ダイヤ「疲れた…」果南「癒してやるよ、私のこのハグで!」
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落ちてたので再び
浦の星卒業後
2年経ってる設定です 国際線ターミナル
果南「んはあーっ、ただいま!!あー飛行機長かったー」ノビー
果南「浦の星を卒業してすぐに留学して、ちゃんとした資格取って働いてたらあっという間に時間が経っちゃったもんね」
果南「それまで1度も日本に帰らなかったなんて我ながらびっくりしちゃうよ」
果南「でもこうしてやっとの思いで長期の休みを取れて、遂に帰国できて嬉しいなあ!」 果南「2年も経ってるしきっと色々変わってるんだろうな…」
果南「私も、私自身も変わったのかな…それとも」
果南「…考えても仕方ない。時間が勿体ないし行くとしますか。ええと、行き先は…」ポチポチ
果南「待っててね、ダイヤ」
〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜
東京
電車内
ダイヤ「……」ガタンゴトン🚃
ダイヤ「…はあ…疲れた」
ダイヤ「毎日講義、そのあと夜遅くまでアルバイトをして、レポート、課題をこなし、ゼミの活動やら教授から誘われて学会にも行きましたわ、それに加えて年末ですし各方面で退屈極まりない飲み会ラッシュ…」
ダイヤ「ああ、外の世界を経験するために進学したわけですが、学生生活も暇ではないのですね」トホホ ダイヤ「それに……」
ダイヤ「この辛さを共有できる相手がいないことがなにより辛い…」
ダイヤ「友達が少ないのは元々ですがこんなに嘆かわしいことだと思いませんでした。がむしゃらだった高校時代に、あの頃に戻りたい…」
ダイヤ「わたくしは、誰よりしっかりしなくてはいけないのに…」
ダイヤ「思い出すのはいつもAqoursのことばかり」
ダイヤ「最近会ってませんし。元気でしょうか…」
ダイヤ「はあ、とにかく今は癒し、癒しがほしいですわ…」ゲッソリ
ダイヤ「お母様に言ってルビィの画像を送ってもらいましょう…」 〜〜〜〜〜
ダイヤ「……はあ」トボトボ
ダイヤ「今日はもう帰ってシャワー浴びて寝たい。夕飯は抜いてしまいましょう…」
???「……」ウロウロ
ダイヤ(あら?うちのアパートの前に誰かいる…)
ダイヤ(背は同じくらいだけれど髪の毛が長くて…顔はよく見えません、いかにも怪しいですわ…)
ダイヤ(近頃物騒で不審者が増えていると聞きますし、関わらない方が良さそう。急いで家に入りましょう)スタスタ
腕ガシッ
ダイヤ「ピ、ピギャアアア!!!?」 ???「わっ!タンマ、タンマ!近所迷惑!!」クチオオイ
ダイヤ「むぐぐっ」
果南「ふう。やっほ、ダイヤ!久しぶりだね」
ダイヤ「むんんん!?」
果南「ダイヤなんか雰囲気変わった?っていうか大人っぽくなったね?それに髪の毛切ったんだ!短いのも似合ってるよ」パッ
ダイヤ「ぷはっ、え、…果南さん?」
ダイヤ「あなたどうして、こんなところにいるはずは…だって、果南さんは今頃海外で…」ボーゼン
果南「ダイヤっ!ハグ!!」ダキッ
ダイヤ「ふわぁっ?!」ギュッ 髪の短いダイヤって言われるとあの椎名林檎みたいなやつ思い出す 果南「ぎゅーっ!!あーこの感じダイヤの感覚だ、久しぶり〜」ハグハグ
ダイヤ(果南さんのハグ、温かくて気持ちよくて…)
ダイヤ「か、果南さんそろそろ///」
果南「あ、ごめんごめん。懐かしくてつい」
ダイヤ「どうしてここに…」
果南「今回長期のお休みをもらえたんで、こっちに帰省中なの」
ダイヤ「帰省…」
果南「ちなみに今日帰国したんだよ、真っ先にダイヤのとこに来たんだ!びっくりした??」
ダイヤ「びっくり、したわよ…それよりもこんな、急に」プルプル
果南「ん?」
ダイヤ「果南さんあなた!!ちっとも連絡を寄越さないでなにしてたんですか!あなたって人は!心配で心配で!」ズイッ 果南「わわっ、ごめんごめん!最初のうちはテレビ電話とかしてたじゃん?でもここのところ毎日忙しくてさ…それに時差考えたら電話もあんまり出来なくて」
ダイヤ「こっちだってそれなりに忙しい生活してますわよ!」
果南「そうだよね、ごめんね、心配させちゃったね」
果南「でもさ、ダイヤだってさ。そっちから連絡してくれなかったじゃん」
ダイヤ「それは…その、時差があるし変な時間に電話したら迷惑かと…すみません…」
果南「なんだ、ダイヤも考えてること一緒じゃない。相手を想いすぎて言葉が足りなくてすれ違う。相変わらずというか、あの頃と何も変わってないね」
ダイヤ「何年経っても私たちは私たちですわね」フフッ ダイヤ「でも連絡はしてくださいよ、一人で海外なんて心配なんですから」
果南「善処するよ。ところで家の前で立ち話もいいけど、寒いし風邪引いちゃったら嫌だから、とりあえず入ろ?」
ダイヤ「もう、わたくしの家ですのに…どうぞ」ガチャ
果南「ありがと。それと、突然で悪いんだけどさ」
ダイヤ「なんですか?」
果南「今晩アテがないんだ。泊めてくれる?」
ダイヤ「は?」 〜〜〜〜〜〜
ダイヤ宅
果南「わーいおじゃましまーす!!ここがダイヤの一人暮らしの部屋か。良い部屋じゃん!なにか面白いものはないかな〜?」
果南「あれ?案外散らかってるね、ダイヤにしては珍しい」クスクス
ダイヤ「ああそんなに見ないで!!最近忙しくて片付ける暇なかったんです!それにあなたが連絡もせず急に来るから!果南さんが悪いんです!!」
ダイヤ(本当になんなんですの!急に来たと思ったら、急に泊めてなんて言い出して!挙げ句、部屋を漁られて…)ワナワナ
果南「えー?やっぱり私が悪いの?」
ダイヤ「もう!うるさいですわ!!あなたは客なんですから、手を洗っておとなしくソファに座ってなさい!」プンスコ
果南「はーい」ガチャ (手を洗ってきた)
果南「ダイヤん家、ソファだけじゃなくてこたつもあるんだ…さすがお嬢様」
ダイヤ「そんなんじゃないですわ」
果南「ふいーぬくぬく///」
果南「やっぱりこたつは日本の文化だよねー落ち着くねえ」
ダイヤ「それより、うちに泊まるのなら尚更、どうして連絡してくださらなかったのです」
果南「Surprise!!大成功かな?」
ダイヤ「サプライズ?はあ、あなたは本当に…それにやけにイラッとするその言い方鞠莉さんそっくり。そうでしたわ、あなたも英語圏に在住、そのせいで発音がネイティブに…」 果南「ほんと?ダイヤに褒められると嬉しいなあ。一応これでもちゃんと語学の勉強もしたんだよ」
ダイヤ「褒めてないですわ」
ダイヤ「それならわたくしだって大学で英語学んでますし…?なんなら第二外国語だって学んでますし…?」チラチラ
果南「ふっふっ!机上の勉強だけでなく、言語は日常で使ってこそ身に付くのだよダイヤくん!」
ダイヤ「ぐっ…なんという敗北感」ぐぬぬ
果南「いやー勉強が出来る人の気持ち分かったなーいいねこういうの」ニヤニヤ ダイヤ「ところで果南さん、最近向こうではどうなんですか?ちゃんとやってますの?」
果南「最近どうって…なんか親戚のおばちゃんみたいなこと聞くね」ハハ
ダイヤ「おばっ…」
果南「まあぼちぼちかな。資格は取ったけどまだまだ勉強中、向こうでもう少しやりたいこともあるし」
ダイヤ「そうですか…」シュン
果南「ん?」
ダイヤ「いえ…その、まだこちらには、戻ってこないのかなと…」
果南「あーそういうこと」スッ 果南「もちろん永住する気はないし、うちのダイビングショップのこともあるから、いつか必ず内浦に帰るよ。いつになるかまだ分からないけど、いつか戻るから、安心して?」ポンポン
ダイヤ「あっ」
ダイヤ「頭撫でないで!もう子供じゃないんですから///」カアア
果南「ダイヤ寂しかったの?」ニヤ
ダイヤ「ち、違います!」 果南「そういうダイヤは元気にしてた?」
ダイヤ「……」
ダイヤ「そうですね、まあまあですわ」ホクロカリカリ
果南「ははーん。ダイヤ、なにかあったでしょ。さては友達出来なくて寂しかったとか?」ニヤニヤ
ダイヤ「そ、そんなことないですわよ!」カリカリ
果南「図星」
ダイヤ「くうう」 果南「小学校の頃から私や鞠莉にべったりで、私たち高校までずっと一緒だったしね。」
果南「卒業したらバラバラだから大丈夫かなーってちょっぴり心配してたけど、まさか思った通りだとは」
ダイヤ「そんなこと考えていたんですか…」 果南「『友達と仲良くなるには自分からいかないと始まらない』だよ?」
果南「…って前にもこんなことあったような」
ダイヤ「そういえばAqoursのときも悩んだ時期がありましたわね(遠い目)」
果南「友達の作り方はダイヤよりルビィちゃんの方が上手だよねー」アハハ
ダイヤ「友達、いないわけではないんですよ?ただ距離があるというか、いつまでも『黒澤さん』と呼ばれていて」
果南「黒澤さんと呼ばないで」
ダイヤ「は?」 果南「そうかそうか〜ダイヤちゃんって呼んで欲しいんだ〜」ニヨニヨ
ダイヤ「違います!ただわたくしはその…」ゴニョゴニョ
果南「そうかそうか〜!相変わらずそういうところ可愛いなーダイヤは」ハハ
ダイヤ「もう!やめてくださいっ///」
グウ〜〜
果南&ダイヤ「あっ///」
果南「お腹空いちゃったね。夕御飯これからだよね?もしよかったら冷蔵庫にあるもので作っちゃうよ」
ダイヤ「本当ですか?」
果南「泊めてもらうし、これくらいしなくちゃね!」 〜〜〜〜〜
ダイヤ「ごちそうさまでした、美味しくてお腹いっぱい幸せですわ〜」ポカポカ
果南「あのお堅い黒澤さんが、お腹が膨れて満足そうな顔してこたつでぬくぬくだらだらしてるの面白すぎる」ククク
ダイヤ「これも果南さんが居てのことですわぁ」トロン
果南「そうでしょうとも!海の女として料理スキルも磨いてるもんね」
ダイヤ「実家のような安心感」ポカポカ
果南「実家かどうかは置いといて…やっぱりこたつは良いもんだね」ポカポカ ダイヤ「ズズっ」
ダイヤ「あら、お茶が切れてしまいましたわ…」
果南「あ、わたしもだ。うう、寒いしこたつから出たくない…ね、ダイヤお湯沸かしてきてよ」
ダイヤ「えー嫌ですわ。先程までの働く果南さんはどこへ行ったのですか?ちょっと行ってきてください」
果南「やだよー、さっきはさっき、今は今。ダイヤが行くのー」
ダイヤ「果南さんですー」
果南&ダイヤ「むむむ」 ダイヤ「勝負をしましょう。負けた方がお湯を沸かしに行く。それでどうですか?」
果南「いいよ、受けて立とうじゃないの。それで、なにで勝負するの?」
ダイヤ「あっちむいてホイですわ」
果南「あっちむいてホイ?運も実力のうちって?」 ダイヤ「そう。単純でありながらも奥の深いこのゲーム」
果南「この勝負、負けられないね。準備はいい?」
ダイヤ「ええ、お覚悟ですわ…」ニヤリ
果南&ダイヤ「じゃーんけーんぽい!!あっちむいて…」
果南「……」
果南(うわ、ばっちり目が合った…エメラルドの目、綺麗…)ボー
ダイヤ「……」ニヤ
「ホイッ!」 ダイヤ「ふふふ、勝利の後に飲むお茶はおいしいですわー」ズズッ
果南「あーー!!寒かったよおお」
ダイヤ「あっちむいてホイには必勝法があるのですよ」
果南「あ、なにそれずるい!フェアじゃないー教えてよー」
ダイヤ「嫌ですわ」オホホー
ダイヤ「いやー寒い日には温かい飲み物に限りますね。染み渡って、荒んだ体が癒されるようですわ」ズズッ 果南「はは、荒んだ体って。ダイヤやっぱり疲れてる?お茶淹れるついでにさっき一緒にお風呂も沸かしてきたんだけど一番風呂入ってきなよ?」
ダイヤ「なんて出来る客人なのでしょう…お言葉に甘えさせてもらおうかしら」
果南「あ!それか、久し振りに一緒に入る?洗いっこしようよ」
ダイヤ「ぶっぶーですわ!破廉恥ですわ!」
〜〜〜〜〜
ガラッ
果南「結局閉め出されちゃった」
果南「せっかく疲れたダイヤを癒してあげようと思ったのに。もう、ダイヤは恥ずかしがり屋さんなんだから」
果南「んー『友達との関係を変えるには、自分からいかないと始まらない』…だよね、うん…」 (ダイヤさん入浴中)
ダイヤ(つい、恥ずかしくなって断ってしまいました。でも久々ですし、一緒にお風呂なんて恥ずかしいでしょう?もう大人なんですし昔のようには行かないのに…それなのにあんなことを言うなんて、果南さんのばか、鈍感)ブツブツ
果南「おっじゃましまーす」ガラッ
ダイヤ「きゃあ?!果南さん!?」
果南「自分で言ったことだもんね、積極的な攻めの姿勢〜♪」
ダイヤ「な、な、なんのことですか///」
果南「ほらほら、ダイヤ体洗い終わってるなら先に湯船浸かってて!」
ダイヤ「う、はい///」チャポン 果南「………」ワシャワシャゴシゴシ
ダイヤ(結局一緒に入ることになるなんて…)
ダイヤ「………」ジー
ダイヤ「果南さん、随分と肌が焼けましたね」
果南「なに?なんだかじっと見られてて恥ずかしいなあ///」
ダイヤ「それに、なんだか背中がたくましくなりましたね。あとグラマラスな胸。」ジー
果南「急に大胆なこと言い出すのやめて、ダイヤシラフでしょ」 ダイヤ「『大胆』はこっちの台詞です。いきなり入ってくるなんて」
果南「そうかもね」
ダイヤ「…シラフじゃなかったらもっと大胆になれるのかしら」ボソッ
果南「え?なに?聞こえなかった」ゴシゴシ
ダイヤ「なんでもないです」
ダイヤ「というかあなたもわたくしもまだお酒の飲める年齢じゃないでしょう?」
果南「え?あ、そうだね。日本ではね」
ダイヤ「?」
果南「よーし、洗いおわった!私も湯船に入れてよー」
ダイヤ「わっ狭いんですからそんなに急に入ってこないで…」 果南「ふふふ、私がなぜ一緒に風呂に入ろうと言ったのか、それはね!」ジャブン
果南「ダイヤをハグをしながらお風呂に入りたかったからだよ!ハグっ」ダキッ
ダイヤ「ひゃっ」
果南「ダイヤ疲れてたみたいだし、ハグはストレス解消効果があるからさ、あったかいお風呂とハグで効果バッチリじゃない?」
ダイヤ「や、やめて!こんなの恥ずかしすぎますっ!///」バタバタ
果南「わっちょっと落ち着いて、これじゃリフレッシュ出来ないよ」ギュッ
ダイヤ「ひっ///」 ダイヤ(肌と肌が触れあって…顔が近いっ!伝わってくる、果南さんの鼓動が…)
ダイヤ「…プシュー」
果南「うわっ!ダイヤ!伸びてる!」
ダイヤ「ひ、ひい///」
果南「まあいっか。ハグでいっぱい癒されてねー」ハグハグ
ダイヤ「は、はぐ…///」チャプチャプ 果南「ふー気持ちよかったー」ツヤツヤ
ダイヤ「はあ…死にそうなくらい恥ずかしかったのは最初だけ、慣れれば気持ちよくて…」
ダイヤ「身体の疲れはもちろん、心まで満たされましたわ…さすが果南さん」
果南「でしょー?ハグの力は偉大なのだ」エッヘン
果南「まあこんなことダイヤにしかやらないけどね」ボソッ
ダイヤ「え?なにか言いました?」
果南「なんでもないよー」 果南「ねえ、ダイヤ明日は休み?」
ダイヤ「いえ朝から講義が入ってますわ。何度も言いますが、先に言ってくださればスケジューリング出来ましたのに」
果南「えーそうなんだ…お出掛けはムリか」
ダイヤ「ただ授業が終わればフリーです。それまで待っていて?」
果南「ほんと!?おっけー待ってるね。夕方まで何してようかな」
ダイヤ「どこか行きたいところでもあるんですか?」
果南「ちょっとね。また明日話すよ」
ダイヤ「?…そうですか」 ダイヤ「あら、いつの間に日付変わっていましたね…もういい時間ですし、そろそろ寝る準備をしましょうか」
果南「はーい」
ダイヤ「あの、大変申し訳ないんですが…果南さん、」
果南「?」
ダイヤ「うちにはこのベッドしかないのです…」
果南「私なら床でもこたつでも平気だよ?どこでも寝られるから」
ダイヤ「いけません!そんなの客人にしていいことではありません!」
ダイヤ「そういうわけなので、あの、その、ここで///」ゴニョニョ
果南「うん、言いたいことは分かった///」
ダイヤ「すみません///」 果南「ま、私は最初からダイヤをハグしながら寝るつもりだったし?」
ダイヤ「は、はあ??///」
果南「もちろん!リラクゼーション目的ね」
ダイヤ「なんだ、そういうことですか」コホン
果南「じゃあ、そろそろ電気消すね」スタスタ
パチッ
ダイヤ「あっ………薄暗く?」
ダイヤ(きっと真っ暗にすると自分が怖いからですね…)クスクス
果南「ダイヤ、隣いい?」
ダイヤ「どうぞ」
果南「ねえ、マッサージしてあげよっか?」 ダイヤ「マッサージ?」
果南「やっぱりダイヤお疲れみたいだからさ」
ダイヤ「別にそんなこと…」
果南「ほらほら、遠慮せずに」
ダイヤ「で、では」
果南「肩からいくよ。あれ、結構凝ってるんじゃない?」モミモミ
ダイヤ「ふっ…ん、そうですわね…資料づくりやレポートでPCに向かうことも多くて」
果南「学生って大変だよね」
ダイヤ「そうね、予想していた以上に…」
果南「ほら、肩の力抜いて」コリコリ
ダイヤ「あ〜そこそこ、そこですわー」
果南「ははっダイヤなんだかオヤジくさいよ」
ダイヤ「しょうがないです、結構気持ちいいんですもの」 果南「次、腕かして?」モミモミ
ダイヤ「ふふっくすぐったい」
果南「いい感じにほぐれたかな、じゃあ、うつ伏せになってくれる?」
ダイヤ「よいしょっと」
果南「ちょっとだけ上に乗るよー」
ダイヤ「はい、あー気持ちいい、腰は効きますね…んーっ」
果南「以外に上手いでしょ、ダイヤ専属のマッサージ師として雇ってもらえたりします?」ギュッギュッ
ダイヤ「あ〜いいですわね〜是非とも…」
果南「いや冗談」ハハハ
ダイヤ「ふふふ」 ダイヤ「ああ、体がじわじわ暖かくなってきて…」
果南「眠たくなってきた?」
ダイヤ「このまま寝落ちてしまいそうですわ…」
果南「いいよ、寝ても。ダイヤ」
ダイヤ「そんな、先に寝てしまうなんて、嫌…かなんさんもねましょう?」トロン
果南「うん」ハグッ
ダイヤ「…」キュッ
果南「おやすみ」
ダイヤ「…おやすみ…なさ…」スゥッ
スースー
果南「寝ちゃったかな?」 |c||^.-^||これは本当にマッサージなんですの? 果南「ダイヤさーん?」ササヤキ
ダイヤ「…」スースー
果南「相当疲れてるんだね…」ハハ
果南「ダイヤのことだからきっと、毎日ひとりで頑張って、無理してるんだろうな」
果南「見ただけで分かったよ、昔よりもだいぶ痩せて、化粧で隠してたけど目の下にクマがあって…」
果南「はあ、私が側に居られたなら…なにか違っていたのかな」
果南「ごめんね、ダイヤ」ナデナデ
果南「一緒にいられる時間は短いんだ。もうすぐ、嫌でも離れなきゃいけないから」
果南「この夢みたいな時間がずっと続けばいいのに」
果南「おやすみダイヤ」キュッ 〜〜〜〜〜
トントン…ガチャガチャ
ダイヤ「……ん、朝」パチッ
ダイヤ「ふわぁ〜よく寝た…」ノソリ
果南「あ、おはよ」
ダイヤ「あれ果南さん、そうでした、泊まりに来ていたんでしたね」
果南「ええっ酷いなあ、昨日あんなことやこんなことしたじゃん〜」
ダイヤ「人聞きの悪いことを言わないで…別にやましいことなんてしてないでしょう」
果南「分からないよ〜?昨日ダイヤの方が早く寝ちゃったし」トントントン ダイヤ「冗談でしょ。というか、朝食の準備までしてくださってるのですか?すみません」
果南「いいのいいの。まだ出掛ける支度するには早いし、あとで起こすからもう少し寝てたら?」
ダイヤ「ふわあ〜、そうさせてもらいます…」オオアクビ
果南「相変わらず朝弱いんだね」
ダイヤ(こうして誰かの気配を感じながら起きるのも実家にいたころ以来。案外悪くないですわね…)スゥ 〜〜〜〜〜
ダイヤ「では行ってきます、夕方には戻りますので」
果南「んー、出掛けるんだしここにまた戻ってくるのも面倒じゃない?外で待ち合わせしよっか。私迎えにいくからさ」
ダイヤ「本当ですか?」
果南「また連絡するよ」
ダイヤ「では…」
果南「あ!待って。ダイヤおいで〜」ハグシヨ
ダイヤ「あ、はい///」キュッ 果南「じゃっ!いってらっしゃーい」
ダイヤ「行ってきます///」
バタン
果南「いってきますのハグってなんかいいよね〜」フフッ
果南「さてと私も用意しますか」 〜〜〜〜〜
大学
講義中
ダイヤ(昨日はいつも通りバイトが終わって、帰ったら果南さんがいて…なんだか忙しい夜でしたね…)
ダイヤ(でも、久々にぐっすり眠れた気がしますわ…)
ダイヤ(それに、いってらっしゃいのハグまで///)
ダイヤ(今日もどこかに行くみたいですし、なんだか楽しみ)クスクス
友人「なんだか黒澤さんニコニコしてるけど、どうしたの?」コソコソ
ダイヤ「えっ!?ニコニコ?そんなことないですわよ?」コソコソ 友人「黒澤さんがそんな顔してるの初めて見たよ(笑)。なにか良いことでもあったの?」
ダイヤ「いえ、なんでも、ないですわよ?///」ニタニタ
友人「あはは…そうなんだ」(不気味だ…)
キーンコーン
教授「今日はここまで」
ダイヤ(終わった!)
