凛「ギャンブルで10万すっちゃったにゃ……」
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凛「ど、どうしよう……来週家賃払わなきゃいけないのに」
にこ「よっ、凛」
凛「にこちゃ〜ん」
にこ「ぬわっ」
凛「お金貸してにゃー!」 看守「入れ」
凛「はい」
凛「はあ……これからどうやって生きていけば良いんだろ」
「り、凛ちゃん!?」
凛「え?」 花陽「何で凛ちゃんがここに……?」
凛「かよちん……?」
凛「かよちん!ほんとにかよちんなの!?」
花陽「う、うん」
凛「……うう、うわあああああん!」ポロポロ
花陽「わっ」 凛「かよちんだ……!久し振りに会えた!」
花陽「でも……2人とも塀の中だよ?」
凛「関係ないよ!だってかよちんに会えたんだから!」
花陽「……ごめんね。勝手に出て行っちゃって」
凛「気にしてないよ、かよちんもずっと我慢してたんだよね?」
花陽「ううん、花陽がワガママだったんだ」
花陽「凛ちゃんと一緒に生活出来るだけでも幸せだったのに、それ以上の贅沢を求めた罰なんだよ」
凛「違うよ、凛がもっとギャンブルを頑張れば良かったんだ」
花陽「凛ちゃんいつもすって帰ってきちゃってたもんね」
凛「もー!かよちん!」ポコポコ
花陽「あはは、くすぐったいよ」 看守「おい、新入りだ」
花陽「あ、はい」
凛「どうも、看守さん!」
看守「……入れ」
にこ「……凛!」 花陽「へ?にこちゃん?」
凛「あ、にこちゃんもここに来たんだね。うわっ」ガシッ
にこ「よくも私を見捨てていったわね……!!」グイッ
花陽「に、にこちゃん落ち着いて……バレたら怒られるよ」
凛「そうだよ、それに計画は失敗したんだからセーフだよ」
にこ「どこがセーフよ!おかげで絵里に首絞められる羽目になったのよ!?」
花陽「あ、あの2人とも何でここに入ってるの?」
凛「言ってなかったかにゃ?ざっくり言うとね――」 凛「と言うわけで凛達は海未ちゃん絵里ちゃんと戦ったんだにゃー」
にこ「結果は完敗だけどね……そういやなんであんたはここに居るのよ」
花陽「じ、実は……無銭飲食しちゃって」
凛「ええ!?お金無かったの?」
花陽「家を出た後お金が無い事に気付いて……しばらくは水を飲んで凌いでたんだけど」
花陽「あまりにもお腹が空いて……美味しそうなレストランを見つけて入って」
にこ「そしてただ食いしたわけね」
凛「かよちんらしいにゃー」
花陽「花陽は皿洗いしようと思ったんだけど、あっという間に警察の人が来て……」
凛「それでここに居るんだね」 にこ「あんたはギャンブルとかしてなかったの?」
花陽「花陽はギャンブル苦手で……」
凛「そっかー、でも大きな犯罪とかに巻き込まれて無くて良かったよ!」
にこ「そうね。可愛い後輩が怖い目にあって無くて何よりだわ」
花陽「あ、ありがとう?」コテ 凛「あー、安心したらお腹空いてきたにゃー」
にこ「ご飯は出るの?」
花陽「うん、意外と美味しいんだよ」
凛「そうなの!?もうここで残りの人生明かしても良いかなー」
にこ「私は嫌よ。まだやりたい事いっぱいあるもの」
凛「アパートも無いのにどうやって生活するの?」
にこ「あんたのせいでしょうが!」
花陽「お、落ち着いて」 にこ「しょうがないわねー、しばらくはここで大人しく生活するわよ」
凛「諦めたの?」
にこ「違うわよ!時期を見て脱獄するのよ」
花陽「だ、脱獄ぅ!?」
にこ「静かにしなさい!」 凛「脱獄なんて成功しないよ、大人しく凛と10年間の囚人生活楽しもうよ」
花陽「あ、花陽は後2年で出れます」
凛「にこちゃん!すぐにでも脱獄しよう!」
にこ「変わり身はやっ!まあ言われなくてもやってやるわよ」 凛(こうして私達は刑務所の生活をしばらく続けていた)
凛(ある日、凛達の房に新しい囚人が入ってきた)
凛「知ってる?今日新しい人が入ってくるんだって」
花陽「うん、優しい人が良いなあ」
にこ「上手い事そいつもにこにー脱獄計画に巻き込みたいわね」
凛「看守さんどうもー」
看守「入れ」
穂乃果「いやー、皆よろしくー!」 花陽「ぴゃあ!?」
にこ「な、何であんたが捕まってんのよお!」
穂乃果「たはは……酔っ払って喧嘩したら警察の人に連行されちゃったよ」
凛「パワフルだにゃー」
にこ「そういえばあんた路上ライブで生活してるって?」
穂乃果「うん。でもあんまり稼げなくって」
穂乃果「路上ライブの先輩にお酒奢ってもらって浴びる様に飲んでたらこの様だよ」
にこ「どんだけ濃い日々を過ごしたのよ……」
凛「凛だって濃い日を送ってたよー」
穂乃果「そうそう、皆もここに来た理由教えて欲しいな!」 なんか似たようなスレあったよな昔
エリチカがギャンブル中毒になるやつ 穂乃果「へえー!皆も結構尖ってるね!」
にこ「自分よりデカイ男ぼっこぼこにしたあんたには負けるわ」
凛「それより、穂乃果ちゃんも脱獄しない?」
穂乃果「へ?さっき入ったばかりなのに?」
花陽「ここに居ても代わり映えの無い日々を過ごすだけですっ」
花陽「ご飯はまあまあ美味しくても……花陽も正直耐えられません」
穂乃果「そっか……よし、脱獄に向けて皆で協力しよう!」
にこ「良い返事ね」
凛「じゃあ皆であれやろ!」 にこ「お、あれね」
花陽「一致団結にはこれだよね」
凛「皆手を出して!」
穂乃果「おっけー!」
花陽「1!」
凛「2!」
にこ「3!」
穂乃果「4!」
にこ「プリズンブレイク、スタート!」
穂乃果「ええー……」
凛「それは寒いにゃ」
にこ「他に思いつかなかったのよっ!」 にこ「さ、団結した所で少しずつ計画を進めていくわよ」
凛「正面突破は無理そうだよね」
花陽「看守も定期的に巡回しててまさに針の隙間も無いんだよ」
穂乃果「じゃあもう力でいっちゃう?」
にこ「あほのか、法の箱庭で力が役に立つか」 花陽「あっ!確か運動場の近くに更衣室があった筈です!」
にこ「でかしたわ花陽!そこで服を4つばかり盗んでくるのよ」
凛「じゃあそれは凛に任せてよ、足の速さで言えば一番だにゃ」
穂乃果「穂乃果も付いて行って良い?」
凛「良いよ(いざという時の保険になるにゃ)」 にこ「盗みが成功したら、後は看守達をやり過ごすのよ」
凛「出られるまで気は抜けないって事だね」
にこ「ええ、ぶっつけ本番でやらなきゃいけないから目線やサインでこっそり教えあいましょう」
穂乃果「塀を越えるのはどうするの?」
花陽「それは花陽に任せてください」
にこ「何かあてがあるの?」
花陽「はい!」
凛「とにかく次の運動時間が勝負だね」
にこ「ええ。気を引き締めて行くわよ!」
『おー!』 『運動やめ!』
ゾロゾロ……
看守(囚人の数が少ない様な……気のせいか?)
