真姫「貴方だけが」
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こっちもよろしくね☺
真姫「痛っ……」
「あ、ごめーん!ぶつかっちゃった〜」
「ちゃんと前見て歩いた方がいいよ?」
「あはは!やめなって〜」
ぶつかっちゃった、なんて嘘でしょ。
わざと肩を当ててきたようにしか見えなかったわ。
それにそのニヤケ顔、バカにしたような笑い方。
真姫「(……早く帰ろう)」 私はいま大学生。華のキャンパスライフとは程遠く、医者を継ぐため必死に勉強しているわ。
高校生の時、μ'sのメンバーとしてスクールアイドルの活動してた頃が懐かしいわね。
その時にずぅっと一緒だった、友達……ううん、初めての大親友たち……
穂乃果、ことり、海未、花陽、凛、希、絵里……
……にこちゃん。
私の通う大学にかつてのμ'sメンバーは一人もいなくて、事実上のぼっちってやつになっちゃった。
最近あんまり連絡も取れてなくて、会えてなくて……
ただ、にこちゃんだけは連絡も取り合っていて……
まあ、その、アレね。
恋人同士ってヤツよ。 にこちゃんはいま、大学には行っていない。
というのも、悪い意味ではなくて……
『にっこにっこにー!宇宙ナンバーワンアイドル、矢澤にこでーすっ♡』
「あ、にこにーだ!」
「にこにー、可愛いー!」
……ビルのスクリーンに、大きく映し出されるにこちゃん。
そう、今や人気アイドルなのよ!
……私が誇らしげなのも、変だけどね。
やっぱり、μ'sに所属していたって言うのもあって、スカウトはいっぱい来たみたいね。
私も来たのよ。全部断ったけれど。
……医者に、ならなくちゃいけないから。 本当はにこちゃんに、アイドルやらないかって誘われてたの。
私もやりたかったわ。一番の憧れのアイドルの……、大好きな人の隣で、一緒に歌うことが出来るんですもの。
でもやっぱり、親の跡を継がなくちゃいけないって言うのはずぅっと昔から決まっていたようなもので。
なにせ、私しか跡取り娘はいない訳だし。
今でも考えてしまう、にこちゃんとアイドルをやっていたら……みたいな妄想。 真姫「(……なんか、最近冷えてきたわね)」
真姫「(にこちゃんに、会いたい……)」
スマホを取り出して、LINEを開く。
Maki:にこちゃん。今週の土曜日、会える?
真姫「(あ、既読早い……)」
Niko♡:真姫ちゃんから誘ってくるなんて珍しーい!
Niko♡:明日雪でも降るんじゃないの?
Maki:からかわないで!
Niko♡:ジョーダンよ、ジョーダンジョーダンマイケルジョーダン
Maki:?
Niko♡:悲しくなるじゃないその反応、やめなさいよ
Niko♡:まあ仕方ないわね、寂しがり屋な真姫ちゃんのために会いに行ってあげるわ
Maki:またそうやってからかうんだから!
Niko♡:面白いんだもーん
Niko♡:じゃあ10:00に、駅前の喫茶店でいいかしら?
Maki:了解よ 真姫「(やった、久しぶりに会える……)」
勉強ばかりだと疲れちゃうし、癒しが欲しいしね。
……まあ、大学での同級生からのイビリも、なかなか辛いけれど。
そんなことを考えているうちに、またにこちゃんからLINEが入っていた。
Niko♡:まきちゃん
Niko♡:最近、疲れてない?
Niko♡:そういうのは、早くに言わなきゃダメよ
真姫「(………敵わない)」
Maki:大丈夫よ、心配しないで。
それだけ送って、LINEを閉じた。
……早く、帰ろう。 待ちに待った日曜日よ!
毎日死ぬほど勉強して、同級生からのイビリと陰口に耐えて……よくやったわ!私!
真姫「(喫茶店……先に入ってようかしら)」
喫茶店に入ろうとしたその時。
物凄く後悔したわ。あと五分来るのが遅ければ、とか、いろいろ頭の中で考えちゃった。
「あっれー?元μ'sのお荷物、真姫ちゃんじゃん!」
「こんな所で会うなんて偶然だね〜!」
「てか、一人で喫茶店?」
「友達いないから仕方ないじゃん!」
「あははっ!やめてあげなよ可哀想に〜」 すれ違っちゃったの。このタイミングで。
そんなの無視して喫茶店入っちゃえばよかったんだけど、今回ばかりは無理だった。
真姫「……μ'sの、お荷物?」
「いつも言ってるじゃん!聞いてなかったの?」
「家が病院だからってお嬢様気取っちゃってさあ」
「ホント!何言っても余裕ぶってんの頭にくる」
「μ's入ってた頃も、どーせ皆に溶け込めてなかったんじゃないの?」
「あはは!ちょっと顔が可愛いからって調子乗るな!って感じ」
ダメだった。頭に血が登って、我慢出来なかった。
こんなの初めて。
……物凄く、イライラする。 真姫「……なに?僻み?」
「はあ?」
真姫「私が元μ'sで、大学でも成績トップで、可愛いからって僻んでるわけ?」
「は?何コイツ、マジナルシスト」
「きめぇんだよ」
真姫「まああなた達、スクールアイドルすら出来ないような顔だしね?僻んじゃうのも分かるわよ」
真姫「嫌いなら突っかかって来なければいいじゃない。面倒臭いわね」
真姫「しつこいのよ」
「はあ?マジありえねー」
「友達いねーから哀れんで話しかけてあげてんのにさあ」
そんなことやり取りをしてたら、ちょっと、って声をかけられたの。 にこ「……何をやってるのかしら。こんな店先で」
真姫「…あ、にこちゃん……」
「えっ、ヤバ、アイドルの矢澤にこちゃんじゃん!」
「やばーい!サインください!」
「オーラが違う!さすが、元お荷物とは違うね」
「やめなって、あはは」
にこ「……誰がお荷物だって?」
「えっ、いや、あの!」
にこ「実を言うとね、にこ、さっきからいたのよ。全部丸聞こえよ」 にこ「聞いてれば真姫ちゃんがμ'sのお荷物だのなんだのって、好き勝手いうわねぇ」
にこ「いい?μ'sの曲はね、真姫ちゃんが作曲してたのよ」
にこ「そんな大きな役を嫌な顔一つせずやってくれた」
にこ「真姫ちゃんがお荷物なわけないでしょうが」
にこ「それでもまだお荷物だって言うのかしら?アンタ達がそう思ってようが何だろうが、μ'sのメンバーの中にそんなこと思ってる子は一人もいないわよ。」
にこ「それだけは断言できるわ。」
真姫「にこちゃん、」 「チッ……」
「だる、早く行こ」
泣きそうで、でも、ニヤケちゃう。嬉しくて。
にこ「ぬわぁーにニヤけてんのよ!」
真姫「だって、嬉しくて、……ふふっ」
あんなの気にせず、大学でしっかり勉強するわ。
そう言ったら、にこちゃんが背伸びをちょこっとして頭を撫でてくれるの。
涙腺が緩んじゃったのかしら。涙が、止まらなかった
1回泣くと、なかなか止まらないのよね。
……恥ずかしい。 にこ「……ムリすんじゃないわよ」
にこ「本当に辛かったら、ダメだ、って思ったら」
にこ「会わなければいいの。辞めちゃいなさい」
にこ「本当に最終手段よ?」
にこ「いざと言う時はこの宇宙ナンバーワンアイドルにこにーが養ってあげるわよ」
真姫「……ふふっ、もう、にこちゃんたら、……ぐす、うぅっ」 恋人の前でバカみたいに泣いちゃって。
でも、そのにこちゃんの言葉だけで
私の心がすぅっごく軽くなったのは間違いなかった。
真姫「……にこちゃん、にこちゃんだけが、私の支えよ。」
にこ「…しょーがないわねぇ〜!」
なんて言って、撫でるのをやめてくれない、
愛しの恋人、にこちゃん、
貴方だけが好きよ。 おわりです、くぅ疲w
いつもはギャグかキチガイssしか書いてなかったから、たまには真面目?なのも書こうと思って
でもちょっと苦手だから、やっぱりギャグ書いときますわ
近々にこにこラジオ第2回書こうと思います、おやすみなさい まきちゃんをいじめるやつは
俺が出ていってにこちゃんをやっつける ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています