凛「Re:」 [無断転載禁止]©2ch.net
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凛「今日、穂乃果ちゃんがμ'sのLINEグループ作るって!」
花陽「ほんと!?」
凛「うん!かよちんも真姫ちゃんも招待するね!」
凛「そうだ!真姫ちゃん、LINE教えてよー」
真姫「私、LINEやってないのよ」 花陽「えっ」
凛「どうして?」
真姫「だって、メッセージを読んだか読んでないか相手に知られるんでしょ?面倒じゃない?」
花陽「たしかに、ちょっと大変だよねぇ」アハハ 凛「むー、でも、真姫ちゃんともやり取りしたいよー」
真姫「何をそんなに喋ることがあるのよ」
凛「いろいろ!」
真姫「はあ……分かったわよ。メアド教えるから。それでいいでしょ」
凛「やったー!!」 花陽「あ、私にも教えてほしいな」
真姫「じゃあ、メモに書いて渡すから。なくさないでよ?」
凛「だいじょーぶ!真姫ちゃん、家に帰ったらそっこーーメールするからね!」
真姫「はいはい」 真姫「ただいまー」
真姫「ん、メール来てるわね」ピッ
『件名:星空凛だよ!
本文:まきちゃーん!凛だよ!
よろしくにゃ(????ω????)』
真姫「な、何この顔文字……」 真姫「一応返信しとこ」ピッピッ
『件名:Re:星空凛だよ!
本文:登録しといたわよ
よろしく』
真姫「送信っと」ピッ
真姫「…」
ピローン♪
真姫「うわっ早っ」 『件名:Re:Re:星空凛だよ!
本文:新曲の衣装楽しみだね☺』
真姫「今度は絵文字…」
真姫「……って、え!?内容それだけ!?」
真姫「……」
真姫「返信したほうがいいのかしら」 『件名:Re:Re:Re:
本文:そうね』
真姫「……なんか、簡素」
真姫「まぁいいや」ピッ ピローン♪
『件名:Re:Re:Re:Re:
本文:まきちゃんはどの衣装が好き?』
真姫「……」
『件名:Re:Re:Re:Re:Re:
本文:これsome』
真姫「…これ、メールで話す意味あるのかしら」 ……
凛「真姫ちゃんおはよー!」
真姫「おはよ…」
凛「昨日は楽しかったにゃ♪初めて真姫ちゃんとメールできて!」
真姫「ねぇ、あれってメールで話す意味ある?」
真姫「別にメールじゃなくても…学校で話せば済むことじゃない」 凛「もーー、分かってないなぁ真姫ちゃんは!」
凛「学校でも話し足りないから、メールでもお喋りするんだよ!」
凛「凛は、家にいても、かよちんや真姫ちゃんといっぱいお喋りしたいの!」
真姫「ヴえぇ」 真姫(まぁ、その気持ちは分からなくもない…ケド)
凛「それに、メールだと文章に残るから、思い出になるんだにゃ♪」
真姫「そ、そういうものかしら…」 ……
〜凛家〜
凛「おおー!テレビでお米の特集がやってる!かよちん隊員にお知らせしてしんぜよう!」ライン!!
凛「送信っと…」
凛「あ、そうだ!真姫ちゃんから返信きてるかなー」ピッピッ
凛「昨日のうちに来てた…凛が寝ちゃってたんだ。どれどれ…」
『件名:Re:Re:Re:Re:Re:
本文:これsome』 凛「おお〜!!」
凛「これsomeの衣装かわいいよね!凛も大好きにゃ♪」
『凛も大好き♡
アリスとか、すごく可愛いよね(*´ч`*)』
凛「そーしん!」ピッ
凛「真姫ちゃんとのメール…なんだか新鮮だにゃ♪」 凛(μ'sに入るまで、真姫ちゃんとは全然喋ったことがなかった)
凛(だから、その分も、いーっぱいお話して、仲良くなれたらいいなって思うんだ!) 『真姫ちゃんは、どの童話が好き?アリス?シンデレラ?白雪姫?』
凛「連続だけど、また送っちゃお♪」
凛「えへへ、何だかメールって久しぶりだなぁ」
ピローン♪
凛「あっ、きた!」 『特にない』
凛「えーっ!なんで?」
『どうして?』
ピローン♪
『童話は怖い話が多いから』 『そうなの?』
『白雪姫は、ラストで魔女が焼けた靴を履かされるし
シンデレラも、斧で足を切り落とすシーンがあるし、赤ずきんもバッドエンドだし』
凛「えーっ!?」 『そうだったんだ!』
『だから、あまり好きじゃない』
『怖いね……。でも、すごいね真姫ちゃん。なんでも知ってるんだね!(*^▽^*)』
ピローン♪
『ありがとう』 凛「…」
凛「真姫ちゃんから、ありがとうって言われた…」
凛「……えへへ」
凛(メールの真姫ちゃんは、なんだか素直だにゃ♪) 凛「真姫ちゃん、昨日の童話の怖いお話にはびっくりしたよー!真姫ちゃんって、色んなこと知ってるんだね!」
真姫「っ、と、当然でしょ?///私を誰だと思ってるの」
凛(やっぱり、メールのほうがデレデレしてる〜!)
