果南「梨子と花と手紙」
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ー曜の家ー
曜「果南ちゃんにプレゼントを贈りたい?」
梨子「うん…でも何を送ればいいか悩んでて…」
曜「果南ちゃんの誕生日プレゼント?」
梨子「誕生日は誕生日で考えてるんだけど…なんていうか…」
曜「なんていうか?」
梨子「……感謝の気持ちを伝えたくて」
梨子「迷惑だったりしないかな…?」 曜「そんなことない、誰かに感謝を伝えるのに迷惑なんてないよ」
梨子「そうかな…そうだといいな」
梨子「曜ちゃんだったら、何を贈る?」
曜「私だったら…物はわからないけど手紙を書いて贈りたいな」
梨子「手紙かぁ…素敵だね」
曜「手紙なら直接言いづらい事も素直に書けるし、伝えたい気持ちも伝わると思うよ」
曜「あとね、自分に手紙を書いてくれたってことが嬉しいんだってさ///」
梨子「……誰かにそういう手紙書いた経験あるの?」 曜「えっと……うん///」
梨子「…ふーん♪」
梨子「その人は喜んでくれた?」
曜「うん、とっても喜んでくれた///」
曜「逆にありがとうって言われちゃって…///」
梨子「…そっか♪」
曜「きっと果南ちゃんも梨子ちゃんからお手紙もらったら嬉しいと思うよ」
梨子「…私も手紙書いてみるね♪」
曜「うん!」
梨子「…一応プレゼントの候補はあるんだけど…」
………
……
… ーLINEー
梨子:果南さん明日の夕方時間ありますか?
果南:大丈夫だよ〜
梨子:少しお家にお邪魔してもいいですか?そんなに長居しないので
果南:梨子一人で?めずらしいね
梨子:そういう日もあるんですよ
果南:わかった!
果南:じゃあ16:00でいい?
梨子:ありがとうございます 梨子「ふぅ…」
梨子 (明日か…)
梨子 (……)ドキドキ
梨子 (なんでこんなに緊張するんだろう)ドキドキ
梨子 (…冷静に考えたらいきなり家行っていいですかってどうなんだろう…)
梨子 (果南さんの家に一人で行くのも初めてだし…)
梨子 (…学校の外で二人で会うこともそんなに無いし…)
梨子 (…緊張で吐きそう)ドキドキ 次の日…
ー果南の家ー
梨子 (どうしよう…)
梨子 (家まで来たけどなんか凄く緊張してきた…)ドキドキ
梨子 (…でも伝えたい事はちゃんと手紙に書いてきたし…)ドキドキ
梨子 (大丈夫…だよね?)ドキドキ
ピンポーン
梨子 (口から心臓出そう)ドキドキ
……
ガチャ
果南「梨子、いらっしゃい♪」
梨子「は、はい!///」ビクッビクッ
果南「…大丈夫?とりあえず中入りな?」
梨子「はい…」シュン ー果南の部屋ー
梨子「すいません…」
果南「落ち着いた?」
梨子「はい…」
果南「…それで、今日は一人でどうしたの?」
梨子「!」ドキドキ
梨子「…」
梨子「…あ、あの」ドキドキ
果南「ん?♪」
梨子「…」 梨子 (ほんの少しでいいから…勇気出すんだ…)
梨子「果南さん…」ドキドキ
梨子「あの…」ドキドキ
果南「うん…」 梨子 (果南さんに…いつもありがとうございますって伝えなくちゃ…)
梨子「いつも……」
梨子 (ありがとうございますってちゃんと言いたい……)
梨子「…いつも…ありがとう…ございます」ジワッ
梨子 (果南さん…)
梨子 (果南さん…)ウルウル 果南「梨子…」
梨子「私、みんなのおかげで…内浦に来てから毎日楽しくて」
梨子「千歌ちゃんと曜ちゃんと……果南さんのおかげで海の音が聞けて…」
梨子「内浦が好きになりました…」ウルウル
梨子「果南さんに出会えて…とっても嬉しいです…」ポロポロ
果南「…」
梨子「今は…みんなとスクールアイドル出来て…すごく楽しいんです」
梨子「それに…果南さんは地味な私を女の子らしくて可愛いよって言ってくれて…」
果南「…私より全然可愛いと思うよ?」
梨子「そんなことないです…果南さんは可愛いし、優しいし綺麗だし、私なんかよりスタイルもいいし…とにかく可愛いです!」
果南「…ありがと///」 梨子「…今日はこれを渡しに来たんです」
果南「……手紙?」
梨子「あの、果南さんに伝えたい事たくさんあって…でも私…緊張しちゃって上手く話せないから…」
梨子「…だからお手紙書きました」
梨子「よかったら読んでください…」
果南「…」
果南「ありがとう…梨子」ジワッ
果南「すごく、すごく嬉しい…」
梨子「…えへへ」
梨子「あと……これもどうぞ」 果南「白い花…これって…薔薇かな?」
梨子「えっと、白薔薇のボトルフラワーです」
果南「…とっても綺麗…」
果南「ボトルフラワーもらうのって初めてかも…」
梨子「果南さんお花好きですか?」
果南「たった今好きになった…///」
梨子「///」
梨子「果南さんが喜んでくれたら私も嬉しいです///」
果南「…大切にするから!」 果南「…ちなみに白い薔薇が5本ってどういう意味があるの?」
梨子「」ドキドキ
果南「花言葉って詳しい訳じゃないけど、薔薇の色と数には意味があるって鞠莉が言ってたからさ」
梨子「えっと…///」
梨子「……恥ずかしいんで私が帰ってから鞠莉さんに聞いてください…///」
果南「わ、わかった」ドキドキ
梨子「///」
梨子「私、そ、そろそろ帰りますね!///」
果南「う、うん、こっちこそありがとう///手紙も後で読ませてもらうね!」
梨子「…はい///」
果南「とっても嬉しかったよ…ありがとう♪」 ー夜ー
Prrrr…Prrrr…ガチャ
鞠莉『ハーイ果南、どうしたの?』
果南「鞠莉、今大丈夫?ちょっと聞いたいことがあるんだけど…」
鞠莉『?』
果南「あのね……花言葉を教えてもらいたくて」
鞠莉『花言葉?誰かにお花でも贈るのかしら?』
果南「いや、えっと…ボトルフラワーをもらって…」
鞠莉『あら〜♪』
果南「白い薔薇が5本なんだけど…」
鞠莉『あらあら〜♪』
鞠莉『誰からもらったかはわからないけど…その子は果南のことが大好きなのね♪』
果南「えぇ…?///そういう意味なの…?///」 鞠莉『白い薔薇にも色々意味はあるけど…おそらく果南の場合は…』
鞠莉『心から尊敬しています』
鞠莉『って意味だと思うわ。あと5本の薔薇の意味は』
鞠莉『あなたに出会えたことが心から嬉しい、よ』
果南「…」
鞠莉『年下の子だと思うけど…とてもあなたを慕ってる』
鞠莉『その子にとって果南はとても大切な存在なのね』 果南「……」グスッ
果南「……ぅぅ」グスッ
鞠莉『果南…泣いてるの?』
果南「…泣いてるよ…嬉しいんだから仕方ないじゃん…」ウルウル
果南「花の意味も嬉しいし…私のために一生懸命考えて選んでくれたのかなって思ったら…嬉しくて…」ポロポロ
果南「…あのね…その子から手紙ももらったんだけど…」
果南「私への感謝の気持ちがたくさん、たくさん書いてあって…」
果南「私はその子に…なにか特別なことをしたつもりは無いんだけど」
果南「でも彼女にとっては、嬉しいことがいっぱいだったみたいで…」 鞠莉『果南がしてあげた小さなことはその子にとっては何より大事なものなんでしょうね…』
鞠莉『そんなに素敵な贈り物を渡してくれた…渡すまでにすごく緊張もしたはずよ』
果南「うん…泣いちゃうぐらい緊張してた…」
鞠莉『…私もそれに似た手紙をもらったことがあるけど…自分のことを大切に想ってくれる人がいて、それを形にして勇気を出して届けてくれた』
鞠莉『こんなに素敵で、幸せなことはないわよね…』
果南「…うん」
果南「…私もね、その子に手紙を書こうと思うんだ」 鞠莉『…果南は手紙でその子に何を伝えたい?』
果南「私は…」
果南「勇気を出して届けてくれてありがとう…」
果南「内浦を好きになってくれてありがとう…」
果南「私も出会えてとっても嬉しいよって…」
果南「いつも優しい気持ちで想ってくれてありがとうって…」
果南「君の気持ち届いたよって…嬉しいよって…伝えたい」
おわり |c||^.- ^||わたくしの理想をぶち込みました >>27
キスもハグも無いのにピュアピュアの感動作
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