バガヴァッド・ギーター 第十六章

アルジュナは、クリシュナに、このように問う。

「以下のものについて、私に教えて下さい。
すなわち、プルシャとプラクリティについて、
活動と活動の実感、知識と知識の対象について。」

クリシュナは、アルジュナに、このように説く。

「我々の身体こそが、活動する主体であり、
身体を統御する精神が、実感する主体である。
そして、真我こそが、一切を認識する者である。」

「真の知識とは、この関係を理解すること。
アルジュナよ、では、認識する者とは、何か。
如何に解釈して、知識とするのか、聞きなさい。」

「この知識について、古来から聖者たちは、
賛歌や格言の形で、様々に表現を為している。
取り分け、ブラフマ・スートラに、明瞭である。」

「地水火風空、個我、仏性、プラクリティ、
意識、十門、五感、欲望、憎悪、喜楽、悲苦、
意志力、肉体、知力、以上により、解釈される。」

「アルジュナよ、慢心や虚栄を捨てること。
欲望の対象から心を離し、我執を無くすこと。
非暴力、寛容、正直、奉仕、清浄、決意、自制。」

「生老病死を苦と見て、本質を究めること。
あらゆる執着を捨て去り、愛着を越えること。
好きなこと、嫌いなことを、平等に捉えること。」

「至上者に対する信仰、世俗を離れること。
無益な交際を避けて、悟る意義を認めること。
以上が智慧であり、これに反すれば無智である。」
(´・(ェ)・`)
(つづく)