凛(でも凛は、こっちのツンツン真姫ちゃんも好きにゃ♪)ニャーン 真姫「っていうか、凛、返信早すぎない?」
凛「えー?真姫ちゃんだって早いよ?」
真姫「そ、それは凛の返信が早すぎるからよ!///」
凛「だって真姫ちゃんとメールするの楽しいんだもん!だめ?」
真姫「……別に、だめ…じゃない、ケド」
凛「えへへ♪じゃあ今までどおりすぐお返事送っちゃうにゃ!」
真姫「……ふん、す、好きにすれば」プイ 真姫「あと……凛のメール、やたらキャピキャピしてない?」
凛「んー?そう?」
真姫「……だいたい、その…あの動く絵文字みたいなの、どうやって入れてるのよ」カミノケクルクル
凛「あ、それはねー!メールを開いて……ここ押したら、ほら!」ピッ
凛「かわいいデコ絵がたーくさんあるんだよー!」
真姫「……ふーん」 花陽「2人とも、メールやってるんだ〜」
凛「かよちんもやろうよ〜、真姫ちゃん面白いよ?」
真姫「ちょっと、あまり私で遊ばないでよ。暇じゃないんだから」
凛「とか言っちゃってー。すぐお返事くれるんだよ〜?」ヒソヒソ
真姫「聞こえてるわよ!!///」
凛「わー怒ったー!」キャッキャッ
花陽「あはは」 真姫「ったく……じゃあ私はこっちだから。また明日」
花陽「うん、また明日」
凛「ばいばーい!」
真姫「……」
真姫「…」ガチャ
「おかえりなさいませ、お嬢様」 真姫「……ただいま」
真姫「パパとママは?」
「患者様の容態が急変したらしく、朝までお帰りになられないそうです」
真姫「……そう」
真姫(まぁ、いつもの事だけど) 『件名:無題
本文:今日もパパのお手伝いで帰れ
ません。ごめんね。』
『件名:無題
本文:明日の参観日は、ママ達おしご
とで行けません。ごめんね。
がんばってね。』
『件名:無題
本文:お誕生日おめでとう。今年もお
祝いできなくてごめんね。
プレゼント、和木さんから受け
取ってください。』 真姫(……メールなんて)
真姫(あまりいい思い出、ないけど)
ピローン♪
真姫「!」
『まきちゃん!帰り道、新しくできたラーメン屋さんを見つけたにゃ♡今度かよちんと3人で行こーね??(*´??`*)??』
真姫「……もう…」クス 凛「にゃんにゃんにゃーん♪」ルンルン
ピローン♪
凛「あ!真姫ちゃんからだ!」ピッ
『わかった☀』
凛「!!!」
凛「真姫ちゃんが絵文字を…!えへへ♪」 俺なら一日中スマホに張り付いて返信光の速さで返すけど....どう? 凛「真姫ちゃんおはよー!あの絵文字、すっごくかわいかったにゃ〜!」
凛「…真姫ちゃん?」
真姫「………も、もう絶対絵文字使わなぃ……///」
凛「ええ〜っ!?なんで!?」
真姫「恥ずかしすぎるわよあんなキャピキャピしたやつ///」 凛「もーー、真姫ちゃん、絵文字ぐらいで恥ずかしがってちゃダメにゃ!立派な大人になれないぞ!」
真姫「立派な大人になるのに絵文字は必要ないでしょ!……とにかくもう絵文字は使わないからっ///」
凛「ちぇー」
凛(まぁでも、それはそれで真姫ちゃんらしいかも)フフッ ……
真姫「ただいまー」
真姫「あ、凛から来てる」ピッ
『まきちゃん!明日の時間割の変更教えてほしいにゃ〜(^ω^;);););)』
真姫「ええー、またぁ?」 『2時間目が現代文で、5時間目が生物!
ちゃんとメモしておけっていつも言ってるでしょ』
『ありがとー!!えへへ、どうしても忘れちゃってσ(´ω`*)』
『ちゃんとしなさいよね
凛はおっちょこちょいなんだから』
『はーい;;
なんかまきちゃん、お母さんみたいだよね(*-∀-*)』 『はぁ?』
『いつも勉強教えてくれるし、困ったときは助けてくれるし!あ、でも、ちょっと厳しいお母さんかな〜?』
『厳しいのは、凛がちゃんとしていないからでしょ』
『お母さんっていうよりはお父さんかも!(`・ω・´*)』
『怒るわよ』 『でもでも!かよちんが優しいお母さんで、真姫ちゃんがちょっと怖いお父さんで、凛は箱入り娘♪
どう?ベストファミリーじゃないかにゃ???♡』
『凛が娘だなんて手がかかりそうね…』
『自慢の娘になるにゃ!( ?? ?? ?? )』
『あら、それならたくさん勉強してもらわなきゃね』 『えっ、どれぐらい?』
『最低でも1日6時間』
『無理にゃー!!:(;゙゚'ω゚'):1日30分が限界なのに!』
『いくら何でも少なすぎるでしょ!』
凛「ふふ、やっぱり真姫ちゃん面白いにゃ♪」
凛「Re:の数が、どんどん増えていって…」
凛「……なんだか、どきどきするなぁ」 好きな人とメールしてRe:の数だけ幸せになっていた日々 やっぱり埋め茸面白いSS発見器の才能あるな
見事に今狙われてないSSって他のレスも一切ない微妙なSSばっかだし ことり「新曲の衣装、できたよ〜♪」
穂乃果「わぁー!ふりふりのスカートだぁ!!かわいいっ♡」
にこ「やるじゃない!このにこにーにこちゃんに、ばっちり似合ってるわ!」
絵里「この帽子とか、すごく可愛いわね♡」
海未「こ、こんなの破廉恥です!恥ずかしい///」
希「海未ちゃんったら、ファーストライブではもっと短いスカート履いてたやん♡」 ことり「真姫ちゃんの曲と海未ちゃんの歌詞を見て考えて作ったの!どうかな?」
真姫「うん、イメージにぴったりよ」
花陽「わぁぁ、すごいね!凛ちゃん!」
凛「……う、うん!すっごく可愛いにゃ!」 すみません。移動中なので地域表示が変わっていますが>>1です。
引き続きよろしくお願いします。 ……
凛「ただいまー」
凛「……ふりふりのスカートかぁ」
ピローン♪
凛「!」
凛「真姫ちゃんからだ」ピッ
『ちゃんと時間割メモしてる?』
凛「えへへ」
『今日はばっちりにゃ!もう忘れ物しないよd('∀'*)』 『ならいいけど。
今日の新曲の衣装、よかったわね』
『うん!可愛かったね!』
『みんな似合いそうね』
凛「…」 『うん!あ、でも凛には似合わないよ〜(>_<;)』
『どうして?』
『だって、凛、髪も短いし、男の子っぽいしさ〜』
ピローン♪
『凛は普通に可愛いと思うけど』 凛「!?」
凛「可愛い……?凛が?」
『凛は可愛くないよ!まきちゃんやかよちんは女の子らしいけど凛はちっとも女の子っぽくないし!』
『たぶん花陽も皆も、凛は女の子っぽいって思ってるわよ
ダンスとか、仕草とか』
凛「っ!!///」
『ほんと?』
『私が嘘をついてるって言うの?』 『まきちゃんも?
まきちゃんも、凛が女の子っぽいって思う?』
凛「……」ドキドキ
ピローン♪
『うん』
凛「……」
凛「……えへ、へぇ……///」フニャア ピローン♪
凛「!」
『明日音楽室に来て
新曲聞かせてあげる』
『わかった!』
凛「やった……楽しみだにゃっ」
凛(……可愛い、か……)
凛「可愛いって言われたの、かよちん以外で初めてかも…」
凛「…………///」ギュ ……
音楽室
真姫「〜♪」ジャーン
凛「わぁーっ!」パチパチ
凛「とっても素敵な曲だね!」
真姫「デッショー?徹夜して作ったんだから」
凛「すごい!真姫ちゃん、いつもここで曲作ってるの?」
真姫「そうね…ここで弾いてみたりしてるわ」 凛(ピアノを弾いてる真姫ちゃんって……初めて間近で見た気がする)
凛(なんか、きらきらしてて、素敵だな…)
真姫「凛?」
凛「はっ!ううん、何でもない!」
凛「真姫ちゃん、どうしてこの曲を凛に聞かせてくれたの?」
真姫「…」
真姫「誰にも言ってないけど、この曲、ほんのちょっとだけ、凛をイメージして作ったから」
凛「えっ?」ドキッ 真姫「明るくて元気いっぱいで、可愛い曲でしょ。凛がいなかったらこの曲は出来てなかった」
真姫「だから、その……要するに、もっと自身持ちなさいって言ってるの」カミノケクルクル
凛「真姫ちゃん……」
凛「…えへへ、ありがとう真姫ちゃん。凛、なんだかやる気が出てきたにゃ!」
真姫「わ、分かればいいのよ///」 ……
星空家
凛「新曲の衣装、明日試着かぁ……凛に似合うかなぁ……」ドキドキ
凛「……ううん、真姫ちゃんが凛をイメージして作ってくれたんだもん!自信持たなくちゃ」
凛「凛のために……か」
凛「…///」
凛(もしかして……真姫ちゃん……) 凛「……〜〜っ///な、なに勘違いしてるんだろ、凛」
凛「そんなことあるわけないよね」
凛「気持ち切り替えて、真姫ちゃんにお礼言っておこ!」ピッ
『真姫ちゃん、今日はありがとう!』
ピローン♪
『別に大したことしてないわよ』
『新曲、ほんとよかったにゃ.゚+.(´∀`*).+゚.』 凛(……新曲も、新曲を弾いてる真姫ちゃんも、素敵だったなぁ)
凛(もっと前から見ていたかったな……μ'sに入る前から……)
ーーーなんで西木野さんが、凛とかよちんの間に入ってくるの!?
凛(…凛、なんであんなこと言ったんだろう…)ギュッ
凛「……」ピッ ピッ 真姫「……」
ーーー凛をイメージして作ったの
真姫「あんなこと言っちゃったけど……引かれてないかしら」
真姫「でも…凛、喜んでくれてたなあ」
真姫「……ふふ」
ピローン♪
真姫「あ、凛からだ」ピッ 『真姫ちゃん、これからも、真姫ちゃんのピアノ聞きに行ってもいい?』
真姫「!」ドキッ
『いいけど』
『今まで真姫ちゃんが弾いてきたたくさんの曲を聞きたいの!』
『凛は、真姫ちゃんのピアノが大好きだし、
真姫ちゃんのことをもっともっと知りたいから!☀』 真姫(……私のピアノが、か…)ズキッ
真姫(…な、何よズキッて。当たり前の事じゃない)
『しょうがないわね
途中で寝たら承知しないわよ』
『大好きなのに、寝るわけないにゃ!!』
真姫(……気づくわけないんだから)
真姫(このままでいれることが一番なんだから) 『っていうか、ぜんぶ弾いてたら日が暮れちゃうわよ』
『いいの!』
『暗い学校に取り残されるわよ』
『いいの!
そしたら、真姫ちゃんの怖がりな一面を知ることができるかも(* ̄ω ̄)』
真姫「…ったく」クス 『あら、私が怖がりだとは限らないわよ』
『嘘だー!絶対怖がりだにゃ!』
『そういう凛が怖がりだったりして』
『凛はへっちゃらだもん!』
『何なら本当に勝負してみる?』
『望むところにゃ??( 'ω' )??負けた方がラーメン奢り!』
『またそれー?』 凛「あははっ」
真姫「ふふっ」
凛(……この時間がずーっと)
凛・真姫(続けばいいのになぁ) 真姫「……あ、そろそろ塾の時間ね」ガタッ
真姫「凛に返信しておこう」ピッ ピッ
ピローン♪
凛「来た!どれどれ…」ピッ ピッ
凛母「凛ー!早くご飯食べちゃって!」
凛「あ、はーい」
凛(返事したいけど……ご飯食べてからにしよっと)
凛(それに、がっつきすぎて引かれたくないし!)
凛(真姫ちゃんに嫌われたくないもん) ……
真姫「はー、塾つかれた…」テクテク
真姫「…」チラ
真姫「珍しく、凛から返信が来てないわね…」
真姫「ご飯でも食べてるのかしら」テクテク ……
凛「……はー、いいお湯だったにゃ」
凛「…」チラ
凛「ご飯食べてから真姫ちゃんにメールしたのに」
凛「返信、来てない…」
凛「塾にいるのかな?それにしたって、もう22時だし…」
凛「……」 プルルルルルルル
凛「?電話だ」
凛「もしもし?」
絵里『もしもし、凛!?真姫が……………!』
凛「…………………え?」 ……
西木野総合病院
穂乃果「真姫ちゃんのお母さん!!」ダッ
真姫母「あなた達……」
海未「真姫さんは!?」
絵里「塾の帰り道に、車に轢かれたって……ッ!」 真姫母「…ええ、ここに運ばれて……たったいま手術が終わったところなの……」
真姫母「大丈夫よ、……成功、したから…」
真姫父「……しかし、脳へのダメージが、かなり酷かったんだ。……もしかしたら、目を覚ますことは…」
真姫母「あなた!」
真姫父「すまない、だが……」
ことり「そんな……」
にこ「目を、覚まさないって……」 真姫母「実の娘でしょう!?どうしてそんな、」
真姫父「嘘をつくわけにはいかないだろう…」
真姫父「一旦落ち着きなさい、真姫の友達がいるのだから」
真姫母「……」
真姫母「…ごめんなさい、取り乱したわ」
真姫母「あなた達、ごめんなさいね。こんな夜遅くに来てもらって……」
絵里「……いえ、私達こそ、夜分遅くに申し訳ありません」 真姫母「真姫は今、ICUに運ばれて……会うことはできないけれど」
真姫母「あの子自身、早く目を覚ましてあなた達に会いたがってると思うの」
真姫母「だから、待っててあげてね…」
希「………はい……」
花陽「……グスッ」
凛「………」 ……
絵里「……しばらく、μ'sは活動休止ね」
にこ「そんな…」
海未「仕方ありません……」
花陽「………真姫ちゃん、目を覚ます……よね…」
ことり「……ぅん……」
穂乃果「大丈夫だよ、真姫ちゃんなら……」
凛「……」
凛(真姫ちゃん……) ……
凛「学校休んじゃった……」
凛「もう夕方かぁ」
凛「この時間はいつも、真姫ちゃんとメールをしてたなあ」
凛「……」
『件名:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:……』
凛「あはは、凄いな、どれだけメールしてたんだろ、凛たち」 凛(……もしこのRe:が、もう続くことがなかったら…)
凛「!!な、なに考えてるの!凛のばか!」ブンブンッ
凛「……」
凛(どうして昨日の夜……もっと早く返信しなかったんだろう…)
凛「真姫ちゃん……」グスッ ピローン♪
凛「!」ビクッ
凛「だ、誰」
『差出人:西木野真姫』
凛「!?」 『時間割変更はちゃんとメモした?
忘れないようにね』
凛「まき……ちゃん……?」
凛「なんで!?」
凛「メアドも一緒だ……どうして……?」 『まきちゃんなの?』
凛「……送ってみよう」ピッ
凛(こんなことってあるの……?) 次の日
凛(あれから返事は来なかった)
凛(何かの間違いだったのかな…)
凛「ただいまー……っ!?」
凛「また、メール来てる…!」
『差出人:西木野真姫
本文:今日の練習きつかったわね
明日の日直は凛だから忘れな
いようにね』
凛「練習って……真姫ちゃん、病院にいるはずじゃ…」
凛「誰かのいたずらなの……?」 西木野総合病院
真姫母「ごめんなさい、真姫はまだ、目を覚ましてなくて…」
凛「……です、よね」
凛「あの、真姫ちゃんのお母さん。真姫ちゃんのスマホって…」
真姫母「真姫のスマホ?スクールバッグに入ったままだと思うけど…」 凛「あれから、真姫ちゃんのスマホを触ったりしましたか?」
真姫母「??いえ、真姫はスマホにロックをかけてたから……」
真姫母「どうかしたの?」
凛「あ、いえ、何でも。ありがとうございました」
凛(まさか、本当に……)
『まきちゃんがメールしてるの?』 ……
『宿題はちゃんとやった?明日頼まれても見せてあげないわよ?』
凛(あれから毎日、真姫ちゃんからメールが来るようになった)
凛(少し戸惑ったけど、凛は、毎日真姫ちゃんに返信することにした)
『大丈夫だよ、まきちゃん!ばっちりできたにゃ(b・ω・)b』 凛(一方的に真姫ちゃんから送られてくるだけで、凛が返信しても、返事はかえってこない)
『今日は涼しかったわね
屋上にいると寒いぐらいだったわ』
『そうだね♪
秋は涼しくてきもちいーよね(´。・v・。`)』
『今日の練習たのしかったわね
初めて合わせられて』
『うん!ダンスすごかったにゃ(*゚▽゚ノノ゙
凛は最後の振り付けが一番すき♡』 『凛が連れていってくれたラーメン屋なかなかよかった』
『でしょでしょ!?また3人で行こうね♡
まきちゃんは今度はどのラーメンを食べたい?』
『にこちゃんが休んでたわね
風邪かしら』
『風邪かなぁ……早く治ってほしいにゃ!にこちゃんがいないとはりあいがないにゃ\( `o´ )/』 凛「もう、真姫ちゃんったらでたらめばっかり……凛たちまだラーメン屋に行ったことないし、にこちゃんは学校休んでないよ」アハハ
凛(……でも、でたらめでも、返事がなくても、凛は真姫ちゃんに合わせた)
凛(真姫ちゃんとまたメールできることが、嬉しかったから)
凛(真姫ちゃんは事故なんかに遭ってないし普通に元気でいる……そんな気持ちになれたから) ……
真姫母「……ごめんなさい。真姫は、まだ…」
絵里「そう、ですか……」
穂乃果「…」
花陽「真姫ちゃん…」
凛「……」 凛「ただいまー」
凛「……また、メールきてる」
『今日ことりが持ってきてくれた衣装よかったわね
凛に似合うんじゃない』
凛「……真姫ちゃん……」 『まきちゃん、早く会いたい
いつまで眠ってるの?』
凛「なんて送っても、しょうがないんだけどね……あはは…」ピッ
凛「……衣装、か」チラ
凛「真姫ちゃんが事故に遭った日の次の日、この衣装を着て、踊る予定だったんだよね…」
凛「……」ゴソゴソ 凛「……着てみたけど……似合ってる、のかな…凛に……」
ーーーもっと自信持ちなさいって言ってるの
凛「……」
パシャッ
『新しい衣装、待ち切れなくて着てみちゃった!
変じゃないかな??』
凛「……」
凛「〜〜っ、何やってんの!凛のばかっ!!///」
凛「ってああぁーーっ!?お、送っちゃったよ……!」アタフタ 凛「……い、いいよねどうせ、返信はこないんだし真姫ちゃん見てないだろうし」
凛「…………何やってんだろ、もう」ハァ
ーーー凛は可愛いと思うけど
凛(……ほんとは、あの夜、次の日の試着が、ちょっとだけ楽しみで)
凛(もし、もしも真姫ちゃんがもう一度だけ「かわいい」って言ってくれたら、それはすごく嬉しいなって) 凛(ちょっとだけ期待したんだ……真姫ちゃんの返事が、ほしかった)
凛「……真姫ちゃん、やっぱり、一方通行じゃ寂しいよ」
凛「もう一度だけ、真姫ちゃんから返事をしてほしい」 ……
凛「ただいまー」
凛「あ、真姫ちゃんからメール…」
凛(何だか、普通にこのメールを楽しんでる凛も変だなぁ)クスッ
凛「いつも返事は来ないけど……」ピッ
『凛、好きよ』
凛「は?」 凛「……」
凛「……えっ?え!?///」
凛「なっ、え……こ、これ……見間違い?」
『好き』
凛「……っ///」
凛(この好きって……と、友達としてって意味だよね……?)
凛(……いや……うん、そうだよ。そうに決まってるよね、ふつう) 凛(だったら普通に、凛も好きだよ……って…)
凛「……」
凛「違う……」
凛(凛の真姫ちゃんへの「好き」は、友達としての「好き」なの……?) 凛(一緒にいると楽しくてたまらなくて)
凛(いつもの会話も、メールも、Re:が増えていくことも)
凛(その「楽しい」は、「嬉しい」に変わっていって)
「私も名前で呼ぶから……凛、花陽」
「凛!また私のトマト食べたでしょ!!」
「もう…しょうがないんだから」
「凛がいなかったら、この曲は出来てなかった」 凛「……」ポロポロ
…どうしてもっと早く、気づかなかったのかな
凛(凛は、真姫ちゃんに、恋してたんだ) 途中まですごく良かった
尻assは要らないってはっきり和姦だね 凛「でも」
凛「もし、真姫ちゃんのこの『好き』は、友達としての好きだったら……?」
凛「………」
凛「だめだよ……簡単に返事できないよ、こんなの」
凛「少し、置いておこう」
凛「落ち着いてから、また返事するね、真姫ちゃん…」 ……
キーンコーンカーンコーン
「部活行こー」「今週の掃除場所どこ?」「先生に呼ばれちゃった」「カラオケ行こーよ」ガヤガヤ
花陽「凛ちゃん、帰ろ」
凛「あ、う、うん!」
花陽「……真姫ちゃんが事故に遭っちゃってから、1ヶ月だね…」
凛「………うん……」
凛(結局、返事しないまま2日経っちゃった)
凛(真姫ちゃんからもメールが来なかったなあ)
凛(……………まさか、ね) モブA「ねぇあの映画見たー?」
モブB「見た見た!○○くん超かっこいいよね!!」
凛(……今やってる恋愛映画かな)
モブA「ラスト号泣だわー、告白シーン」
モブB「ねー、でもがっかりだなぁ。ヒロインが引っ越す直前に告るんだもん。遅すぎない?」
モブA「そこがいいじゃん?別れの直前に初めて気持ちを伝える的なー」
モブB「そーゆーもんかなぁ」 凛(……別れの直前に、初めて……)
『凛、好きよ』
凛「……っ!」 凛「ただいま…っ」
凛姉「おかえり…どしたの?切羽詰まって…」
凛(まさか……まさかね……)ピッ ピッ
凛「メール…来てない」
凛「…」ピッ ピッ
『まきちゃん!届いてる?お返事ちょうだい!!』
凛「いきなりだけど、いいよねこれで」ピッ
凛「……返事、来ないかな」 ピローン♪
凛「!」
『差出人:西木野真姫
本文:さみしいばしょなのね』
凛「真姫ちゃんからだ!」
凛「……?何か、違う、いつもと…」 凛「寂しい場所って……?」
『さみしいばしょって何?
凛のメール届いてる?』
凛「…っ」ピッ
凛(何だろう、なにか……嫌な予感がする、すごく…!) ピローン♪
『ゆめがおわる』
凛「っ、やっぱり、何か変だ…!!」
凛「『ゆめがおわる』って!?真姫ちゃん、いま何を見てるの!?」
『まきちゃん?何があったの?』 ピローン♪
『差出人:西木野真姫
本文:rn♯??&q♮?0』
凛「ひっ!?」 『まきちゃん!どうしたの!?しっかりして!!』
ピローン♪
『やっとこえが@??こえタe♯から』
『もういかなsf』
凛「……どこ、へ……」
凛「どこへいくの!?どこへ向かって……」 ドクンッドクンッ
『さいごにうたp@ヲ』
ーーー凛をイメージして作ったの
ーーーそこがいいんじゃん、別れの直前に初めて気持ちを……
凛「っ!」ゾッ
凛「やだ…やだっ!いかないで!!」
凛「真姫ちゃん!だめっ!!お願い!返事を……」
ピローン♪ 『もうすこしりんtはなしqエかr5♯』
『またおんがくしつにt』
凛「ーーっ!!」ダッ 凛「はあっ、はあっ」ダダッ
『凛、好きよ』
凛(あのとき、なんで、もっと早く返事しなかったんだろ)
凛(凛が伝えることはもう決まってたはずなのに)
凛「はあっ、はっ……、あっ!」ドテッ
凛「…っ」 凛(あの夜だってそうだよ。事故に遭う前の最後の返信、もっと早く送っていれば真姫ちゃんに届いてた)
凛(いつも肝心なところで届けるのが遅れちゃうんだ)
凛(返事をしていなかったのは、凛のほうじゃん……)
凛「真姫ちゃああああああああん!!!!!」 真姫母「凛ちゃん!?」
凛「はあっ、はあ……真姫ちゃんのお母さん……真姫ちゃんは……」ゼェゼェ
真姫母「……っ、たった今…」ポロ
凛「……っ」
凛「ーーーうそ………」
真姫母「目を覚ましたのよ!!」ポロポロ
凛「……………へ?」 …
真姫「……はぁ」ピッ
『今日の練習たのしかったわね
初めて皆で合わせられて』
真姫「…そーしん」ピッ
真姫「まぁ、どうせ返事は来ないんでしょうけど……」
真姫「それにしてもタチの悪い夢だわ、本当に」 真姫(もう、ずっと同じ夢を見続けてる)
真姫(現実と同じような毎日……学校で勉強して、部活に行って、家に帰って)
真姫(でも、家族もμ'sの皆も普通なのに……なぜか凛の顔だけぼんやりしていて見えない)
真姫(声も聞こえない。毎日メールをしても返事は来ない) 真姫「いやな夢……早く目覚めて、凛に会って、声を聞いて」
真姫「メールもしたいな…」
『凛、好きよ』
真姫「どうせ夢なんだし、いいわよね」
真姫「凛から返事は来ないんだし」 真姫(……それは多分、夢から覚めても同じだから…)
『…………きちゃ……ん
届いてる?』 ………
真姫「……うぅ…ん」パチ
凛「……」
真姫「……あれ?凛……?」
真姫「私、どうして寝て…」
凛「………ばか」
真姫「えっ?」
凛「ばか、ばかばかばか…っ、真姫ちゃんのばかぁぁっ!!」ウワァァァン
真姫「ヴぇぇえぇっ!?」 ………
穂乃果「うわぁぁぁん真姫ちゃぁぁぁあんっ、よかったよお゛ぉおお゛ぉぉ!!」ギュウウウウッ
真姫「ちょ、ぐるじっ…」
海未「こら、穂乃果!!真姫は怪我人なんですから!」
ことり「でも、本当に目が覚めてよかったよぉ……」
真姫「ごめんなさい、心配かけて」 にこ「ほんと!まったく人騒がせなんだから…」
希「涙出とるよにこっち」
にこ「うっさい!あんたもでしょうが!!」
絵里「もう身体を起こしていても大丈夫なの?」
真姫「ええ。頭や顔の包帯とキズテープは、大した傷じゃないし」 真姫「まだ歩くことはできないけど、それもリハビリ次第で1ヶ月あれば回復できるって」
花陽「よかった!じゃあ、また皆でダンスできるようになるんだね!」
真姫「うん、しばらくは見学になるかもしれないけど」
真姫「あ、花陽、今度ノート持ってきてくれる?休んでた分の板書見せてほしいの」
花陽「うん!いいよ!」
凛「え、かよちんだけ!?凛のノートは!?」
真姫「遠慮しとく。寝た痕跡ばかりありそうだし」
凛「真姫ちゃんひどいにゃー!」
希「あははっ」 花陽「…」チラ
花陽「じゃあ、そろそろ失礼しようかな。もうすぐ7時だし」
絵里「ん、そうね。あまり遅いと真姫にも迷惑がかかるし、今日はみんな帰りましょうか」
穂乃果「はーい」
凛「あ、り、凛は…」
花陽「凛ちゃん、忘れ物してないか、よく確認しなきゃだよ?」ウインク
凛「!かよちん……」 凛「ごめん、みんな、先に帰っておいてもらっていい?」
穂乃果「?わかった!」
真姫「凛…」
希「ほうほう、お熱いですなぁ」ニヤニヤ
凛「ちょ、そ、そんなんじゃないよ!///」
真姫「そ、そうよ!何笑ってるの希!///」 希「まあまあ、あとは若いお二人に任せてウチらはお暇しよか」
にこ「は?何の話?」
絵里「どうかしたの?」
穂乃果「それじゃ真姫ちゃん、また明日来るねー!」
ことり「お大事にです♪」
ガラガラ…ピシャ 凛「…」
凛「ごめんね、真姫ちゃん、この間は…」
真姫「?何が…」
凛「真姫ちゃんが起きるなり、凛、泣きながら飛びついちゃったでしょ?」
真姫「ああ」
凛「ほんとに、嬉しくて、ほっとしちゃったんだ。ごめんね」アハハ
真姫「もう、いいわよ別に」フフ 凛「……目が覚めて、よかったぁ」
凛「ほんとに……」
真姫「…」
凛「…っ」ポロポロ
真姫「…」ポン
真姫「心配かけて、ごめんね」ナデナデ
真姫「ただいま」
凛「うん……おかえり……」ポロポロ 凛「あのね」
真姫「ん?」
凛「その…突然だけどね」
凛「凛、ずっと真姫ちゃんとメールしてたんだ」
真姫「…?メールなら事故に遭う前ずっと…」
凛「違うの!事故に遭って…真姫ちゃんが目を覚まさくなってからも……ずっと」
凛(この反応だと、やっぱり何も知らないのかな…)
真姫「……メール…」
真姫(メールって…)
真姫「……っ!」 真姫「凛、そこの私のスクールバッグ取って」
凛「え?あ、うん」
真姫「……あったわ、スマホ」ゴソゴソ
真姫「…」ピッ ピッ
凛「真姫ちゃん?」
真姫「うそ……凛から、返信が来てる…」
凛「え?」 真姫「たった今、思い出したの。眠ってる間、私ずっと夢を見てた」
真姫「凛とメールしてる夢…」
凛「ええっ!?」
真姫「どんな内容のメールを送ったか、全く覚えてない……」
真姫「でも、たったひとつ覚えてるのは、凛から返信が来たことは1回もなかったってこと」
凛「うそ…」
凛「それだよ!凛のスマホに毎日届いてたメール!!」 凛「真姫ちゃんが事故に遭った次の日から、毎日メールが来て……」
凛「最初は信じられなかったよ。誰かのいたずらかとも思ったし。でも、真姫ちゃんに返信することにしたんだ」
真姫「じゃあ、夢の中で私が送っていたメールが、凛に…?」
凛「たぶん…」
真姫「信じられない……そんなことってあるのね」 凛「…あのね」
凛「凛、寂しかったんだよ。だって真姫ちゃんのメール、でたらめばっかりだったし、返信したって…何も、返ってこなかったんだもん」
真姫「…ごめん」
真姫「凛は……ほんとはちゃんと、返事をくれていたのね」
凛「そうだよ、真姫ちゃんに届けって祈りながら、毎日欠かさずに」
凛「凛からの返信、たくさん来てるでしょ?」
真姫「…うん」ピッ ピッ 真姫「『届いてる?』……」
凛「え?」
真姫「そうよ、思い出した…」
凛「…真姫ちゃん?」
真姫「思い出したわ。一度だけ、凛からメールが来たのよ!最後の最後に!」
『まきちゃん!届いてる?お返事ちょうだい!!』 真姫「びっくりした。その後すぐ目の前が真っ暗になって、暗闇の中に、凛がいたのよ。ぽつんと1人だけ」
凛「凛が?」
真姫「それまでぼんやりとしてた凛の顔が、はっきり見えた。やっと声も聞こえた」
真姫「かと思えば、急に走り出したの」 真姫「あんな寂しい場所に1人で置いていかれるのは嫌だったから、必死に追いかけた」
真姫「もしかしたら、この長い夢が終わるのかなとも思いながら」
真姫「でも、凛はどんどん遠のいていく。
声も聞こえるけど、なんて言ってるか分からなくて…」 真姫「私、あなたに向かって色んなことを叫んだわ」
真姫「やっと声が聞こえたんだから
いかないで……って」
真姫「あなたが消えてしまう気がして……焦ってたの」クスッ
凛「…」
凛(それって……あのメール……) 真姫「結局、たぶん、凛には聞こえてなくて……」
凛「ううん!聞こえた!!」
凛「最後にたくさん、メールが来たもん!」
真姫「ほんと?」
凛「ちゃんと聞こえたよ…真姫ちゃんの声」
凛「聞こえなかったことなんて、ないよ」
真姫「そっか…」 真姫「…もしかしたら、あのとき凛は私を夢から覚ましてくれたのかもしれないわね」
凛「ふふっ、そうだね」
凛「やっと真姫ちゃんが凛に返事をしてくれたってことだにゃ!」
真姫「う……悪かったわよ。
毎日欠かさず返信してくれてたなんて、知らなかったもの」
凛「もう、真姫ちゃんったらー」
真姫(凛はちゃんと返事をくれてた)
真姫(耳を塞いでいたのは、私のほうだったのね) 凛「…」
凛(嘘、ついちゃった…)
凛(毎日欠かさず、は嘘。あのメールには、結局返信できてないまま…)
『凛、好きよ』
凛「……」
凛「ねぇ、まきちゃ…」
真姫「ん?なにこれ」ピッ
凛「え?」 真姫「一件だけ、画像付きのメールが……」
凛「画像付き?」
凛「……」
凛「……ーーーッッ!!!!!」
真姫「何かしr」
凛「だめええええええええええええ!!!!!!!///」ガターンッ 真姫「うわああ!?な、何よ!!?」
凛「だめだめだめだめ!!!見ちゃだめぇ!!見ないでっ!!!///」
真姫「はぁ?」
凛「とにかく!!見ちゃだめなの!プライバシーの侵害!!!」
真姫「自分で送っておいて何言ってんのよ。
そこまで止められたら見るしかないわね」ピッ 凛「くっ、こうなったらスマホを……っ貸すにゃあ!!」バッ
真姫「おっと…怪我人と取っ組み合いするつもり?」
凛「あ、ご、ごめ…」スッ
真姫「隙ありっ」ピッ
凛「あっ」 『新しい衣装、待ちきれなくて着てみちゃった!
変じゃないかな??』
凛「うぅ……」
真姫「…」
真姫「かわいい…」ボソッ
凛「っ!?///」
真姫「あっ……ううぅ///」 凛「……ま、ま、真姫ちゃん、いま……」
真姫「わ、忘れて!!///今のは…」
凛「〜〜っ」
凛「やだ!!///忘れないもん!」
真姫「ヴえぇ!?」
凛「……これ、ずっと真姫ちゃんに見てほしかったんだもん……」 凛「凛、やっぱり自信なくて…」
凛「だから、もう一度真姫ちゃんに……可愛いって言ってもらえたら……じ、自信持てる気がしたから……っ///」
真姫「……凛…」
凛「あの、だから……もう一回、言ってほしいな……なんて…///」ウワメヅカイ
真姫「!!!!!///」キュゥゥゥゥゥゥン 真姫「……っ、か」
真姫「可愛いに決まってるでしょ!///」
真姫「すごく、似合ってるわよ…凛に///」
凛「真姫ちゃん…」
凛「っ」ポロ
真姫「ちょっ!?なんで泣くのよ!?」オロオロ
凛「う、嬉しくて…」ポロポロ 凛「あはは……ごめん、なんか、おかしいよね、凛」
真姫「凛…」
真姫「……おかしくなんてないわ」ナデナデ
真姫「これから、何度だって言ってあげるわよ……凛は、可愛いって///」
凛「うんっ…!」 真姫「……それにしても」
真姫「凛もなかなか大胆なことをするわね。自撮り写真を送るなんて」クスクス
凛「!!!!!///」カアァッ
凛「そ、そそそそんなことを言うならっ!!」
真姫「?」
凛「このメールはどうなのかにゃ!?真姫ちゃんっ!!!///」ズイッ
真姫「…」
真姫「……」
真姫「……ーーーーーッ!!?!?!!?/////」 真姫「す、すすす、好きって…!!///」
真姫(私、こんなメール送ってたの!?)
真姫「す、スマホ貸して!!消すからっ!!!///」
凛「やだ!」
真姫「貸しなさっ…いででっ!」
凛「ちょっ、真姫ちゃん!?無理に動いちゃダメにゃ!怪我してるんだから!!」
真姫「うぅ……」 真姫(終わった……絶対、引かれたわ)
真姫(突拍子もない告白だなんて、幻滅されたに決まってる…)ズーン
真姫(どうしよう、もし絶交なんかされたら……)
真姫「…」
凛「真姫ちゃん」
真姫「……な、なに」
凛「ごめんね、凛、嘘ついた」
真姫「え?」 凛「真姫ちゃんからのメールに毎日欠かさず返信したって言ったけど……嘘なんだ」
凛「このメールにだけ、返信できなかったんだ」
真姫「……そりゃ、そうよ。こんなメール送られたら、誰だって返信に困るわよ…」
凛「ううん、違うの」
真姫「え?」 凛「凛、怖かったの。真姫ちゃんの言う『好き』の意味が分からなかったから。」
凛「もし真姫ちゃんが凛を友達として『好き』って言ってくれてるとしたら……
そう考えると返信できなかった」
凛「間違った答えを出して、今までどおり友達でいられなくなることが、怖かったの」
真姫「凛…」 凛「そんなの逃げてるだけだよね。凛は真姫ちゃんの気持ちに、気づいてたはずなのに…」
真姫「気づいてたの…?」
凛「……もしかして、って思ったことがあったんだ。
でも凛の勘違いだったら怖くて、必死に知らないふりしてたの…」
凛「そのせいで…いつも大事なときに真姫ちゃんに返事を届けられなかった」
真姫「…」
凛「ごめんね、真姫ちゃん」 真姫「謝らないでよ」
真姫「私だってずっと逃げてた。
凛に嫌われたらどうしようって、そればかり考えて」
真姫「結局、私はいつも凛を待たせてばかりだったのよね」
凛「真姫ちゃん…」
真姫「…ふふ、返事をしていなかったのは、お互い様よ」ギュ
凛「…うん、そうだね」クスッ 凛「ねぇ、真姫ちゃん」
凛「もう一度だけ、言ってほしいの……このメールに書いてある言葉」
凛「凛、もう逃げないって決めたから!」
凛「いちばん大事なときに、いちばん早く返事を届けるんだって、決めたから!」
真姫「凛……」 凛「だから、おねがい…」
真姫「……もう……言わなくても、分かってるくせに」
真姫「目、閉じて」
凛「…うん」 凛(ずっと言われたかった言葉)
凛(欲しかったもの)
凛(お返しはどんな言葉を贈るかなんて、
きっと凛は、とっくの昔に決めていたんだ)
凛「……うん」
凛「凛も大好きだよ、真姫ちゃん!」チュ 乙
前は未完で落ちてたから完結してくれて良かった
メールでのやり取りの楽しさを思い出させられる話で面白かったわ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています