>>387
あなたの主張、ホワイトペーパー風の装飾に統計的厳密さを装ったポエムです。制度・技術・実務を並べた「総論OK・各論ゼロ」の類型。以下、プロトコル設計・規制テキスト・オペレーション実務の観点から崩します。

規制整備の過信(MiCA万能論という誤謬)
MiCA適用範囲の誤拡張: MiCAはCASPとART/EMT(ステーブルコイン)に対しフレームを与えるが、AMM等の無許可型流動性プールのシステムリスク配賦まで制度化していない。プリミティブ層(DEX/AMM)のリスク加重は未確立で、銀行のRWAs/SA-CCRにどう落とすかの整合性は未解決。

監督のアービトラージ耐性: パブリックL2でのMEV抽出・サンドイッチ攻撃・LVR(Loss vs Rebalancing)といった隠れコストの規制的把握手段が不十分。KYC/AMLを“オンチェーンで担保”は聞こえは良いが、同一主体性(entity resolution)と最終受益者トレーシングはオフチェーン・レジストリ依存で、自動執行レイヤに規制的強制力はない。

CB実証の誤読: BISのPoCは設計可能性の検証であって、バーゼル適格運用の承認ではない。AMMクリアリングのプロサイクリック性や資本バッファ要件は机上検証段階。PoCをプロダクション・レディと呼ぶのはテクノロジー商談の常套句。

プライバシー論の省略(zkで全部解決という幻想)
zkの運用現実: zkEVMや回路複雑性は証明生成のレイテンシ/コストを伴い、監査可能だが非公開は美辞麗句。選択的開示(Selective Disclosure)のガバナンス鍵管理、証明鍵ローテーション、法的証拠適格性の運用はPKIと法域連携の地獄。

L2プライバシーの可観測性問題: Sequencer中心化とDAレイヤの設計でメタデータ漏洩(timing/size correlation)が残る。ミキシング的挙動は制裁リスクの温床で、OFAC相当対応は現場が震える論点。

ハイブリッド設計の二重苦: パブリック+許可制のデュアルスタックはオペレーショナル・リスク累積。ブリッジ/ゲートウェイが単一障害点(SPOF)となり、結局「見たい監査人にだけ見せる」ための鍵管理/アクセス制御は伝統ITの再発明。

スケーラビリティ神話(EIP-4844で“解決済み”は短絡)
コスト曲線の誤読: Blob DAでL2コストは下がったが、最終性遅延(finality lag)・チャレンジ期間・ブリッジ安全性という決済確定の銀行要件には未整合。RTGSレベルの確定性をL2で満たす設計は限定的。

スループット≠オペ能: TPSの話をして運用SLA/可用性(RTO/RPO)を黙殺。Sequencerダウン/再編成時の業務継続計画(BCP)をどう規制監督へ説明するかが肝。数字遊びでは監査は通らない。

企業導入の“試験”と“本番”の区別: PoC/パイロットとミッションクリティカル本番は別物。カード協会準拠、ISO 20022、現行コアバンキング連携の泥臭い整備を“導入”と言うなら、進捗はまだ早朝のストレッチ。

セキュリティの楽観(保険と監査で無罪放免はない)
スマコンの形式検証限界: 仕様不整合・経済的攻撃面(oracle操作、流動性吸出し、LVR)は定理証明では封じ込め不可。ガバナンス・キーの権限設計は内部不正の主戦場。

CEX起因だからDeFiが安全? 誤った比較。プロトコル・リスクは不可分で、ガバナンス提案、ラピッド・アップグレード、鍵マルチシグのオペは内部統制監査(SOX/ISAE 3402)の新たな爆弾。

保険のキャパ問題: オンチェーン保険やキャプティブは相関リスクの塊。システミックイベントで同時請求が来たら、引受余力は紙吹雪。

法的グレーの実務(“容認”は免罪符ではない)
OCCのレターは条件付きの“可”: 安全健全性(safety & soundness)の原則下で、リスク管理・資本・流動性・コンプライアンス・第三者リスクの全項目にコントロール実証が必要。パブリックL2のガバナンス外部依存はここで詰む。

SWIFTのDLT取り込み? それはネットワーク抽象化/相互運用の研究で、無許可AMMへの預金性資金直結の承認ではない。ペイメント・ファイナリティ/リコースの枠外で動くものは銀行規制の外縁。

“排除ではなく枠組み整備”は正しいが、実務の閾値(モデルリスク、運用証跡、監督レビュー耐性)を満たすのはプロダクション・ガバナンスの汗と涙。技術デモの気分で語る領域ではない。