「……私たちアルトコインホルダーが欲しているのは、まず自治権の確立です。
B-Coreは決してこれを認めません。認めた瞬間に、主従が逆転してしまうことを知っているからです」
「理由は明白です。現在の仮想通貨の構成は送金も決済も、経済活動そのものも、
いくつかの通貨とマイナーがいるからこそ回っている。BTCという通貨単体では、もはや賄えないのが実情です。
対してアルトコインは、BTCを切り離しても充分に自活することができる」
「ジハンは、この事実こそ武器にするべきでした。
しかし彼は優れたマイナーではあっても政治家ではなかった。
ビットコインの理念をねじ曲げ、手数料稼ぎに利用したブロックストリームにしても、二度にわたる関ヶ原にしても同様です」
「BTC建て発想を捨てない限り、BTCとの戦いに勝利は無い。
BCHと他通貨の連携を強化し、BTCを間引きした経済圏を確立する。すなわち、BCH共栄圏の建設」
「各通貨がアトミックスワップを結び、BTCを排斥すれば、BTCは経済的に何の価値もない、クソコインになり果てる。
ビットコインコアも立ち行かなくなるでしょう」
「そのまとめ役たり得るのは、唯一、ビットコインキャッシュだけです。
BTCと同数の付与とはいえ、これは技術的に正当なビットコインメインチェーンです」
「問題は、ライトニングネットワーク実装が数年後に迫っているということです。
仮想通貨が従来のクレカ決済程度のモノになり下がり、クレカ以上の利用価値が見いだせぬとなったら、
BCH共栄圏へ至る流れも生まれなくなる」
「そんな時に届いたのが、『BCH is Bitcoin』という、ロジャー・バーからの申し出だったというわけか」
「はい。ロジャー・バーが我々の計画を知っていたとは思えませんが、
時期的に見て、ライトニングネットワークで仮想通貨が硬直するのを嫌ってのことだったのでしょう。
Segwit2xに合わせて、B-coreがBCH根絶を期しているのは、周知の事実です。本来のビットコインの破壊装置、USDT砲が体現する通り」