XRP/Flareの限界とイーサリアムの進化:ブロックチェーンアーキテクチャの決定的分岐

ブロックチェーンの未来像を描く上で、XRP/Flareとイーサリアムの進化の軌跡は対照的である。XRPとFlareは設計思想や互換性が根本的に異なるため、相互運用を実現するには常にブリッジを介するしかない。XRP Ledgerは決済特化型であり、EVM系のスマートコントラクト環境を持たない。一方FlareはEVM互換を備えているが、その差を埋めるには「異なる言語を話すシステムを橋でつなぐ」ような構造が必要になる。結果として資産移動に摩擦やセキュリティリスクが避けられず、シームレスなユーザー体験は損なわれる。過去数十億ドル規模のブリッジ流出事件は、この構造的リスクを如実に示している。

これに対して、イーサリアムは進化の過程で「ブリッジ依存」から脱却してきた。ポリゴン時代は資産をサイドチェーンとブリッジする前提が必要で、XRP/Flareと同様にリスクが集中していた。しかしL2ロールアップの普及により状況は一変する。ロールアップはイーサリアムL1のセキュリティを直接継承し、ユーザーにとって「イーサリアムの一部」として安全かつ統合的に利用できる環境を実現した。

さらにその先にあるのがAggLayerによる「融合」の時代である。AggLayerは複数のL2や外部L1のトランザクションを統合し、単一の状態として保証することでチェーンの境界を抽象化する。これにより、ユーザーは「どのチェーンを使っているのか」を意識する必要がなくなる。しかも、この仕組みはEVM互換のL2同士にとどまらず、将来的にはMove系など異なる仮想マシンを採用するブロックチェーンとの垣根すら溶かしていく可能性を持つ。

総じて、XRP/Flareは互換性の壁により永遠にブリッジ依存から抜け出せない構造に縛られているのに対し、イーサリアムはポリゴン時代の制約を脱し、L2ロールアップによる統合、さらにAggLayerによる融合へと進化を遂げている。すなわち、別々の世界を橋でつなぐのではなく、安全でネイティブに「ひとつの巨大なコンピューター」として機能する方向へ進んでいるのである。この対比こそが、両者の将来性の決定的な分岐点を鮮明に示している。