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『I AM THAT 私は在る』
【31 注意を過小評価してはならない】(つづき)

 質問者 実在とは何でしょうか? 主観的なものでしょうか、それとも客観
 的なものでしょうか? 私には客観的宇宙が実在であり、私の主観
 的精神は絶えず変化し、はかないものだと考える傾向があります。
 あなたは内なる主観的状態を実在と主張し、外的な具体的世界の実
 在を否定しているようです。
 マハラジ
 主観も客観もともに変化し、はかないものなのだ。
 それらには何の実在性もない。
 無常なるもののなかに永遠なるものを見いだしなさい。
 それはあらゆる体験のなかにある、ひとつの不変の要因だ。
 質問者 この不変の要因とは何でしょうか?
 マハラジ
 あなたがそれを見る能力をもつまでは、私がそれにさまざまな名前を与えた
 り、いろいろな方法で指し示したりしたところで、助けにはならないだろう。
 視界のかすんだ人は、あなたがいかに彼に見るように促しても樹の枝の上に
 いるオウムを見ないだろう。
 よくても、あなたの示す指を見るくらいだろう。
 まずあなたの視界を清めることだ。
 じっと見つめることよりも、どう見るかを学びなさい。
 そうすればあなたはオウムを見るだろう。
 見ようとする熱望も必要だ。
 自己知識には明晰(めいせき)性と真剣さの両方が必要なのだ。
 あなたにはどんなに小さなことでも、日々の生活のなかで理解したことを誠
 実に適用することで成熟していくハートとマインドが必要となる。
 ヨーガには妥協といったものは存在しない。
 もしあなたが罪を犯したいのなら、全身全霊で、こそこそせずに罪を犯しな
 さい。
 誠実な聖者にとって徳がそうであるように、罪もまた誠実な罪人には良き戒
 (いまし)めとなる。
 その二つが混ざり合った状態がもっとも悲惨なのだ。
 妥協ほど効果的にあなたを妨げるものはほかにない。
 なぜなら、それは真剣さの欠如を表し、真剣さなしには何も為しえないから
 だ。
(´・(ェ)・`)
(つづく)