クロコダイン「魔軍司令どの、次は俺が進言してもいいだろうか」
ハドラー「獣王クロコダインか…武勇で知られるお前のことだ、きっとアクションアニメを…」
クロコ「今期は「異世界食堂」これを推薦させてもらおう」
ハドラー「ほう…? なろう原作だな、お前が料理アニメとは…」
クロコ「7日に一度、異世界とつながる洋食屋を舞台に、そこを訪れる異世界の客たちを群像劇として描いている」
クロコ「一話完結のエピソードが多いが、他の話とリンクしていたり、洋食屋の先代からの常連の話も混ざっていたりと、立体的に交差する話が実に面白い」

ハドラー「ふむ…確かに今や数多くの亜流がある、異世界グルメものだが…」
ハドラー「正直なところ…出てくる料理がどれもこれも平凡というか…」
ハドラー「相手が文化レベルの低い異世界人だから驚いているだけであって、グルメ漫画としてどこまで評価できるのか…」
ミストバーン「……確かに」
ハドラー「う…魔影参謀ミストバーン…い、いつの間に…」

ミスト「グルメ漫画といえば、きちんと料理監修をつけ、非日常を味あわせてくれる料理を出してこそではないか……?」
ミスト「ただのオムレツやプリンに驚いている異世界人を眺めるのは、何か心苦しいものがある…」
ミスト「特に「最後のレストラン」などと比較すると……」
ハドラー「ずいぶん語るな…」
クロコ「む……そ、そんなことは…」
ヒュンケル「待ってもらおう」

ハドラー「む、ヒュンケルか…」
ヒュンケル「ミストバーンどの…現代のグルメ漫画は、かつての高級料理に偏重した傾向への反省があるのだ」
ミスト「…………」
ヒュンケル「高級で希少な食材、伝統にのっとった調理法、あるいは最新の分子調理など…」
ヒュンケル「それはそれで立派なものだが、もはや一般人には全く縁のないもになってしまった」
ヒュンケル「だからこそ、ただの居酒屋を食べ歩いたり、おもたせ品をリポートするような漫画が生まれている」
ヒュンケル「異世界食堂のテーマとは。我々が忘れた、ルーチン化した食事へのエモーション…」
ヒュンケル「異世界人たちのカスタマディライトな食レポには、プリミティブな教訓がある」
ヒュンケル「それを再確認するためにも、このアニメには見る価値があると思う」
ミスト「……フ、なるほどな…」
ハドラー「…………」

バーン「…………。うむ、よくわかった」
バーン「この異世界食堂、余の視聴リストに加えよう、録画を頼むぞ…」
クロコ・ヒュンケル「ははーーっ」
クロコ「……魔軍司令どの、今の説明わかられましたか…?」
ハドラー「……も、もちろんだとも」
バーン「……では次は、について意見を聞こう…」

バラン「ハドラーどの、次は俺が進言しよう」
ハドラー「ふむ、竜騎将バランか…姿が見えなかったが」


バラン「リンガイアを潰しに行く予定だったのだが、床屋が混んでたので時間が無くなってな」
バラン「城にワンパンするぐらいしかできなかった」


ハドラー「そうか……。それで? お前のオススメとは何だ、バランよ」
バラン「うむ…今期は「ナイツ&マジック」こちらをお勧めさせてもらおう」
バーン「ふむ…ロボットものだな…」

バラン「いわゆる転生もの。事故で死んだプログラマーが異世界の少年に転生し、シルエットナイトと呼ばれるロボット乗りに成長する話だな」
バラン「ファンタジー世界のロボットというのが実にすばらしい、盾を構えたデザインもZナイトのようで心が浮き立つな」
ハドラー「ふむ…ファンタジーのロボットものは今では数年に一度になってしまったからな…」
ハドラー「ブレイクブレイドとかガン×ソードとか」
バラン「ガンソはSFだ!!」
ハドラー「そ、そうだったな…」

ハドラー「しかし…1話を見てみたが、異様に原作をはしょっているし、設定もいろいろ変わっている」
ハドラー「原作の宣伝のために、ガンガン原作を消化して1クールに詰め込むタイプのアニメのようだが…」
バラン「原作は設定語りが冗長な部分があるからな、雰囲気はビジュアルで十分保管できている、長い説明は要るまい」
バラン「それに、やはりアニメといえばロボットもの、これが伝統であり王道…」
バラン「CGの進歩でできることは増えているのに、大ヒットは生まれなくなっている現状は悲しむべきものだ」
バラン「いいロボットアニメはたくさんあったのだ、クロスアンジュやマジェプリ…」
バラン「M3も、世で言われるほど悪い作品ではなかった」
バーン「うむ…M3か。余はVITAのゲームまで買ったからな…」