曜「千歌ちゃんがいないとダメみたい。」
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タンッ クルクルクル バシャン
曜「ぷはぁ〜。」
曜「う〜ん・・・、今のはいまいちかなぁ・・・。」
今日はせっかくの休養日だったけど、飛び込みの大会も近かったから自主練をやりにきた。
誰も居ない飛び込み施設にカメラだけを持ち込み、飛び込んではフォームをチェックする作業を繰り返している。
ピッ ピッ
曜「やっぱりダメかぁ〜。」
曜「今日はもう上がったほうがいいのかな・・・。」 曜「でも別れなかったんだよね?」
曜「なんで? なんでなの?」
曜「なんでパパを信じ切れたの?」ギュッ
曜ママ「そうね・・・。」
ママは考え込むように目を閉じる。
やがて目を開けると私に語りかけてくれた。
曜ママ「色々考えたんだけどね、あの人と離れて暮らすなんてことを想像出来なかったからかな。」
曜ママ「あの人のことが好きすぎて寂しい思いをしているのに別れたら寂しいどころじゃないじゃない?」 曜ママ「そのことに気がついたらね、待つ寂しさが待つ幸せになってきたの。」
曜ママ「会えない寂しさよりも、会えた時の嬉しさのほうが大きくなったのね。」
曜ママ「ふふふ、私も単純だったのね。」ナデナデ
そういうと再び私の頭を優しくなでてくれた。
離れ離れになる寂しさより、会えた時の嬉しさか・・・。
それには気がつかなかった。
離れていても心が通じ合っていればっていうけど、そういうことなのかな?
私にもそれが分かる時がくるのかな? 曜ママ「今もあの人は家を開けることが多いから寂しいんだけど、まだ毎日連絡をくれるからあの頃よりマシね。」
曜ママ「それに今はあなたがいてくれるから・・・。」
曜ママ「私はちっとも寂しくなくなったわ。」ナデナデ
曜「ママ・・・。」
曜ママ「どう?少しは役に立てたかしら?」
曜「・・・うん。」
曜「私なりにもうちょっと考えてみるね。」
曜ママ「それは良かったわ。」 曜ママ「それじゃあご飯にしましょうか?」
曜「ううん、もうちょっとこのままで居てもいいかな。」ギュッ
曜「今はママにギュってしてもらいたいんだ。」ギュ〜
曜ママ「あらあら、いつまでも甘えん坊さんね。」
曜ママ「いいわよ、あなたの気が済むまでこのままでいても。」
曜「ありがとうママ。」
ママに抱きつきながら今後のことを考えていた。
私はどうするのか?どうしたいのか?
千歌ちゃんとはどうなりたいのかを・・・。 ―翌日 曜の部屋
今朝、千歌ちゃんから久々に私の家に泊まりたいと言われた。
ただのお泊り会というわけじゃないみたい。
私の部屋に来てからもずっと何かを言いたそうにしてたから。
だから私から思い切って聞くことにしたんだ。
曜「ち〜かちゃん♪」ダキッ
千歌「あっ・・・。」
曜「何を迷ってるのか分からない・・・、何を怖がっているのかは分からないけど、大丈夫だよ!」ギュッ
曜「私が絶対に何とかしてあげる!」 曜「私がずっとそばにいてあげるから!」
曜「だから泣かないで?」
曜「千歌ちゃんの泣いてる姿を見ると私まで悲しくなっちゃう・・。」
曜「胸を締め付けられるの・・・。」ギュ〜
千歌「よーちゃん・・・。」ギュッ
自分のことを棚にあげて千歌ちゃんに問いかける。
本当は自分のことも何も決めてないのに・・・。
本当に情けないな私。
千歌ちゃんが意を決したような顔で私に紙を差し出してきた。 千歌「チカ、よーちゃんにこれを見てほしいんだ!」ピラッ
曜「千歌ちゃん?」
千歌「・・・。」コクンッ
これは進路調査票?
曜「・・・分かった。それじゃあ見るね。」
曜「・・・。」ピラッ
曜「〜〜〜っ!?」
曜「ち、千歌ちゃんこれって!!」 進路調査票
氏名:高海 千歌
第1志望:○○大学 スポーツ栄養学科 これって、私が推薦を貰っていた大学じゃ!?
千歌「うん・・・、よーちゃんにこの間推薦で行くって言ってた大学だよ。」
曜「そうだけど・・・、何で急に?」
千歌「昨日色々迷ったんだ・・・。」
千歌「旅館で働く、今の自分にあった大学へ行く・・・。」
千歌「色々考えては違うって思って、考えれば考えるほど頭の中がぐちゃぐちゃになっちゃって・・・。」
千歌「訳が分からなくなっちゃって・・・。」ギュッ
曜「千歌ちゃん・・・。」ギュッ
私の胸で泣く千歌ちゃんを抱き寄せ、話を静かに聞くことにした。 千歌「本当はね・・・最初から決まってたんだ。」
千歌「チカはよーちゃんと一緒に居たいって・・・。」
千歌「ずっとずぅ〜っとすばに居たいって・・・。」
千歌「でもね・・・。」ウルウル
千歌「いつもよーちゃんに・・・グスッ・・・支えられてばかりでっ!」ポロポロ
千歌「チカが・・・っ・・・一緒に居たら迷惑ばっかりかけちゃうんじゃないかなって・・・。」ポロポロ
千歌「また悪い方にしか・・・ヒッグ・・・考えられなくって・・・・。」ポロポロ
一緒に居たいって思ってくれてたんだ。 千歌ちゃん、私と一緒に居たいと思ってくれてたんだ!!
それだけで嬉しくて嬉しくてしょうがなかった。
曜「千歌ちゃん!!」ギュッ
曜「そんなことないよ!」
曜「千歌ちゃんが私と一緒に居てくれるってそれだけで嬉しいし、元気が出るんだ!」
曜「千歌ちゃんのことで迷惑だなんて思ったこと一度もないよ!」
曜「そんな悲しい顔しないで? ね?」ナデナデ
千歌「グスッ、えへへ♪やっぱりよーちゃんは優しいよ///」
千歌「だからそんなよーちゃんを今度は私が支えるって決めたんだ!」 曜「・・・だからこの学科を選んでくれたんだ。」
ただ、一緒に居てくれるだけでも嬉しいのに支えてくれるって言ってくれるなんて・・・。
千歌「そう!」
千歌「よーちゃんは今もすごいスポーツ選手だけど、将来はもっともぉ〜っとすごいスポーツ選手になれるって信じてるから!」
千歌「チカはそんなよーちゃんの元気を守ってあげたいの!」
千歌「スポーツ栄養学を学んで、いつでもよーちゃんのそばに寄り添えるようにね?」
千歌「今までいっぱいよーちゃんに元気をもらってきたから、今度はチカの番!」
千歌「よーちゃんの身体も心もチカがケアしてあげるね!」ギュッ
曜「千歌ちゃん・・・。」ウルウル もうそれだけで胸がいっぱいだった・・・。
私の目から涙が溢れてくる。
今度は私が千歌ちゃんに気持ちを伝える番だ!
曜「前にね、もう東京の大学に行くつもりみたいなこと言ってたんだけど・・・。」ポロポロ
曜「私ね・・・、本当はこの推薦受けようか迷ってたんだ。」ポロポロ
千歌「よーちゃん?」
もう気持ちが溢れて止まらない。
千歌ちゃん・・・。
千歌ちゃん! 曜「私の幸せって何かってことを昨日ずっと考えてたんだ。
曜「千歌ちゃんとずっと一緒に居ることなの・・・。」
曜「今までずっと一緒だったのに、高校卒業したら別々の道に行って、そのままバラバラになっちゃうんじゃないかなって・・・。」
曜「不安で不安で、夜も眠れなかったんだ・・・。」
曜「だからね?千歌ちゃんの進路次第で私も一緒のところに行こうって考えてたんだ・・・。」
曜「見て私の進路票。」ピラッ
千歌「白紙・・・?」
私も自分で持っていた白紙の進路調査票を千歌ちゃんに見せる。
そして昨日決めた自分の進路を千歌ちゃんに言うことにした。 曜「私ね、千歌ちゃんが実家を継ぐって言うなら、私も十千万で働くつもりだったし、地元の大学へ行くって言うなら同じところに行くつもりだった・・・。」
曜「千歌ちゃんのそばから離れないようなところにしたかったんだ・・・。」
曜「ごめんね・・・私、自分のことばっかり考えてたよ・・・。」
曜「千歌ちゃんみたいに相手のことを思ってじゃなくって、自分のことばっかり・・・。」
曜「重いよね・・・こんな想い・・・。」ウツムキ
余りにも身勝手な想いを千歌ちゃんに伝えると私は思わず俯いてしまった。
千歌ちゃんの志に比べたら、私の想いなんてちっぽけだと思ってしまったから・・・。
そんな私を千歌ちゃんは満面の笑みで迎えてくれた。 千歌「嬉しいっ♪」ギュ〜
千歌「よーちゃんもチカと一緒だったんだね♪」
千歌「よーちゃんの想いもチカの想いも同じだよ!」
千歌「だからよーちゃんが気にする必要ないんだよ!」
