ…」

果南「えぇーーーっ!?」

駅員「そんなに驚く事かな…」

果南「そりゃ驚きますって…だって私…元々………」

果南「元々……あれ…?」

果南「私…どこに住んでたんだっけ…」

果南「あれ…あれっ?なんで…」

駅員「あっ!電車が来ました!早速仕事ですよ!」

果南「うう…は、はいっ」

駅員「今は悩んでる暇があったら仕事、仕事!日本の未来は明るいぞ〜!」

果南「元気な人だなぁ…」

果南「未来が明るい、かぁ」

果南「………」

果南(道に迷っている…探し物をしている……ここから始まる………)

果南「やってやる…!私だってまだ終わりに向かうときじゃない!」

果南「よーし!」ダッ
0035名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/27(火) 01:05:46.68ID:dyM+Zxz1
プシュ-

駅員「電車が着きました!準備!」

果南「準備って…何をすれば…」

ドドドド...!!

駅員「立ち止まらずゆっくりお進みくださ〜い!!」

果南「はぁぁああああ!?」

果南「なんだこの人、人、人…!!」


駅員「はいもう乗車はおやめくださーいっ!!」

果南「ほうほう…あんな感じで仕事すればいいんだね」

果南「うん、よし!」


果南「もう少し中へお詰めくださ〜い」ピィ-ッ

果南「申し訳ありません、次の電車をお待ちください!」

果南「急がないでくださーーーい!!」

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━━━━━━━━━
0036名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/27(火) 01:40:47.44ID:dyM+Zxz1
駅員「大変でしょう?」

果南「はい…もうクタクタですよ」

駅員「でも、すっと動けてましたね!すごいすごい」

果南「あはは…家業がまぁ、似たようなもんで…」

駅員「ふぅん…」

果南「そういえば…」

果南「なんでこんなにたくさん人が?いや、都会だから人が多いのはわかりますけど」

駅員「あの人達は皆、あなたと一緒」

駅員「誰かとの出会いを心の底で待ち望んでいる…」

駅員「この構内で出会ったら絆が生まれ、また新しい人が駅に来るのです」

駅員「松浦さんみたいに、ここで働きながら出会いを見つけた謂わば先輩に当たる人も何人もいましたよ!」

駅員「松浦さんも、素敵な出会いがあるといいですね〜」

果南「…駅員さんは?あ、私も今は駅員さんだ…」

駅員「ふふふっ自己紹介が遅れました。私はワタナベっていいます。同僚にはナベさんって呼ばれてたから、気軽にナベさんって呼んでね!」

果南「ナベさんよろしくお願いします」ペコ

果南(ワタナベ…なんか引っかかる…)
0041名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/28(水) 07:12:24.06ID:SXjB0WVZ
2日連続で寝落ちしちゃった
なんとか昼には書けるようにしまーす
0043名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/28(水) 23:05:54.22ID:SXjB0WVZ
果南「ナベさんは出会いはないんですか?」

ワタナベ「あ〜…そう…ですね…う〜ん…あ…」

果南「あ?」

ワタナベ「あ……ったらいいなぁ〜!なんつって!」

果南「なんじゃそりゃ…」

ワタナベ「そうそう、松浦さん、寝床は?」

果南「あっ…(全く考えてなかった…いや、考える暇がなかったんだ)」

ワタナベ「と思って!一つ、社員用の部屋を駅北に作っておいたのであります!」

ワタナベ「最低限の暮らしは出来る…はず!」

果南「こんな…今日来たばかりの私なんかに…」

果南「本当にありがとうございます」

ワタナベ「いいっていいって!」

果南「精一杯頑張ります!」

ワタナベ「あんまり力み過ぎるのはダメだからねー」

果南「あ、はい!」

ワタナベ「今日はもう上がろう。ここの電車は時間が特殊なんだ」

果南「へぇー」

ワタナベ「とりあえず部屋まで行こっか」
0044名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/28(水) 23:47:28.71ID:SXjB0WVZ
ギィ-...

ガチャ

ワタナベ「ここだよ!狭いし殺風景だから自分好みにして」

果南「了解です♪」

ワタナベ「じゃあ私はこの辺で。時計とカレンダーはあったはず…だから、時間は確認できるよ」

果南「出勤は何時ですか?」

ワタナベ「3時!!」

果南「ええっ!?」

ワタナベ「頑張って起きてね〜それでは!」バタン...

果南「マジか…きつぅ…」

果南「…でも、すっごく助かったなぁ。あのまま路頭を彷徨っていたらそのうち野垂れ死んでた」

果南「カレンダー…そうだ!今日の日付は?」

果南「ん?古臭いカレンダー…実物初めて見たよ」ビリッ


果南「……は?」クシャッ

ポト...

果南「どういう事…!?」バッ!



1955年10月8日(土)
0045名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/29(木) 00:01:37.97ID:lgHJnfJC
果南「いや…こんなの多分前に住んでた人が趣味で残してたんだよ…はは」

果南「……ッ!!」ダッ!

果南(絶対ありえない…こんなこと!!)

果南「はぁ…はぁ…いた!人…」

果南「すみません!」

通行人「なんですか?」

果南「今年って西暦何年でしたっけ?」

通行人「オイオイ、今年ももう終わりに差し掛かっているってのに…」

通行人「今年は1955年、昭和30年だよ」

果南「………ありがとうございます」



果南「帰れる…ワケないじゃん」

果南「出会いなんて…あるワケないじゃん!!」

果南「意味わかんない…フフッあはははははは!!!」

果南「バッカみたい…死んだ顔して生を貪っていた毎日が突然わけわかんない乗り物乗って変わると思ったらさ、本当は帰ることのできない時間旅行だったなんて…ふふふっもう、笑うしかないよ」

果南「まぁ…私らしい、罰なんだ…これは」

果南「なんかもう…やんなっちゃったなぁ…元からか」
0046名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/29(木) 00:17:22.88ID:lgHJnfJC
果南「もういいや…どこかその辺で力尽きて」

果南「早く楽になりたいよ…」


「夜風が寒くなってきてるね。風邪ひいちゃうよ?」

果南「…なんでここに」

ワタナベ「ちゃんと寝られているか心配で様子を見に来たんだ。どうしたの?お散歩?」

果南「…もういいです。私に関わらないでください」

ワタナベ「そうはいかないよ。君はもううちの社員にするんだから」

果南「…勝手に決めないでください」

ワタナベ「冗談だよ!まぁ本当はなってくれたら嬉しいけどね」

ワタナベ「言いたいことは色々あるし、聞きたいことも色々ある!でも」

ワタナベ「今私から言えるのはたったひとつ」

ワタナベ「嫌いなものから逃げたっていい。嫌な事なんてやらなくてもいい。だけど!」



ワタナベ「生きることだけは…投げ出さないで!!」


ワタナベ「以上!ナベさんのひとことでし…おわぁっ!?」ヨロッ

果南「うっ…うう…!」グスッ

ワタナベ「大変だったんだね…よしよし」ギュッ

果南「私の…生きる意味を…教えてください…!」グスッ

ワタナベ「残念だけど、それは自分で見つけるべきだよ。ただ、ナベさんそういうお手伝いは得意であります!」

ワタナベ「押し屋をお願いしたのもそういう意図が少なからずあったんだ。何かのきっかけになったらいいなぁって」

ワタナベ「ゆっくりでいいし、むしろ駆け足でもいいから見つけていこう!」

ワタナベ「道、探し物、出会いを!」
0047名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/11/29(木) 01:43:28.56ID:lgHJnfJC
➖翌日➖

ワタナベ「おっおはよ〜!昨日は眠れたかな?」

果南「はい。なんとか」

果南「改めまして、松浦果南です、よろしくお願いします」


果南「私は…2018年から来ました」

ワタナベ「…そうかぁ。こちらこそ、よろしくね!」グッ

果南(驚く様子はない…やっぱり前に同じような境遇の人が来たのかな…)

果南「あのっ」

果南(やっぱり聞くのはやめておこう…今聞くのは無粋なことこの上ない)

果南「あ、いえっなんでもないです」

ワタナベ「そっか。それじゃあ、今日も一日頑張るぞ〜!」

果南「はい!」

ワタナベ「そうじゃない!頑張るぞ〜ったらおー!って返すんだよ」

ワタナベ「頑張るぞ〜!」

果南「おー!」

ワタナベ「よし!いいね、元気元気!元気が一番!」

ワタナベ「さぁて構内の清掃するよ。箒と塵取り持ってこよう!」
0053名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/01(土) 00:40:52.92ID:y9yINBJb
ワタナベ「せっせっせ…」

果南「よいしょ…よいしょ」

ワタナベ「よーしお掃除お終い!」

果南「お疲れ様でした」

ワタナベ「いやぁ〜誰かとやると早いね!」

果南「…もしかして今までこの広い構内全て1人でやってきたんですか?」

ワタナベ「そうだよ?」

果南「すごい…」

ワタナベ「慣れだよ慣れ。さぁ〜そろそろお客様が来るよ!笛は持ってる?」

果南「昨日のですね。はい、もちろん」ピィ- 

ワタナベ「なんかあったらそれ鳴らしてね。なるべく早く駆けつけるから」

果南「了解です」

ワタナベ「おっ5時になったよ。待機!」

果南「は、はぁ」

ザワザワ...

果南「どひゃ〜とんでもない人の数…」

ワタナベ「頼んだよ!」

果南「任せてください!」
0054名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/01(土) 02:09:57.52ID:y9yINBJb
果南「ホームが人で埋まっちゃってる…!」

果南「もうすぐこの電車発車させなきゃいけないのに…」

果南「わっ押さないでください!…私押す方!」

果南「わっ…わわわ…あ、やばっ」

果南(人の波に飲まれた!)

果南「ちょっと…誰か…通してくださ〜い!」

果南「ダメだ…ああっ電車の中まで入っちゃったじゃんか」

ワタナベ「発車しま〜す!ご注意ください!!」

果南「そうだ!笛を吹けば…」ゴソゴソ

ピィ---!!

果南「えっ?…あ!ナベさんと笛の音被った!?」

プシュ-...

ガタンゴトン....


果南「ちょおーーーっ!出してぇ〜!!」バンバン!


━━━━━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━━━━
0055名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/01(土) 02:25:31.26ID:y9yINBJb
果南「どうしよう!まだ勤務中なのに…!」

果南「すぐ次で降りてUターンしなきゃ!」

果南「はぁ…困ったなぁ…」

果南(…お?)

果南(あんな小さい子供も乗ってるんだ…)

女の子「………」キョロキョロ

果南「こんにちは」ニコ

女の子「…こんにちは」

果南「お名前を教えて?」

ヨハネ「わたしヨハネ。てんしです!」

果南「天使?」

ヨハネ「そう!」

果南「ふ〜ん、ま、確かに天使みたいにかわいいね」ナデナデ

ヨハネ「えっへへ」

ヨハネ「ヨハネ、おねえさんのことすき!」

果南「私も好き♪よろしくのハグしよ」ダキッ

ヨハネ「くるしい〜」

果南「あはは、ごめんごめん」

果南(…心なしかちょい冷たいような?気のせいか)
0056名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/01(土) 04:38:12.92ID:y9yINBJb
果南「ヨハネは誰と来たの?」

ヨハネ「ひとり!」

果南「えっ?」

ヨハネ「ひとりできたの!えらいでしょ?」

果南「う、うん!えらいえらい!」

果南(親とか…何してんだろう)

果南「ヨハネはどこに行くのかな?」

ヨハネ「ヨハネはね、『ぼくしさま』のとこへいくの!」

果南「牧師…教会に行くんだ」

ヨハネ「うん!」

果南「そっか…うん、よし!」

果南「お姉さんも一緒に行ってあげる!」

ヨハネ「本当!?ありがとう!」
0057名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/01(土) 04:41:10.71ID:y9yINBJb
果南(これで更に遠くへ行くことになっちゃったなぁ…)

果南(でも…こんな小さな子、1人にしておくことなんてできないよ)

果南(大丈夫、これも駅員の仕事のうちだよ!)

果南(ナベさんならそう言ってくれるのかなぁ…)
0058名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/01(土) 04:50:26.59ID:y9yINBJb
果南「ねぇ、教会ってどのあたりにあるか知ってる?」

ヨハネ「これみて!じゅうしょ?がかいてあるの」ピラ

果南「どれどれ…」

果南「ほう、『まつり駅』が最寄りか。う〜ん…正直全然わかんない。私も行ったことないし」

ヨハネ「ムリなの…?」ウルウル

果南「うっ…大丈夫!お姉さんに任せなよ!」

ヨハネ「うん!」パァ

果南「ほっ…」



果南「しっかしね〜…聞いたことがないなこんな駅…東京は何度か行ったからちょっとは知識あったと思うけど」

果南「年代が違うとはいえ…こんな駅ある…?」

果南「もっと色々調べる必要がありそうだよ」
0068名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/04(火) 04:02:42.75ID:Dz7NnPwu
果南「ねぇ、ヨハネは教会には何回くらい行ったことがあるかな?」

ヨハネ「うん…わかんない。たくさん!」

果南「たくさん、か。それなら一目見たらわかりそう?」

ヨハネ「わかるわかる!ぜったい!」

果南「よかった。じゃ『まつり駅』に着くまで大人しくしててね」

ヨハネ「はぁい」
0069名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/04(火) 04:08:16.39ID:Dz7NnPwu
間もなくーまつり…まつり駅です…

果南「ん、準備できた?」

ヨハネ「うんっ!」

プシュ-

果南「降りるよ。逸れないように手を繋いでいこ」スッ

ヨハネ「ありがとう」キュッ

━━━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━━

果南「んーと、米屋をまず北に…あっ北どっち?」

ヨハネ「え〜おねえさん‘きた’わかんないの!?」

果南「む、わかるよ!わかりますそのくらい!」

果南「よーしこっちだ」

ヨハネ「………」

果南「ヨハネ?」

ヨハネ「…確かこっちだと思う」

果南「どれどれ〜?あっ本当だ…」

ヨハネ「おねえさん…」

果南「コホン!さぁて気を取り直して行くよ。次は…」
0070名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/04(火) 04:24:13.61ID:Dz7NnPwu
果南「はぁ…ようやく着いたね…」

ヨハネ「つかれた〜!」

果南「ごめんごめん」

ヨハネ「う、ん…」

果南「ん?どうしたの?」

ヨハネ「なんか…きんちょうしてきた…」

果南「あっははは!大げさだよ。知らない人じゃあないんでしょ?」

ヨハネ「そうだとおもうけど…」

果南「ほらっ開けるよ…」ガチャッ

キィ...キィ...

果南「………っ」ゾクッ

果南「何も…ない…?」



果南「……!!」

果南「いや、確かにあったんだ。でも」

果南「全て、奪われたんだ…何者かに…」

ヨハネ「……………」

果南「他の部屋も見てみよう」


果南「酷いね…めちゃくちゃじゃん…」

ヨハネ「ねぇ、おねえさん」

果南「…っ!」ビクッ

ヨハネ「ここよっ!ヨハネがいきたかったばしょ!」

果南「あ、そ、そう!?ならよかった」

ヨハネ「あ、あのねっヨハネは‘はいきょ’すきなの!こわぁいかんじがいいでしょ?」アセアセ

果南「目…泳いでるよ」

ヨハネ「…しょうじきにはなすわ」
0072名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/04(火) 04:39:43.50ID:Dz7NnPwu
ヨハネ「あのでんしゃでおねえさんのてをひっぱったのは…ヨハネなの」

果南「…知ってる」

ヨハネ「どーして!?」

果南「だって…ヨハネはきっと、ずっと待ってたんだ」

果南「運命の相手と出会うのを…」

果南「そして…とうとう出会いに巡り会えた」

果南「その相手こそ…私だったんだ。違う?」

ヨハネ「…だいせいかい」

ヨハネ「おねえさんにおしえてあげるね。であいがみつかると、すぅっとあかいいとがみえるようになるの」

果南「赤い糸?」

ヨハネ「うん。そのいとにむすばれているひとがうんめいのひと。ヨハネのばあい、おねえさんだったの」

果南「もしかして、私とヨハネはどこかで接点があったってこと?」

ヨハネ「そんなむずかしいはなしヨハネにはわかんないよ」

果南「ごめん、私とヨハネはしりあいだったってこと?」

ヨハネ「ううん、ちがうわ。だってヨハネ…おねえさんのなまえもしらない」

果南「私は果南、松浦果南!ヨハネは?」

ヨハネ「ヨハネはヨハネよ…それだけ」

ヨハネ「ああ…よかった」

果南「な、何がよかった?」

ヨハネ「おうちにかえるまえに…おねえさんのなまえをしれて…うれし…い…」

果南「ヨハネ…?どこ行くの!?ヨハネッッ!!」

ヨハネ「ありがとう…かなんおねえちゃん…」

果南「ヨハネーーーッ!!」

カッ!
0073名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/04(火) 04:46:24.26ID:Dz7NnPwu
果南「…ヨハネ?どこ?ヨハネ!」

果南「ヨハネ!ヨハネッ!!」

果南「ダメだ…どこなの…?」


果南「あっ…これ」スッ

果南「ヨハネのネックレス…全部ピースが弾け飛んでる」

ジャラッ...

果南「なんかこれ…もしかして、道なりに落ちてる…?」スッ

果南「辿っていこう。ヨハネがいるかもしれない」




果南「ふぅ…これで最後の一ピースかぁ」フッ

果南「いた!ヨハ…なんてことはないか…」

果南「ん?向こうのあれは何だろう…」


果南「な…ここ…」

果南「集団墓地…!?」
0074名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/04(火) 04:51:31.04ID:Dz7NnPwu
ドクン...ドクン...

果南「はぁ…はぁっ…!」

果南「ダメ…絶対そんなのダメ…」

果南「ヨハネの名前なんてあるわけ…!」



果南「………………」

果南「……ヨハネ」

果南「どうして私をここへ連れてきたの?」

果南「何か伝えたいことがあったの?」

果南「ねぇ…教えてよ…」
0075名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/04(火) 05:05:16.51ID:Dz7NnPwu
果南「………ッ」

果南「私…何にもできなかったじゃん…」

果南「せっかく仲良くなれたのに…!」


老婆「おや?こんなところに何しに来たね?」

果南「あ……」

果南「あのっここに名前が刻まれているヨハネって子のこと知りませんか?」

老婆「…知っとるよ」

果南「っ!教えてください!この子のこと!!」

老婆「その子はね、ここの教会に住んどったんじゃ」

老婆「すごく可愛らしい子でのう、この地に住むみんなに愛されとった」

老婆「じゃが…たった5歳のとき、内戦に巻き込まれての…」

果南「………」

老婆「可哀想に、まだ生きるとはどんなことがすらわからずに…んや、生きる意味なんて、幾ら歳を重ねてもわからんものじゃのう」

老婆「ん?そのネックレス…もしかして」

果南「はい…ヨハネのものです」


老婆「…そうかい」

老婆「もし、あの子に縁があったのなら、それを大事にしてやってくれんかの?」

果南「もちろんです…絶対!一生大事にしますから!!」

老婆「ふっふっふ…若いっていいことじゃ」

老婆「さて、こんな遠くまで来てさぞ疲れたろう。ゆっくり休みなさい…」

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━━━━━━━━━━━
0076名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/04(火) 05:23:45.69ID:Dz7NnPwu
ガタンゴトン...

果南(あれ…ここどこ…?)

果南(電車の…中!?)

果南(私…まつり駅に行ったはずじゃ…)

果南(誰かの…声が聞こえる…)

「も〜また明日から部活じゃ〜ん」

「そんな嫌そうに言ったらダメだよ?」

「わかったわよ。ねぇ充電器ない?スマホの電池切れそうなんだけど…」

果南(現代かな…)

果南(ダメだ…意識が朦朧としている。起きようにも起きられない…)

「あったよ、はい!」

「ありがと。助かるわ」

「そういえば……ちゃんテストどうだった?」

「だからヨハネよっ!テスト?まぁまぁね」

果南「ヨハ…ネ…」

「ねぇ…あの人知り合い?寝言でヨハネって…」

「知らないわよ…おねえさんのことなんか」

「お姉さん?」

「あっいや…ん?なんだろ…私もつい口から出ただけで…よく、わかんないや…」


果南「…………」zzz
0077名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/04(火) 05:24:14.93ID:Dz7NnPwu
続きます
0081名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/05(水) 01:24:20.84ID:yU2HxrKi
おーい……てー…

……起きてー………

おーきーて〜!


松浦さ〜んっ!

果南「わっ!?」

ワタナベ「おっ!起きたね」

果南「…あっ!す、すみませんでした!」

ワタナベ「松浦さんさぁ…」

果南(やばい怒られる…昔みたいに…嫌だ…)

ワタナベ「本当、無事でよかったぁ!!」

果南「…え?」

ワタナベ「もうすっごく心配したんだよ?どこにいるのか全然わからないし、見つけたと思ったら全く起きないし…」

果南「私…どれくらい寝てました?」

ワタナベ「もう丸一日だよ!だからほら、お風呂入ってきな〜」

果南「いえ!すぐ仕事に戻らなきゃ…」

ワタナベ「風呂、入ってきなさい」

果南「は、はい!」

ワタナベ「何があったかなんてこっちからは聞かないけど…松浦さん、顔にものすごく疲れが出てる」

果南「う…」

ワタナベ「お疲れ様。ゆっくり復帰してくれたらいいからね。仕事は大事。でも、身体はもっと大事に!」

果南「ありがとうございます」ペコ

ワタナベ「行ってきな〜!」



ワタナベ「あのネックレス…何だろう?」
0082名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/05(水) 01:45:26.54ID:yU2HxrKi
昨日変なとこで切ってしまった

第二幕マツリ
終わり

第三幕ヨカゼ
に続きます
0083名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/05(水) 01:54:46.35ID:yU2HxrKi
ワタナベ「おっ!さっぱりした?」

果南「はい、おかげさまで」

ワタナベ「よかった〜じゃあ明日からまた頑張ろうね!」

果南「…えっ今日はもう上がりですか?」

ワタナベ「今日の松浦さんの仕事は休むことだしね〜」

果南「り、了解です…お疲れ様でした!」


━━━━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━━━

果南「ん〜♪」

果南「五右衛門風呂なんて初めて入ったけど…」

果南「気持ちよかった…あれいいな…」


ギィィ...

果南「ふぅ〜なんだか久しぶりに部屋に帰ってきたなぁ」

果南「…ふふっカレンダーそのままじゃん」カタッ

果南(今を生きるんだ…この昭和の時代を)

果南(平成と比べたら不便なことばかりだけど…町は活気に溢れている。この時代…嫌いじゃないかも)

果南「あ、そういえばネックレス…」ジャラ

果南「特に変わりはないみたいだね…よかった」



果南「ヨハネ…私、頑張るよ」
0084名無しで叶える物語(新疆ウイグル自治区)垢版2018/12/05(水) 02:08:57.65ID:pgsL/Nmd
支援
0085名無しで叶える物語(神宮)垢版2018/12/05(水) 02:55:04.02ID:ENOecv+R
0088名無しで叶える物語(神宮)垢版2018/12/05(水) 22:26:34.53ID:ENOecv+R
0090名無しで叶える物語(神宮)垢版2018/12/06(木) 16:21:54.98ID:FlZFUEfO
0091名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/07(金) 02:23:32.58ID:tFwboP0h
4レス分の本文消えちゃったんでふて寝します
ごめんねまた書き直します
0095名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/08(土) 02:58:51.93ID:QbOa9hXt
果南「あ〜全然眠れない!」

果南「当たり前か…あれだけ寝てたんだもん」

果南「…よし、ちょっと外歩いてみようかな」

果南「私、駅以外の場所にほとんど行ってなかったしちょうどいいかも」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━━━━━━


果南「しっかし流石は都会。夜でもそこそこ人が多いね」

果南「なんか…以外に行くとこないんだよなぁ」


果南「…結局駅に来ちゃった」

果南「昼間はあれだけ沢山の人でひしめき合っていたのに…夜はがらんとしちゃうんだね…」

果南「誰もいない…かな?」


果南「この広い空間にたった一人…前の仕事を思い出す…」

果南「誰とも繋がりがなかったんだ…あの時は…」

果南「…………」

果南「…あれ?誰かいる…?」
0096名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/08(土) 03:14:51.07ID:QbOa9hXt
果南(なんかちょっと怖いな…でも、声かけてみなきゃ)

果南「こ、こんばんはっ!」

「…こんばんは」

果南「こんな遅くまでご利用いただきましてありがとうございます」

「あなたは…?」

果南「私は一応駅員の松浦果南といいます!よろしくお願いしま〜す」

果南「あなたの名前も教えてください」

千歌「…ちか」

果南「千歌さん、いい名前ですね!」

千歌「ありがとうございます…」

果南「年はいくつで?」

千歌「17…です」

果南「あ、私より下なんだ…なんだか年齢以上に落ち着いてるね」

千歌「そう…ですか?」

果南「うんうん、あっそんな固い感じじゃなくていいよ。気軽に果南って呼んでほしいし」

千歌「果南…ちゃん。よろしくね」

果南「ん、こちらこそ!嬉しいな…私の周りには実はあんまり歳の近い子がいなくて…」

果南(ナベさんいくつかわかんないし…)

千歌「…私も。ねぇ果南ちゃん、また明日もここに会いに来ていい?」

果南「うん!約束だよ千歌!」

千歌「約束…わかったよ。この時間に、ね」

果南「えっそれだと遅くない?大丈夫?」

千歌「大丈夫だよ…」

千歌「……ううん」

千歌「むしろ、この時間にしてほしいんだ」

果南「…そっか。いいよ、じゃあまたね」

千歌「バイバイ!」

果南(最後は元気な明るい笑顔…不思議な子だね)
0097名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/08(土) 03:21:30.71ID:QbOa9hXt
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━━━━━

ワタナベ「はいおつかれさん!今日は遅くまでありがとね」

果南「お疲れ様ですっ!」

ワタナベ「ん?なんか慌ててる?」

果南「あっいやそそ、そんなことないですっ」

ワタナベ「すっごい慌ててるね…まぁなんだ、急ぎたいほど求めるものが見つかったならそれはいいことだと思うよ!」

果南「…!ありがとうございます」

ワタナベ「行っといで!たくさん経験して楽しんで、見つけるんだよ!生きる意味!」

果南「了解です!!」

果南「…あっ!」



果南「急いだところで…待ち合わせはここ、駅じゃん!」
0098名無しで叶える物語(たこやき)垢版2018/12/08(土) 03:36:47.04ID:QbOa9hXt
千歌「あはは、見たかったな〜慌ててる果南ちゃんのこと」

果南「も〜ちょっとだけ恥ずかしかったんだよ?」

千歌「でも私には話してくれたね」

果南「あっ…そうだね。何やってんだか!」

千歌「ふふふっ」

果南「じぃーーーっ」

千歌「な、何?そんなにじいっと見られると…その、恥ずかしいよ…」モジモジ

果南「思ったんだけど…」

千歌「うん?」

果南「千歌さぁ…」

果南「肌真っ白で超綺麗じゃん!お人形さんみたい!」

千歌「そっそんなこと今まで言われたことないよ!ちょっぴり照れ臭いけど…えへへ、嬉しいな」

果南「いいなぁ〜私なんてずーっと海で生きてきたから見て!真っ黒!」

千歌「そんなことないと思うよ?」

果南「そんなことあるって〜」

千歌「健康的でいいと思うけどな〜私は」

果南「また上手いこと持ち上げるんだから…」

果南「ね、どうして千歌はそんなに肌が白いの?」

千歌「っ………」

果南「あ、無理に言わなくてもいいよ?無神経だったね…ごめん」

千歌「ううん、謝らないで」

千歌「なんで私が白いのか…それはね」


千歌「私は…」
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