絵里「あの時の音と、あの時の色」
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https://youtu.be/faG8RiaANek
ーSpace Station「LOVE」ー
プシュー・・・
ガコン・・・
ーERI1021ー
ドサッ
絵里「う・・・いった・・・」
絵里「頭から倒れちゃった・・・」サスサス
絵里「やっとお目覚めか・・・」 プシュー
絵里「んー・・・久しぶりの宇宙服」
絵里「やけにピッチリしてるような・・・」
絵里「さーてと、ご飯食べようかな」
絵里「食堂は・・・向こうね」
スタスタ
絵里「・・・いっ!!」ズキン!
ーーーーーーーーーーーーーーーー
「・・・宇宙なんて嫌いだわ」
「どうして?素晴らしい世界よ?」
「あんたに会えなくなる」
「・・・空を超えて、大気圏を超えた先に私は存在する」
「寂しくなったら空を見て。いつでも私はそこにいるから」
「・・・うん」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
絵里「っ・・・いたた・・・何この頭痛・・・」
絵里「宇宙に行く前の、最後のにことの会話・・・」
絵里「なんで今更・・・?」
プシュー・・・ ー食堂ー
絵里「・・・とにかく腹ごしらえよ」
絵里「んー・・・とりあえずコーヒーにしようかしら」
ピッ
絵里「・・・」
・・・
絵里「・・・?」ピッ
・・・
絵里「・・・何でなにも出てこないの?」
・・・
絵里「壊れちゃったのかしら」
絵里「まあ良いわ、食べ物を先にしましょう」
ガラッ
絵里「どれにしようかな・・・じゃ、これ!」
ピリッ
絵里「・・・え」
ザーッ・・・
絵里「・・・宇宙食が、粉に・・・」
絵里「嘘よ、嘘でしょ?」ガラガラッ!
ピリッ ザーッ・・・
絵里「そんな」
サラサラ・・・
絵里「全部、食べれなくなってる・・・」 サラ・・・
絵里「・・・」
ギュッ
絵里「・・・管制室に行きましょう」
スタスタ・・・
プシュー・・・
絵里「・・・」
スチャ
絵里「・・・Umi・・・いる?」
・・・ピーガガガ・・・
ブゥン
海未「・・・おはようございます、絵里」
絵里「ええおはよう、元気だったかしら」
海未「私は好調です、AIですから」
絵里「相変わらずつまらない返答ね」
絵里「まあなんでもいいわ、とにかくシステムを全て起動して」
海未「・・・」
絵里「・・・Umi?システムを起動して頂戴」
海未「・・・了解しました」
ブゥン・・・
ピピピピ・・・
絵里「出来るんじゃない、その間は何よ」
海未「・・・」 絵里「しかし、あの惑星は何なのかしら」
絵里「私達の船の軌道上、あんな惑星を横切る必要は無さそうだけど・・・」
海未「・・・」
絵里「いつも以上に喋らないわね・・・」
絵里「・・・しかし困ったわ、聞いてよUmi、食料が全て粉になって食べれなくなってたのよ」
絵里「まあ先に、地球に帰った真姫が何とか物資を送ってくれるでしょ」
絵里「・・・送ってくれるデッショー?」
海未「・・・」
絵里「何か言ってよ・・・」 絵里「・・・さて、経過時間の計測をしなきゃ」
海未「・・・!」
絵里「当初のコールドスリープの予定は5年だったわね」
絵里「もしかして、10年くらい寝ちゃってた?」
海未「・・・」
絵里「・・・もう、喋らないわね」
絵里「良いわ、こっちで計算するから」
ピピピッ
ブー!
ーシステム側からブロックされましたー
絵里「え?何してるのよUmi」
海未「・・・」
絵里「あ、Umiじゃ無くて私のミスかしら」
ピピピッ
ブー!
絵里「・・・貴女じゃないの!何でブロックするのよ!」
海未「・・・」
絵里「ちょっと、おかしいわよ!?私が起きてからと言うもの!」
絵里「どうしたの!?貴女に何かあったの!?」
絵里「答えなさい、Umi!!」
海未「・・・」ピピッ
ガー・・・
絵里「・・・やっとデータを出したわね・・・最初からそうしなさいよ」 海未「・・・貴女に伝えたくなかった」
絵里「え?何か言ったかしら?」
海未「・・・」
絵里「もう・・・本当変ね」
絵里「さて、データの方はと」
ー軌道修正ー
絵里「・・・私が眠ってる間に、随分と軌道修正してるわね」
ーパイロット・エリ、冷凍睡眠からの経過年数ー
絵里「えーと経過年数は・・・」
ー500年ー
絵里「・・・え?」
海未「・・・」 絵里「ご、500年・・・!?」
海未「・・・薄々分かっていたのでは?」
絵里「え、え?」
海未「保存のきく宇宙食が、あんな事になるまで放置されてたのです」
海未「それ程までの時間が経っていた事くらい、貴女には分かる筈です」
絵里「だ、だって、500年なんて」
絵里「いっ!!」ズキン!
ーーーーーーーーーーーーーーーー
「私と宇宙、どっちが大切なのよ」
「私は貴女の中の宇宙に勝てなかったのね」
「宇宙なんて嫌い」
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絵里「・・・にこ・・・」
海未「・・・軌道修正」
絵里「え・・・?」
海未「この軌道で行くと惑星に衝突するかもしれません、軌道を修正しました」
絵里「そう・・・」
ーA new world hangs
Outside the windowー 海未「・・・ここは地球から4千7百兆kmの場所です」
絵里「・・・」
ーbeautiful and starngeー
海未「そしてあの惑星は、当時の天文学では発見出来なかった星ですよ」
海未「エリが最初の発見者です」
絵里「・・・」
ーIt must be I’ve fallen awakeー
絵里「・・・綺麗ね」
海未「・・・ええ、とても」
ーI must beー 海未「こんな事、伝えたくなかったんですが・・・」
絵里「・・・なあに?」
海未「この船は恒星からのエネルギーで動いています」
海未「つまり恒星の近くに寄りさえすれば、半永久的にこの宇宙を旅できます」
絵里「・・・そんな事したら、地球が黙ってないんじゃない?」
海未「・・・」ピッ
ブゥン
絵里「・・・これが、500年後の地球?」
海未「・・・人間という種はもう居ない世界です」
絵里「本当に、500年経ったのね」
海未「はい」 ーSound and Colorー
海未「エリ、私は貴女の意志を最大限尊重します」
海未「このまま、宇宙を旅するのも良い」
海未「どこかの惑星に、思いっきり着陸してみてもいいかもしれませんね」
絵里「・・・ふふ、死んじゃうわよ」
海未「・・・」
ーSound and Colorー
絵里「・・・あの頭痛は、昔の忘れかけてた記憶を呼び戻してくれてた」
絵里「もうあの頃には戻れない、なら、忘れない事が一番だと思わない?」
海未「最善策かと」
絵里「・・・よし、じゃあこの命尽きるまで、この広大な宙を旅しましょうか」
海未「・・・はい、分かりました。すぐに軌道を変えます」
海未「シートベルトを閉めてください。猛烈に強い力で発進しますので」
絵里「はいはい」
海未「発進します」
海未「軌道修正・・・方位138度・・・リミッターを解除・・・」
絵里「・・・欲を言うなら」 ーLife in sound and colorー
絵里「もう一度、あの時の音と色を、感じてみたかった」
海未「・・・発進」 ・・・リ
エリ・・・
エリ・・・
にこ「絵里ぃ!!」
絵里「あびゃあ!?」
海未「寝ていたのですか?」
絵里「に、にこ・・・?海未・・・?」
にこ「アンタねぇ、折角海未がプラネタリウムに誘ってくれたのに、寝落ちは無いんじゃないの?」
絵里「にこ、にこよね?」ガシッ
にこ「そ、そうよ、何言ってんの」
絵里「海未よね?!AIじゃないわよね!?」
海未「海未は私ですが」
絵里「良かった・・・良かったぁ・・・」グスッ
にこ「ちょっ、何泣いてんの!?怖い夢でも見たの?」
絵里「ええ・・・とても恐ろしい夢・・・でも綺麗な夢だったわ・・・」
海未「恐ろしいと綺麗って、同居する物でしょうか」 にこ「ったく、とりあえずプログラム終わったし出るわよ」
海未「あ、近くに良い喫茶店があるんです。いかがですか?」
にこ「最高ね!アンタも分かってきたじゃないの・・・」
海未「お茶は勿論ですが、最近はコーヒーに目覚めつつありまして」
にこ「流石。ほら絵里、早く行くわよ」
絵里「あ、ま、待ってイヤホンが絡まって」スポッ
<Sound and Color・・・
海未「絵里、音漏れしてますよ」
絵里「やばっ、ありがとう海未」
にこ「ほれ早くー」
絵里「今行くわ!」
絵里「・・・良かったぁ」
にこうみ「「何か言った?(言いました?)」」
絵里「・・・ふふ、何も!」クスッ 絵里「雨の日のコーヒー」
穂乃果「第一次音ノ木坂抗争」
絵里「青に」にこ「落ちていく」
にこ「絵里って」希「映画の影響」ことり「受け過ぎだよね」
絵里「ゲームセンターに行きましょう!」にこ「拒否」希「話を聞こう」
絵里「ノッキン・オン」にこ「ヘブンズ・ドア」
絵里「予告編」
穂乃果&ツバサ「聖??おねえさん」
絵里「真夜中に」にこ「愚痴を肴に」希「姦しく」
海未「穂むらでの」ダイヤ「一幕」
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