希「あんな、ブーメラン見つけてん」
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希「片付けしてたら出てきた」
凛「……」
絵里「……は?」
希「だからブーメラン出てきたんよ」
真姫「いや…私達それで呼び出されたの?」 希「んー…まぁ…そうなるかな?」
真姫「帰る」
凛「えーせっかくだし遊ぼーよ」
希「凛ちゃんいいこと言った」 絵里「とはいえ…一つのブーメランでどう遊ぶのよ…」
凛「投げる」
真姫「むしろそれ以外の遊び方を知りたいわよ」
凛「とうっ!」ビュンッ
ヒュンヒュンヒュン
凛「にゃっ」パシッ 絵里「やるわね…」
真姫「そもそも戻ってくるものじゃないの?」
希「やったことは?」
真姫「ないけど…」
凛「はい」
真姫「えっ……」 希「……」
凛「……」
真姫「もう…分かったわよ…えいっ」
ヒュルル…ベシッ
絵里「痛っ!?」 真姫「ヴェェ!?ご、ごめん絵里!」オロオロ
凛「斜め後ろの絵里ちゃんに当てるなんて凄いにゃ…」
希「投げた瞬間後ろに飛んでたなぁ…」
真姫「わざとじゃないの!」
絵里「急なことにびっくりして避け損ねただけだから大丈夫よ…」サスサス 希「凛ちゃんもっかいお手本見せて」
凛「うん、いくよ?えいっ」ビュンッ
ヒュンヒュンヒュン…
凛「にゃっ」パシッ 絵里「真っ直ぐ凛のところに戻って来るわね」
真姫「なんか悔しい…」
希「えっと…こうっ!」ビュンッ
ヒュンヒュンヒュン…
凛「にゃっ!?」パシッ 絵里「……」
真姫「凛が取ったわね」
希「……狙い通りやん!」
絵里「そんなわけないでしょ…」
希「結構難しいんやね」 凛「絵里ちゃんもやる?」
絵里「仕方ないわね…はっ」ビュンッ
ガスッ
希「……」 真姫「まぁ…気合いは十分だったわね」
凛「地面に突き刺さってる…」
絵里「……」ズボッ
絵里「ふんっ!」ビュンッ
ヒュンヒュン…ガスッ 真姫「さっきより遠くに刺さったわ」
絵里「……」ズボッ
絵里「凛、お手本」
凛「えっ、うん…えいっ」ビュンッ
ヒュンヒュンヒュン
凛「にゃっ」パシッ 絵里「私みたいに力いっぱい投げたらどうなるの?」
凛「えっ、こう?えいっ」ビュンッ
ヒュンヒュンヒュン
凛「にゃっ」パシッ 希「ものすごい浮き上がって戻ってくるんやね」
真姫「なんなのその才能」
絵里「もう一回やるわ」
希「なんか変なスイッチ入ってる…」
真姫「…帰っていいかしら」 絵里「だめよ真姫、それは逃げよ」スッ
真姫「逃げでいいわよ…もう…えいっ」
ヘロヘロヘロ…
真姫「わわっ!?」スカッ 希「あっ、惜しいっ」
凛「もうちょっとで取れたのに」
真姫「取るの怖いんだけど!よくあんな速いの取れるわね…」
凛「よく見れば大丈夫にゃ」 絵里「はっ!」ブンッ
ガスッ
希「……」ズボッ
希「えいっ」ヒュンッ
ヒュンヒュンヒュン
真姫「きゃっ!?」サッ 凛「絵里ちゃんは地面に刺さるし、希ちゃんは人のところに飛んで行くね」
絵里「……」
希「……」 絵里「どっちが先にキャッチするか勝負よ希」
希「望むところや」
真姫「帰る」
凛「凛も…時間かかりそうだし…」 絵里「はっ!」ビュンッ
ヒュンヒュンヒュン…ガスッ
希「ふっ…」ニヤッ
絵里「……随分な自信ね」 希「だってウチは飛ばせるもん、えいっ」ビュンッ
ヒュンヒュンヒュン
絵里「怖っ!?」サッ
希「んーもうちょっとで自分でキャッチ出来そうやなぁ」ドヤッ 絵里「ふっ、そんなこと言ってる人ほどそのもうちょっとが埋められなくて泣きを見るのよ、はっ!」ブンッ
ビュンビュンビュン
希「ふっ、エリチ、ブーメランは遠くに飛ばすものちゃうて?」
絵里「なにを…元々狩猟道具なんだからむしろ正しい飛び方よ」 希「屁理屈こねたって…えいっ」ビュンッ
ヒュンヒュンヒュン
絵里「あら、さっきより離れたわね」
希「……」
絵里「……」
バチバチバチッ ーーー
海未「で、肩を傷めたと?」
希「……はい」シュン…
真姫「呆れた…」
絵里「ごめんなさい…」シュン… 凛「で、どっちが勝ったの?」
希「それが…」
絵里「日暮れ頃までやってて…」
希「ブーメランを見失ったんよ…」
にこ「あほね」
絵里「仰る通りです…」 > 絵里「なにを…元々狩猟道具なんだからむしろ正しい飛び方よ」
なけなしのかしこさを醸し出そうと唐突にどうでもトリビアを持ち出すポンコツ感がかわいいエリーチカ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています