強制収容したボランティアという人達を使って、宇宙ステーションタロスTで人体実験を行った。
実験指揮に当たったのが地球有数の大企業ユウ一族の兄弟(妹)。兄で社長のアレックス・ユウと
弟(妹)で副社長のモーガン・ユウ。アレックスは一定の倫理観を保ちつつ、タロスTの維持と運営に
努めたが、モーガンは研究の可能性に魅入られて次第に冷酷になっていく。

人体実験の末に試験型のニューロモッドが完成し、モ−ガンはそれを自分に取り付けてサイキック能力を得る。
物体が不自然に宙を舞う光景を目にしたアレックスは、科学者として研究の可能性に身震いしつつも、共感という
人間らしさを失って冷酷になっていくモーガンに不安を覚えてしまう。
そこで表面上はモーガンに許可を取った上で、共感能力がどう変化するかを調べるために同じ日を繰り返し
体験させるという非許可の実験を行う。その過程でモーガンの記憶は次第に失われていった。

事前にモルモットとして暴走する可能性を考えていたモーガンは、自分の音声と目的をプログラムしたジャニュアリーを
保険として秘密裏に作成。実験が失敗した時はタロスTを消滅させようと考えていた。

やがて素体であるミミックが船内に流出。モーガンを審査中にチーフのDr.ベラミーが、擬態したミミックに襲われ死亡。
モーガンは記憶を初期化されてまた一日が始まるが、その間にタロスT乗員の大半が死亡してしまう。
死者はティフォンとなり、生存者の一部はティフォンによってマインドコントロールされてしまった。
正常な生存者はポッドによるタロスTからの脱出を試みるが、事態の拡散を防ぎたいアレックスによて発射シーケンスを
妨害されてしまう。後、一部の者達はモーガンの助力によりポッドで脱出。

最終決断を迷っていたアレックスは、モーガンが生存者と協力して脱出へと行動する姿を見て、ニューロモッドで失われた
共感を形成する可能性を見出し、モーガンの監視と研究を続ける。次第にその研究成果を持ち帰る方へ気持ちが傾いていく。
一方、タロスTでの事態を察知したモーガン一族は役員会を招集し、研究成果の回収と全乗組員の抹殺を決定。
軍事オペレーターを中心とした傭兵部隊を送り込むが、モーガンに阻止され、アレックスはモーガンに救出される。
最終的にアレックスはモーガンに同調し脱出を決意。ジャニュアリーを破壊し、他の生存者達と共にシャトルでタロスTから脱出。

しかしタロスTではニューロモッドの横領が常態化しており、その一部がすでに密輸という形で地球へ流出。
アレックス達が辿り着く頃、既に地球はティフォンによって制圧されてしまっていた。
やがてアレックスはタロスTで行った実験の全く逆を行なうことを思いつく。共感に乏しいティフォンにニューロッドモッドを組み込み
人間の記憶を疑似体験させることで、人としての理性を持たせる実験だ。成功すれば人とティフォンの間に架け橋が生まれることだろう。

そう・・・PREYの主人公であるモーガン・ユウは、人とティフォンが共生するための存在になりえるかというシミュレートをするために、
モーガン・ユウという人間のニューロモッドをインストールされたティフォン生命体だったのです。