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虚堂和尚三轉語 3/3
入海筭沙底    かいに入りていさごをかぞふるてい、
因甚針鋒頭上翹足 なにによってかしんぼうとうじょうに足をつまだつ

撒土筭沙深立功 どをさっしいさごをかぞへて深く功を立つ
針鋒翹脚現神通 針ぼうに足をつまだて神通を現す 
山僧者裏無能漢 山ぞうがしゃり無能の 
東海兒孫天澤風   のじそんてんたくの

くま訳
海に入り、砂を数えている。何で針の先に爪先立ちするようなことをやるのだ。

土を撒き散らし、砂を数えて、大手柄をたてたつもりでいる。
針の飢えにつま先立ちして、神通力を見せる。
山僧者裏(修験道の行者)は無能であるため、
東海の子孫である臨済宗は、本来の目的以上の役割を託されてしまった。

*東海児孫:通常、大応国師南浦紹明をあらわす(83の詩 参)
*澤風大過:易の64の卦。力量以上に背負った非常時で、家の棟がたわみ家が傾くような大変な時を表す。
(参*円楽寺:修験道の開祖、役行者が701年に開いたと伝えられる真言宗智山派の寺院)
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