ダイヤ「果南さんに連絡を…」ポチポチ
ダイヤ「ん?校門前にいるね!…ですって」 〜〜〜〜〜
果南「……」ヨリカカリ
学生A「ねえ、あそこにいるカッコいい人誰だろうね〜」
学生B「何年生かな?どこのサークルの人だろ、みたことないけど…連絡先聞いてきなよ〜」
学生A「嫌よ!恥ずかしいから!」
果南「ん?」ニコッ
学生AB「キャー!!」メロメロ
イマメガアッタヨネ??
キャーカッコイイ
果南「なんだろう、コレが大学生の雰囲気って感じなのかな、なんていうかキャピキャピしてる」ハハ… 果南「なんだろう、コレが大学生の雰囲気って感じなのか」ハハ…
果南「よるべないなあ…そろそろ来ないかなーまだかな」
ダイヤ「お待たせしました」トコトコ
果南「あ!ダイヤ!おつかれー」ホッ…
ダイヤ「すみません、わざわざ来てもらって」
果南「うんうん、やっぱり大学生でもダイヤはダイヤだよね、安心した」ハグッ
ダイヤ「??なんですの」
果南「なんでもなーい。じゃあ行こっか」 ザザーン
果南「東京の海も久しぶりー!大会の日にも来たっけ」
ダイヤ「行きたいところって、海だったのですか?」
果南「やっぱり私たちのルーツは海だから。ここに来たいなって」
ダイヤ「潮風が気持ちいい…」
ダイヤ「すごく懐かしい感じがします。ここが東京なのを忘れてしまうくらいに」
果南「うん」 果南「空も、この海も繋がってる。離れていても一緒だって思わせてくれる」
ダイヤ「そうですわね」
果南「昔からそうだ。辛いことがあったり苦しいことがあったりすると、いつも海に抱きしめられてた」
果南「海はなんでも受け止めてくれるから」
ダイヤ「だからここに来たのですね…」 果南「……」
果南「やっぱり毎日うまくいくことばかりじゃなくて。失敗して落ち込んで、悩むことだってたくさんあるわけで」
果南「小さいころは気にも留めなかったことまで、大人になったら新しい悩みの種になったりしてさ」
ダイヤ「ええ…分かる気がします」
果南「ダイヤもそうなの?」
ダイヤ「高校を卒業して大学に入って、黒澤家に戻るための勉学に励む。そして黒澤家の次期当主にって…小さい頃からそれがわたくしの使命だと思っていました」
ダイヤ「でもわたくしはその重圧と苦しさと、周囲とのギャップに潰れてしまいそうになったんです」
果南「周囲とのギャップ…か。なんとなく分かるかも」 ダイヤ「大学のみなさんは飲み会やコンパで忙しいですからね」クスッ
果南「勉強一筋、次期当主を目標にしてるなんてダイヤくらいじゃない?」
ダイヤ「そうかもしれませんわね」
ダイヤ「わたくしは、ダイヤの名の通り強く在ろうするけれど、ダイヤモンドほど硬く強くなかった。脆かったのです」
果南「ダイヤは昔から周りに求められるままに振る舞うところがあるから」
ダイヤ「きっとどこかでガス抜きが必要だったのですね。この2日間のように…」
果南「うん、私も息抜き出来たかな。楽しかったよ」 ダイヤ「果南さんが来てくださってからなんだか肩の荷が降りた気がするんです」
果南「そっか。昨日肩こりすごくてマッサージしたしね」ニコッ
ダイヤ「そういう意味では…まあいいです」
果南「あのねダイヤ、話したいことがあるんだ」
ダイヤ「なんですか?」
果南「実はね、今私がここにいるのは、ルビィちゃんのお陰なの…」
ダイヤ「ルビィの?」
〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜
プルルル…プルルル
ルビィ『もしもし?こんにちは果南ちゃん、急に連絡しちゃってごめんね?』
果南『久しぶり!ルビィちゃん。全然だよ。元気してた?』
ルビィ『ルビィは元気!花丸ちゃんも善子ちゃんも、みんないつも通りだよ!』
果南『そっか、みんな元気そうで何よりだよ。そっちの学校は慣れた?っていうか、あと何ヵ月かすれば卒業だったね!』
