千歌「普通怪獣のバラード」
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初めてμ'sやスクールアイドルを見たとき…。
もしかしたら私も「彼女たちみたいに輝けるかも…」そう思ってた。
でも…そんな夢や憧れはどんどん消えていく…。
どうせ私は…普通怪獣なんだから…。
――――
――
― とある日、2年生の教室…
先生「ではこないだの中間試験を返しまーす」
生徒たち「えー!やだー!」ブーブー
先生「はいブーブー言わないの。じゃあ相川さん、井上さん…」
千歌「…」
先生「高海さーん」
千歌「あっ、はい!」
先生「はい、もう少しで平均点を超えられるから頑張りましょうね」
千歌「はい…」 休み時間…
曜「千歌ちゃーん!数学の点数どうだった?」
千歌「えっと、72点。平均点ピッタシだってさ」アハハ
千歌「曜ちゃんは?」
曜「85点!今回はいつもより良かったかな」ヨーソロー
生徒A「えー!桜内さん98点!」
生徒B「すごーい!頭いいんだね!」
梨子「たまたまよ。テスト勉強のヤマが当たったのかも」
ワイワイ…
曜「桜内さんすごいなぁ。聞いた?ピアノもかなり上手いらしいよ」
千歌「そうなんだ…」
曜「おまけに美人…。はぁ、神様は不公平でありまーす…」ガックシ
千歌「…」 体育…
先生「はーい!あと一周!がんばれー!」
千歌「はぁ…はぁ…!」タッタッタ
曜「ヨーソロー!1着でありまーす!」
千歌(曜ちゃん…もうゴールに…!)ハァハァ
先生「高海よそ見しない!もう少しだからラストスパートだよー!」
千歌「は、はいっ!」ダッ
先生「よしゴール!お疲れさま!」
千歌「先生、順位はどれくらい?」ハァハァ
先生「んーと…ちょうど半分くらいだね。でも前回よりタイムは良いよ」
千歌「そう、ですか…」 梨子「高海さん、お疲れさま」
千歌「あ、桜内さん…」
梨子「私、昔から長距離走って苦手で…それに比べて渡辺さんは凄いのね」
千歌「曜ちゃんは運動神経抜群なんだ。昔から水泳もやってるの」
梨子「そうなんだ。なんだか憧れちゃう」クス
千歌「…」
千歌「桜内さんも凄いよ。私よりタイム良かったし…」
千歌「それに頭もいいし、すっごく美人だもん」
梨子「そ、そんな!私なんか地味なだけ!美人なんて言われたことないよ」
先生「はーい、みんな集合してー!」
桜内「あ…じゃあ行きましょ、高海さん」
千歌「うん…」 放課後…
千歌「曜ちゃんおまたせ!先生の手伝い終わったから帰ろー…」ガラッ
千歌「あ…」
曜「ね、梨子ちゃんいいでしょ!やってみよーよ!」
梨子「う、うーん…地味な私がスクールアイドルなんてそんな…」
千歌(曜ちゃんと桜内さん…もう仲良くなったんだ…)
梨子「あ、高海さん」
曜「千歌ちゃん!おつかれでありまーす!」ヨーソロー
千歌「いま何の話してたの?スクールアイドルがどうとか聞こえたけど…」
曜「前にスクールアイドルやろう!って私のこと誘ってくれたよね?」
千歌「う、うん」 曜「でもあれ以来、とんと話が無くなったから気になっちゃって!」
曜「だからさ、音ノ木坂から来た梨子ちゃんをスカウトしてたんだ!」
千歌「そう…だったんだ」
梨子「高海さんからも言ってよ!曜ちゃんったらしつこくて!」
梨子「μ'sもよく知らないし、地味な私がアイドルなんて無理だってばー!」ワーン
曜「大丈夫だってー!梨子ちゃん可愛いんだからさ!」
曜「ほら!千歌ちゃんもお願いしてよー!」
千歌「…」 千歌「…あっ、その事なんだけどさ!」
千歌「やっぱり私にはスクールアイドルは無理かな〜って!」
曜「えっ…?」
千歌「考え直したの!だって今はたっくさんスクールアイドルいるんだよ?」
千歌「そんな中で私たちみたいな普通の学校が上に行けるはずないもん!」アハハ
曜「…」
曜「それ本気で言ってるの…?」
曜「そんな簡単に…諦めちゃうの!?」
曜「本気で言ってるなら…千歌ちゃんのこと軽蔑するよ!」
梨子「よ、曜ちゃん…!」オロオロ
千歌「…」
千歌「…本気だよ。軽蔑させてごめん…」
千歌「私…先に帰るね…」ガラッ
曜「あっ、千歌ちゃん!」
梨子「…」 帰り道…
千歌(ひどいこと言っちゃった…。後で曜ちゃんに謝らなきゃ…)
千歌(でも…やっぱり私にはスクールアイドル無理だよ)
千歌(周りを見てもすごい人ばかりだし…)
千歌(果南ちゃんはダイビング、生徒会長はお琴や日本舞踊で有名…)
千歌(こないだ来た小原先輩は高校生なのに理事長…)
千歌(それに、きっと全国にはもっともっとすごい人がたくさんいるはず…)
千歌(私だけだ…)
千歌(私だけが…何もないんだ…) 高海家…
千歌「ただいまー」ガラッ
美渡「うわー!懐かしいよコレー!」
志満「小学生の時にお母さんと見に行ったわよね」
千歌ママ「そうそう、美渡がどうしても見たいって」
千歌「みんなでなに見てるのー?」
志満「千歌ちゃんおかえり。今ね、昔やってた怪獣映画のテレビ放送やってて」
美渡「千歌がまだ小さい時に見に行ったんだ。つい懐かしくなっちゃってさ」
千歌「ふーん…」
テレビ『ガォオオオオオ!』ガシャーン
千歌「…怪獣かぁ」
千歌「このイヤな世界を壊してくれたらいいんだけどな」ハァ
3人「えっ…」 千歌「…はぁ」
志満(ち、千歌ちゃんらしくない台詞が…。急にどうしたのかしら…?)ヒソヒソ
美渡(分からないけど何か病んでる!お母さん、チャンネル変えて!ヒソヒソ
千歌ママ(そ、そうね)ピッ
テレビ『…では次の特集です。“スクールアイドルの人気の秘密”に迫ります!』
テレビ『まずは伝説のスクールアイドル、μ'sの映像から見てみましょう!」
〜♪
志満「やっぱり何年経ってもμ'sの人気は凄いわね〜」
千歌ママ「そういえば…千歌も『スクールアイドルやる!』って張り切ってたわよね?」
千歌ママ「どう?あれから少し進展したかしら?」
千歌「…」 千歌「…もうやめたよ。私みたいな普通の子には…普通の学校生活が一番だから」
美渡「だから私が最初に言ったでしょ。こーんな田舎じゃムリだってー!」
志満「…美渡」ギュッ
美渡「あだたたっ!?」
千歌ママ「…」
千歌ママ「…千歌は昔からそう。上手くいかないことがあると」
千歌ママ「本当は悔しいのに誤魔化して、諦めたフリをして…」
千歌ママ「…今もそうなんじゃないの?」
千歌「…」
千歌「違うもん!本当にやめたの!」バンッ
千歌「それよりお母さん!お腹すいたからなんかオヤツちょーだい!」
千歌ママ「…はいはい」スッ
志満・美渡「…」 千歌の部屋…
千歌「はぁ…」ゴロン
ピロリン♪
千歌「あ…曜ちゃんからLINEだ…」ポチ
曜『さっきはゴメン!理由も聞かないでひどいこと言っちゃって!』
曜『何か悩んでるなら聞くからさ!』
千歌「…」
千歌「私なんて普通だからー…なんて返信したら怒られそう」ハァ
千歌「どうすればいいんだろ…」ゴロゴロ
千歌「私…本当にこれで…」
千歌「いいの…かな…」
千歌「…」
――――
――
― ―
――
――――
千歌「…ん?」
千歌「あれ…私、寝ちゃったんだ…」
千歌「って!えっ!?ええっ!?」ガバッ
千歌「こ、こ、こ…」
千歌「ここどこーーーーー!?」
ヒュオオオ… 千歌「な、何もない…辺り一面砂漠だよ…」
千歌「きっと夢だよね!だって沼津に砂漠はないもん!」ウンウン
鳥?「キェー!キェー!」
千歌「それになんか見たことない鳥がいる…」
千歌「いや…鳥なのかな?すごく大きいけど…」
鳥?「!」キッ
千歌(あ、目が合った…)
鳥?「キェーーーー!」ゴォオオオ
千歌「わ、わーーーーっ!?」
千歌「こ、来ないでー!チカは食べても美味しくないよーーー!」 ???「危ないっ!」ガシッ
鳥?「グェッ!?」ギュッ
千歌「だ、誰…?」
千歌「え…えーーーーー!?」
???「危ないところだったね!」ヌゥゥン…
鳥「キェー!キェー!」ジタバタ
千歌「あわわわわ…!か、か、か…!」
???「ん?どうしたの?」
千歌「か…怪獣だーーーーー!?」
千歌「あ、あははは…」クラッ
バタン!
怪獣「あらら、気絶しちゃった…」 ―
――
――――
怪獣「…おーい、大丈夫ー?」
千歌「う、うぅん…」
怪獣「あ、起きたね!急に倒れるんだもん、ビックリしたよ」
千歌「わ、わー!たた、食べないでー!」
怪獣「食べないよ!?」
千歌「そ、そうなの?」
千歌(や、優しい怪獣さんだ。テレビとは違うみたい…)ホッ
千歌(しかも人の言葉を話してる…)
怪獣「この辺じゃ見ないね。どこから来たの?」
千歌「えと…静岡の内浦から…」
怪獣「シズオカ?ウチウラ?聞いたことないなあ」
怪獣「ここらは凶暴な生き物がいて危ないんだ。とりあえず一緒に行かない?」
千歌「う、うん…。どこに行くの?」
怪獣「海だよ」
千歌「海?」 怪獣「ボクね、海を見るのが夢なんだ」
怪獣「あの真っ赤な太陽を目指したら、いつか海に着くって聞いたから」
千歌「私の家の近くならいつでも海が見れるのになー」
怪獣「そうなの!?う〜、羨ましいなあ!」
千歌「ケータイに写真があるよ…ってケータイ無いか…」
怪獣「…ううん、ちゃんと自分の目で見たいから大丈夫だよ」
千歌「そっか…じゃあ私も一緒に行く!」
怪獣「わかった、じゃあ肩に乗りなよ!」
千歌「うん!」 ノッシノッシ…
怪獣「ところでさ、キミの名前はなんて言うの?」
千歌「千歌、高海千歌だよ」
怪獣「チカかぁ、変わった名前だね」
千歌「怪獣さんの名前は?」
怪獣「分かんない」
千歌「…え?」
怪獣「昔っから1人だったし…名前が分からないんだ」アハハ
千歌「そうなんだ…」
怪獣「そのカイジュー、ってのは?」
千歌(あ…この世界では怪獣って呼ばれてないのかな…)
怪獣「カイジューか…」
怪獣「…じゃあ僕のことはカイジューって呼んでいいよ!」
千歌「うん、わかった!」
ノッシノッシ… 怪獣「へぇ〜、じゃあ知らないうちにココに来たんだ」
千歌「うん、寝てたらいつの間にかね」
千歌(夢なんだけどね…)
怪獣「気休めしか言えないけど…大丈夫!きっと元の世界に戻れるよ!」
千歌「そうだね…ありがとう怪獣さん!」
ゴォオオオオオ…
千歌「風が強くなってきたね…」
怪獣「この辺りは竜巻も凄いんだ。いつもここらで諦めちゃって」
千歌「じゃあ今日こそは突破しないとね」 ゴォオオオオオ…
千歌「うわあっ!竜巻が来た!」