更衣室
凛「ここが更衣室かな?」
穂乃果「みたいだね。服以外にもいっぱい道具みたいなのがあるよ!」
凛「この銃とか使えそうだね」カチャ
穂乃果「良く分からないけどいっぱい持っていこう!」ヒョイヒョイ
凛「よし、すぐにここを出るにゃ」 凛「服取ってきたにゃ」
にこ「でかしたわ。こっちも花陽と逃げられそうな所は目星付けておいたから」
穂乃果「道具とか持ってきたよー」
花陽「あっ、ロープだ!」
にこ「これを引っ掛けたら塀を越えられそうね!」
穂乃果「銃とか警棒とか色々あるよー」
にこ「各自好きな道具で武装しときなさい」
凛「凛は銃使いたいにゃ!」 にこ「すいませーん、交代です♪」
看守「もうそんな時間か、頼んだよ」
凛「はーい」
花陽「にこちゃん!」
にこ「撒いてきたわ」
凛「しばらくは時間が稼げるにゃー」
穂乃果「さて、グラウンドに出よう!」
ガチャ にこ「ん、看守がちょこちょこ居るわね」
穂乃果「多分見張りの人達だよ」
凛「抜けそう?」
花陽「塀から出るルートと、看守の目を掻い潜りながら入口の扉を目指すルートがあるよ」
凛「塀の方が簡単そうだけど……かよちんに譲るよ」
穂乃果「穂乃果は入口から出たいな!」
にこ「じゃあ私と花陽は塀から出るわ」
花陽「2人とも幸運を祈ってるよ」
凛「よし、じゃあ2手に別れるにゃー!」 にこ「ここから出るのね……高いわ」
花陽「にこちゃん、これロープ」
にこ「任せなさい」ヒュンヒュン
にこ「そりゃっ!」
花陽「やった引っ掛かった!」
にこ「よし、早速ずらかるわよ」
看守「何をしている?」 にこ「げっ!」
看守「貴様等……脱獄する気だな!」
花陽「やあああっ!!」ヒュン
看守「どわっ!警棒など盗みやがって……!」
花陽「にこちゃん先行って!」
にこ「何言ってんのよ花陽……」 花陽「花陽は鈍臭いから……にこちゃんならすぐに逃げられると思うんだ」
花陽「だからここは花陽に任せて、先に行って!」
にこ「……分かったわ。すぐに追い付きなさいよ!!」
看守「俺を倒しても逃げられると思うなよ……」
花陽「逃げ延びてみせます……皆で出るって約束したから!」 還暦無職・生活保護不正受給犯罪者の色川高志(東京都葛飾区青戸6−23−21ハイツニュー青戸103号室)はアルバイトをしていながらそのことを内緒にして申告をせずに
不正に生活保護を受給しています。「糞アリ貧乏人どもは一生死ぬまで汗水流してせっせと働いとればええんじゃい。おんどれら糞アリ貧乏人どもがちゃんと働かんかったら
ワシが遊んで暮らせんじゃろうが〜。ボケ〜。カス〜。アホンダラ〜。」が口癖で「金や金、金持うて来い〜。どアホ〜。」といつも大声で叫んでいるようなとんでもないクソ野郎です。
こんなクソ野郎の思い通りにさせてはいけません。みなさんどんどん匿名で役所や警察に密告してこのクソ野郎が遊んで暮らせないように人生の厳しさというものを徹底的に教え込んでやりましょう。
生活保護が受給されなくなった時点でこの犯罪者クソ野郎の場合は自殺するしか他に道がないでしょう。 こんな犯罪者クソ野郎をのさばらせていては世の中のためになりません。
まずはこの犯罪者クソ野郎に渡ってしまった我々の大切なお金を取り戻しその上でみなさんの力でこの犯罪者クソ野郎を自殺へと追い込みましょう。 穂乃果「凛ちゃん待ってよー!」
凛「穂乃果ちゃん遅いよ、見つかっちゃうにゃ!」
穂乃果「凛ちゃんが速過ぎるんだって……あっ!」
凛「扉だにゃ!こっから出られるにゃー!」
穂乃果「よーし、後は2人と合流するだけだね!」
ガチャ 『動くな!!』ガチャガチャ
穂乃果「うわっ!?」
凛「待ち伏せされてるにゃー!」
穂乃果「凛ちゃん、いける?」
凛「一応銃はあるけど……」カチャ
穂乃果「よし。突っ込むぞ!」
凛「それしかないね。いっくにゃー!」 「ぐ……うぉぉ」
「何だこいつら……」
穂乃果「ぜー……ぜー……」
凛「はぁ……はぁ……終わったね」
花陽「凛ちゃん!穂乃果ちゃん!」タッタッタ 凛「かよちん!」
花陽「そっちも見つかったんだね……」
穂乃果「あれ、にこちゃんは?」
花陽「花陽が先に行かせたんだ」
穂乃果「そっか……とりあえず今居る看守は倒せたね」
凛「だったらここに居る理由は無いよ。早く外に出よう!」 看守長「逃がさないぞ!」
花陽「え!?」
看守長「檻に戻す必要も無い、この場で皆殺しだ!」
ゾロゾロ
凛「うわっ、いっぱい来た!」
花陽「ど、どうしよう……」 穂乃果「2人とも外に行って!」
凛「穂乃果ちゃん!」
花陽「な、何で花陽達の前に……?」
穂乃果「ちょっとは先輩の良い所見せないとね」
穂乃果「穂乃果が暴れ始めたらここを出てにこちゃんと仲良くやってね」ニコ
花陽「そんな……皆で出ようって言ってたのに」
穂乃果「良いんだ。ここを切り抜けたら穂乃果も外に出られるんだから」
凛「穂乃果ちゃん……」
穂乃果「へへ、ギャンブルみたいでしょ?でも穂乃果は勝てるって信じてるよ」
凛「分かったよ。かよちん……行こう!」
花陽「うん……!」
看守長「たった一人で……無謀な奴め」
穂乃果「よーし、行くぞお!」 にこ「はっ……はっ……」タッタッタ
凛「おーい!」
にこ「あ、あんた達……穂乃果は?」
花陽「う、うう……」ポロポロ
にこ「そう……あいつらしいわ」
凛「穂乃果ちゃん言ってたよ、この3人で仲良くしてって」
にこ「ふん、一丁前にかっこいい事言っちゃって……そんなの当然じゃない!」
花陽「穂乃果ちゃんの分まで、私達は仲良くしよう……?」
凛「うん、凛達の絆は永遠に不滅だにゃ!」 にこ「でもこっから出てどうすんのよ?」
花陽「確かに家も無いもんね……」
凛「あ、それなら良い所知ってるにゃ!」
にこ「マジ?」
凛「しばらくはそこで身を隠そう?」
花陽「うん!」
にこ「よっしゃ、行くわよ!」 公園
ホームレス「希ちゃん、今日の弁当は?」
希「あるよー、はいお酒も」
ホームレス「すまないね。これを食べながら希ちゃんと話するのが楽しみなんだ」
希「うふふ、ウチもおっちゃん達と家族みたいに過ごせて幸せよ」
ザッザッザ…… 悪ガキ1「何だこのジジイ共?」
悪ガキ2「邪魔だなおい!」
希「君達、ここは溜り場ちゃうよ」
悪ガキ1「何だてめえ……おっ」
悪ガキ2「この姉ちゃん良い体してるな。金出したらいけるんじゃね?」
ホームレス「希ちゃんに手を出すな!」
悪ガキ1「うっせえよジジイ!」バキッ
ホームレス「ぐっ……!」
希「おっちゃん!」 ホームレス「ぐっ、ううん……」バタッ
希「おっちゃん……」
悪ガキ2「おい姉ちゃん、3万あげるからホテル行こうぜ?」
希「……あんま調子乗ったらあかんよ?」
バキッ ドカッ 悪ガキだったもの「」
ホームレス「の、希ちゃん……」
希「あ、おっちゃん!気が付いたんやね!」
ホームレス「大丈夫か希ちゃん……なっ!」
希「おっちゃんの分をやり返しただけだよ」
ホームレス「……そうか、ありがとう希ちゃん」
ホームレス(やりすぎじゃないか……)
希「おっちゃん達はウチが守るからね♪」 凛「希ちゃーん!!」
希「凛ちゃん!?とにこっちと花陽ちゃんも……?」
にこ「悪いわね、ちょっと匿ってくれる?」
希「うーん……一応ウチの部屋来る?」
花陽「お邪魔します!」 希「そっかあ……随分とハチャメチャな日を過ごしたんやな」
凛「ちょっとの間だけで良いからさ」
希「ウチもそうしてあげたいんやけどな…絵里ち達が許さないと思うよ」
にこ「ん?何か不都合でもあるの?」 希「実は海未ちゃんがな……」
海未『もし凛達が脱獄でもした場合はすぐに私に連絡して下さい』
希『え?なんでなん?』
海未『アパートの契約が出来ないあの子達が頼る先は貴方しかいませんので』
希『それはそうやけど……でもそれと海未ちゃんに何の関係があるん?』
海未『凛に貸したお金が溜まってましてね…真姫が肩代わりしてくれた代わりに私にすぐ凛の動向を知らせろと』
希『成る程なあ』
希「……って訳よ」 希「勿論絵里ちも銃を盗んだ事とカードの不正使用に凄く怒ってて、凛ちゃん見つけたら何するか分からんよ」
凛「……これはまずいにゃ」
花陽「の、希ちゃんはどうするの?」
希「あー、ウチは連絡せんよ。どの道海未ちゃん達からは逃げられないやろうし」
にこ「なっ、薄情ね!」
希「世の中にはな怒らしたらあかん人が居るんよ。凛ちゃん達もお茶飲んだら出ていき」 花陽「私達…これからどうなっちゃうんだろう」
にこ「海未、絵里、真姫…今は誰に捕まってもやばそうね」
凛「希ちゃんも頼りにならなかったし、これはお手上げかにゃ?」
にこ「ちょっ凛!さっき頑張ろうって言ってたじゃない!」
凛「よくよく考えたら家も金も無いのにどう頑張れば良いの。絵里ちゃんを説得でもして味方に付けてみる?」
花陽「それは……」
凛「……ん?あっ!これだよこれ!」
にこ「どうしたのよ?」 絵里のマンション
絵里「……で?私に何の用?」ギロッ
凛「絵里ちゃん!銃を盗んだ事、カードを使っちゃった事、全部合わせてごめんなさい!」
にこ「私からも謝るわ、あんたの家に押し入って強盗の真似をしたことをね」
花陽「花陽は……特に何もしてないけど、凛ちゃんの事許して下さい」
絵里「…………」 凛「お金が入ったら絵里ちゃんにちゃんと返そうと思ってたんだ!」
凛「凛のこと気に入らないなら殴っても蹴っても良いから!」
絵里「……顔上げなさい、凛」
凛「え、絵里ちゃん」 絵里「私は金どうこうの問題じゃないの、可愛い後輩の凛に裏切られたって気持ちしかなかったからよ」
凛「絵里ちゃん…」
絵里「貴方の知ってる通り、二百万の銃をボーナスで買える位には余裕があるもの」
絵里「でもね、貴方が金に困っていたからって盗みをしようっていう考えが気に入らなかったわ」
凛「じゃ…じゃあ」
絵里「ええ、貴方がちゃんと謝ってくれたからもう怒ってないわよ」
凛「……絵里ちゃーん!!」ギュッ
絵里「きゃっ」
凛「絵里ちゃん絵里ちゃん絵里ちゃーん!」スリスリ
花陽「良かったあ…」グスッ
にこ「まったく…冷や冷やしたわ」ホッ 絵里「でも海未や真姫の手からどう逃げるつもりなの?」
凛「うーん……何も考え付かないにゃ」
絵里「ここに30万があるけど、良かったら使う?」
にこ「マジで!?」
花陽「こ、これ絵里ちゃんの……?」
絵里「ええ」
凛「嬉しいけど……何で?」
絵里「実はね……」 絵里『まったく……盗人に入られるなんて不吉な日ね……』
ピンポーン
絵里『はい……海未!?』ガチャ
海未『こんにちは、込み入った話になるので上がらせて頂いても良いですか?』
絵里『構わないけど……どうぞ』 絵里『え!?じゃあ私の部屋に来たのは凛とにこなの!?』
海未『ええ。そして凛が持っていた銃は貴方の物だと本人の口から聞きました』
絵里『なんて事……友達だと思ってたのに……』
海未『私の所有している財産を狙っての犯行だったと警察はおっしゃっていましてね』
絵里『それで私の銃が盗られたのね……』
海未『その際に証拠物件として貴方の銃は警察の方に渡ってしまったのですが……』
絵里『それは困るわ。あの銃は私がボーナスで買った大事な物よ?』
海未『ですよね、今すぐ警察署を尋ねてみては?』
絵里『そうさせて貰うわね。報告ありがとう海未』
海未『いえいえ、それでは失礼します』ガチャ
絵里『もし捨てられたりしたら大変ね……すぐに銃を取り返さなきゃ!』 音ノ木警察署
絵里『えっ!?私の銃が無い……!?』
鑑識係『はい。今回の件に銃の押収は無かったですよ』
絵里『そんな……犯人は銃を持っていたと被害者は言っていたんですよ!?』
鑑識係『口頭だけじゃ証拠にならないんです。申し訳ありませんがお引取りを』
絵里『どういう事……?海未は確かに銃は押収していたって……』 絵里『海未!』
海未『どうしました絵里?』
絵里『私の銃は今回の事件に関係なかったって言われたんだけど!』
海未『!?そんな筈はありません!確かに警察の方が来てその後は凛と一緒に銃も押収されたものだと……』
絵里『貴方……その光景を見たの?』
海未『じ、実は警察を呼んですぐに裏で用事をしていまして』
海未『その時はことりがしっかり見張ってくれていた筈なのですが』
絵里『ことりが?』
海未『はい。警察が尋ねて来た時にはことりも姿を消していましたが』
絵里『……まさかね』
海未『絵里?』
絵里『いえ、ことりの行き先とかは分かる?』
海未『確か……グランドホテルに行くとは行っていたような』
絵里『そう、ありがとう海未!』タッタッタ
海未『絵里!?急にどこ行くのですか!』
絵里『私もグランドホテルに行ってくるわ!』 グランドホテル 地下室
チーン
絵里『ここが……日本有数のギャンブル施設……』
絵里『でもことりが何でここに……?』
真姫『あら、エリーじゃない?』 絵里『真姫!?』
真姫『貴方が何故ここに?もしかしてプレイしに来たの?』
絵里『あ、貴方こそ何でここに居るのよ……しかもディーラーみたいな格好して』
真姫『知らなかった?ここは西木野グループが管理しているカジノなんだけど』
絵里『ハラショー……貴方がここまでお金持ちだったとはね』
真姫『ふふ、カジノを作ったのは私の案よ。おかげで儲かって仕方ないわ』
絵里『随分余裕ね……』 絵里『それよりここにことりが来てない?』
真姫『居るわよ、呼びましょうか?』
絵里『お願いね』
ことり『は〜い……あっ、絵里ちゃん……』
絵里『ハロー。単刀直入に言うと貴方は私の銃の事知ってる?』
ことり『……うん。海未ちゃんの目を盗んでここに持ってきたんだ』
絵里『訳を聞かせてくれるかしら?』 真姫『それについては私から話すわ』
ことり『ま、真姫ちゃん……』
真姫『仕方ないでしょ……実はねことりの親が男絡みで借金を作っててね』
真姫『ことりは今その借金を返済している最中なんだけど、金融業者から一括で払えって督促状が来たのよ』
真姫『残金は300万だったんだけど、ことりに蓄えが無くてね……』
ことり『その時に、絵里ちゃんのマンションを訪ねたら部屋に銃が置いてあったんだ』
絵里『……確かにことりには銃を見せた事があるわ、でもそれだけで?』
ことり『ごめんなさい!どうしてもお金が必要になって……』
ことり『で、真姫ちゃんが銃を300万で買い取ってくれるって言ったから魔が差しちゃって……』 絵里『呆れた……貴方も凛と同じだったのね……』
ことり『そ、それは……』
真姫『こら。自業自得の凛と責任を被ったことりを一緒にしてるんじゃないわ』
絵里『そうじゃないわ、自分が困ったら人の物に頼ろうって魂胆が気に食わないのよ』
ことり『ご、ごめんなさい……本当にごめんなさい……』ポロポロ
真姫『いい加減にしなさいエリー!親の責任を被る事の大変さが分からない貴方が説教してんじゃないわよ!』
絵里『それは貴方が勝手にシンパシーを感じてるだけでしょ?』
真姫『この……石頭!!』グッ
絵里『くっ!』グイッ
ことり『真姫ちゃんやめて!悪いのはことりなんだから……!』バッ
真姫『ふん……!』
絵里『ぷはっ……はぁ……はぁ』 真姫『あー……気分が悪いわ。さっさと帰ってくれるかしら?』
絵里『そうはいかないわよ!私は銃を取り返しに来たんだから』
真姫『それなら300万用意したら考えてあげるわ』
絵里『はっ!?』
真姫『ことりから300万で買い取ったんだから当然でしょ?なんなら250万でも良いわよ?』
絵里『……人をバカにするのも良い加減しなさいよ』
真姫『貴方こそ立場考えなさい、そもそも会員証も持たずにカジノに不法侵入した時点で貴方は訴えられて文句は言えないんだからね』
絵里『くっ……!!』
真姫『分かったらさっさと帰りなさい。もしくは300万を用意したらここに来ても良いわ』
真姫『あ、そうそうこれは迷惑料だから取っときなさい』
絵里『30万円……』
真姫『それを元手に増やすか、諦めて遊びに使うかは貴方次第よ……それじゃあね』
絵里『……殺してあげるわよ……真姫!!』 絵里「……というわけで、私の銃は真姫に盗られたままなの」
凛「ほにゃあ……凛の知らない所でそんな事が起きていたんだね」
にこ「真姫のやつ……貧乏な私等を完全に見下してる感じね!」
花陽「ことりちゃんが……可哀想だな」
絵里「各々言いたい事はあるでしょうね。でも私は真姫に復讐をしたいの」 にこ「でも30万でどうするのよ」
絵里「金じゃないわ、力尽くであの子から銃を奪い返すのよ」
凛「どうやって?」
絵里「おそらく真姫の方もボディーガードを何人かは雇っている筈だわ」
花陽「じゃあ花陽達は……」
絵里「そうね、適当に暴れて真姫の気を惹きつけて頂戴」
絵里「真姫の首は私が直々に頂くから」
凛「アクション映画みたいだにゃー!」
にこ「どっちかというとアウトローじゃない?」
絵里「とりあえず今日は寝ましょう。細かい作戦などは後日立てて行けば良いわ」
凛「そうだね、もう夜だし寝るにゃー」
『おやすみ』 穂乃果「い、痛てて……凛ちゃん達は先に逃げたかな……?」
穂乃果「何とか逃げられたけど……こっからどうやって生きていこう……?」
穂乃果「……お腹空いたあ……」
穂乃果「ちょっと寝ていこうかな……おやすみ」
希「ほ、穂乃果ちゃん!?何でここに!?」
希「とりあえず家に連れて帰らなきゃ!」 穂乃果「うーん……ここは?」
希「ウチの家よ」
穂乃果「の、希ちゃん!?」
希「何があったん?凛ちゃん達と同じ格好してたけど……」
穂乃果「あー……それは」
希「はあ……やっぱりそうなんやね」
穂乃果「たはは……逃げられたのは良いけどお腹空いちゃって」
希「仕方ないなあ。お弁当しかないけど食べる?」
穂乃果「ほんとに!?いただきまーす!!」 希「で、穂乃果ちゃんこれからどうするつもりなん?」
穂乃果「うーん。久し振りに海未ちゃんやことりちゃんに会いたいけどなー……」
希「2人とも忙しそうにしてるって噂やし、穂乃果ちゃんの事知ったら会いたくないかもよ」
穂乃果「うっ、そうだよねえ……特に海未ちゃんなんて怒られそうだし」
希「良かったらウチと暮らさない?」
穂乃果「え?」
希「ウチなら大歓迎だけど……それに独りは寂しいんよ」
穂乃果「うーん……そうだね!希ちゃんにしばらくお世話になるよ!」
希「うふふ、よろしくね♪」
穂乃果「こちらこそ!」 ホームレス「しばらくこれないって……希ちゃん何かあったのか?」
希「実は……お母さんの葬式があって……」
ホームレス「そうか……確かに部外者のわし等が関わる事じゃないな」
ホームレス「達者でな希ちゃん。お弁当やお酒をありがとう」
希「ウチもおっちゃん達と過ごせて楽しかったよ……じゃあね」
希「ごめんなおっちゃん……嘘付いて」 グランドホテル
海未「いきなり呼んだと思ったら護衛をしてくれとは……どういう風の吹き回しですか?
真姫「借金の肩代わりをした分よ。しばらくの間ボディーガードとして働いてもらうわ」
海未「500万ぽっちで恩を着せるのですか……」ボソッ
真姫「何?文句あるの?」
海未「いえ、喜んで働かせて頂きます」
真姫「よろしい」 ことり「お茶をお持ちしました♪」
真姫「ありがとう」
海未「ことり!?」
真姫「ああ、ことりには既に従業員として働いて貰ってるわ」
ことり「海未ちゃんもここで働くの?」
海未「ええ、まあ」
真姫「ふふ……こんな時に穂乃果が居ればもっとこのカジノを盛り上げてくれるでしょうね」
海未「……私やことりに別れを告げて早4年、どこで何をしているのでしょうか」
真姫「さあ。意外と伸び伸びやってんじゃないの?」
ことり「そうだと良いね……」 凛「絵里ちゃん!」
絵里「ええ、30万で結構買えたわね」
にこ「包丁にスタンガン、ワイヤー」
花陽「金属バットにモデルガンまで……」
絵里「ふ、ふふふ。これで真姫のカジノをめちゃくちゃにしてやるわ!」
凛「ついでに凛の借金もチャラに!」
にこ「あ、あそこのカジノにも金庫とかないかしら?」
絵里「確かホテルの20階に大金の入ったスーツケースが置いてあるって話だわ」
花陽「じゃあそこは花陽に任せて下さい!」
凛「かよちんが?」
絵里「良いわね、花陽が盗みを働くなんて向こうは思わないでしょうし」
絵里「このワイヤーとスタンガンは貴方が持ってなさい」
花陽「あ、ありがとう絵里ちゃん」 凛「そういえば何でナイフじゃなくて包丁なの?」
にこ「包丁は安物でも人を斬れる様に出来てるからよ」
絵里「そう、それはにこが持ってなさい」
にこ「ええー?私モデルガンが良いんだけど」
凛「モデルガンは凛が使いたいな!」
絵里「じゃあ私は金属バットね。この中じゃ一番筋力があるし」
凛「よーし。後はどうやって暴れるかだね!」 絵里「内容は至極簡単よ、凛が残りの10万を掛けてギャンブルをする」
絵里「そして手持ちが0になったら怒った貴方は大暴れ、モデルガンを使っても構わないわ」
絵里「そして騒動に乗じて入口に居た私とにこが突入」
絵里「その間に花陽は20階まで行ってスーツケースを強奪」
絵里「その後はワイヤーで窓から脱出するのよ」
凛「分かったにゃー!」
にこ「とにかく暴れられるなら何でも良いわよ」
花陽「き、緊張してきたな……」
絵里「開始は今日の夕方よ。全員生きて帰ってこれる様に頑張りましょう!」
『おー!!』 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています