梨子「東京から帰ってきたら大変なことになってた」
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梨子「ピアノの発表会があって1週間東京に行ってたけど、1週間も練習に参加できなくて迷惑かけちゃったなあ」
梨子「千歌ちゃんに伝えたら千歌ちゃんからみんなに伝えてくれるってことで直接みんなに言えてないし」
梨子「よし、1週間の遅れを取り戻すために一生懸命頑張ろう!」グッ
梨子「あ、曜ちゃんがもう来てるみたい」
梨子「曜ちゃん! 1週間ぶり!」ガチャッ
曜「へ? うわああああああ、梨子ちゃん!?」ビクッ
梨子「え?」 曜「と、とと、東京に帰ったんじゃ」
梨子「? うん、それで、昨日東京から帰ってきたんだけど」
曜「そ、そっか……」モジモジ
梨子「? もじもじしてどうしたの?」
曜「え、えっと……」モジモジ
梨子「おトイレ?」
曜「ち、ちがうよっ!」 曜「……んっ」ズイッ
梨子「? どうしたの? 頭こっちに差し出して」
曜「触ってみて?」
梨子「……? こう?」サワッ
曜「どう?」
梨子「どうって――あれ? 髪の毛さらさらになってる?」
曜「えへへ、でしょ?」 梨子「曜ちゃん、水泳してるから髪がちょっと痛んでてもったいないな、とは思ってたけど」
曜「だから、しっかりケアしたんだよ……?」
梨子「そうなんだ、なにかきっかけがあったの?」
曜「え? そりゃあ、梨子ちゃんがいなくなっちゃったから――」
梨子「え?」
曜「梨子ちゃん、私の髪が痛んでるのが嫌で東京に行っちゃったってきいて、それで」
梨子「えぇ!?」 曜「私のせいで梨子ちゃんがいなくなっちゃうのって嫌だったし――」
曜「何より、私自身が梨子ちゃんともっと一緒にいたかったから」
曜「今更遅いかもとは思ったんだけど、直そうって思って」
梨子「ま、待って! 私は曜ちゃんの髪が痛んでるから東京に行ったの!?」
曜「? そう聞いたけど?」
梨子「誰に?」
曜「千歌ちゃん」
梨子「……」 梨子「千歌ちゃん他の人にはなんて言ってる?」
曜「んー、よく知らないけど別の理由にしてるみたい」
曜「私のせいでいなくなったって思われないように配慮してくれてるんだと思うけど」
梨子「いやいや、私そもそもピアノの発表会に出るために東京に行っただけだけど」
曜「え?」
梨子「うん」
曜「…………」 曜「うわああああああああ」ワシャワシャ
梨子「ちょ、ちょっと曜ちゃん!?」
曜「私の髪なんて関係なかったんじゃん!」
曜「千歌ちゃんに梨子ちゃんの使ってるトリートメント教えてもらって頑張ったのに!」
梨子「おんなじの使ったの!?」
曜「梨子ちゃんが認めてくれるようにって思って!」 梨子「曜ちゃん! そんなに髪の毛わしゃわしゃしたら痛んじゃうよ!」
曜「だって、髪の毛なんて関係なかったんじゃん!」ワシャワシャ
曜「なのに自意識過剰でケアなんてしちゃって私らしくないし――」
梨子「……曜ちゃんも女の子なんだよ?」ガシッ
曜「梨子、ちゃん……?」
梨子「女の子なんだから、ちょっとくらい髪に気を遣ってほしいな、とは思ってた」
梨子「せっかくかわいいのに、もったいないなって」
曜「えっ」カアアアアアアアア 梨子「だから、全然おかしくなんてないし――」サワッ
曜「っ!」ドキッ
梨子「今の曜ちゃんの髪、触っててすごく気持ちいい」ニコッ
曜「り、梨子ちゃん……」カアアアアアアアア
梨子「千歌ちゃんの嘘だったとはいえ、私のために慣れないことしてくれてありがとう」ナデナデ
曜「え、えへへ」ニコニコ 梨子「曜ちゃんが私と一緒にいたいって言ってくれて嬉しかった」
曜「……うん」
梨子「私も、曜ちゃんとずっと一緒にいたいよ?」
曜「えっ」ドキッ
梨子「ありがとう、曜ちゃん」ギュッ
曜「う、うん!」ドキドキ
梨子「大好きだよ」ギュウッ
曜「!?」ボンッ 曜「り、りり、梨子ちゃん、それって――」
梨子「え? 曜ちゃんのこと大好きだよっていっただけだけど?」
曜「だ、だだ、大好き……!」カアアアアアアアア
曜「ちょ、ちょっと飲み物買ってくる!」ピューッ
梨子「あっ、曜ちゃん!?」
梨子「……? そんなに喉渇いてたのかな?」
梨子「お土産に東京ばな奈買ってきたのに渡さないうちに行っちゃった」 ルビィ「曜ちゃん、あんなに走ってどうしたんだろう……」ガチャッ
梨子「あ、ルビィちゃん。一週間ぶり」ニコッ
ルビィ「ぴぎっ!? り、梨子ちゃん!?」ビクッ
梨子「うん、昨日帰ってきたんだ」ニコニコ
ルビィ「そ、そうなんだ!」
ルビィ「じゃなくて、こほん」
梨子「?」 ルビィ「梨子ちゃんの顔、また見れて嬉しいな」ズイッ
梨子「へ?」
ルビィ「1週間ぶりなんだから、もっとよく見せて?」アゴクイッ
梨子「……!」キュンッ
ルビィ「ふふ、梨子ちゃんかわいい♡」
ルビィ「もうどこにもいかないでね、梨子ちゃん、ううん――」
ルビィ「梨子」
梨子「な、なにこれ!?」ドキドキ ルビィ「照れちゃってかわいいなあ♡」
梨子「ちょ、ちょっとルビィちゃんおかしくない!?」ドキドキ
ルビィ「なにもおかしくないよ?」
ルビィ「ただ、梨子がもう2度とどこにもいかないようにルビィが変わっただけ」
ルビィ「梨子が嫌いなおどおどしたルビィは卒業したの」
ルビィ「だから、ずっと一緒だよ?」
梨子「……ん?」
ルビィ「どうかしたの?」 _____
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ダイヤさんがこのスレに興味を持ったようです 梨子「えっと、私が何が嫌いだって?」
ルビィ「おどおどした今までのルビィ」
ルビィ「だから東京に行っちゃったって」
梨子「千歌ちゃんが?」
ルビィ「うん」
梨子「あぁ……、えっと、それ千歌ちゃんの嘘」
ルビィ「うそ……?」 梨子「うん、本当はピアノの発表会のために東京に行ってただけなんだけど」
ルビィ「え? じゃ、じゃあルビィのおどおどしたところが嫌いなわけじゃないの……?」
梨子「うん、嫌いなわけないじゃない」
梨子「大体、ルビィちゃんって初めて会った頃よりすごく成長してると思うし」
梨子「本当は芯がしっかりしてて、優しい子だっていうのも知ってるよ?」
梨子「私はいつものかわいいルビィちゃんが好きだな」ニコッ
ルビィ「うゆ……」カアアアアアアアア 梨子「まあ、さっきのかっこいいルビィちゃんも新鮮でどきどきしちゃったけど」
ルビィ「っ!」ボンッ
ルビィ「わ、忘れて!」アセアセ
梨子「えー、もったいないなー」ニコニコ
ルビィ「ぴぎぃ……」カアアアアアアアア
梨子「また、たまにはかっこいいルビィちゃんも見たいな」ニコッ
ルビィ「……たまには、いいかな」ボソッ
梨子「ふふ、やった♡」 梨子「でも、私が東京から帰ってくるようにって、自分を変えようとしてくれたんだよね?」
ルビィ「うん、まだ全然だったけど」
梨子「ううん、ルビィちゃんがそこまで私を想ってくれてて嬉しい」
梨子「ありがとうルビィちゃん」ナデナデ
ルビィ「えへへ……」ニコニコ
梨子「あ、そうだ」
ルビィ「?」キョトン 梨子「ルビィ」アゴクイッ
ルビィ「!?」ドキッ
梨子「もう絶対離さない」ジッ
ルビィ「ぴぎっ!?」
梨子「なーんて、ルビィちゃんの真似――」
梨子「って、あれ?」
ルビィ「る、るる、ルビィ飲み物買ってくる!」ピューッ
梨子「ルビィちゃんも!?」
梨子「みんなそんなに喉渇いてるのかな……」ウーン 鞠莉「シャイニー」ボソボソ
梨子「……!? ま、鞠莉ちゃん!?」
鞠莉「Oh, 梨子、イッシュウカンブゥリデスカァ」ボソボソ
梨子「き、昨日帰ってきたんだけど、声どうしたの?」アセアセ
鞠莉「? なにもないけど?」ボソボソ
梨子「いやいや、なんかぼそぼそしゃべってるし!」
鞠莉「これでうるさくないでしょ?」ボソボソ
梨子「うるさい?」キョトン 鞠莉「だって梨子、マリーの声が大きくてうるさくて東京に行ったって」ボソボソ
梨子「……私変な理由で東京に行き過ぎじゃない?」
鞠莉「What? どういうこと?」ボソボソ
梨子「私ピアノの発表会のために東京に行ってたんだけど」
鞠莉「ピアノの発表会!?」ボソボソ
梨子「だから鞠莉ちゃんのことうるさいなんておもったことないし」
梨子「逆にすごく通る声だから羨ましいなって思ってるくらいだよ?」ニコッ
鞠莉「梨子!」パアアアアアアア 梨子「ふふ、鞠莉ちゃんのいつも通り元気な声が聞けてよかった」
梨子「鞠莉ちゃんの声を聞いてると元気もらえるんだ」ニコニコ
鞠莉「っ! じゃあもっとたくさん梨子に元気のおすそ分けデース」ギューッ
梨子「きゃっ♡ もう鞠莉ちゃんったら♡」
鞠莉「うりうりー、元気注入ー」
梨子「ふふ、ありがとう鞠莉ちゃん」ニコニコ 梨子「でもウィスパーボイスの鞠莉ちゃんも新鮮でよかったかも」
鞠莉「そう?」
梨子「うん、鞠莉ちゃんってあんまりこそこそ話さないから」
梨子「でもね、鞠莉ちゃん」スッ
鞠莉「? 梨子? 耳元に唇を寄せてどうし――」
梨子「鞠莉ちゃん、ただいま」ボソッ
鞠莉「っ!」ゾクゾク
梨子「ウィスパーボイスってこうした方がもっと効果的じゃない?」クスクス ていうかこれ…千歌が実際みんなのことそう思ってるってことなんだよな… 梨子「耳元で――」スッ
梨子「好きだよ」ボソッ
鞠莉「っ!!」ゾクゾクッ
梨子「とか囁かれたりしちゃって」
梨子「鞠莉ちゃんにこういうことされたら誰でもメロメロになっちゃうんじゃない?」
鞠莉「……梨子もなる?」スッ
梨子「へ?」
鞠莉「梨子も、メロメロになる?」ボソッ
梨子「……!」キュンッ 梨子「同性の私でもきゅんときちゃうくらいだから、異性にやったら大変かも」クスクス
鞠莉「そっか、梨子はならないんだ」ボソボソ
梨子「へ? 今何か言った?」
鞠莉「ううん、ただ――」
鞠莉「愛してるよ、梨子」ボソッ
梨子「なっ……!」カアアアアアアア
鞠莉「なーんちゃって、飲み物買ってくるね」フリフリ
梨子「……びっくりしたぁ」ドキドキ >>45
やめてさしあげろ
梨子を独り占めしようとしただけだ 花丸「ちょりーっす」
梨子「!?」
花丸「ってあれ!? 梨子ちゃん!?」
梨子「き、昨日帰ってきたんだけど……?」
花丸「梨子ちゃんが帰ってきたなんてチョベリグなんだけど」
梨子「ちょ、チョベリグ……?」
花丸「マジやばたんみたいな?」
梨子「花丸ちゃんに何があったの!?」 花丸「えっと、JKだしこのくらい当然、的な?」
梨子「……無理してない?」
花丸「無理なんてしてないずr――してないし!」
梨子「本当に?」
花丸「あたりまえだのクラッカー!」
梨子「なんか古いし色々間違ってる気がするし――」
花丸「古いとか言われると激おこぷんぷん丸なんだけど」
梨子「花丸ちゃんだけに?」
花丸「……わ、わけわかめずら」プルプル
梨子「いや笑ってるし」 梨子「花丸ちゃん、無理しなくていいんだよ?」
花丸「で、でも、マルが田舎っぽいから都会出身の梨子ちゃんが嫌になって都会に行っちゃったって――」
梨子「そんなわけないでしょ!?」
花丸「でも千歌ちゃんが言うから本当なんだって思って」
梨子「千歌ちゃん……」
梨子「それ、千歌ちゃんの嘘だから」
花丸「う、嘘!?」 花丸「じゃあマル、都会の子みたいなしゃべり方しなくていいの……?」
梨子「うん、っていうか都会の子でもそんなしゃべり方しないし……」
花丸「で、でも千歌ちゃんが教えてくれたし――」
梨子「千歌ちゃん……」
梨子「私は、花丸ちゃんの訛り好きだよ?」
花丸「ほんとに……?」
梨子「うん、かわいいなって思うよ」
花丸「か、かわいい……」テレッ 梨子「オラとかずらとか、東京では1回も聞いたことなかったし」
梨子「花丸ちゃんの訛りってすごく魅力的だと思うな」ニコッ
花丸「でも、マルはちょっと恥ずかしいずら」
梨子「恥ずかしがることなんてないよ」
梨子「方言は言葉のアクセサリー」
梨子「はずしたきゃはずせばいいけど捨てちゃダメよ」
梨子「だって、それには花丸ちゃんがここで育ったって言う大切なメッセージが刻み込まれてるんだから」
花丸「梨子ちゃん……!」パアアアアアアア
梨子(って、灰原哀ちゃんが言ってた)ドヤァ 花丸「そうだよね、おばあちゃんとよく一緒にいてうつっちゃった訛りだもん」
花丸「捨てるなんて、絶対ダメずら……」
花丸「ありがとう、梨子ちゃん」ギュッ
梨子「っ!」
花丸「マル、この訛りのこともっと好きになれそうずら!」ニコッ
梨子「うん、よかった」
梨子「花丸ちゃんはその方がきっとかわいいもん」ナデナデ
花丸「えへへ///」 花丸「……」ギューッ
梨子「えっとさ、花丸ちゃん?」
花丸「?」キョトン
梨子「どうしていつまでもくっついてるの?」
花丸「あ、ご、ごめんなさい!」
梨子「別に嫌だったわけじゃないんだけど……」
梨子「逆に花丸ちゃんふかふかで温かくて気持ちよかったし♡」
梨子「ずっとくっついてくれててもよかったくらいよ♡」
花丸「ず、ずっと――っ!」カアアアアアアアアア
花丸「ま、マル飲み物買ってくる!」
梨子「あ、花丸ちゃん!」 梨子「みんなここに来る前に買ってくればいいのに」
梨子「っていうか、曜ちゃんとかそろそろ帰ってきてもいいんじゃ――」
善子「こんにちは、みなさん」キラキラー
梨子「……ん?」
善子「って、リリー!? なんでいるのよ!?」
善子「じゃなかった、同士リリエル、お帰りになったんですね」キラキラ
梨子「なにこのキラキラした善子ちゃん」
善子「なにって、ヨハネは天使ですもの」キラキラ
梨子「天使ぃ!?」 善子「あ、喉渇いてません? お茶でも入れますか?」キラキラ
梨子「あの堕天使で懐くと馴れ馴れしい善子ちゃんが……?」
善子「なれっ――ごめんなさい、先輩相手に馴れ馴れしくして」ウルウル
梨子「え、いや、嫌って言うことはなかったんだけど」アセアセ
梨子「この善子ちゃん調子狂うなあ……」
善子「ヨハネ、神様に直訴して天使に戻ったんです」
梨子「そんな簡単に戻れるんだ……」 善子「お茶入りましたよ」コトッ
梨子「あ、ありがとう」
梨子「でもなんで急に天使に?」
善子「……リリエルが堕天使が嫌いという話を聞いたので」
梨子「……千歌ちゃんから?」
善子「!? なぜそれを!?」
梨子「堕天使が嫌いで私が東京に行ったって?」
善子「そこまでわかるということはやはり……」 梨子「それ、千歌ちゃんの嘘だから」
善子「うそ……?」
梨子「私はただピアノの発表会があるから東京に行ってただけで」
善子「じゃあ堕天使が嫌とかでは」
梨子「全然」
梨子「むしろ、最初は変だなって思ってたけど堕天使にも意味があったって分かったし、今じゃ堕天使な善子ちゃんが好きよ?」
善子「……リリー」 善子「……えいっ」プスッ
梨子「シニヨンに黒い羽根を!?」
善子「ヨハネ、堕天……!」
善子「くくく、待たせたわねリリー」
梨子「ふふ、やっぱり善子ちゃんはこっちの方がらしいよ」クスクス
善子「だから善子じゃなくてヨハネ!」 >>39
ありがとう。面白いな。希はイタズラっぽいけど、千歌がやると本音っぽくなるんだなw こうやって墜とさせて千歌が梨子を頂くって訳ですね
かしこい千歌っち ありがとう
これって千歌っちが皆へのdisを梨子にかこつけて言っただけなんじゃなかろうか 梨子「でも、私がいなくなったからってわざわざ天使になってくれたんだ」ニコニコ
善子「そ、それは、だってリリーはヨハネにリトルデーモンだし!」
善子「せっかく仲良くなったのにいなくなったら寂しいし……」ボソッ
梨子「ふふ、善子ちゃんが天使なのは元からか」クスクス
善子「なんで! ヨハネは堕天使なんだから!」
梨子「善子ちゃんは変なところ心配しすぎよ?」
善子「なによ、変なところって」 梨子「だって、私はリトルデーモンリリーなんでしょ?」
梨子「じゃあ堕天使ヨハネ様のところから無断でいなくなるわけないじゃない」
善子「っ!」ドキッ
梨子「契約、結んだんでしょ?」
善子「そ、そう! ヨハネとリリーは運命を共にする契約を結んだ存在!」
善子「無断でいなくなることなど断じて許されないこと!」
梨子「って、堕天使が嫌だったら善子ちゃんの堕天使ごっこにここまで付き合わないよ?」
善子「堕天使ごっこじゃない!」 梨子「私は善子ちゃんが、善子ちゃんのヨハネが好きだから善子ちゃんと一緒にいるんだよ?」
梨子「ちょっとは私のこと信用してくれてもいいんじゃない?」
善子「……うん」
梨子「絶対黙っていなくならない」
梨子「嫌だなって思うことがあったら、黙っていなくなったりしないでちゃんと善子ちゃんに言う」
梨子「だから善子ちゃんも私に対して嫌だなってことがあったらなんでも言って、できる限りなおすから」
善子「ありがと……」 梨子「だから、ずっと一緒にいよう?」
善子「ず、ずっと一緒に!?」カアアアアアアア
梨子「? だって契約ってそういう契約じゃないの?」
善子「そ、それはそうだけど、その――」
梨子「善子ちゃんは私と一緒にいるの嫌?」
善子「そんなわけない!」
梨子「じゃあ、ね?」
善子「よ、よろしくお願いします……」カアアアアアアアア
梨子「うん!」 善子「……」ドキドキ
梨子「あ、そうだ、善子ちゃんにあげたいものが――」
善子「っ!」ビクッ
善子「ちょ、ちょっとそういうのは心の準備があるから!」
梨子「? 心の準備?」キョトン
善子「そ、それにまだヨハネたちにははやいから!」
梨子「はやい……?」
善子「よ、ヨハネ飲み物買ってくる!」
梨子「あ、ちょっと! さっき入れたお茶あるよ!?」 梨子「善子ちゃんも行っちゃった」
梨子「それに誰も帰ってこないし――」
ダイヤ「こ、こんにちはー」オドオド
梨子「っ!?」
ダイヤ「あ、あれ? 梨子お姉ちゃんがいる……?」
梨子「り、梨子お姉ちゃん!?」
梨子「っていうかなんでツインテール!?」 ダイヤ「? 何かおかしかった? ダイヤは梨子お姉ちゃんの妹だよ?」
梨子「いやいやいや、ダイヤさんの方が年上だし!」
ダイヤ「むーっ、妹にダイヤさんっておかしいよ」ムスーッ
梨子「おかしいのは完全にダイヤさんの方なんだけど……」
ダイヤ「でもびっくりしたなー」
ダイヤ「梨子お姉ちゃんが姉が嫌いで妹が大好きなんて」
梨子「は?」
ダイヤ「え?」 梨子「私が、何が嫌いで何が好きって?」
ダイヤ「だから姉嫌いで妹好きって」
ダイヤ「ダイヤが姉ぶってたから嫌で東京に行っちゃったんでしょ?」
梨子「……あー」
ダイヤ「ごめんね、梨子お姉ちゃんの気持ちも知らずに――」
梨子「その、私ピアノの発表会のために東京に行ってただけで」
ダイヤ「はあ?」
梨子「バタバタしてて千歌ちゃんだけに伝えていったら、大変なことになってたみたいで」
ダイヤ「……」 |c||^.-^|| ツインテールのわたくしとか…堪りませんわー♡ ダイヤ「んんっ……!」サッサッ
梨子「あ、ツインテール解いた」
ダイヤ「……」ガチャッ
梨子「出て行った」
ダイヤ「ごきげんよう、梨子さん。ピアノの発表会、お疲れ様」
梨子「やり直した!?」
ダイヤ「わ、わたくしは今、部室に来たばかりですわよね!?」ズイッ
梨子「は、はいっ!」 梨子「でもさっきの妹なダイヤさんもかわいかったなー」クスクス
ダイヤ「で、ですからそのような事実はないと――」
梨子「それに、さっき言われて気付いたんだけど」
ダイヤ「わ、わたくしは何もいっていませんわよ?」
梨子「ダイヤさんって、常に『姉』なんですよね」
ダイヤ「常に、姉……?」 梨子「ルビィちゃんのお姉さんであることはもちろん、Aqoursでもお姉さんみたいにみんなをまとめてくれて」
梨子「生徒会長もやってるし、黒澤家の次期当主だし」
梨子「ダイヤさんって、誰にも甘えられないんじゃないかなって」
ダイヤ「……それは、仕方のないことですわ」
ダイヤ「黒澤家の長女に生まれた以上、黒澤家に恥じない行動をしなければなりませんもの」
梨子「……」ギュッ
ダイヤ「っ! 梨子さん!?」 梨子「私には、甘えてください」
ダイヤ「え……?」
梨子「私、一人っ子だし、そういうのってわからないけど」
梨子「甘えさせることだったらできると思うから」
梨子「つらくなったら、いつでも甘えてください」ギュッ
ダイヤ「梨子、さん……」キュンッ
ダイヤ「で、ではもう少しこのままで――」
果南「ごきげんよう」
ダイりこ「!?」ビクッ 果南「あら、取り込み中だったかしらですわ」
ダイヤ「……せ、生徒会室に忘れ物しましたわ!」ダッ
梨子「あ、ちょ、ダイヤさん!」
果南「あまり走ると危ないですわよー」
梨子「……えっと、果南ちゃんのそれは?」
果南「それってなんのことですの?」
梨子「そのしゃべり方!」
果南「なんにもおかしいこないでしょ? ――ですわ」
梨子「明らかにおかしいよね!?」 梨子「なんていうかとってつけたようなですわだし」
果南「わたくしは元からこのしゃべり方だったよ? ですわ」
梨子「ですわをつければいいと思ってない!?」
果南「でも、つけたから梨子さんは帰ってきてくれたんでしょう? ですわ」
梨子「今の絶対ですわいらないし!」
梨子「って、ですわをつけたから帰ってきた?」
果南「千歌、さんからそう聞きましたわですわ」
梨子「いや、完全にふざけてるでしょそれ」 梨子「大方、千歌ちゃんから私が果南ちゃんの男勝りな性格が嫌いで東京に行ったとか言われたんでしょ?」
果南「その通りですわ」
梨子「だからってその口調かー……」
果南「何かまずかった? ……ですわ」
梨子「いや、まあ、そもそも私ピアノの発表会のために東京に行ってただけで」
果南「……は?」
梨子「はい」
果南「……」 果南「えっと、ハグしよ?」
梨子「ハグに逃げた!?」
果南「だ、だって、騙されてあんな変なしゃべり方してたと思うと恥ずかしいし!」
梨子「確かにちょっと、いやかなーり変だったけど――」
果南「はぐぅ……」
梨子「でも、面白かったですよ?」クスクス
果南「それ遠まわしにおかしかったって言ってるだけじゃん!」 梨子「でも、あのしゃべり方にしたってことは果南ちゃんの思う女の子らしいしゃべり方ってダイヤさんみたいなしゃべり方っていうこと?」
果南「うん、まあ女の子らしいっていうかお嬢様らしいでしょ?」
梨子「……。私は、果南ちゃんも十分女の子らしいと思うけどなー」
果南「え?」
梨子「怖いものが苦手って話だし」
果南「ま、待ってそれ誰から聞いたの!?」
梨子「鞠莉ちゃん」
果南「鞠莉ぃ……」 梨子「それに、普段の果南ちゃんもなんていうか、王子様っていう感じでかっこいいし♡」
梨子「女の子らしいのとは違うけど、それも果南ちゃんの魅力だと思うな♡」
果南「お、王子様……?」
梨子「うん、鞠莉ちゃんみたいにお姫様抱っこしてほしいし」
果南「……鞠莉しゃべりすぎじゃない?」
梨子「それだけ鞠莉ちゃんも果南ちゃんのことが大好きなんだよ」ニコニコ
梨子「でもまあ、当たり前か」
果南「へ?」 梨子「果南ちゃんみたいな素敵な人が昔からすぐ近くにいたら、好きになっちゃうよなあって」
果南「す、すてき!?」
梨子「そんな素敵な人がハグを迫ってきたりしたら、勘違いしちゃったり」
果南「勘違い……」
梨子「私も、もっと前から果南ちゃんに会いたかったな」
梨子「そしたら、私も今よりもっと果南ちゃんのこと好きになれたのかも♡」
果南「っ!」キュンッ 果南「梨子ちゃん」スッ
梨子「きゃっ!?」
果南「ううん、梨子姫」
梨子「わっ♡ 果南ちゃんにお姫様抱っこされちゃった♡」
果南「梨子ちゃんもこうされると勘違いしちゃう?」
梨子「ふふ、勘違いしちゃうかも♡」
果南「勘違いなんかじゃないよ」
梨子「へ?」 果南「梨子ちゃんがいない一週間考えて、気付いたんだ」
果南「私梨子ちゃんが好きだって」
果南「それにさっき素敵な人って言われて、もっと気持ちが強くなった」
果南「このまま、梨子ちゃんを連れ去りたい」
梨子「え? ちょ、ちょっと果南ちゃん!?」
曜「待った!」
梨子「あ、曜ちゃん!」 曜「梨子ちゃんは私とずっと一緒にいたいって言ってくれたんだもん!」
曜「私とずっと一緒にいるの!」
梨子「!?」
ルビィ「ううん! ルビィのこと絶対離さないって言ってくれたんだもん!」
ルビィ「アゴクイされたもん!」
鞠莉「マリーのこと好きって言ってくれました!」
鞠莉「梨子はマリーのものデース!」
梨子「いや、ちょっと、え?」 曜「梨子ちゃんは私とずっと一緒にいたいって言ってくれたんだもん!」
曜「私とずっと一緒にいるの!」
梨子「!?」
ルビィ「ううん! ルビィのこと絶対離さないって言ってくれたんだもん!」
ルビィ「アゴクイされたもん!」
鞠莉「マリーのこと好きって言ってくれました!」
鞠莉「梨子はマリーのものデース!」
梨子「いや、ちょっと、え?」 花丸「マルもずっとくっついててほしいって言われたずら!」
花丸「だから果南ちゃん! 梨子ちゃんを離すずら!」
善子「くくく、何を言っているのかしら、下民ども」
善子「リリーはヨハネと運命をともにする契約を交わしているのよ!」
善子「そ、それにき、キスの約束もしたんだから!」
梨子「してないよね!?」
ダイヤ「り、梨子さんはわたくしの姉になってくれる存在ですわ!」
ダイヤ「いつでも甘えにきてくれていいと、寛容な心でわたくしを包み込んでくれるわたくしのお姉さまですわ!」
梨子「え、いや、その――」 果南「逃げるよ、梨子ちゃん」
梨子「いや、ちょっと、私そんなつもりで言ったんじゃなくて――」
千歌「梨子ちゃんいるー?」
梨子「あ、千歌ちゃん! 助けて!」
千歌「みんなごめんね、梨子ちゃんを驚かせるために嘘言っちゃった」テヘッ
千歌「どうだった、チカなりのサプライズは――ってあれ?」
千歌「これどういう状況?」
梨子「なんだか知らないけどみんなが私を取り合っちゃって――」
千歌「えぇっ!?」 千歌「みんなひどい! 梨子ちゃんはチカの彼女だよ!?」
梨子「!?」
千歌「前大好きって告白してくれたもん!」
梨子「いや、だからあれはそういうんじゃなくて……!」
梨子「だれかたすけてー!」
ダイルビ「ちょっとまっててー!」
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