曜「千歌ちゃん・・・。」
曜「私も嬉しい!!」
曜「千歌ちゃんがそばに居てくれるないと私全然ダメみたい・・・。」
曜「最近練習に千歌ちゃんが来てくれなかったじゃん?」
曜「そのせいで調子が出なくってさ・・・。」 曜「ずっと悩んでたんだ・・・。」
曜「このまま千歌ちゃんと離れ離れになったらどうしようって・・・。」
千歌「そうだったんだ・・・、ごめんねよーちゃん。」ナデナデ
千歌「最近よーちゃんの練習の時に限って旅館が忙しくって・・・。」
千歌「手伝いをさせられて見にいけなかったんだ。」
千歌「本当は全部ほったらかしにして見に行きたかった。」
千歌「よーちゃんが不調だったときにぎゅってしたかった。」
千歌「ごめん・・・、本当にごめんなさい・・・。」ギュッ 曜「千歌ちゃんは悪くないよ。」ギュッ
曜「私のほうこそごめん。」
この後もずっと二人で抱き合いながら涙を流して抱き合っていた。
千歌ちゃんの暖かさを感じながら、改めて隣に居てくれる幸せをかみ締めていた。
ああ、やっぱり私には千歌ちゃんが必要だ。
じゃないと私は何も出来ないや・・・。
曜「ねぇ? 千歌ちゃん?」
千歌「なぁによーちゃん?」 曜「今回のことでね私分かっちゃったんだ。」
曜「千歌ちゃんが一緒じゃないと私本当にダメみたい。」
曜「これからがそうだったように、これからも・・・。」
曜「これからも私のそばに居てくれるないかな?」
千歌「もちろんだよ!」
千歌「チカからお願いしたいくらい。」
千歌「だからチカのそばでよーちゃんは飛び込みを頑張ってほしい。」
千歌「チカにキラキラ輝いてるよーちゃんを見せてほしいんだ!」 千歌「チカはその姿を一番そばで見てるから!」
千歌「一緒に頑張ろう♪」
ニシシっと私に笑いかけてくれた。
本当に全く・・・、千歌ちゃんには叶わないな・・・。
曜「うん!頑張ろう!!」
でも、少しだけ気になることが・・・。
曜「あっ、でもあの大学ってかなり入るの難しいんじゃ・・・。」 そう、東京でも屈指の名門私立大学だから千歌ちゃんの成績を知ってる私としては心配だった。
3年生になってからコツコツと勉強しているおかげで全く届かないってわけじゃないのは知ってるんだけど・・・。
それでも厳しいのは明白だった。
千歌「うぐっ・・・。」
やっぱり苦い顔をしてる・・・。
曜「千歌ちゃん大丈夫?」
千歌「い、今から全力で頑張るよ!」
ふふふ、やる気になっちゃ千歌ちゃんならきっと大丈夫なんだろうなぁ〜。
根拠は無いんだけどきっと合格すると思えてくるから不思議だった。 曜「分からないところがあるなら私も手伝うからね?」
曜「少しずつでいいから頑張ろう?」
千歌「うん!」
千歌「よーちゃんがいるなら絶対に合格できそうだよ!」
千歌「よろしくお願いしますよーちゃん先生!」
曜「よし!それじゃあ一緒に頑張ろう千歌ちゃん!!」
曜「私達の未来に向かって!」
曜「全速前進!!」
千歌・曜「「ヨーソロー!!」」 ちょっと厳しい道のりかもしれないけど。
私たちならきっと出来る!!
だって、私の最愛の人がそばに居てくれるんだから。
愛してるよ、千歌ちゃん。
これからもよろしくね!
Fin 千歌「ずっと隣に居たいから・・・。」
https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1520078379/
の曜ちゃんパターンとなります。
最近思うんですがどうしてもやっぱりちょっと重めなようちかになっちゃいますね・・・
ご覧頂ありがとうございました! >>47
括弧閉じの前にいらないのを知りませんでした。
以後注意します。
>>64
かかってません!! おつおつ
前回の曜ちゃん視点だったのね
前回の姉達との絡みも良かったけど、今回の親子会話も良かった つまんなすぎだし頭の妄想だけにとどめといた方がいいよ >>65
カッコ閉じる前の句点はつけたかったらつけてもかまわないぞ
近年はつけない出版社が多いというだけで日本語文法の絶対的なルールではない
大して本を読まない人間ほど知ったかで>>47みたいなこと抜かすけど聞き流していい
はい実例
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