海未「ことり、私の母になってくれませんか?」
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ことり「ついに狂ったか、園田海未」
海未「いいえ。私は至って正常ですよ、ことり」
ことり「正常な人の発言とは思えないけど」
海未「昨日、μ’sの中で母親にするならば、誰が良いかと沈思黙考していたのですが」
ことり「正常な人のやる事とは思えないけど」
海未「やはり、ことりが一番しっくりきました」
ことり「それは喜んでいいのかなぁ?」 海未「すみません、訂正します。しっくりきた、などという生易しい次元ではありません。ことり以外考えられないのです。
思えば、私は幾度と無くことりのその笑顔に癒されてきました。どんなに辛く大変な時でも、ことりが傍で微笑んでくれていると思えば、不思議と力が湧いてきました。
そしてその優しく、慈愛に満ちた瞳で、ことりはいつも私たちを見守ってくれていましたね……。戦場で傷付いた戦士が癒しの天使に邂逅した時というのは、まさにああいう気持ちになるのでしょう。
ああ、ことり、あなたは最早聖母です」
ことり「大袈裟すぎるよ!」
海未「大袈裟などではありません。そう、あれはことりと初めて出会ったとき……確か、あれはまだ私たちが小学校に入る前の事でしたね。
ことりは周りの女の子達の中でも一際可愛らしく、母性に溢れていたように思えます。そんな可愛いことりと友達になれる私は、きっと特別な存在なのだろうと思いました。
今では私がことりの娘です。ことりは勿論私のお母様。なぜなら彼女もまた、特別な存在だからです」
ことり「今日の海未ちゃん精神状態おかしいよ」 海未「さぁ、私を受入れてください。お母様」
ことり「お母様じゃあないからっ! そもそもことりと海未ちゃんは同級生だよ!?」
海未「母性に年は関係ありませんよ、ことり」
ことり「そうなのかなぁ」
海未「同級生に母性を感じて甘える、最高に尊いとは思いませんか」
ことり「思いません」
海未「お願いします、ことり! 宿題もちゃんとしますしお手伝いもしますから!」
ことり「小学生! それ小学生がワガママ言うときの台詞だよ!」 海未「ことりが母親になってくれないというのなら、ことりを殺して私も死にます」
ことり「重い、重いよ。同級生にバブみを感じる上にヤンデレとかちょっと盛りすぎだよ!」
海未「お願いします……ことり……。もう、私を受入れてくれるのは、貴女しかいないのです……」
ことり「海未ちゃん……もしかしてお母さんと何か、あったの?」
海未「……ことりに嘘はつけませんね」
ことり「やっぱり、何かあったんだね」
海未「あれは昨日、私が日課の瞑想をする前の事でした」
ことり「ドキドキ」 〜回想〜
海未母「海未さん、今日は南さんのお母様がいらっしゃいます。大事な話をしますので、くれぐれも邪魔立てせぬようお願いします」
海未「ことりのお母様が? よほど大事な話なのですね。わかりました」
その夜
理事鳥「園田さん、こんばんは」
海未母「こんばんは。南さん、ここです」
理事鳥「いつ見ても大きなお屋敷ですね」
海未母「入ってください。どうぞ」
理事鳥「お邪魔します」
海未母「良いですよ、上がってください。私の部屋へ行きましょう」
理事鳥「ああ、いいですね」
海未母「日本茶しかないけどよろしかったですか?」
理事鳥「ありがとうございます」 理事鳥「今日も疲れました」
海未母「私もです。お互い、大変ですね」
理事鳥「はい」
海未母「廃校問題等、いろいろありますからね。仕方ないです。私にできる事なら何でも力になりますよ」
理事鳥「ありがとうございます」
海未母「……南さん、そろそろ」
理事鳥「……バレないかしら」
海未母「人払いは済ませてあります。まぁ、多少はあるかもしれません」 ……
海未(お母様とことりのお母様、どのような話をしているのでしょうか……少し、気になります)
海未(少しだけ、盗み聞きしてみましょう……)ソーッ
……
海未母「お母様っ!」ガバッ
理事鳥「園田さん、まずいわよ! 海未ちゃんにバレたら……」
海未母「もう我慢できないのです!」
理事鳥「仕方ないわね」
海未母「お母様っ!」ハァハァ
理事鳥「全く、園田さんは甘えん坊ね」ナデナデ
海未母「ん!」 理事鳥「気持ち良い?」ナデナデ
海未母「気持ちいいです」
理事鳥「全く、こんな母親の姿を見たら海未ちゃんは何て思うのかしら」ナデナデ
海未母「今は娘の話はしないでください」
理事鳥「ごめんなさい、意地が悪かったわね」
海未母「もう、お母様はいじわるです」
理事鳥「お詫びにほら、園田さん、私の膝に」
海未母「はいっ」ゴロン
理事鳥「ふふ、耳かきしてあげる」カキカキ
海未母「アン、アン、アーンン」 ……
海未「お母様……ことりのお母様とあんなことを……」ワナワナ
〜回想終わり〜
ことり「えっと、正直想像していたのと全然違うんだけど。ていうか何してるのお母さん!」
海未「私は、私はお母様が……」
ことり「自分の親のそんな姿見るのは辛いよね……。ことりも複雑だよ」
海未「お母様が羨ましい!」
ことり「えっ、そっち!?」
海未「私もことりに甘えたいのに、お母様ばかりことりのお母様と……!」
ことり「お母さんに幻滅したとか、そういうのじゃあないんだね……」 海未「お母様の事は変わらず尊敬していますよ。むしろ、親子の絆をより深く感じました」
ことり「もう少し自分の母親の行為に疑問を持とう?」
海未「疑問を挟む余地はありません。ことりが母性の体現なのですから、そのお母様であれば、この世の全てを包み込む程の優しさ、そして慈しみの心と包容力を持っている事などわかりきった事ではありませんか」
ことり「海未ちゃんの中でことりとお母さんのイメージがインフレしている……」
海未「私もことりの胸に飛び込んでなでなでしてもらったり、ことりの膝を枕にして耳かきしてもらいたいのです!」
ことり「それくらいならやるよ?」
海未「本当ですか!?」
ことり「海未ちゃんさえよければいつでも」 海未「ことりっ! これからはお母様と呼ばせてください!」
ことり「お母さんにはならないよぉ!」
海未「何故です!? そこまでやってくださるのなら最早私たちは親子と言っても良いのでは!?」
ことり「そうかもしれないけどぉ……、ごめんね、やっぱりことりは海未ちゃんのお母さんにはなれません」
海未「何故です!」
ことり「……海未ちゃんの事が、好きだから」
海未「えっ……?」
ことり「ずっとずっと海未ちゃんの事、好きだったの! かっこよくて、ことりを守ってくれて……いつもことりに勇気をくれたのは、海未ちゃんだもん。海未ちゃんは気付いていなかったみたいだけど、ことりはずっと海未ちゃんの事見ていたんだよ」 海未「ことり」
ことり「……なぁに、海未ちゃん」
海未「流石に親子でその様な関係になるのは背徳的過ぎると思うのですが」
ことり「親子になった覚えは無いよ!」
海未「ですが、困りましたね」
ことり「困らせちゃってごめんね……。ことりたち、女の子同士なのに」
海未「いえ、それは構わないのですが。私とことりの求めるものが、一致しません」
ことり「海未ちゃんと一致する人は海未ちゃんのお母さんだけじゃあないかなぁ」 海未「! そうです、日替わりで恋人と親子を交互にするのはどうですか? これで双方の需要に答えられますが」
ことり「ややこしいよ!」
海未「……では、週替わりでは?」
ことり「それもなんだかなぁ。ことりは普通に恋人さんになりたいんだけどぉ……」
海未「それはそれで、とても魅力的なのですが……やはり、私は……私は、ことりには母になってもらいたいのです……!」
ことり「そんな深刻そうに言われても」
海未「ごどり゙に甘えだいのですっ!!!!」ドン!
ことり「恋人として甘えるのじゃあだめなのかなぁ」 海未「それは、抱きしめながら思いっきりなでなでしてくださるのですか?」
ことり「うん。というか今すぐにでもしたいよ」
海未「耳かきしてくださいますか?」
ことり「うん。フーフーもしてあげる」
海未「私が落ち込んでいるときに励ましてくださいますか?」
ことり「うん。マケミちゃん妄想で鍛えた腕が発揮されるよ」
海未「寝る前には絵本を読んでくれますか?」
ことり「うん……、えっ? ちょっと引いたけど、まぁ、それくらいなら」 海未「お母様ぁっ!」ガバッ
ことり「だからお母様はやめて!」
海未「……わかりました。私もそろそろ親離れする必要があるようです。これからはことりを母親としてではなく……ひとりの女性として、愛することにします」
ことり「今までも母親だったつもりはないんだけどね」
ことり「って! 海未ちゃん、いいの?」
海未「私がことりを好きなことは事実ですから。ですがすみません、今まで、ことりを母親として見ていたので……思わずそういう行動を取ってしまうかもしれません」
ことり「海未ちゃん……。うん。ことり、海未ちゃんの性癖がマトモになるまで、いくらでも付き合うよ!」
海未「ありがとうございます。では早速」
ことり「ん?」 海未「ママーッ!!」バブー
ことり「悪化してるちゅん!」ヤンヤン
オワリ ???「幻滅しました。海未さんのファン辞めてお姉ちゃんのファンになります!」 海未「南ことりは私の母になってくれるかもしれなかった女性です!」
穂乃果「お母さん!? ことりちゃんが!? うわぁっ!」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています