果南「うう、いたた…」ダイヤ「またやってしまいましたわ」ヌリヌリ
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かなダイ
ダイヤさん視点
話の前に2人が何していたかはご想像にお任せする 果南「ぃつっっ!いててっ!」
ダイヤ「…」
果南「こりゃ海水しみるよぉぉ」
ダイヤ「冬ですから、そう何度も入らないでしょうに」
果南さんの背中にくっきりと引っ掻き傷が残っている。これだけ傷があればお風呂に入るときに大変でしょう。
そんな彼女の、わたくしよりも少し広い背中にクリームを塗るのだ。 果南「う、うう…今回は結構ひどくやったね」
ダイヤ「血が滲んで…腫れてきてますね。すみません」
果南「いいっていいって。ま…強いて言うなら次からもう少し爪切って欲しいかな?」
ダイヤ「そうね」
そう言ってわたくしが彼女の背中に付けた傷をなぞる。 果南「んふふ、ダイヤくすぐったいよ」
すみませんと謝りつつも調子にのって付けてしまったその傷に、どこか独占欲が満たされる気がしてしまう。
動物で言うならマーキングだろうか。果南の背中に手を這わせながら、つい不敵な笑みがこぼれる。
ダイヤ「だいぶ塗れましたわ」
果南「ありがと」 正直自分でも嫉妬深いと思う。でも同学年はもちろん後輩たちからも慕われるこの人に、わたくしは少なからず不安を抱いていた。
果南「でも、私もダイヤに強くは言えないな…」
ダイヤ「はあ、お互い様ということですわね」
果南「ははは…いや申し訳ない」 果南さんがわたくしに付けた跡。首筋、肩、腕、さらには内腿にまでくっきりと歯形と赤い跡が付いてピリピリと痛んでいた。
ダイヤ「あなた、こんなところまで噛むなんて…とんだエロイルカね…」
果南「へへ、ごめん。うわあ、よく見たら痛そう…」
いつの間に噛まれていたのでしょう、全く気付かなかった、いや気付けないくらい没頭していたのでしょうね。痛みさえもなんとやら、ですわ 果南「私もクリーム塗ってあげよっか」
ダイヤ「い、いえ、自分で塗れますわ」
果南「ほれほれ、苦しゅうない。このお代寛さまが塗ってやるぞ」
ダイヤ「あーれーお戯れを」
果南「よいではないか〜」
ダイヤ「ふふっなんですかそれ」
果南「あはは、ダイヤだって」
〜〜〜〜 果南「前から思ってたけどダイヤは猫っぽいよね」
ダイヤ「猫?」
果南「人懐っこくないし素直じゃないし、クールでツンツンしてるところとか猫みたい」
ダイヤ「なんですか、喧嘩売ってますの」
果南「ふふっ背中で爪研ぎしちゃうくらいだもんねー」クスクス ダイヤ「それは…、謝ったでしょう。そういう果南さんだって、その鋭い牙でわたくしを噛んでるじゃありませんか。まるで犬のように…」フフッ
果南「犬かあ…イルカの方が良いな」
ダイヤ「そういう話でしたっけ」
果南「でもさ、私が犬っぽいのはあながち間違いじゃないかもよ?」
ダイヤ「?」 果南「飼い主(ダイヤ)に従順ってこと」
ダイヤ「嘘…」
果南「えー」
一抹の不安が頭をよぎる。あなたに自覚が無いだけなのかしら。校舎裏に呼び出されて、フッた子をいちいち優しくハグして帰ってくるのに。 果南「なんだよう、格好いいこと言えたと思ったのになあ…」タハハ
ダイヤ「やっぱり、あなたの方が猫っぽいかもしれないですわね…」
果南「そう?どんなところ?」
ダイヤ「マイペースで気分屋だし、いっつもふらふらしてて、1度に海に出たら帰ってこないし。あと…」
一瞬のためらいが、あった。が、つい
ダイヤ「……浮気性」 瞬間、後悔した。つい、言ってしまった。言わなくても良いことを。さっきまでの穏やかな雰囲気をわざわざ壊してまで言った、わたくしの浅はかさを呪いたくなる。
ダイヤ「あ、…い、今のは…」
果南さんの顔を見られない。本当は分かっている。そんな人ではないことも。忠実な犬みたいに、しゃんとわたくしを待っていることも。
ただ、不安だった。 果南「…ダイヤ」
ダイヤ「…」
低く落ち着いた声で名前を呼ばれる。おそるおそる顔を上げると、透き通るような紫と目が合った。射止められたように目が逸らせない。
眉間に皺を寄せて、悲しそうな顔。こんな顔させたいわけじゃないのに。
果南「いくら私でも、怒るよ」
ダイヤ「っ…」
不意に、ぎゅっと彼女の腕に抱かれる。温かくて優しいハグ。 果南「さっきも言ったよ?私は従順で一途なんだ」
ダイヤ「…」
果南「ダイヤが好き」
なんだかその言葉だけで胸がいっぱいになって、きゅっと彼女の腕にしがみつく。
ダイヤ「果南さん…わたくしも、です」
どうしようもなく、すきなのです。
あなたを信じきれていなかったわたくしをどうか許して欲しい。 ダイヤ「ごめん、なさい。わたくしは」
果南「…」ナデナデ
ダイヤ「んっ」
果南「あの、なんていうか、その」モジモジ
ダイヤ「…」
果南「ずっといっしょにいるから…どこにもいかないから///」
耳まで真っ赤にして。
かわいい。
〜〜〜〜 果南「ダイヤの傷、どのくらい残るかな」
ダイヤ「1週間くらいじゃありませんか?」
果南「そっか…」シュン
ダイヤ「そんなに落ち込むこと?」 果南「うーん、ちょっと恥ずかしいこと言うとね。それ、ダイヤの虫除けになるかなーなんて思っちゃって」
ダイヤ「…!」
果南「結構ダイヤのファン多いんだよ?良いことなんだけどさ、私にとっては大問題」
果南「まあ、跡が消えたらまた付ければいいよね♪」
ダイヤ「ばかっ…あなたって人は!!デリカシーというのを知らないのですか!///」 ダイヤ「大体!こんなにくっきり歯形と、き、キスマークが見えたら、首や肩の出る衣装を着られないじゃない!///」ワナワナ
果南「じゃあ曜に言って、露出を少なめにしてもらおっか」(あーでも露出少なすぎるのもちょっとなあ…)ブツブツ ダイヤ「そういう問題ではないでしょう!!」ガミガミ
いつもの調子で叱ってしまいますが、果南さんの嫉妬心が垣間見れてちょっと嬉しかったのは内緒です。
おわり 素直じゃない猫ダイヤさんかわいい
松浦さんはタチっぽいネコで犬
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています