ダイヤ「いつか出会う恋人へ」
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―小学生時代―
鞠莉「何書いてるの? ダイヤ?」
ダイヤ「ピギャッ!? な、なんでもないですわ!」
果南「恋人へ――って恋人!?」
鞠莉「ダイヤ恋人いるの!?」
ダイヤ「いませんわ! これはその――」
果南「その?」
ダイヤ「み、未来の恋人に向けての手紙というか」
かなまり「「未来の恋人?」」 ダイヤ「その、わたくしにもいつか恋人ができるかもしれないでしょう?」
果南「うん、まあできるんじゃない?」
ダイヤ「自分で言うのもなんですが、わたくしって少し素直じゃないと言うか」
鞠莉「少し?」
果南「かなり、の間違いじゃない?」
ダイヤ「っ! もういいですわ!」プイッ
鞠莉「ソーリーダイヤ! イッツジョーク!」
果南「ごめん! 機嫌直して!」 ダイヤ「……仕方ないですわね」
ダイヤ「素直じゃないわたくしは、その恋人にも素直に伝えられないのではないかと思いまして」
果南「あぁ、ダイヤ素直に甘えるような性格じゃないしね」
ダイヤ「これはいつか出会う恋人に伝えたいこと、名付けて“MY LIST”ですわ」
鞠莉「どれどれ、どんなことがかいてあるのかなーん?」ペラッ
ダイヤ「あっ、ちょっと! 鞠莉さん!」アセアセ
果南「私にも見せて」 鞠莉「毎日きっと連絡してね」
果南「大好きだって繰り返し聞かせて」
鞠莉「名前で呼んで(さん付けは×)」
果南「手を繋いで歩いて」
鞠莉「ぷっ、ダイヤかわいい」ケラケラ
果南「ふふっ、ダイヤに愛される人は大変だね」クスクス
ダイヤ「なんで笑いますの!?」アセアセ ――
果南「なんてことあったよね」クスクス
鞠莉「あったあった、あの時のダイヤってばほんとキュートだったよね!」
梨子「ふふ、やっぱりダイヤちゃんってかわいいところあるんですね」クスクス
曜「ちょっと重い気もするけど、ダイヤちゃんみたいな人がそう甘えてきたらギャップでやられちゃいそう」
ルビィ「お姉ちゃん、あぁ見えて結構甘えん坊だから」ニコニコ
花丸「ダイヤちゃんの恋人は大変ずら」クスクス
千歌「ねー」ニヤニヤ ダイヤ「善子さん!」ズイッ
善子「な、なによ?」タジッ
ダイヤ「これ!」バッ
善子「っ! だ、だから昨日は儀式の途中で寝落ちしちゃったの!」
ダイヤ「わたくしよりも儀式なんですの!?」
ダイヤ「わたくしずっと連絡を待っていたのに――」ウルッ
善子「だからごめんってば!」 善子「……っていうか、そのリストってダイヤには適用されないの?」
ダイヤ「善子さんに向けたものですので」
善子「じゃあヨハネもリスト作る、それ貸して!」
ダイヤ「あっ! ちょっと!」
善子「ダイヤのリストの裏面に書いたから、ヨハネに見せれば自ずとダイヤも見ることになるわ!」ククク
ダイヤ「一体何を書きましたの?」 ダイヤ「連絡が来ないときはそっちから連絡すること(ヨハネも声聞きたい)」
ダイヤ「大好きって言われたらそっちも大好きって返すこと(ヨハネも言われたい)」
ダイヤ「ヨハネって呼ぶこと」
ダイヤ「手を繋ぐ時は指を絡めること」
ダイヤ「……これは?」
善子「だから! ヨハネからダイヤへの“MY LIST”よ!」ドヤァ
ダイヤ「3つ目は却下ですわね」
善子「なんでよ!?」 ダイヤ「まあ、でも確かにわたくしから押し付けるだけではいけませんでしたわね、反省しますわ」
善子「ほんと、ダイヤから大好きだなんていわれたこと数えるほどしかないし……」
善子「それにずっと善子さん善子さんって、距離感じるし……」
ダイヤ「……そうですわね」
善子「だから、ほら、ヨハネって呼んで」
ダイヤ「それは嫌ですわ」
善子「だからなんで!?」 ダイヤ「わたくしは善子という名前が好きなので」
ダイヤ「さん付けをせずに善子、と呼ばせてもらいますわ」ニコッ
善子「……まあそれでもいいけど」プイッ
ダイヤ「じゃあ、善子。行きましょう」スッ
善子「うん、そろそろ練習始まっちゃうわね」ギュッ
ダイヤ「もう、こうでしょう?」カラメッ
善子「ん……」カラメッ 善子「ダイヤ、大好き」
ダイヤ「わたくしも大好きですわ、善子」ニコッ
ダイヤ「さて、では練習に――」ガチャッ
千歌「あっ」
善子「……」
ダイヤ「あなたたち生徒会室前でなにをしていますの?」
梨子「え、ええっとこれはちがくて!」アセアセ
曜「遅いから呼びにきたっていうか!」アセアセ 果南「善子、行きましょう」キリッ
鞠莉「ダイヤぁ♡ しゅきぃ♡」ギュッ
果南「そうじゃなくて、こう、でしょ? 善子姫」キリッ
鞠莉「ダイヤ王子ぃ♡♡♡」キュンッ
善子「ちょ、ちょっとマリー! ヨハネそんなんじゃない!」
花丸「似たような感じだったずら」ニヤニヤ
善子「え? うそ!?」 鞠莉「お互い素直じゃない同士お似合いだと思うよ」クスクス
果南「ね、両面リストって」クスクス
ダイヤ「なっ!? いつから見てましたの!?」
ルビィ「お姉ちゃん、昔から楽しみにしてた恋人さん。いい人でよかったね」ニコッ
ダイヤ「べ、別に楽しみになんてしていませんわ!」ホクロポリポリ
果南「ぷっ」
鞠莉「ほんと、素直じゃないんだから」クスクス
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