ルビィ『うんあっという間に卒業だよぉ!卒業したくない、高校生の今がずっと続けばいいのにって思うよ。みんなもこんな気持ちだったのかな』フフッ
果南『きっとそうだと思うよ。少なくとも浦の星を卒業するとき、私はそうだったからさ…』
ルビィ『そうだね…そうだよね。うん、ルビィも浦の星を出るときそうだった』 果南『それで、わざわざ国際電話で私に連絡くれたってことは、何かあったのかな?良い知らせだと良いんだけど』
ルビィ『あはは…あんまり良い知らせではないかな。あのね、お姉ちゃんのことなんだけどね…ちょっと果南ちゃんに相談聞いて欲しいなって』
果南『ダイヤのこと?』
ルビィ『うちのお父さんは、お姉ちゃんに外の世界を見てきなさいって言って東京に進学させたの』
ルビィ『でも、それは黒澤家に戻るために経験を積むってことだけじゃなくて、黒澤家に拘束されるまでの少しの間の自由を存分に楽しんで、青春を謳歌してほしいってことでもあるんだよ…』
果南『……もしかして』 ルビィ『うん。お姉ちゃんはお父さんが言ったその言葉に忠実に、東京で頑張っている。お姉ちゃんは頑張りすぎちゃってる』
ルビィ『最近だって、何回かお母さんにルビィの画像を送ってーなんて連絡してきてるみたいだから』クスクス
果南『それは相当だね…』フフッ
ルビィ『ルビィ知ってるんだ。お父さんたち、小さい頃からお姉ちゃんを家に縛り付けてることをを申し訳なく思ってるって…だからルビィ、お姉ちゃんに頑張り過ぎなくてもいいんだよって伝えたいの』 ルビィ『でもね、ルビィが言ってもお姉ちゃんを変えられない。だってお姉ちゃんは…』
果南『ルビィちゃんに自由を与えようとしているから…家のことは全部自分が負おうとしているから…だよね?』
ルビィ『!!!』
ルビィ『うん…ねえ、お願い、果南ちゃん。こんなお願い果南ちゃんにしか出来ないの。ううん、果南ちゃんだからお願いするの。ずっとずっと近くでお姉ちゃんを守ってきた果南ちゃんだから…』
ルビィ『ルビィの代わりにお姉ちゃんを楽にしてあげて?』
〜〜〜〜 果南「ルビィちゃんから、自分の代わりにダイヤを楽にして欲しいって頼まれた」
果南「帰省しに来たってのも半分ウソ。私はダイヤに会うために帰国したの」
ダイヤ「!」
果南「ルビィちゃんはすごく立派になってたよ。ダイヤ、ほんとにいい妹を持ったよね」
ダイヤ「ルビィ…」
ダイヤ「そう、だったのですね…」
果南「ま、目的そっちのけで私もエンジョイしていたわけなんだけどね」アハハ
果南「こうやって、数年ぶりに会えてよかった」
ダイヤ「はい…わたくしも、です」
果南「あとでルビィちゃんに連絡しなくちゃね」
ダイヤ「そうね」 果南「でも、ルビィちゃんには感謝しなくちゃいけないな。こんなチャンスをくれたんだもん」
ダイヤ「チャンス?」
果南「そう、今までずっと逃げて逃げて、逃してきた大事なチャンス。もうひとつ話があるんだ。ねえ、聞いてくれる?」
ダイヤ「…」コクン
果南「私はダイヤがずっと好きだった」
ダイヤ「っ!」
果南「私が正式に家を継いだら…その時は、一緒になろうってずっと伝えたかった」
果南「ダイヤと付き合って、両親に認めてもらって、一緒に住んで、働いて」
果南「そして、ダイヤの背負う重圧を私も一緒に背負って…内浦の大好きな町を、海を一緒に守りたい」
ダイヤ「果南さん…」 果南「ごめんね?私はダイヤと向き合うのが怖かった。覚悟がなかった。ダイヤのまっすぐな人生をこんな私が横やりを入れて邪魔したくなくて」
果南「だから、何度も気持ちを伝えるのをためらって。この気持ちをずっと心の内に秘めて、諦めてしまおうと思った。でも、諦められなかった」
ダイヤ「……」
果南「だって!久しぶりにダイヤに会ってこんなに苦労してる姿見て、放っておけるわけないじゃん、支えてあげたいって思って…気持ちがどんどん膨らんでいった」
ダイヤ「そんなの…勝手過ぎます」 果南「そうだよね、勝手にこんなベラベラ喋って…今更こんなこと言って…ごめん」
ダイヤ「違う。そうではなくて」
ダイヤ「誰がいつあなたをわたくしの人生の横やりだなんて言ったの?勝手に勘違いして、そんなことを、わたくしが本気で思ってるとでも?」キッ
果南「…あ」
ダイヤ「わたくしの気も知らないで。勝手な人…こんな風に告白するなんて…本当にあなたはずるいです…」
果南「…」
ダイヤ「そんな人に寄り添える人間なんてそうはいませんわよ…?」
果南「…」
ダイヤ「わたくしは、果南さんが、ずっと好きなんです」
果南「…!」
ダイヤ「わたくしを新しい場所へ導いてくれた果南さんはどこへ行ったのですか?そんな怖じ気づいてるなんてあなたらしくもない」 果南「ありがとう…」
果南「私頑張るから、何年かかるか分かんないけど…お願い、待ってて」
ダイヤ「ばか、お願いされなくても。そんなの決まってるでしょう」
果南「必ずダイヤに追い付くから。これからは一緒に歩いてくれますか」
ダイヤ「はい、よろしくお願いします」
ダイヤ「ただ、なかなか会えないんですもの、わたくしだって寂しくなるときもあるのですよ…」
果南「遠距離だし、離れたらまた会いたくなっちゃうね」
ダイヤ「ハグしてください。寂しくないように、あなたを忘れないように、強く抱いてください///」 ハグッ
果南「もちろん///」キュッ
おわり (おわらないかなダイ)
ダイヤ「果南さん」スウッ
果南「?」
ダイヤ「忙しいって連発しないで、大好きな気持ち後回しされちゃったら涙が出てちゃうよ」〜♪
果南「ダイヤ、それって!」
ダイヤ「覚えていますか?この歌」
果南「…うん。懐かしいな。昔歌った恋の曲かあ。毎日きっと連絡するよ〜大好きだってずっとくりかえし聞かせるよ〜いつも!なーんて」フフッ
ダイヤ「ふふふ」
果南「あの頃の歌をこんな形で歌うのはなんか照れくさいな」
ダイヤ「そうですね」
果南「あ!じゃあ」
果南「名前で〜呼んでよね〜♪『さん』とか付けないで呼んでね♪ね、ダイヤ?」ニコニコ
ダイヤ「…かなん」ボッ///
果南「あっ……////」ボッ/// (ダイヤ宅にもう一泊するかなダイ)
ダイヤ「果南、そろそろ寝ましょうか」
果南「…そうだね。あのさ、覚悟はいい?」
ダイヤ「…はい?寝るのに覚悟なんて別に…」
果南「違うよ。今日、私に"抱いて"って言ったのは誰?」
ダイヤ「わたくしですが…ちょっと待ってください?あなたなにか勘違いを…」
果南「もう、ダイヤってば変なの。はい、ハグー」ダキッ
ダイヤ「ピギッ!」バタバタ
果南「んー暴れないでよ、大人しくしてて?」
ダイヤ「ひっ、いきなり、なんなんですの…///」ドキッ
果南「まあまあ」ニヤッ
ダイヤ「ま、まさか、あなた分かっててやってます?ねえ!ちょっと!」
果南「なんのことかなん?」 ダイヤ「やっ、やめなさ…ばかなん!もう!ムードもへったくれもないですわねっ!!!」カッ
果南「あ…」シュン
ダイヤ「!!」
ダイヤ「やっと解放されました」ホッ
果南「ごめん」
果南「そうだよね、ダイヤの言うとおりだよ。こんな強引に…はじめてなのにムードも作れなくて」シュン
ダイヤ「あ、あの、別に嫌だとか、そんなことはないのですよ?ちょっとびっくりして、、」
果南「ねえ、さっきの。私ががっついたから嫌だったんだよね?」
ダイヤ「え、」 果南「優しくするから」ズイッ
ダイヤ「え、あの、///」ワタワタ
ダイヤ(ひゃー顔が近いです)
果南「…」ミツメアウ
ダイヤ「う…///」メソラシ
果南「逸らしちゃ嫌。こっち見て」
ダイヤ「あっ…」
果南「やっぱりダイヤは綺麗。吸い込まれそう」ナデ
ダイヤ「果南さんだって…」
果南「ね、キスしよっか」
ダイヤ「…コクン」
チュッ
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