今、ヨハネはルビィと放課後の教室で先生に勉強を教えてもらっていた。

というのも私は最初の方、学校に通ってない時期があったから、皆と少し出遅れてるのよね。

なんとなくで理解してる部分もあるけど、ちゃんと教えてもらった訳じゃないから自信がない。

そんな事をうっかり口にしちゃったのが全ての始まりで……

それが先生の耳に入っちゃって、こんな事になっちゃったってわけよ。

まぁ、こういう場を設けてくれるのはありがたいっちゃありがたいんだけど、
こういった扱いを受けるのは結構苦手。

でも、私一人じゃないのがせめてもの救いかしらね。

マンツーマンでこんな事されたら、また来なくなってたかも知れないわ。

なんて、そんな笑えない冗談を思いつつ隣に目をやる。

隣にいる子は、綺麗な赤毛をした女の子。
黒澤ルビィ。

なんでこの子も私と一緒に復習を受けてるのかは知らないけど、この場に私だけじゃないのは精神的にかなり楽だった。

私だけだったらこんな風に余所見する隙すらないものね。

ルビィは今、一生懸命先生の話を頷きながら聞いてる。

それは先生が黒板に目をやっている時でも同様で、どうやら真面目アピールをしてるわけでもないみたい。