9/6【PS4】モンスターハンターワールド:アイスボーン(CAPCOM)    

通常版:4800円、デジタルデラックス版:5800円。
好評を博したモンスターハンターワールドの拡張コンテンツ。
しかし蓋を開けてみれば前作から指摘されていたストーリーの稚拙さ、不便さを補った筈の拠点と比べ不便さを強いられる集会所などチグハグな調整が目立つ。
新アクションとして導入されたクラッチというアクションがあるのだが、これを使うことでモンスターをダウンさせることができる。
が、問題点としてあまりにも強すぎる為、未発見時にクラッチ→ダウン、クラッチ→ダウン、といった具合にそれ前提の行動を取らざるを得ない
というのも今回のモンスターの調整がクラッチ前提なのか(ゲームスピードが上がったとはいえ)あまりにも動き回るせいで
明確な今までのモンスターハンターというシリーズのアクションとはかけ離れた動きをする為である。
またお助けアイテム的な立ち位置にあった筈の装具というアイテムが一部バランスブレイカー的な強さを誇っている為、
それを着てクラッチをすればいいという単調なバランスを生み出しているとも言える。
また何よりも問題なのがクリア後のコンテンツとしてある「導きの地」の存在だ。
前作からの踏襲により今作も防具、武器のカスタム強化と呼ばれるコンテンツがあるのだがそれらをするにはこの「導きの地」をプレイしないといけないのだが、
この「導きの地」の仕様により今までにない規模のオンラインマルチにおける阿鼻叫喚の地獄を生み出すこととなった。
「導きの地」では4つある地域のレベルを上げ、より強力なモンスターを倒し、カスタム強化や護石(スキルを上げるアイテム)の素材を集めるというのが目的なのだが
この4つの地域のレベル上限は7でありながらは合計で18までしか上がらない。
つまり上限に達した後に他の地域のレベルを上げると何処かしらレベルが下がるという仕様上、
2つの地域を上げた後はどこかしたのレベルを下げないと素材を集めることすらできないのだ。
しかもこのレベル上げも5あたりまではサクサクあがるのだが、6→7の段階で歴戦と呼ばれる強化個体を狩ったところで雀の涙程度しか上がらない。
しかし他のレベル帯からの干渉を受けるとあっさりとレベルダウンするという有様である。
更にマルチプレイに置いてレベル1の地域を持っているプレイヤーの該当エリアのモンスターを狩ることで
得られる経験値は自力で上記の強化個体を狩った時とはくらべものにならないほど貰えるという事実が発覚し、
多くの導きの地の6レベルまで上げたプレイヤーが取った行動は回線切断を行うことで安全に目的のモンスターを狩るということであった。
これらの問題点を多く抱えた「導きの地」であるが公式が現在取った行動はトレーニングモードにおける配置変更によって
導きの地でのモンスターの配置、つまり目的エリアのモンスターが出るか出ないかを事前に確認することができる、を修正したのみであり
多くのプレイヤーを絶望のどん底へ叩き落したのである。
現状気軽なマルチプレイで売れていた筈のゲームが一転してギスギスすらもない無言と虚無のガチャゲーと化したこの作品をクソゲーと呼ぶかガッカリゲーと呼ぶかは
筆者には判断し難いが、人気シリーズであるからこその、この現状を知って欲しく筆をとった次第である。