怪獣「き、今日のは特にデカい…千歌ちゃん!引き返そう!」
千歌「ダメだよ!いま諦めたら…明日も明後日も同じだよ!」
千歌「私が竜巻の場所を教えるから!怪獣さんは走り抜けて!」
怪獣「千歌ちゃん…!」 怪獣「…わかった!千歌ちゃんお願い!」
ゴォオオオオオ…
千歌「右から大きいのがくるよ!このまま真っ直ぐに走って!」
怪獣「うん!」ダッ
千歌「次は左から…あっ!前からも来る!」
千歌「右に走り抜けて!」
怪獣「よし!わかった!」ダッ
怪獣「このままダッシュで砂嵐を走り抜けるから!」
怪獣「しっかり捕まってて!」ダダダダッ
千歌「うん!」 怪獣「ハァ、ハァ…」
千歌「あ、怪獣さん見て!砂嵐を抜けたよ!」
怪獣「ほ、本当だ…初めてだ…!」
千歌「やったね怪獣さん!」
怪獣「うん…!千歌ちゃんのおかげだよ!」
千歌「諦めなくて良かったでしょ?」
曜『そんな簡単に…諦めちゃうの!?』
千歌「…!」
怪獣「…千歌ちゃん?どうかした?」
千歌「えっ…う、ううん!何でもない!」
千歌「ほら、早く海を目指そう?」
怪獣「…」 数時間後…
怪獣「今日はこのオアシスで休もうか。明日の朝に出発しようね」
千歌「うん」
千歌「はぁ、お腹空いたなあ…」グー
怪獣「じゃあヤシの実を取ってあげるね」スッ
千歌「わあ、ありがとう!」
怪獣「どういたしまして!」
怪獣「海はこの泉よりずーっと広いんだろうなあ…」
千歌「…」 千歌「…怪獣さんは、どうしてそんなに海が見たいの?」
怪獣「う〜ん、何でかな?」
怪獣「分からないけど…毎日おんなじ場所で一人ぼっちだったから」
怪獣「遠くにある場所に行けば…何か自分を変えることが出来るかな、って」
千歌「そうだったんだ…」
怪獣「ほら千歌ちゃん、夜の砂漠は寒いから近くにおいで」
千歌「うん、ありがとう…」
怪獣「じゃあ、おやすみ!」
千歌「おやすみなさーい!」
――――
――
― 次の日…
千歌「はぁ…はぁ…」フラフラ
怪獣「ぜぇ…ぜぇ…」フラフラ
千歌「砂漠って…夜は寒いのに…昼は暑いんだね…」
怪獣「そう…だね…」
怪獣「ボク…暑いの苦手で…」
千歌「が、がんばって…怪獣さん…」
怪獣「も、もうダメ…」フラッ
千歌「わ、私も…」フラッ
ドサッ…
千歌・怪獣「…」 怪獣「…ここまでにしようよ。千歌ちゃん…ボクの夢に付き合わせてごめん…」
怪獣「本当に海があるかも分からないし…もう諦めようよ…」
千歌「…」
千歌「諦めない…!」グッ…
千歌「怪獣さん…!夢はね、絶対に諦めたりしたらダメなんだよ…!」
千歌ママ『本当は悔しいのに誤魔化して、諦めたフリをして…』
千歌「…」
千歌「…うっ、ううっ…!」ガクッ
怪獣「千歌…ちゃん…?」 千歌「私…怪獣さんに諦めちゃダメなんて言えないよ…」
怪獣「…え?」
千歌「私も…諦めたんだよ…」
千歌「本当は…スクールアイドルをやりたかった…」ジワ…
千歌「でも何もない私には無理なの!怪獣さんみたいに大きな夢もない!」
千歌「勉強も運動もできない!可愛くだってない!」
千歌「みんなが羨ましいよ…!だって私には…本当に何もないんだから…!」ポロポロ
怪獣「…」 怪獣「ガオー!」
千歌「わあっ!?」ビクッ
怪獣「ボクは普通カイジューだぞー!」
怪獣「こんなにデカイのに力も無い!空も飛べない!」
怪獣「それにホラ!足だって遅いんだぞー!」ドスドス
千歌「か、怪獣さん!そんなこと言わないでよ!」
怪獣「でも…」
怪獣「そんなボクを勇気づけてくれた…」
怪獣「千歌ちゃんのことが羨ましいぞー!」ガオー
千歌「えっ…」
千歌「わ、私が羨ましい…?」 怪獣「…千歌ちゃん、キミと一緒に旅をしてて分かったよ」
怪獣「キミは何もなくなんかない。誰かを輝かせることが出来るんだって」
千歌「えっ?」
怪獣「だって、こんなボクにも諦めないっていう勇気をくれたんだから」
千歌「怪獣さん…」
怪獣「それにさ!“何もない”が“ある”ってすっごくステキだと思わない?」
怪獣「何もないってことは…これから無限の可能性があるってことなんだからさ!」
千歌「…!」
千歌「怪獣さん…ありがとう…!」
千歌「私ももう一度…夢に向かって頑張ってみる!」ゴシゴシ
千歌「行こう!きっとこの先に…必ず海があるはずだから!」
怪獣「うん!」 数時間後…
千歌「はぁ…はぁ…」
千歌「…聞こえる!」ハッ
ザァアアア…
千歌「怪獣さん!波の音が聞こえるよ!」
怪獣「波…?」
千歌「行こう!あっちの方だよ!」
怪獣「う、うん!」 ザァアアア…
千歌・怪獣「わぁ…!」
怪獣「これが…海…!」
怪獣「すごい…こんなに綺麗な場所があったなんて…」
千歌「やったね!怪獣さん!」
怪獣「うん…!ありがとう千歌ちゃん!」
???「おーい!」
千歌「あれ?誰か浜辺にいるよ?」 曜「おーい!千歌ちゃーん!」
梨子「ずっと待ってたんだよー!」
千歌「曜ちゃんに梨子ちゃん!?」
千歌「ど、どうしてこんな所に…?」
怪獣「そうか…」
怪獣「この場所を目指していたのはボクだけじゃなかったんだ」
怪獣「千歌ちゃんも…大切な人たちのところへ行こうとしてたんじゃないのかな?」
千歌「私の大切な人…」
怪獣「ボクは夢を叶えた。ここからは千歌ちゃんの番だ」
怪獣「さあ!早く行ってあげて!」
千歌「…うん!」
千歌「ありがとう…!怪獣さん…!」ダッ
――――
――
― 千歌「…ん?」パチ
千歌「夢…か。そうだよね…」ムクッ
???「おーい!千歌ちゃーん!」
千歌「窓の外から…声が聞こえる…?」
ガラッ
曜「あっ、千歌ちゃん!」
千歌「曜ちゃん…梨子ちゃん…!」
梨子「ついさっき隣が千歌ちゃんの家って知ったの!」 曜「ごめん千歌ちゃん…きっと家に行っても入れてくれないと思って…」
曜「だから…隣の梨子ちゃんの部屋から声かけたんだ…」
曜「さっきは…ひどいこと言ってごめん…」ジワ…
千歌「曜ちゃん…」
千歌「私バカだ…バカチカだよ…!」
千歌「謝るのは私の方だよ…勝手なことばかり言っちゃって…」
千歌「ごめんなさい!曜ちゃん!」
曜「千歌ちゃん…!」
梨子(仲直り、できたみたいね)クス 千歌「あのね、曜ちゃん。もう一つ勝手なこと言ってもいいかな…」
曜「どうしたの?」
千歌「私やっぱり…スクールアイドルやりたい!」
千歌「曜ちゃんと…梨子ちゃんと…!」
千歌「3人で一緒に…スクールアイドルがやりたいの!」
曜・梨子「…」
千歌「ダメ…かな…?」
梨子「…」クス
梨子「だって、曜ちゃん」
曜「奇遇だね、梨子ちゃん」
千歌「?」 曜「だってホラ!衣装のデザインはほとんど出来てるでありまーす!」ジャーン
梨子「“千歌ちゃんなら絶対に諦めないから”って。一生懸命、考えていたのよ」
千歌「曜ちゃん…!」
曜「梨子ちゃんの部屋においでよ!やることがまだまだ山積みなんだから!」
梨子「待ってるから!準備できたらこっちに来てね!」
千歌「…ううん!今すぐ行くよ!」
ダッ!
曜・梨子「へ?」
千歌「高海千歌!ジャンプでそっちに行きまーす!」バッ
曜・梨子「え…えーーーーーっ!?」 スタッ!
千歌「わ、わ、とっとっと…!」グラッ
曜・梨子「「あぶなーい!」」バッ
ガシッ
千歌「ふぅ…ありがとう2人とも!」
曜「もー!無茶しないでよ千歌ちゃん!」
梨子「落ちたら大ケガよ!スクールアイドルどころじゃないわよ!」
千歌「あはは…ゴメンゴメン」
千歌「でも2人なら必ず掴んでくれる!って信じてたから!」ニコッ
曜・梨子「うっ…///」 千歌「じゃあまず…何から始めようか!」
梨子「まずは曲作りね、これが無いと始まらないでしょ」
曜「じゃあ梨子ちゃんが作曲で…」
千歌「私が作詞やる!」
梨子「千歌ちゃん張り切ってるね。学校の時とは別人みたいよ?」
千歌「えへへ…怪獣さんのおかげかな!」
曜・梨子「「怪獣さん???」」
千歌「そっ!」
千歌「がおー!普通怪獣ちかちーだぞー!」ガオー
曜・梨子「」ポカーン
曜「だ、大丈夫かな…?」
梨子「ジャンプしたとき頭でもぶつけたのかしら…?」
千歌(ありがとう…怪獣さん…!)
――――
――
― そして私は、もう一度スクールアイドルをやることに決めた。
たとえ辛いことがあっても…きっと輝きや希望は消えないだろう。
だって今の私には仲間がいる…夢がある…!
“普通怪獣”のバラードが今、始まるんだ――――!
おわり |c||´.-`| おわり。読んでくれた方ありがとうございます。 レズとセックスが蔓延るこの板だけど
たまにはこんな優しいスレがあってもいいじゃない 乙
勇気貰ったわ。今日も頑張ろう
怪獣のバラードは原曲や合唱もいいけど、新垣さんと吉田さんDuoのアレンジがおススメ
https://m.youtube.com/watch?v=LP1D6Pw2EFc&app=m&persist_app=1 普通怪獣と言いながらちゃっかり園田レベルの学力があるでかみかん BD特典のサンシャイン絵本シリーズにできそうな話だね 合唱コンクール課題曲の世界観って親和性あるかも
合唱コンクール自体が、衝突を繰り返しながらひとつにまとまってくし、他クラスとの競争ようそリアル群像劇で、でもある 競争要素もあるリアル群像劇…の誤り
モブ視点で『スター』とか、ラブライブ世界に合った話が作れる合唱曲はまだまだあるかもすれない むしろ合唱曲と知らない人がいるのかと驚いた
小学校で歌った記憶 合唱曲の定番で合唱コンクール課題曲で覚えた人も多いが、もともとはNHKの『ステージ101』という音楽番組から生まれた
これまた合唱コンクールの定番『涙をこえて』もこの番組から世に出た、合唱曲のマスターピース >>67
原曲は「イィィィヤッッハァァァァ!!!!」で始まるんだよね
合唱曲のつもりでカラオケで歌おうとしたらこれで、草生えた
てかこの曲めっちゃニッチな昭和の曲だと思ってたら、割と知ってる人多くて意外だった 乙
どっかでタイトル見たなぁ…って思ったらほぼおんなじタイトルの同人誌持ってて草ァ!
こっちも面白いぞ
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