カミーユ
「あんなの親じゃありません! あんなの!」
「いけませんか、こんなこと言って!?」
「でもね、僕は両親に普通に暮らしてほしかったんですよ!」
「そう言っちゃいけないんですか、子供が?」

「父は前からXRPは次の時代の基軸通貨になるって言って全財産をつぎ込んで、
母はそんな父を止めるどころか、インフルエンサーの言葉を鵜呑みにして追加投資して……」
「気がついたら、家も、貯金も、全部溶かして……」

「暗号資産ってそんなに大切なんですか?」
「市場の波がどうこうって、そんなことじゃないんです! 子供が無視されちゃ堪んないんですよ!」

クワトロ
「……よくわかる話だが」

カミーユ
「破産した両親のことは言うなというのですか!?」

クワトロ
「そうだ。そして、次の世代の子供たちのための投資をしなくてはならない」

カミーユ
「僕にそんな責任があるわけないでしょう!?」

クワトロ
「あるな」