>>305
『I AM THAT 私は在る』
【18 あなたとは何かを知るために、あなたでないものを見いだしなさい】
(つづき)

 質問者 私にとってそのような表明は無意味です。
 マハラジ
 あなたが感じるその無意味さは、調べることによって消えるかもしれない。
 質問者 どこから調べはじめるのでしょう?
 マハラジ
 私が知っていることは、何であれ依存するものは実在でないということだけ
 だ。
 実在は真に独立している。
 個人の存在は世界の存在に依存している。
 そしてそれは世界によって制限され、定義されている。
 それゆえ、それは実在ではありえない。。
 質問者 しかし、それは夢ではありえません。
 マハラジ
 夢でさえ、それが認識され、楽しまれ、続く間はその存在をもっている。
 何であれ、あなたが感じ、考えるものは存在をもつ。
 だが、それはあなたがそうと信じるものとは違うかもしれない。
 あなたが個人だと考えているものは、何かまったく違うものかもしれない。
 質問者 私は私が自分自身として知っているものです。
 マハラジ
 あなたが自分自身だと考えているものがあなただ、などと言うことはできな
 い!
 あなた自身に関するあなたの考えは日々、そして一瞬一瞬変わっている。
 あなたの自己イメージはもっとも変化しやすいものだ。
 それはまったく傷つきやすいものであり、あなたのそばを通りすぎる人たち
 に左右されている。
 愛するものと死別し、職を失い、屈辱を受ける。
 そしてあなたがあなたの個性と呼ぶ自己イメージは深く変化するのだ。
 あなたが何なのかを知るためには、まず、あなたが何ではないかを調べなけ
 ればならない。
 そしてあなたが何ではないかを知るためには、「私は在る」という基本的な
 事実にそぐわないものをすべて拒絶し、あなた自身を注意深く観察しなけれ
 ばならない。
 私はある時、ある場所で、両親のもとに生まれ、今私は某で、どこそこに住
 み、誰それと結婚し、誰それの父親で、どこそこに雇われ等々……といった
 概念は、「私は在る」という感覚のなかに本来ないものだ。
 「私はあれやこれだ」というのが私たちの通常の態度だ。
 忍耐強く堅固に、「あれ」や「これ」から「私は在る」を分離しなさい。
 そして「あれ」や「これ」として在るのではなく、ただ在るということがど
 ういった意味をもつのか感じ取ってみなさい。
 私たちの習慣のすべてがそれに逆らう。
 それらと闘うことはときには長く、困難な仕事だ。
 だが、明確な理解は大きな助けとなる。
 マインドのレベルでは、あなたは否定的な言語でしか言い表わすことができ
 ないということをより明確に理解するほど、探求はより早く終焉を迎える。
 そして、あなたは無限の実在を実現するのだ。
(´・(ェ)・`)
(おわり)