希「うちはね、サンタさんになりたかったんよ」
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希「凛ちゃん聞こえてる?」
凛『聞こえてるよ、希ちゃん』
希「どう?ターゲットの様子は」
凛『電気が消えて一時間...電気は点いてないから動きはないと思うよ』
希「了解、動きがあったら教えて?」
凛『わかったにゃ』 希「よっと!!」スタッ
凛『入れた?希ちゃん?』
希「うん、庭には侵入できたよ」
凛『じゃあ、ミッション開始だね!』
希「うちの愛しのあの子に....」
凛『........』
希「プレゼントを!!」 希「相変わらず広い庭やね....」
凛『うらやましいかぎりにゃ』
希「...月が綺麗やね」
凛『星も綺麗だよ』
希「そうやね....さてと家の中に....」
カチッ
希「へ?」
パカッ
ヒュー....
希「え...ええええええええ!!!」 ドサッ!
希「痛たた.....もうなんなん!?」
凛『希ちゃん!?』
希「どうやら...落とし穴に落ちたみたいやね....」
凛『大丈夫!?』
希「全く、なんでこんなものが...」
凛『さぁ?.....!!!!』
希「凛ちゃん?どうかしたの?」
凛『そういえば....真姫ちゃんがこんなことを言って気がするにゃ』
希「こんなこと?」 真姫「最近、家の警備を強化したのよ」
凛「警備?なんでまた急に、泥棒でも入られそうになったの?」
真姫「あんた達のせいよ」
凛「え?」
真姫「あんた達が度々、不法侵入してくるからママに言って強化してもらったのよ」
凛「ママ?」
真姫「!と、とにかく!!痛い思いをしたくなければ変なことはしないように!!」
凛「わかったにゃ」
真姫「....本当にわかったのかしら?」
希「全然わかってないやん!!今まさに痛い思いをしてるやん、うち!」 ふざけるなぁぁぁ!!!ふざけるなぁぁぁ!!!バカヤロォォォォ!!!
うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!! 希「ふぅ.....なんとか抜け出せた...」
凛『怪我とかしてない?希ちゃん?』
希「怪我はしてないよ」
凛『まさか罠があるなんて....』
希「どんな家なんよ、危なくて庭を歩けないやん」
凛『多分、他にもあると思うから気を付けてね』
希「了解」スッ
カチッ
希「!嘘やろ!?」
ヒュン!!
希「ひいああああああ!!!」
凛『希ちゃん!?』 プラーン....プラーン....
希「まさかうちがカードみたいに逆さ吊りにされるなんてね」
凛『また罠?』
希「これまじもんの罠やん、あ、頭に血が登る....」
凛『だ、大丈夫?凛、そっちに行った方がいい?』
希「全く...大丈夫、うちにはあれがあるから!」ゴソゴソ
凛『あれ?』
希「あった...よっと....」スッ
凛『なにか持ってるの?』
希「うちのタロットは運命を切り開く!!」ヒュン!ヒュン!! スパッ!スパッ!!!
希「はっ!!」スタッ
凛『え?カードで切ったの?縄を』
希「まぁね?うちのカードは特製やから」
凛『すごいにゃ...』
希「さてと...これは中々、骨が折れそうな戦いになりそうやね」
希「なんとか玄関までたどり着けた...」
ガチャガチャ
希「まぁ、普通にドアは閉まってるよね」 カチャカチャ
希「...........」
カチャ...カチャン!
希「よし.....」
凛『開けれた?』
希「なんとかね」
凛『相変わらずピッキングが上手いね、希ちゃん』
希「凛ちゃんは真似しちゃだめだよ?」
凛『真似したくて真似なんてできないにゃ』 希「真っ暗やね」
凛『目が慣れてくるよ』
希「ふふふ...うちにはこれがある」カチッ
凛『まだ、なにか持ってるの?』
希「暗視ゴーグル兼赤外線ゴーグル」
凛『え!?本物!?』
希「もちろん...うん、よく見える」
凛『どこで買ったの?いいなー』
希「アキバだよ」
凛『え?アキバに売ってるの?』
希「なんでもあるからあの街は」 希「うわっ...すご...映画のまんまやん」
凛『映画?』
希「赤外線で見てるとまるであれみたいや」
凛『?』
希「宇宙のハンターみたいや」
凛『あー!!あれね!!』
希「よし...このまま、真姫ちゃんの部屋まで向かうよ」 『MAKI』
希「ここやね....」ガチャ
キー....
希「.........」
真姫「zzzzzzzzz」
希「よし、ベッドでぐっすり寝てる」
真姫「zzzzzzz」
希「もう...真姫ちゃん、手が冷えてるよ」スッ
真姫「んー....」
希「!!!」 真姫「zzzzzz」
希「...ふぅ、起きたかと思ったよ...」
真姫「zzzzzzzz」
希「もうゴーグルはいらないから、外そうっと....」スッ
真姫「ん.....zzzzz」
希「...真姫ちゃん」
希「なんて可愛い...寝顔なんや」 犬飼いの風下のせいで汚い犬毛が頻繁に飛んでくる
あんな汚い生き物は山奥で飼えよクズ犬飼い 凛「さてと...希ちゃんも部屋に無事にいけたみたいだし、凛も一休みしよっと」ゴソゴソ
凛「...夜中にこっそりとビルの屋上で食べるカップラーメンもこれまた格別にゃ!」
「...こそこそしてると思ったらこんなことをしていたんですね、貴方達は」
凛「!!!!」ビクッ
「本当に...少しでも目を離すとこうなるんですから」
凛「そ、その声は....」
「...........」
凛「う、海未ちゃん?....」
海未「今日は綺麗な月ですね、凛」
凛「ほ、星も綺麗だよ?」
海未「なら貴方が星になれば本当の星空になれますね、今なら」
凛「にゃ...にゃああああ!!!」 海未「お、美味しい....」
凛「でしょー?深夜でしかも外で食べるんだから格別にゃ」
海未「......」ズルズル
凛「希ちゃんも変なところで恥ずかしがり屋だからねー」
海未「そうですね」
凛「希ちゃん、上手くやっていればいいけど....」
海未「.........」
海未(今度、お返しに凛に山頂でなにかご馳走でもしないといけないですね)
凛「っ.....」ゾクッ
凛(なにか寒気が?...気のせい?) チュンチュン....
真姫「ん?朝......」ボッー
希「zzzzzz」
真姫「!!さ、サンタ!......」
希「んー.......」
真姫「なんでサンタさんの格好をした希が....また侵入したのね、全く」
希「真姫ちゃん.....」
真姫「.........」 希「zzzzzzzzz」
真姫「!これは....」
ガサガサ
真姫「....全く、気が早いわね、希は」
希「zzzzzzz」
真姫「お返し...考えとかないとね」 花陽「真姫ちゃん、新しい帽子を買ったんだね」
真姫「えぇ」
花陽「でも珍しいね、真姫ちゃんがあんまりつけない色だね」
真姫「そう?」
花陽「あ、でも!変じゃないよ?似合ってるよ?」
真姫「ありがとう」
真姫「そういえば凛は?」
花陽「海未ちゃんとどっかに行ってるみたい」
真姫「どっか?」
花陽「うん、どっかだって」 絵里「希、新しい帽子買ったの?」
希「うん♪」
絵里「随分とご機嫌ね」
希「まぁね」
絵里「イメージカラーって言うだけはあって似合ってるわよ」
希「ありがとう、エリチ」
絵里「........」
絵里(真姫が珍しい色の帽子をしてると思ったらそういうことね)
希「〜♪」
絵里(全く、見せつけてくれるわね、本当に) 凛「なんでこんなことに....」
海未「何をぶつぶつ言ってるんですか!」
凛「な、なんでもないにゃ」
海未「さぁ!!行きますよ!!」
凛「まだ行くの!?」
海未「当然です!!」
凛「そんな....」
海未「山頂アタックです!!!」
凛「もう!!登山はこりごりにゃー!!!」
おしまい これでおしまいです
最後までお付き合いいただきありがとうございました 海未「あの、その先は地獄ですよ」
凛「確かに始まりは憧れだったにゃ、けど根底に有ったものは願いだったんだにゃ」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています