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▲HKT48 OFFICIAL WEB SITEより

 HKT48のメンバーで、2018年6月に行われた第10回AKB48世界選抜総選挙では10位ランクインし、初めての選抜入りを果たした田中美久の発言が称賛を呼んでいる。

 8月28日に配信動画アプリ・SHOWROOMでの配信で田中美久は韓国人のファンに対し差別的なコメントをした人に、<韓国の方のことをバカにしないでください。もう本当に出ていってください>と返して一蹴したのだ。

 現在AKB48グループは、韓国のケーブルテレビMnetで放送され社会現象となったオーディション番組『PRODUCE 101』(この番組をきっかけにI.O.IやWanna Oneが生まれている)とコラボした番組『PRODUCE 48』(日本ではBSスカパー!で視聴可能)を放送中。
この番組に48グループのメンバーも参加し、オーディションを勝ち抜いたメンバーにより日韓合同のアイドルグループが生まれるのだが、田中美久も『PRODUCE 48』に参加していたため(足の負傷により途中降板)、韓国のファンも増えつつあり、ツイッターやSHOWROOMではハングルのコメントも多くつくようになっている。

 そんななか、当該放送では、ある日本人ユーザーが<韓国人氏、ね><韓国人キ、モ、イ>との文章を投稿。田中美久も最初は見て見ぬ振りをしていたのだが、ついに耐えかねて表情から笑顔を消してこのように発した。

<もう本当に○○さん(筆者注:ここで一人のファンの名前を名指してしている)ウザい。キミ、うるさいです。私のファンのこと書かないでください。韓国の方のことをバカにしないでください。もう本当に出て行ってください。ウザい。私のファンの人は素敵な人ばかりなんですから止めてください。悲しくなっちゃう>

 高圧的な嫌韓コメントに怯えることなく勇気ある発言をした彼女の対応を、コメント欄にいる多くのファンは絶賛し、<みくりん イケメンすぎる><芯の通った娘さんだ>といった言葉が並んだ。そして彼女は、微妙に悪くなってしまった空気を打ち消すようにこのように続けたのだった。

<いつもは無視してるけど、さすがに不快になるというか、ファンの人のことを言ってくるのはさすがにヤバいでしょ。すみませんね。韓国の人に伝わってなかったらいいな>

 人がむき出しのレイシズムをぶつけてくる瞬間は恐ろしいものがある。たとえそれがパソコンやスマートフォンの画面越しであったとしても恐怖は変わりない。

 16歳の少女がその恐怖に打ち勝ち、国籍による差別意識を振りかざす人に対してきちんと言うべきことを言った勇気には感服する。その行動は称賛してもしきれない。

 8月30日、国連人種差別撤廃委員会は、日本における人権状況と政府の取り組みに関する見解を公表し、ヘイトスピーチ対策の強化などを勧告している。この勧告は、2001年、2010、2014年に続いて4回目だ。それだけ日本社会には差別的言動を問題だと思わない意識が根付いてしまっているということでもある。

 そんななか、芸能人がヘイトの醜さに焦点を当てるような発言を行うことは、社会を大きく前進させる助力となる。彼女にはこれからもその気持ちを忘れずに芸能活動を続けていってもらいたい。

(白石 広)

ソース:ウェジー<HKT48田中美久が嫌韓コメントに激怒「韓国の方のことをバカにしないでください」>
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