凛「ちっちゃな帽子とおっきなピンチ」
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凛「ねーねーことりちゃん」
ことり「なーに?」
凛「衣装の事なんだけどね」
ことり「うん」 凛「ちっちゃい帽子あるでしょ?」
ことり「ミニハット?うん、あるね」
凛「何であるの?」
ことり「なんでって……可愛いからだけど」 凛「帽子なのにちっちゃいからヘアピンとかで付けなきゃいけないのって変じゃない?」
ことり「変……かなぁ?」ウーン
凛「だって帽子って被るものじゃないの?」 にこ「そもそもあれは帽子の形してるだけで帽子じゃないわよ」
凛「帽子じゃないの?」
にこ「髪飾りよ」 凛「髪飾りなの?」
ことり「確かにミニハットだけど帽子としては使ってないから髪飾りだね」
にこ「そういうものなの、分かった?」 凛「なんとなく」
にこ「なんとなくで十分よ」
凛「でも誰が最初にあんなちっちゃい帽子考えたんだろうね」
にこ「流石にそこまでは知らないわよ」 ことり「多分ファシネーターが元になってるんじゃないかな?」
凛「ふぁし……何それ?」
にこ「ふぁし……アレね、うん」
凛「にこちゃんも分かってないにゃ……」
にこ「うるさいわね」 ことり「ファシネーターだよ」
凛「ふぁしねーたー」
ことり「ほらえっとお金持ちの人がパーティとかで頭に付けてる帽子」
凛「……?」 にこ「カクテルハットの事?」
ことり「夜のパーティとかに使うファシネーターがカクテルハットなの」
にこ「ややこしいわね」 凛「じゃあ真姫ちゃんなら持ってるのかな?」
ことり「なんで真姫ちゃんの名前が……ただ日本じゃあんまり馴染みがないから多分持ってないんじゃないかなぁ……」ウーン
凛「じゃあ絵里ちゃんなら持ってるかな?」
にこ「どういう理屈よ」
凛「ハーフだし」 ことり「多分絵里ちゃんも持ってないんじゃないかなぁ……あと絵里ちゃんはクォーターだよ」
凛「誰も持ってないのかぁ」シュン
にこ「そんなに残念がること?」
凛「だって見てみたいもん」 ことり「作ってみる?」
凛「作れるの?」
ことり「それっぽいのなら」 にこ「いや使い道ないのに作ってどうするのよ」
凛「見てみたいもん」
にこ「その手に持ってるもので調べれば出てくるでしょーが」
凛「あ、確かに!ふぁし…なんだっけ?」 ことり「ファシネーター」
凛「ふぁしねーたー」ケンサクケンサク
凛「あ、出た……なんか思ったより大っきい…」
ことり「レースとか羽飾りとか付いてるのが多かったりするしね」 凛「なるほどー、なんかゴージャス」
にこ「ザ・欧米って感じよね」
ことり「うん、元々ドレスなんかに合わせるから華やかさが前に出ちゃうんじゃないかな」 凛「凛はちっちゃい方が可愛いと思うなぁ」
にこ「にこならゴージャスなアイドルでもやっていけるから問題ないわ」
凛「えー」
にこ「えーってなによ!」 ことり「ふふっ♪でもたまにはゴージャスなドレスで歌ってみるのもいいかもね♪」
凛「踊るの大変そうにゃ」
にこ「その場合は簡単な振り付けになるわね」
ことり「せっかくだから相談してみよっか♪」 凛「じゃああれも使いたい!」
ことり「あれ?」
凛「フワフワ付いた扇子!」
にこ「バブルの人みたいになりそうね」
ことり「羽根付きの洋扇かぁ…作れるかなぁ……絵里ちゃんに相談してみようかな」 にこ「そもそもドレスだと大掛かりになりそうね」
ことり「そうだねー、1から作るのは大変だから中古で買ってアレンジする方がいいかも」
凛「中古のドレスなんか売ってるの?」
ことり「うん、それこそウエディングドレスなんかも買えるよ?」 凛「高そう……」
ことり「まぁどういうものを作るかにもよるけど、多分フルリメイクすることになりそうだからちょっとお高くなっちゃうかも」
にこ「ちょっとで済むの?」
ことり「結構お高くなっちゃうかも……ファシネーターとか洋扇を合わせるんだったら中世ヨーロッパ風にした方が華やかになると思うし……」
にこ「それっぽいのを買うとかは?」 ことり「んー、一応探してはみるけどサイズとかの自由がどこまで効くか分かんないし、9人分となると揃えるのが難しそう」
にこ「あぁ、それもそうね」
凛「大変そうだね」
ことり「でもその分出来た時は達成感もあるよ♪」 にこ「予算的に実現出来ない可能性もあるけどね」
ことり「あはは……その時は凛ちゃん用に個人的に作ってあげるよ♪」
凛「凛用に!?」
ことり「着てみたくない?ゴージャスなの」
凛「んー……ちょっと着てみたいかも」
ことり「えへへ♪」 凛「うー、なんか聞いてるだけでワクワクしてきたにゃ!」
ことり「ふふっ♪衣装の事考えるの楽しいでしょ?」
凛「うんっ♪」
にこ「凛、そんな事言ってるとーー」 ことり「じゃあ今度は凛ちゃんも一緒に作ろっか♪」
凛「凛も作るのっ!?」
にこ「ほらもう……」 ことり「けってーい♪凛ちゃんと衣装作り楽しみ♪」ルンルン
凛「あの、ことりちゃん……」オロオロ
にこ「にこも手伝うから諦めなさい」ポンッ
凛「あう……」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています