ノアが上場企業を買収したと話題になったので、改めて整理しておく

結論から言うと、それはない。
Noah Ark Technologies Limited(以下「ノア」)は、2018年6月7日にビート・ホールディングス・リミテッドに対して「株主による臨時株主総会の招集請求」を出した。
しかし、この請求を出した当時は筆頭株主であったものの、現時点では第二位と後退し、第三位のEsther Mo Pei 氏は、Noah Ark Technologies Limited の CEOも務めるが、7月12日に大半を売却した。
ノアとモー氏の株数を合わせても、筆頭株主の株数に及ばない。つまりノアの提案を拒否する議決権のほうが多い。
ビート社は、以下の見解を公表している。

当社としては、Wowoo との本件資本業務提携を今後の成長発展の柱として実施し、Noah の本件提案の内、Noah が議案として提案している内容については受けいれない意向です。
https://beatholdings.com/press-releases/pdf/2018/20180710_01.pdf

つまりノアが上場企業を買収して、社名変更と取引所を開設することはない。これは7月31日に株主が確定した後の株主総会で正式に決議される。
もしノア側が本気なら、議決権を得るだけの株式を市場で買い集めることは可能だ。400万株ほど買い集めれば、筆頭株主が入れ替わり当初の提案が成立することもある。
400万株を300円で市場から買ったとして、12億円の資金がいる。ノアにとって無理な金額ではないが、それだけの株数を市場で買い始めたら、たちまち株価は上がってしまう。
つまり株価がほとんど上がっていない直近の動向から、ノアが市場で買い集めてはいないと読める。

参照 >>230 , >>421 , >>422